ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

ワインの認知度

2019年09月09日 02時21分48秒 | ワインの事
かなり前から言い続けているのですが・・・・

日本のワイン消費量なんて知れたものです。

そりゃ30年前から比べると増えているのに違いありませんが、それでも成人一人当たり3.5ℓ程度=750㏄のボトルを4本と少し。

結婚式などで「飲む飲まないを問わず」注がれるワインも含めての量ですから実質はもっと少ないハズです。

「そんな少ないわけないやろ‼」

「私なんか年間に何百本も飲んでるし・・」

いえいえ、寧ろそういう人がいるということで「一般の人の平均値はもっと下がる」のです。

そむりえ亭等の店(ワインを主とした飲料として供出する店)では周りを見渡すと皆さんワイングラスを手にしていますので、錯覚するかもしれません。

しかし、居酒屋や焼き肉店、普通の和食屋さん、あるいはアジア料理などの店で飲まれるワイン等たかだか知れているのです。



あ、ワインを馬鹿にしている訳ではありませんよ。


しかし・・・・

「ワインを気楽に飲もう」

「フランス人には普通の飲み物やし」

でもないんです。

ちょっとした入り口の準備が大事なんだろうと思います。


或いは「ワインを知っている、と思われている人たち」はついつい高額なワインを「〇〇村の△さんのワインは一味違うねえ」と言いがちですが初めての人には「鬱陶しい」話です。


また「飲めばわかるでしょ」でもありません。

例えば海外から日本に初めて来る人に梅干しを無言で出したらどうなるか?

「あ、甘そうなフルーツだぜっ」と口にした途端に吐き出すはずです。

「それだけで食べると酸っぱくてしょっぱいですよ。でも温かいご飯に乗せると美味しい【ウメボシ】という食べ物です」などと説明すると喜んでくれるものです。

「ほとんどの人」にとってワインは未だにそういうものだと理解しています。


またワイン好きな人が「マリアージュとか面倒くさい」「どうでもいい」と言われたりします。

そういう人はそういう人で好きに飲めばいいんだろうと思いますが、多くの人は「普段は日本酒で美味しい食事がワインだとダメになる」と失敗して、結果としてワインから遠ざかるのです。

ですから私はマリアージュに拘ってサーブをします。

同時に簡単な説明。


私のマリアージュはいつも同じではありません。

隣のテーブルで同じ料理が出ていても、違うワインをサーブすることもあります。

高めあうもの、寄り添うもの、邪魔しないもの等は勿論、ファーストチョイス、オルタナティブチョイス、或いは・・・


ワインを嫌いになって欲しくないのです。

私の方法が最適かどうかは自分で判断できませんが、30年以上の中でそれなりの答えを感じています。


「お気楽にどうぞ」を簡単に言うわけにはいきません。

お気楽かどうかはお客様が感じること。

或いはワイン通同志のワイン会などに初参加される方が「もう懲り懲り」という声もあったりします。


最初の方で書いた「成人一人当たりの消費量3.5ℓ」は右肩上がりかというと、実は2013年以来は横ばいのようです。


敢えて「ワインなんて」と卑下しながら地道な「樋口なりの方法で」進みたいと思います。


           樋口誠

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