さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

昭和の大問題シーン、令和の世に再び 有明アリーナ観戦記(その1)

2023-07-27 16:07:34 | 関東ボクシング



そんなことでまたしても行ってきました、NTTの殿堂有明アリーナ。
メインについては、十分な満足、納得感を得られるものでしたが、それ以外についてはもう...毎度の通りまとまりませんが、順番に書いていくとします。






まず、何しろ猛暑のさなかです。普通なら大した距離でもないものの、会場最寄りの新豊洲駅から少し歩くのもえらいなあ、と嘆いていたところ、会場前に「有明小中学校前」というバス停があり、東京駅丸の内南口から都営バスに乗れば行けます、と前日に友人が教えてくれました。

これは有り難い、と思って、当日午後、東京駅から都営バスの「東京ビッグサイト行」に乗り込みました。
ところが普段はそんなこともないのでしょうが、やはり目的地を同じくした方々が、国際展示場、有楽町、新宿、と停車するごとに大勢乗り込んできて、あっという間に満員。
それ以降はバス停に並んでいた人が乗り込めず、という事態が続きました。こちらは幸いにも最初から乗れたわけですが、このバス情報を教えてくれた当の友人が、途中から乗り込もうとしてかなわず、結局他の移動手段で会場に向かうことになる、という...何しろ大変な状況でした。


そういうことで会場前のバス停(前回は、こんなのあることも気付きませんでした)に降り立ち、会場内へ。
ちょっとしか歩かなかったんですが、それでも日差しは強烈。駅から歩いていたら全身汗だくだったことでしょう。

15時半くらいに入ったので、アンダーの6回戦途中。インターバルを待ち、席を探して着席。
前回はもう、昼間から真っ暗でしたが、今回は多少、マシだったように思います。まだ、明かりが届いていた印象。
この辺、我ら下々の声が主催者に届いたのでありましょうか(笑)。


今回のタイムスケジュールは、JBCがまた、機械的に試合時間を順番に書き並べていくPDFをアップしていたせいで、一部惑わされた方もおられたようです。
しかしアレは本当に無意味で、メインが19時台開始というのは、平日夜のLemino視聴者数獲得を考えれば、絶対にあり得ないことです。
ただ、せめて20時過ぎくらいから始めてくれんかな、とかすかな望みを持ってもいました。前回のバトラー戦もそうだったので。

今回は第一試合14時40分開始でしたが、Lemino配信は16時から。ここでさっそく、けっこうな休憩時間が発生しました。
この二段階スケジュールとでもいいますか、この時点で、どうやら観客の都合など全部後回し、という構えであることを、改めて痛感した次第、です。
4回戦と6回戦、計3試合は結果として、ハイライトで休憩の合間に流されました。


で、16時になったものの、あれこれとあって、大橋ジムの若手ホープ、サウスポー今永虎雅が実際に闘い始めたのは20分過ぎ。
要するに、3試合目が終わってから4試合目まで、正味一時間近く空いたことになります。

今永、インドネシアのヘビ・マラプという選手(戦績は良くて、18勝1敗とか)に判定勝ち。
会場で見ていると、小柄で強振してくる相手に引きっぱなし、カウンター合わせしかやれず、見方一つで負けもあるのでは、と思うくらい。
実際、採点は割れて2対1でした。4戦目ですから仕方ないと思いつつ、がっかり。
しかし帰宅後、アーカイブを見ると、どこかで顎を負傷していたらしい、という情報が。うーむ、ならば少し見方も違うかな、というところでした。




この辺りは、割とすんなり次に行き、駿河男児ジムの岩下千紘が、千里馬神戸の高原裕之と対戦。
この組み合わせが、この興行であるのか、と若干意外性のあるカードでしたが、いざ始まったら大問題発生。

初回、サウスポー岩下が左ストレートから右フック返し、高原がロープ際にダウンしたところで、レフェリーが手を上げてダウン宣告をしているのに、さらに岩下が左アッパー、右フックを強打。
両方ともまともに入る。
まるで具志堅用高vsアルフォンソ・ロペス戦の、大問題KOシーンをそのまま再現したかのような場面。


まさか今時...昭和も平成も終わった、令和の世にこんなものを見ることになろうとは...と思っていたら、なんとレフェリーが立った高原に、そのまま続行させる。
は?減点は?休憩は?ていうか、これはもう、そのまま失格やないのか?と思っていたら、高原がスリップし、なんとそこにまた岩下が追撃。
しかしこれまた何も無しで、そのまま初回終了のゴング。

2回開始前に、さすがにコミッション席も座視出来ずということか、岩下に減点1を科す。
しかし岩下に悪意はなくとも、悪質に過ぎる行為が二度立て続けにあったのに、それで済ませるとは、どういうルール運用か。
しかもレフェリーの権限を、言えば侵してまでコミッション、インスペクターが裁定したにもかかわらず、結局は「ほどほどに」収める意味合いしかないものになっている。
もし、反則打によるダメージを抱えた選手が、その後の闘いでさらに打たれ、事故にでも遭ったら、一体誰がどう責任を取るというのか。

結果、岩下の右フックが再三決まり、高原の抵抗も通じず、岩下の4回TKO勝ちで試合は終わりましたが、正直、まともな気持ちでは見ていられず。
一言、最悪の気分でした。


私の意見としては、初回終了間際で試合は打ち切り。岩下の失格負け。考慮したくもないですが、まあ、百万歩譲っても無効試合。
そして、この試合の裁定に関わったレフェリー及び、試合管理の責任者には、何らかの処分が下されるべきである、と思います。
そういう試合でした。



えー、またしても長くなりそうですので、一旦切って続きは後日です。
あまり良い話は無いのですが、なるべく暗くならないように...というところで。



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2 コメント

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Unknown (海の猫)
2023-07-28 07:45:39
岩下のあれは本当に唖然としましたし、胸クソ悪かったですね。流れでどうしても止まらず、とか気付かずに、とは見えませんでした。即失格の上で処分レベルでしょう。野次を飛ばす度胸もない自分は、せめてもの抵抗で試合後の拍手はしませんでした。
後日レフェリーと管理責任者に何らかの処分を下すべきなのはもちろん、選手か所属ジムにも厳重注意くらいあってもいいのでは。その場であれで済ませてしまった以上、注意くらいしか出来ないと思いますが、本来は一定期間ライセンス停止でいいと思います。

JBCのタイムスケジュールは本当に無意味ですが、普通は主催者が大まかなスケジュールくらい発表すべきかと。それなりの規模の興行であれば、公式専用サイトを作り、必要な情報は全てそこを見れば分かる、というのが当たり前だと思うのですが。
ボクシング興行はとにかく不親切で、これでアリーナ会場を埋める井上は本当に凄いですが、他はチケット売れないって、そりゃそうだろうと。ボクシングはプロモーションが足りないとかそれ以前の問題で、誰も疑問に思わないのですかね。ボクシングに興味を持った人が観戦に行こうと思っても、情報の少なさにやめてしまう人も多いと思います。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2023-07-28 09:39:11
>海の猫さん

岩下の反則打は、あれを意図してやるほど余裕も冷静さもなく、むしろ逆の状態だからやってしまった、というものに見えました。しかし意図の有無など関係ない。あれは失格にすべきです。選手に文句は言いませんが、試合の運営管理者が、相変わらず責任を回避してなあなあで済ませようとしていることには、激しい怒りを覚えます。
さらに言うなら、業界の誼に気が行くのかもしれないですが、所属ジムにも、もっと激しく抗議すべきだろうと。この業界は、正しい主張であっても「軋轢を起こす」ことのマイナス面が大きい「村社会」で、それを控えねばならぬ現実があるのでしょうが...。
タイムスケジュールに関しては、もうさすがにこちらも学びました。下々も対策するべき、と腹を決めております(笑)。基本、チケットが売れて、放送配信業者から大金が入ると決まった以上、他のことはどうだっていいのでしょう。天下の井上尚弥の興行権を持つ人間としては、レベルの低い者だとしか言えませんが、所詮「会長」でしかありませんから。高望みする方が悪いんでしょう。そう思うことにします(笑)。
しかし、ボクシングそのものへの、世間の興味を実際の観戦行動に繋げられない面については、本当にどうにかしてもらいたいです。まあ、井上尚弥ならほっといたって満員ですけど、他の試合会場の様子を見ていると、いよいよ厳しくなっているなあ、と一目瞭然なんですけどね。
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