非国民通信

ノーモア・コイズミ

ちぇんじ

2008-10-23 22:56:24 | ニュース

マケイン陣営、国連ロシア代表部にも「献金のお願い」(朝日新聞)

 国連のロシア代表部は20日、米共和党大統領候補のマケイン上院議員の陣営から献金を求める手紙を受け取ったとして、「ロシア当局者や政府は外国の政治活動に財政支援はしない」と異例の声明を発表した。過剰な反応に、国連では「グルジア問題などをめぐってロシアに厳しい態度をとってきたマケイン氏への意趣返しでは」との見方が出ている。

 ロシア代表部報道官によると、手紙は9月29日付で、今月16日にチュルキン国連大使あてに郵送で届いた。同代表部が公開した手紙は、民主党のオバマ候補が多額の献金を武器に「共和党候補の追い落としを図っている」として、対抗するための資金提供を要請。35ドル~5千ドルの献金額を書き込んで返信する用紙が添えられていた。

 一部のヒラリー支持層がマケイン陣営に回るなどもあってか一時は伯仲したこともある両候補ですが、結局はオバマが持ち直し、マケイン陣営はジリ貧のようです。そんな余裕のなさも相俟ってか、マケイン陣営はロシアのチュルキン国連大使に献金を求める手紙を送ってしまったそうです。そんな一幕をよりによって声明という形で暴露されてしまいますた、というお話ですね。

 なんでも「ロシアに厳しい態度をとってきたマケイン氏への意趣返しでは」という見方もあるようです。それもあるかもしれませんが、次の大統領が誰になるか趨勢が明らかになっている以上、どちらと仲良くしておきたいか、これも明白ですよね? 次期大統領候補とよろしくやりたければ、その対立候補とはきっぱり距離を置いておいた方がいい、それも「国益」を考えた判断でしょうから。

「米に代わり日本が仕事」=大統領選後の政治空白で-麻生首相(時事通信)

 麻生太郎首相は20日夜、都内で開かれた首相を支持する自民党有志議員による「太郎会」の会合に出席し、11月初めの米大統領選で選ばれた次期大統領の就任式が来年1月であることに触れ、「米国は政治空白になる。日本はその間、(米国に次ぐ)『ナンバー2』としての仕事をしたい。諸外国からもそう期待されている」と語った。 

 しかるに、先が見えていない人もいます。この「太郎会」がどこのバーで開催されたのかは知りませんが、ともあれ「米国に次ぐ『ナンバー2』としての仕事をしたい」そうです。それが具体的に何を指すのかは語られていませんが、現行の「国際貢献」を続けるということでしょうか。それはブッシュ政権下でこそアメリカの意に沿った仕事かもしれませんが、次期大統領の方針から逸脱する可能性も濃厚です。先が見えていないと、米国の忠実な追従者だったつもりが、いつの間にかアメリカも眉を顰める暴走犬になってしまいますよ、と。

米大統領選「投票できるならオバマ氏」8か国共同世論調査(読売新聞)

 読売新聞社は9月中旬から10月中旬にかけて、英ガーディアンなど7か国の新聞社と共同で、対米意識に関する世論調査を実施した。

 11月の大統領選で投票できるとしたら、共和党のジョン・マケイン上院議員と民主党のバラク・オバマ上院議員のどちらの候補に投票するかを聞いたところ、日本を含む8か国すべてでオバマ氏が多数となった。

 そうは言っても、日本ですらマケインよりオバマ支持の方が多いようです。「えーマジ共和党支持!?」「キモーイ」「共和党支持が許されるのは去年までだよねー」「キャハハハハハハ」としか言いようがありません。しかし、どこかに味方はいるもので、例えばこれ、

アルカイダ支援者はマケイン氏支持? サイトに意見投稿(朝日新聞)

 国際テロ組織アルカイダの支援者らが意見交換するインターネットのウェブサイトに、共和党の大統領候補マケイン上院議員を支持するという意見が掲載された。11月4日の投開票を前に、「敵」であるイスラム過激派からの予期せぬ「支持表明」を受け、マケイン陣営は困惑気味だ。

 22日付の米紙ワシントン・ポストやAP通信など複数の米メディアが報じた。「ブッシュ大統領による『失敗の行進』が続くよう、アルカイダは来る大統領選でマケインを支持しなければならない」という内容。イスラム過激派の常連投稿者が書き込み、20日に掲載された。米監視グループが翻訳して明らかになった。

 投稿は、アルカイダが米国を罠にかけ、資産を使い果たさせて米経済を破綻に誘い込んだ、との考えを披露。これからアルカイダが米国にテロを仕掛ければマケイン氏が巻き返して当選するかもしれず、そうなれば同氏がアルカイダへの報復行動を余儀なくされて米国はさらに疲弊する、としている。

 ネタ色の強そうなサイトが元にも見えますが、監視グループが付いているからには、それなりにマジなのでしょうか。ともあれアルカイダはマケイン支持だそうです。それは頷けますね。「テロとの戦い」なんていくら続けられたところでアルカイダからすれば深刻な危機ではありませんし、むしろアメリカへの反感が高まることでアルカイダ支持を広めることが出来ますから。アルカイダはどうせなら自民党支持も表明したらいいと思いますね。

 「アルカイダが米国を罠にかけ~」は、そこら辺のスピリチュアルな預言者が口にするような結果論に過ぎませんが、「アルカイダが米国にテロを仕掛ければマケイン氏が巻き返して当選するかも」というのは、あながち的外れではありません。現に、9.11のテロがあったからこそブッシュ政権は国民の支持を集められたわけですから。それは北朝鮮が核ミサイル実験を強行したことで、安倍内閣の支持がピークに達したのと同じことです。危機を煽っては「戦い」を訴える政治家と、その戦う相手は常に支え合っているのです。テロの脅威が高まれば高まるほど、猛々しい政治家が支持を集め、そこで戦争でも起こればどこかの国が破壊されてテロリストの活動の場が広がる、そういうものなのです。テロリストの脅威に乗じて支持を集めるような政党、候補に靡かないことこそ、むしろテロとの戦いと呼ばれるべきではないかと思うのですが。

 

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7 コメント

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Unknown (仲@ukiuki)
2008-10-23 23:45:04
>テロリストの脅威に乗じて支持を集めるような政党、候補に靡かないことこそ、むしろテロとの戦いと呼ばれるべきではないかと思うのですが。

おおっ、これぞ至言、まさにそのとおりだと思います。
有権者なら誰もができる「テロとの戦い」、しかも、非暴力の!
来る総選挙が、その場となりますように!!!
そして、極左党の公約に何らかの形でぜひ入れてくださいませ。
返信する
Unknown (非国民通信管理人)
2008-10-23 23:59:11
>仲@ukiukiさん

 テロの脅威を煽るタイプの政治家がテロリストに大義名分を与えているのなら、そうした政治家の強調する危機に屈しないことが、本当の意味でのテロとの戦いになりますよね。しかるに民主党も国連云々という留保を付けつつも自民党と似たような路線の対テロ政策を掲げているわけで、ここがまた頭の痛いところでもあります。

追伸、
 ご指摘の事項は、単なる間違いだったので訂正しました。似たような事例が起これば似たようなことが、これから起こる可能性はあると思いますが……
返信する
Unknown (Gl17)
2008-10-23 23:59:35
アルカイダはブッシュ再選の時にも、ブッシュのほうが米国を弱体化させてアルカイダに有利と声明してました。
まあ、一種のイヤミで定番行動でしょう。
・・・今や言われた通りになってしまいましたが。
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今回の選挙では (Bill McCreary)
2008-10-24 06:39:21
さすがにそんなことをいう政治家もいないみたいですが、前回04年の選挙では、武部当時自民党幹事長が、ブッシュに当選してほしいなんて公然と語りましたからね。ブッシュ、小泉時代の米国共和党と日本自民党の盟友ぶりを証明してくれました。

で、小泉も引退表明、ブッシュも任期満了、英国のブレアも退陣、オーストラリアのハワードは選挙ですら落選と、だいぶ時代も変わりました。外国もそうですが、今後の日本もどうか、興味津々です。
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はじめまして (VOID)
2008-10-24 14:40:39
私がアルカイダ関係者ならば、なって欲しくない方の候補者を支持するように表明しますけど。

アルカイダに支持される、なんて迷惑このうえないのでは?
だから、アルカイダは負け院支持では?

考えが稚拙でしょうか。
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Unknown (非国民通信管理人)
2008-10-24 23:22:08
>Gl17さん

 皮肉を込めた一撃ではあったのでしょうけれど、同時に的を射た指摘でもあったわけですよね。アルカイダの声明で選挙結果が動くとも思えませんが、もしマケインならアルカイダにはチャンスなのでしょう。

>Bill McCrearyさん

 世界の趨勢が変わろうとする中で、日本だけは相変わらず米国タカ派にべったりですからね。周りが見えない、見るつもりもない日本外交なら、飼主がいなくなったとしても???

>VOIDさん

 マケイン陣営にしてみれば迷惑でしょうね。でも戦う相手が減っては存在意義も薄れるのがアルカイダですから、好都合なのは明らかにマケイン氏、自身が選挙戦に与える影響など皆無と知りつつの皮肉でしょう。
返信する
Unknown (eel)
2008-10-27 20:57:03
>「えーマジ共和党支持!?」「キモーイ」「共和党支持が許されるのは去年までだよねー」「キャハハハハハハ」としか言いようがありません
端的に申し上げてワラタとしか言いようがありません。
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