大晦日、メインとセミの感想も、簡単に。
井岡一翔はホスベル・ペレスに7回、最近は珍しい?テンカウントKO勝ち。
2回は好打を許して失点したが、相手のパンチがガードに戻る前に打つ、振りの小さいボディブローの効果で、ペレスを失速させる。
スピードの落ちた相手を右カウンターで狙い打ち、5回に二度ダウンを奪い、6回はローブローの注意で流れを切られたが、7回ボディ攻撃から右決めて、KOとなりました。
今回は、積極的に打っていく展開で、精度の差、組み立ての巧みさを見せた。
ちょっとリスキーなタイミングでも打っていった印象で、逆に危ないな、とか、実際に打たれた場面も多少あり。
そういう姿勢で勝ち取ったKO勝ちは見事でしたが、相手の力量(けっして、弱い選手とは言いませんが、世界タイトルのコンテンダーとして、上級の部類とはとても言えず)相応のボクシングをしたに過ぎない、とも見えました。
改めて、このくらいの相手なら確実に勝てる巧さと力があり、それを長きに渡って維持しているのは立派です。
しかし、それ以外に何も思うことはない、そういう試合でした。
そして、これ以上をこのボクサーに求めるつもりも、私にはさらさらありません。
今後のことも色々言っていますが、まあ...これまた、長きに渡り微妙(絶妙、でしょうか?)な舵取りを続けているなあと、呆れるのみですね。
セミでは比嘉大吾がナワポン・カイカンハに4回KO勝ち。
フライ級時代に、ひょっとしたら世界戦線で相まみえていたかもしれなかったナワポン、大柄な体格を生かして前に出る。
しかし、スピードにまさる比嘉が波状攻撃を続け、一度右をカウンターで食うピンチがあったものの、ボディブローで倒す豪快なフィニッシュでした。
これでWBCランクに名の残っていたタイ人に2連続でKO勝ち。
バンタム級において、比嘉の強打が通じるようになってきた、という話になっているようですが、私はどうも、そういうのがよく分からないというか。
フライ級から二階級上げて、バンタムでは小柄に見えることが多く、堤聖也、西田凌佑、フロイラン・サルダールら相手に苦しいところが色々あった。
にもかかわらず、フライ級時代と同じようなKO勝ちばかりでなく、違う試合運び、別の勝ち筋を見つけるための、新たな組み立てのボクシングを模索しよう、という方向性がまったく見られないのはどうしたことか、と不思議でなりません。
今回も結果的に、豪快KOという語られ方をしていますが、フライ級時代からするとすっかりスローになったナワポンに対し、打ちかかる一方の試合運びで迎え撃たれたピンチがありました。
また、体格で圧してきたナワポン相手に、まっすぐ下がってガードを絞り止まる、という受け方を再三していました。
なぜ、足から動いて外そうとしないのか。この相手なら大丈夫だからか。それでこの先への展望など、語りうるものなのか。
実況解説は比嘉のKOに、まるで親戚の子が勝ったかのような喜びようでしたが、世界どころか国内に、勝てなかった相手が二人いて、他にも上位は多士済々だというのに、組めたらこっちのもの、みたいな世界戦の話に「持っていこう」とする様は、あまりに周りが見えていないように思え、気味が悪く感じるほどでした。
試合を伝える媒体が、TVからネット配信に変わっても、この辺は旧態依然。昔ながらの情報環境を前提にした、閉ざされた話の進み方だなあ、と言わざるを得ません。
もちろん、実際にタイトルホルダーの誰かと闘って、比嘉の攻撃力が通じる可能性がないとは言いませんが...現状では、高く見積もれるものではないようにも思います。
とはいえ、メインもセミも、表面上起こったこととしては、それぞれに見目鮮やかと言えるKOでの勝利ではありました。
両者共に、今年に実現を目指す、本当の勝負に繋がるなら幸いなこと、ではあるのでしょうね。
年が明けて、ABEMAの視聴者数が、昨年の
しかし大晦日のTV番組いよいよ見るもの無し、という私のような者を引き寄せた結果であって、かつての地上波が紅白、ダウンタウンに次ぐ「3位争い」にボクシングを使った、その流れ上にある話でしかありません。
まして220万、という数字は、TVの視聴率に換算すれば、惨敗と言われる数字に過ぎません。
また、こんな時だけ具体的に数字を挙げるなら、前回の、お布施が要ったときの数字も公表しはったらどうですか、と思いもしますし(笑)。
まあ何かと言えば、自分たちのご都合だけ。改めて、本当に古いなあ、と...新年早々、呆れ笑いが漏れるような話題でした。
※写真提供は引き続き「ミラーレス機とタブレットと」管理人さんです。
連写がすごいことになっています。いつもありがとうございます。
さて、今回は鮮やかでしたね。おあつらえ向き、彼の得意分野相手に。リスク負いましたが、言い換えれば多少のリスク負っても勝ちと判断できる相手だった。それだけですね。淡々と勝つだけで良かったのに、このくらいの試合で、日本の未来のためとか抜かすからまたまたね。相変わらず唯一無二です。今後エストラーダとか言ってますが、せいぜいあと二試合くらいやって引退。ビッグマッチはやるやる詐欺で終わるでしょう。
さて、比嘉くんについては昨日言及した業界内チャンピオンにすらなれるのか不安です。フィニッシュこそ上手く決まりましたが、それ以前に身体小さいのに相手の圧力をまともに受ける配置と守り方。最初こそサークリングの気配ありましたが、あれは上手くできなかったのか、やるふりだったのか。本人も「このままじゃ自分がもたない」と言ってましたが、ナワポンは比嘉くんにとり、手の合う相手だったはず。それなのにあれでは…本人の受け止め方や周りの反応からすると、もはや4団体の誰かとやって勝てたらそこがゴールなのかもしれませんね。いや、世界戦やるのが最後かもです。
ホスベル・ペレス、井岡向け「寸法」の話をすれば、ちょっとはみ出た感じではありましたかね。フレームはごつくはなかったですが。
仰る通り、その分打たれたにしても、踏み込んでいける力関係でしたね。
しかしあの日本のためとか何とかいうのって、以前も言ってたんですかね。TBS放送では切られてたんでしょうか。元々その辺は感心ないので見てなかったんですが、ネット配信になって、ああいうの丸ごと流れてますからね。また、刺青は真面目に隠す気ないですね。これもABEMAだから良い、ってことですか。こういうとこ、配信バブルにも良し悪しありますね。コミッションも弱腰で、メディアも「言い分記事」を一生懸命書く者はいても、こういうところは何も言わない。色々と寒々しいですね。
今後については、長年に渡ってこの調子ですから、半笑いです。残り半分は呆れです。エストラーダとやるやらんは、元々、今頃何を、という話ですしね。フライ級時代に、否応無しにやらんと話にならん状況だったのが、やらなかったんですから。
比嘉は違うやり方をやろうにも出来ないのか、或いはそれは比嘉の良さではない、という発想なのか。いずれにせよ、それでいいと思っているなら、世界戦で本気の対策も練って来る相手にそれで大丈夫か、と不安ですね。