ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

まだあるうちに熊の事

2019年11月10日 02時10分52秒 | 食・レシピ
私も飲食業を40年以上やってますので様々な食材を試しています。

あ、飲食業だから多い、というのは間違いかもしれません。

お客様の方が色々召し上がっているかもしれません。

しかし、ジビエに関しては「店でしょっちゅう使う」のですから身体に沁みているように思っています。

鳥系のジビエ。

四つ足系のジビエ。

色々と食しましたし、お出ししましたが、実は熊は少ない部類に入ります。

とは言え、北海道のヒグマと本州のツキノワグマは季節違い、部位違い、で頂いています。


今回はツキノワグマのもも肉が入っているのですが、多くの方が「熊は初めて」とおっしゃいます。

私なりの感想を書かせていただくなら・・・・

ヒグマ:雑食で大きい個体ですので、強い風味。特に冬支度前の鮭を食したものには「魚臭」を感じたりします。

    「身は赤身肉、なのに魚臭」。不思議です。

    掌は豚足もそうですが細かな関節が多く、トロっとしたゼラチン質は美味しいと感じました。

    部位によってはツキノワグマよりも硬いと思います。

    時折、そむりえ亭にも入ることがありますが、ま、年に一度少量です。前回は2年前の春過ぎに腕肉でした。

ツキノワグマ:獣の中では大きいですがヒグマよりは可愛いです。草食らしく強い香りは基本的にはありません。

    ハンターや仕留めた後の処理によっては臭みを感じることがありますが、当然魚臭はありません。

    ロースなどは「牛か?」と間違える方も多いかもしれません。

    今回は言っているもも肉もそうかもしれませんが、霜降りはありません。

    しかし、何と言っても「脂が旨い」

    ヒグマよりは入荷の可能性はありますが、やはり稀です。


共通点:しっかりした肉質。部位によっては「硬い」ことも多く、煮込みに適することもある。

    脂が特徴的に旨い。


沢山の経験ではありませんが、間違っていたらご指摘kださい。

私は大好きな食材です。

今回のツキノワグマに関しては赤身部分の臭みなく、少し繊維の多いもも肉ですので薄くスライスして脂と共に焼き上げます。

黙って食せば、熊と判る人はいないのではと思います。

合わせるワインは他のジビエの様にスパイシーな赤やタンニンの効いた赤、という考えは不要です。

フルーティな赤や、ピノグリのようなフレッシュ感があって円やかなものが最適ですね。

「いやあ、そんな訳ないやろ」という方は試しにお越しください。


残量が3キロ足らずですが明日11日が休みですので、少なくても14,5日位まではある見込みです。

早めにご一報いただけると確保いたします。


そういえば昨晩の帰り道は上着を忘れて出勤しましたので、寒かったなあ・・・

今日は忘れずに出勤します(笑)


             樋口誠