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(第41話)トロピカル~ジュ!プリキュア「会議だよ!トロピカる部、集合~!」感想

2021年12月22日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■(第41話)トロピカル~ジュ!プリキュア「会議だよ!トロピカる部、集合~!」感想


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第41話より)

作戦会議という名の総集編。鮮やかな導入です。

卒業イベントの演劇台本を書くために、一同はプリキュアとの出会いを振り返ります。
こうして見ると、あすか先輩との出会いは異質です。人魚が直接には関与せず、回想シーンは抱えていた悩みともリンクしていない。強いて言うなら、番長的キャラであることを示唆した登場なのに、実際には全く関係なかったことか。テニス部の「たまたま暴力的ともいえる手段で解決を図ったが、別に乱暴者ではない」に繋がります。

そしてやっぱり再確認。ローラは尾びれが生えていた方がいい。
みのりん先輩や涼村さんや夏海さんとの出会いは、人魚だからこそ説得力があります。性質が違うので優劣の話ではありませんが、仮に妖精や魔法使いだったら、話の筋がかなり変わってくる。太古から存在が意識された、「現実的な」非実在存在の人魚だからこその面白さ。
なのでローラはもう二本足を捨てて欲しい。海に還るんだ、アシカやアザラシの如く。

トロプリは、ある種の泡沫の夢のような「一時的な滞在」の意味合いが強いように思えます。
自分の立ち位置に迷った面々が、たまたまやってきて、それが何の役に立つのかは分からないままトロピカルな日々を過ごし、そして旅立っていく。
「人魚」をテーマにすると「母なる海に還れ」もしばしば登場しますが、その意味でいえば「海から上がった生物が陸地で一夜の夢を見て、再び海に還る」かの如く、メイクや文芸やテニスから一旦離れてトロピカった後、本来の自分たちの場に戻っていく感じ。
なのでローラも早く二本足を捨てて海に還ろう。海の底は楽しいよ、陸地なんかとはおさらばしよう。

ちょうど今、私自身が育休を取っていることもあって「一時的に離れる」は実感として何か分かります。今後の人生の何の役に立つのかといえば具体的な説明は困難だけど、確かに何かの自分の基礎になるような感覚。そんな一時的な離脱。

社会的にも一時休止というか足踏みしているような転換期で、トロプリさんはそこにとてもマッチしてるように思えます。
まぁ今の社会情勢は「トロピカってる」状況とはなかなか言えませんが、起きてしまっている以上は少しでも未来に活かしたい。

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