つらいと思う日々に

いたずらにわが身世にふる・・・

愛と勘違い、欲

2006-04-08 | Weblog
ある日、好きな人ができて、夢中になり、見境が無く、のめりこんでいく。
その人が欲しくて、虜になった。
欲の虜となって、愛して愛して尽くしていった。

愛は通じて、互いに必要となる。 いくらかの間、互いの心を愛と信じ過ぎていく。

二つの影をおとして、一本の道はつづいていたが、進むにつれて、分かれ道に出逢う。

そのどちらか一方を二人が選ぶことなく、双方別々の道を選ぶ。
一人は右に、一人は左にと。
道は大きく離れてゆき、けっして交わることが無くなる。
二度と目が逢うことがなく、振り返って軌跡だけが残る。
甘酸っぱく、ほろ苦く、セピア色にそまり、うすくほこりがかかって、置き去りになる。
ただありのままに残る。

一番愛した人が、一番遠くの人となり、一番欲しかったはずが、一番いらないものとなる。
愛と思っていたのは、互いの我欲。
束の間のつかの間の出来事。

一番愛した人は、一番遠く離れる。
これを知り得て、優しい人となるならば、互いの踏み台となっていた過程が、
報われる。
いちばん愛した人は、いちばん遠く離れる。
いちばん知っている人が、いちばん知ることのできない人となる。
これを知り得て、我欲を捨てる。
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