ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

澱について

2014年08月14日 03時47分07秒 | ワインの事

「しばらく家に置きっぱなしにしていたワインに何か沈んていたので捨てた」「濁りがあったから変質していると思って飲むのをやめた」という人は少なくありません。

しかし、殆どのワインは「問題なし」といっていいと思います。

場合によっては変質もないとは言えませんが、大概のワインの澱や濁りは大丈夫なものです。



元来、葡萄には沈殿する成分が沢山あるわけですし、フィルターや濁りの除去をするか、しないかは生産者の哲学によって違います。

更にはどんなワインでも何年何十年と時間を経ると澱は止むを得ないのです。

ただし、口にザラツキを感じさせたり、違和感を覚えさせるものも無きにしも非ずですので、そういうものはデキャンタ=上澄み部分を別の器に移して飲めばよいのです。

かのロマネコンティのオーナーであるヴィレーヌさんは「私のワインは澱ごと飲んで欲しい」と言っていました。


とか言いながら一般消費者には判らないものです。

ショップの店員はそこを説明し「これは澱ごと混ぜて飲んでください」とか「デキャンタしたほうがよい」とかを説明してほしいな、と思いますし、ソムリエはそのワインにとって最適な状態でサーブしてほしいものです。