ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

「他ではない」とか「珍しく」とか・・・

2017年10月14日 02時21分10秒 | ワインの事
インポーターからの「宣伝文句」にあることです。

「このボージョレーは樹齢が100年を数え・・・」

「ヌーヴォーにもかかわらず手摘みで収穫」

などの謳い文句。


しかし、私に言わせると「何も珍しくない」のです。

少なくてもボージョレは法的に手摘みが基本で、ゴブレ仕立て(盆栽のような仕立て)の古樹は普通にあったりします。

カリフォルニアのジンファンデル、オーストラリアのローヌ系品種なども100年選手は少なくないですし、ゴブレに仕立てると機械収穫は難しいですし・・・


或いは「SO2の添加は最低限に抑え・・」

「フィルターに掛けず」

なども特筆することでもないのです。


例えばフィルターに関しては評論家のP氏が30年以上前(正確には記憶していません)から異論を唱えており、彼の心証を良くしたい生産者は「俺はノンフィルターだ」とうたっていましたし、SO2に関しても「沢山使っています」などと言う人もいません。


酵母にしても「培養酵母」と「野生酵母or天然酵母」の戦い的な論が為されますが、どちらがシンプルでどちらが複雑、とも言いきれません。

が、「野生酵母だから凄いだろ」な声もチラホラあって「う~~ん・・・」と思うことしきり。


何度も書いていますが私の中には「美味しいワイン」という観念はなく「このワインなら、こんな風に使いたい」「あのワインはあの料理で活きてくるな」としか考えません。

よって謳い文句=宣伝文句は不要なのです。

インポーターの担当者には申し訳ないくらい「そんな資料は要らん」的なことを言います。

出来上がったワインが全て、です。

そしてソムリエなら「どう使うか」


ま、買う方がしっかりすればいいだけの事ですし、こういうことはワインの世界だけではありませんね。


情報過多。

取捨選択して進みましょう。


          樋口誠



歯茎がガシガシ

2017年10月13日 02時57分13秒 | ワインの事
タンニンの豊富な赤ワインが若い時によく言うのが「このワイン、歯茎にガシガシ来るなあ」などの言葉です。


そうすると大抵のソムリエは「しばらく待たないといけない」とか「数年は寝かせたい」と言います。


しかし、私的にはそうではありません。

確かにそういうワインは長い熟成に耐えることが出来ますが、その若い個性こそが実は醍醐味ですらあります。


例えばこれからの季節のジビエ、特に鳥類の内臓の強い味わいを伴った料理には熟成していなくても「歯茎にガシガシ」が役に立ちます。


化学的なことは判りませんが、あのガシガシは肝などの苦みと抜群の相性で、合わせることで「甘い」とすら感じさせます。

熟成が進んで「それだけで美味しい」状態までいくと少し遠くに離れていきます。


フレンチのソムリエは熟したワインを好みがちですが、実はそうでもない、むしろ若いほうが良いと覚えておいて損はありません。


以前に「ワインに飲み頃はない」と書きました。

販売されたら飲み頃なのですね。



勿論、数十万もするような貴重なワインはその限りではないのかもしれません。

しかし、待ちすぎて個性が失せたころに飲むのは「?」って感じです。


ちなみに昨日からバローロの2013年を開け始めていますが、全く問題なく美味しく召し上がって頂けています。(多分)


ま、鳥系ジビエが沢山ある訳ではありませんので試す機会も少ないかと思いますが・・・


例えば秋刀魚の肝(ワタ)でも美味しくいただけますよ‼


お試しいただきたい「若いワインの飲用法」です。



      樋口誠

シーズンスタート、です。

2017年10月12日 02時31分37秒 | 食・レシピ
10月から北海道での狩猟解禁。

一昨日から実はお出ししている野生の鴨=ジビエ。

この2日間でそこそこ出ましたので、残りは2名様単位で2組分です。


ジビエというと鹿や猪の害獣駆除系のものが季節を問わず出回っていますので、季節感が感じられない時代になりました。

しかし、寒くなってからの野生の味わいは暖かい季節とは違ってきます。


引き締まって、より鉄分を感じさせる「らしさ」が備わってくるのですね。


残念な情報としては、今年は鳥類の猟に出ても沢山獲れる見込みではなさそう、という事なんです。


多くの店での取り合いでしょうから、そむりえ亭に次に回ってくるのはいつでしょうか?


そのつなぎに鹿や猪を入れて季節を感じてい頂ければと思います。



そこに白トリュフ。

そむりえ亭として2週目の仕入れが届きましたが、小さ目の53グラム。

直ぐに売り切れそうです。



ということで「威勢のいい話」ではなく「小出しのけち」的な投稿ですが、必要な方はご一報ください。


お待ちしています‼


              樋口誠

腑に落ちる形容

2017年10月11日 01時51分37秒 | ワインの事
ワインに限らず、モノには形容詞が付き物です。


男前なら「かっちょええ」とか「シュッとした」とか・・・

でかい奴なら「山のような」とか「象みたい」とか・・・

別嬪さんには「バラのような」とか「おにんぎょさんみたい」とか・・・・


ま、人それぞれで形容も違うのでしょうが、それがないと「程度」が判りにくいかもしれません。


さてワインの世界は形容詞のオンパレードです。


それは他の飲み物や食べ物に対して莫大な種類があるのですから「仕訳」の為に必要だったんですね。


しかも、今のご時世では「プロ用」と「日常用」が交錯していますので難しくなっているかもしれません。


しかし、どの分野も専門用語と言われていたものが「いつのまにか」一般化しているという事もある訳で・・・・




さて、最近気に入っている、というか「ストンと腑に落ちる」言葉を知りました。


ZESTY(ゼスティ)

あるオーストラリアのワインのラベルに書かれていた表現です。

つまり「柑橘の皮の爽やかな風味」というような意味です。

和の世界では柚子をおろし金で擦って刷毛で料理にはたくようにかけるアレなど・・・

或いはマティーニの仕上げにピールを「サッと絞る」なども・・・


ソーヴィニヨンブランやリースリングで柑橘の皮の風味を感じるときに「それなりの」表現=形容をしていましたが

「ゼスティ」は私的には「ストン」です。

「いやあ、英語は判りにくいやろ」と叱られるかもしれませんが、これからは多用しそうです。


っていうか、既にあった言葉なんでしょうが、何故か頭に入っていなかったんですね(汗)

いや私の英語力がないだけかもしれませんね(笑)


爽やかでフレッシュな柑橘のような香り=ゼスティ

まるで貴女のようですね‼‼‼

なんて言ってみたいですね・・・・・・


           樋口誠

何故か(汗)

2017年10月10日 02時32分12秒 | ちょっと休憩
5日ほど前にブログのテンプレートの写真をいじりました。

以前に行ったワイナリーの土壌の写真に変更したのですが、それ以外は変わっていなかったはず・・・・

しかし、先ほどかえって見てみると全然違うカバーデザインになっているではありませんか‼‼‼‼

で、慌てて元に戻そうとしましたが、どうも上手くいきません(涙)


ということで「やむなく」「そのまま行ってまえ」という事で・・・・


文字のところが黒に白抜き文字になっていると思いますが、ご容赦くださいまし・・・


てなことを言いながら、若干気に入っているのですが(笑)


難しい・・・・・・・




             樋口誠

直近のイベント状況

2017年10月08日 23時57分59秒 | ニュース
あっという間の10月半ば。

直近の2つのイベントの予約状況をお知らせいたします。


1:10月19日(木) テッラ・ダリージ ワインメーカーズディナー

  残り1席になりました。
  ただしお一組様が「3名になるかも。でも現状2名」という方がおられまして、場合によっては2席の空きになるかもです。
  とりあえずは1名様の募集です。

2:11月28日(火)ソムリエールによるチャリティコラボディナー「Girlscan do it」

案内を始めてまだ10日程ですが、52席中24名のご予約を頂きました。という事は残席28席。
  まだ余裕がありますので、お近くの主催ソムリエールにご連絡をお願いいたします。
  なお、この会ではお客様のチャリティオークションへの出品も受け付けております(必須ではありません)


以上2点のイベントの状況ですが、他の日の一般営業は今の所は満席の日はありませんので、お出掛けの対象に加えて頂ければと思います。


          樋口誠

帰りがけに… 

2017年10月08日 02時35分58秒 | 日記
先程、店を終えて御堂筋に出ると……

銀杏並木にイルミネーションを準備する光景でした。
全ての準備はもう少し時間が掛かるのでしょうが、「あ、冬の足音が遠くに聞こえてきたな」と感じさせます。

そむりえ亭のキッチンにも冬の代表格の素材が間も無く到着ですし、私も遅れずにスタンバイをしたいと思います。

と言いながら昨日は湿度が高くエアコンをかけていましたので、温冷のセンサーをフル稼働して皆さんの身体にアジャストしないといけませんね。

さて、今日はお休み。

明日9日からまた皆様をお迎えいたしますので宜しくお願いいたします。

樋口誠