ロンドン・ナショナル・ギャラリー展、続きです。
この美術館は20代の時に行ったきりで、レオナルド・ダ・ヴィンチの「岩窟の聖母」や「レオナルド・カルトン」と呼ばれる、素晴らしい素描に感激した記憶があります。
さすがにレオナルド・ダ・ヴィンチ作品は来てませんでしたが、まさか、この名門ミュージアムがウン10年後に日本で見られるとはね。
当時はここまでの美術を国内で見ることはできませんでしたが、時代は変わったものです。
文字通り、美術館がひとつやってきたわけですが、オススメしたい見方としては、 ロンドン・ナショナル・ギャラリー展を見終わったあとに、西洋美術館の常設を続けて観覧することでしょうか。
美術品というのは、いっぱい並んでいればいるほど、豪華な感じがするものです。
美術館めぐりがなかなか思い通りにいかない昨今…この機会にロンドン・ナショナル・ギャラリーの名品と一緒にタップリ堪能できるわけです。
それに西洋美術館のコレクション、欧米のミュージアムに少しもヒケをとりません。
さて、本展の展示には、先に申し上げたイタリア絵画はもちろん、レンブラントやフェルメールなどのオランダ絵画。ゴヤやベラスケス、エル・グレコなどのスペイン絵画など、西洋絵画のど真ん中の名品が61点集まっています。
もちろん、そのどれもが素晴らしいのですが、この日の1点は何かと尋ねられたら、私は迷わずゴッホの「ひまわり」を選びでしょう。
ゴッホのひまわりは全部で7点が知られていますが、そのうちのひとつはわが国にあります。言わずと知れた新宿のSONPO美術館ですね。
もう1点も実は日本にあったそうですが、戦時中の火災で惜しくも消失してしまったそうです。
この展覧会で来ている「ひまわり」は実に大きな絵ですが、それだけでなく、ゴッホほど本物と印刷やネット上の色が違う画家はいないでしょう。
通常、油彩を描く時は、絵の具を伸ばすための希釈油を使うのですが、ゴッホはチューブから直接練り出した絵の具をカンバス上で混ぜるような技法を使っていたため、彩度が大変高い色になっていて、それが印刷で色を表現できない理由になっています。
ひまわりのほとんどが種をつけたひまわりというのも、実に斬新な感じです。
▼この一枚を見るだけでも、本展を見る価値があるというもの(wikiからの引用)。
この機にぜひ足をお運びを。ぶつかってくるギャラリーがいないのも快適ですよ!