lens, align.

Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

おやすみ

2005-04-29 01:38:58 | 音楽2
今夜も眠ります。
燃やしてしまった今日の光を
灰にすることなく。


□ Tunes of the Day

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□ Richard Devine / "Asect:Dsect"

♪ Let Mendax

収束・離散の反復。
統語論的に解析できない音楽。
しかし非常に音楽的です。

1080217280a


□ Beanfield / "Beanfield"

♪ Charles

ジャーマン・エレクトロの書法の新境地を
現代的な切り口で鮮やかに切り拓いた名曲。
後半部に聖歌のサンプリングを確認出来ます。
後期Enigmaに通じるグルーヴ。


□ Gill Norris

♪ Forme

ここでもう一曲追加。
James HoldenがMixした"BALANCE005"に
収録されていたテックハウス。
生音が心地良いです。

□ The Music of Armenia "Volume One, Sacred Choral Music"

♪ Sirt Im Sasani

良質なアート音楽を束ねるレーベル、Celestial Harmoniesによる
アルメニアの合唱曲集から。グレゴリオ聖歌のルーツともされる
アルメニア由来の様々な時代の声楽曲を収録。
中東的な響きを伴った当曲の意味は「我が心は震えている。」
ほんとうに心を揺さぶられました。


職場のゴタゴタ フ──-♪上司のセクハラ ウ───♪

2005-04-27 21:52:04 | ニュース
はーぃつかれましたぁー。
今の業務、前任者がてけとーだったおかげで
ビシビシ風当りを感じるんですけど。
でも負けないよぉー!がんばる!!

ねるまえに寝言いってみました。

つくづく仕事に必要な能力は、
「ミスをカバーする」「ミスをミスにしておかない」
の二つだと思う。忘れっぽくても、
凡ミスが多くても良いのです。(←良かぁない。)
それと仕事で何か出来る人、ってのは違うよね。


そんなヘトヘトの帰途、道路の真中あるってた
酔っ払いに絡まれました。車の窓を叩いてきて、
覗き込みながら「そういうことやめよ?」だと。

ハァ?( ゜Д゜)

こういう輩は既に、自分が爆発してもいい
自己正当化のシナリオを頭の中に書き上げています。

・最初は低姿勢に出ながらメチャクチャなことを言う
       ↓
・相手が突っかかってくるのを期待する。
       ↓
・せっかく下手に出てたのに、相手のせいでケンカになった。

これで心おきなく鬱憤を垂れ流せるわけですね┐(´ー`)┌
車のドア開けて顔バーン!)`Д´)∴・急発進で足グシャー!!
なんてやってやりたい衝動に駆られましたが、
大人のわたくしは「はぁ?すみませんね。」と言って
立ち去るのでした。・・・急発進で。(`皿´)ウシシ


□ 今そこにある危機

JR福知山線脱線事故の犠牲者と、その親族の方々の悼みは察するに余りあります。望まぬ死、語られぬ死。死は誰もが抱えてるものだけど、誰に対しても等価なものではないようです。「死に方」は、他でもない生者に与えられた何らかの符号だと思います。

人と人との繋がりにおいて、人一人が突然失われることの負荷は、環境がゆっくり変える関係性とは比べものにならない程大きい。周りの人々は突如として崩れた関係性の中に、その空白を日々の日常で突き付けられることになるでしょう。怒りと悲しみは相補的ですが、恐怖を中和出来るのは、どちらかというと悲しみの方でしょうか。。

JRの体制についても批判は尽きないけど、私達はあらゆる面で、罪を共有しています。社会、人間が抱える様々な綻び。それらが形作る冪集合の中に、波動関数的なある一点への収束があって、大きな現象を引き起こすことがあるような。。問題というのは、発生する前からそこに潜んでいるものなのです。車両の軽量化、コスト削減、設備調整…、大規模なインフラに働くベクトルは、その長周期的性質から、小さな綻びを大きなうねりの中に蓄積してしまう。かといって逐一可変性を与えていたら、こういったモデルは『適応疲労』を引き起こして破綻しかねない。乗り物に乗る場合は、私達は既に生命の価値と社会化との非対称性の中に生きているのだ、という覚悟を持っておくと良い。車両撤去作業を行う重機の掲げる「未来に夢中です。」という標語が皮肉。


□ 感覚の類似 -快楽の記号接地

スポーツ、というか体を思いっきり動かしてると気持ち良いですよね、ただ動かせば良いってもんじゃなくて、特定のルール、または型に帰属して、その中でゲーム的に役割を担い、理想的に遂行することに快感を覚えるようです。子供の頃に感じていた昂揚感は直接自己実現に結びつく為か、とても強かったような気がします。こうして湧き上がる衝動に、性的な感覚との類似性を感じる瞬間があります。イデア、エロス、それぞれに結ぶ虚空の焦点ヘ向う集中的なベクトル。似ている、ということは違うってことだし、こういう考察は往々にして表明しにくいですが。。人間の結ぶ全ての関係が孕む自己利益追求、機制としての側面が露呈されてしまうシンタックスに嫌らしさを感じてしまうのでしょうか。文脈を発散させて終わり(笑)


□ Tunes of the Day

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□ Kettel / "Volleyed Iron"

♪ America Video

オランダのReimer Eisingが描く淡くアンニュイな
透明感を漂わせるサウンドスケープ/アンビエント作品。
環境音が溢れる中、"アンビエントミュージック"な
側面が最も顕れている楽曲がこれ。

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□ Blank & Jones

♪ Desire (Ambient Mix)

アンビエントに造詣の深いトランスデュオ。
トランスファン以外にも人気の根深い作品がこれ。
碧潭にさざ波を描く微風のような清々しさが
感じられる名曲。


□ Eden

Metamorphosis

2004年発売のIntencityレーベルからの
チルアウト/ワールドビートのV.A.オムニバス、
"Spiritual Chillout"に提供されたExclusive Track。


紅い月

2005-04-25 01:13:08 | art music
redmoon
綺麗な夕日を見た後、赤い月が昇りました。
車を停めてデジカメ(IXY L2)撮影したのですが、
光学ズームが付いてない為、悲しい映り。
悔しいのでネットから無断転用(笑)

東の空で月が赤く見える要因は、太陽と同じ。
低い位置ではその分長く大気中を透過するため、
気象条件によって光が分散してしまうから。
私の目が赤いのは、光の分散のせいでも
赤方偏移してるからでもありません。
ウサギは寂しいと死んでしまうのです。゜゜(´□`。)°゜。
嘘。眠いだけ。。。


□ Tunes of the Day

Art Of Noise / "Moments In Love"

アート・オブ・ノイズの記念すべきデビュー・ミニアルバム
"Into Battle With The Art Of Noise"の20周年記念リマスター盤から。
中盤の展開部にやや時代を感じてしまいますが、
アンビエントとしてこれほど完成した曲も稀有です。


Hildegard Westerkamp / "Beneath the Forest Floor"

世界各地のフィールドレコーディング・サウンドスケープ作品を扱う
Earth Earレーベルのカタログ盤"the Dreams of Gaia"より。
Hildegardはエコロジストとしても知られるカナダの女性サウンドアーティスト。
これはブリティッシュ・コロンビアの森に取材した環境音に
コンピュータでの操作加えたもの。読んで字の如く、
地響きの重低音が印象的なタイトルです。


死の中の生命

2005-04-24 13:56:47 | Science
Space


それが人間の力の届く範囲にあるということ、
人間の目に見えないほど遠くにはないということ
──この二つは、その人間に降りかかろうとしている
出来事が持ち合わせる主な要素だった。
自分自身に降りかかることは“イベント”だ。
予知は、理解することではない。
もし逆だったなら、人間の内側に潜んでいる予知能力は
もっと数多く表面に出てくるはずだ。


本というのは、あれは内側へ入る扉だ。
したがって外へ出る扉でもある

                -G・マクドナルド『リリス』
子守唄を指す"ララバイ"という言葉には、
ヘブライ語で「リリスよ去れ!」という意味が込められているそうです。
リリスは、神がイヴを創る前にアダムの前妻とした天使。
彼女はその悪性を以って天国から追放され、アダムへの執着から
イヴとその子孫である人間を呪い、虐げる存在となります。
加えて「眠り」の特異性についてマクドナルドは、
ノヴァーリスを引用してこう結んでいます。

"わたしたちの生命は夢ではない。しかしそれはやがて、
 いやおうもなく、夢と一つになるだろう。"


□ lens,align.

そろそろこのブログの試験運用も、機が熟したところで(?)
先の展望を見据えようかなーっと思ったけどどうしようかな。。w
実は本格的に天体観測でもはじめてみたいなーと計画中。
以前付き合っていた人からの影響もあり(某ALMA計画にちょこっと関係)
仕事柄、望遠鏡のカタログに目を通す機会も多いので。。。
ノートPCで制御してデジカメアダプターに繋いで・・・とやりたい
ところですが、インフラにかけるコストと時間を見て考えたいです。
音楽関係のネタは引継ぎたいですが、ブログである必要がない以上
ここは心の想い出のアルバムにそっと綴じて、また水面下に潜るかも。。


□ 独り言

ここのところ出張、営業先で紹介されることが多いのですが、
若い人に年齢を言うとたまに空気が変わります。。w
年上に見えないんだとか。゜(゜^ヮ^゜)゜。アハハハハ
たった一、ニ年も違わないでしょうに。。


□ In the end. ──循環による帰結。

透き通るような蒼空や海、燃える夕日と紫光のディスパージョン、無限遠に煌く幾億の星々・・・。現在メディアに遍在するこれらの映像情報は、その場に実在を置かずして、人間にそのイメージを喚起させる仮想の扉です。人は光から、音から、その五感とそれ以外の感覚を励起する術を持っているから。暗室のスクリーンに飛び交う光子に感触を感じ、空気の揺れに光を感じる。メディアが媒介する感覚情報は、ある定点からの視覚と関係性を共有させる。わたしたちが見ている世界が、その真性において同じ様相を示しているわけではありません。カメラがシャッターを切る瞬間、撮影者には被写体が見えなくなるように。音楽も同じ。内面と表象との狭間には距離があるのかもしれない。映像も音像も、一定のアルゴリズムを経て、あるいは交えながら、その表象を結ぶ。認識の要はタイムスケールとその区切り方にあります。また、時間は"リーディング"の産物であるとして、あらゆる瞬間が等距離で収束する場所を規定できる。このモデルでは、森羅万象の刹那刹那を生成する機構が縁取られ、中心に像を結びます。その振舞いにはまた別次元のタイムスケールを適用して観察することが可能です。つまり時間とは、俯瞰と干渉行為の際に主観者と対象との間に働く対称性の反射であって、エネルギーの差異によって全体性の中に局在性が築く境界であると考えます。

装置としての世界。いわゆる人のインテリジェンスというものは「する」ために拡充する世界を実現しているように見えます。水道設備、交通機関、社会システム、武闘・・・・。そしてメディアによってダイバージェンスされる映像、音像。しかしトートロジーに陥ることを恐れずにフラクタルの概念から見降ろすと、現象は等しく実現されるのだから、理由が先にあるわけではない。つまり水がそのように流れ、化石燃料が燃えて鉄を運び、タンパク質の塊が秩序を形成したり破壊したりを繰り返す。時間や確率が人間の意志決定に影響を及ぼしているわけではない。(確率自体が、結果論を斜めに切って中身を覗いたものでしかないから)近年の脳研究においても、因と果、表象世界と行為の狭間として、脳という機構が自己生成されるのだ、という概念が新しく提唱されはじめています。
『人は夢を見、また希う。神は考え、意図し、促す』(G・マクドナルド)とありますが、私は人の意識というものが『計算』である以上(S・ウルフラム ※数学者・革命的なカリキュレーションソフト"Mathematica"の開発者)、意識と感じる意識こそ、宇宙、というよりはフレームとしての世界の性質の鏡像だと考えています。そこは漠然としか感じられないのだけど。人は世界を語る術について、新たな語彙を、認識素子を組み替えていけるのでしょうか。あるいはそれは私たちの役目ではないのかも。。

最後に、数学的、物理学的に解析される世界について。現代の宇宙論は観測結果と理論物理との帳尻を合わせながら成り立っていますが、そこには罠があります。わたしたちは未だ、物性の境界領域全土を理解しているわけではないということ。極小の物質単位は様々な相を見せるし、ビッグバン時に破壊された対称性によって、もはや認識できなくなってしまった相が深く生成過程に関わっているかもしれない。このような逆算不可能性を孕んでいないとは証明しようがなく、その外部で相互作用しているかもしれない"Other"を知覚できないから。こういう不確実性に、宗教、擬似科学といったあらゆる惑わしがつけ込む隙があります。
クレマン・ロセは言う『存在の逆は無ではない。写しである。』認識の全ては自己の鏡像。しかし人が知りうる絶対的な真実というものを拓くことが実現出来るとすれば、それは鏡の扉の向こう側を覗うということか。そこには底知れぬ深淵がただ口を広げているだけなのかもしれない。一巡して、私達はかく考える存在となる。知らないということが、考えることを規定する。環を閉ざそう。考えさせられている私達は、考える存在だと。そしてあらゆる選択と実現されなかった世界は、お互いに支え合う存在であったと、私は希う。

彼女の貌が明るく輝いているのは
死期が近いせいかもしれない。──大きくて黒い瞳だった。
あらゆる星が黒みのなかにあって煌いていた。
いっぽう地平線には、永遠の黄昏が螺旋の暈を形作っていた。彼女の目は、
きっと神自身の中から直接射し出てくるものに違いない。

生きた目は、途切れのない創造だった。
散文的ではありましたが、これで一先ず、
ここで続けてきた"表象と認識"に関わるお話は
終わりにしたいと思う。これから機会があれば、
もう少し地に足のついたこと(免疫学、標準理論etc...)で
自らの関心事について書けたらいいな。


□ Tunes of the Day

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□ Lunik / "Weather"

♪ The Most Beautiful Song(Orchestral)

:: Lunik Online

Delerium"Chimera"の"After All"でフィーチャーされている
Jaelが所属するスイスのバンド、Lunikの3rdアルバムから。
盤によってはこの曲が収録されていないものもあるので注意。
前作まではトリップホップめいたこともやっていましたが、
今はポップバンドとしてのスタンスを確立したようです。

lunareflect

□ Lunascape / "Reflecting Seyelence"

♪ Tears From The Moon

:: Official >> Lunascape

こちらも説明不要かと思われるベルギーのユニット、Lunascape。
この曲はRhys FulberがDelerium"Chimera"に提供するべく
シニード・オコナーを招いてカヴァーしていましたが、
途中でConjure Oneのアルバムに転用されることになりました。
近日発売されるシニードのカヴァーアルバムにも収録されています。


□ Coderoy

Born Again
Sweetest Dreams (Nell's Amazon Night Mix)

:: Official >> Corderoy

トランスシーンにあって、アンビエント、ニューエイジ色を
強く発しているデュオ。Sweetest Dreams(Nell's Amazon Night Mix)は
ネット上で人気を博したブートレグ・リミックス。
公式にFerry Corstenがリミックスした方は蒼穹を疾走するような
爽快感に溢れていて、どちらも真夏に野外で聴きたい作品。


:: Coming Soon!!

□ Pole Folder / "Zero Gold"

↑微妙に延期にしているのが気になります。ちゃんと届くかな。。
Shelly HarlandやKirsty Hawkshawをフィーチャーしたダウンビート。

"Pole Folder 'Zero Gold' straddles the line between a cinematic soundscape and the heady exploration of the sonic atmosphere. The melancholic lyrics are sung beautifully throughout by guest" [i:Vibes]


死守せよ、しかし軽やかに手放せ。

2005-04-20 02:16:33 | ニュース
「タイタニック」さながらの大パニック

 バハマからニューヨークに戻る途中の豪華クルーズ船「ノルウェージャン・ドーン」(全長約300メートル)が、大西洋航行中に嵐に遭遇し高さ約21メートルの高波の直撃を受けて客室60室以上に浸水、乗客4人が負傷したことが18日分かった。

 米メディアによると、船内は安全扉が折れ曲がったり天井が抜けるなど大きな被害を受けた。2000人以上の乗客も一時パニック状態となったが、専属ピアニストが米映画「タイタニック」のテーマ曲を何度も演奏し、乗客を落ち着かせたという。船は18日ニューヨークに帰港した。

 船は、バハマなどを訪れた後、ニューヨークに戻る途中で嵐に遭い、窓が割れ客室では「机が飛び交う」(乗客の女性)などした。乗客らは救命具をつけて広間などに集まったという。無事帰還した乗客は、「(1912年に沈没した豪華客船)タイタニックのことが頭をかすめた」と恐怖を語った。 (共同)


スポニチ Sponichi Annex 速報
『ノルウェージャン・ドーン』

事の真偽はさておいて、この専属ピアニスト、
実は一度も船を降りたことがない(略
なんてオチがついてれば不謹慎のそしりも免れたでしょうが、
やはり現実では冗談めいた批難をうけるのは必至。
最悪の惨事とならなかったからという結果あってこそだけど。
逆に非現実感を醸し出すことによって落ちつく場合も
あるからねー。リアルで映画の雰囲気に浸って
ストレスを紛らわした人だっているかもわかりません。
そういう意図で選曲したのかもしれないし(笑)
でも、押し迫っていては音楽なんて関わっていられないだろうし、
なんらかの反応が出来る人が多い分には余裕があるってことだろうし。


3700666159896□ Snooze / "Americana"

Release Date:08/02/2005
Label:Ostinato
Cat.No:OST002CD
Format:1CD

♪ Home Is Where It Hurts
♪ Welcome to My Seventeen

というわけでヌーヴェル・ハウスのトレンドセッター、
Snoozeの最新アルバム、って、えぇぇっ!?これSnooze??
ってくらい毛色が違います。
タイトルの通りアメリカのカントリーっぽい雰囲気を
取り入れてるのですが、素材の組み方はやはり独特。


Achillea - "The Nine Worlds"

2005-04-18 20:16:59 | 映画
-Jens Gad feat.Helene Horlyck-
gad□ ACHILLEA / "The Nine Worlds"

Release Date:11/04/2005
Label:bscmusic / prudence
Cat.No: 398.6710.2
Format: 1CD

Ragnarok - Twilight of the Gods
The Monks of Lindisfarne

www.gadmusic.com

北欧伝承の系譜をテーマにしたチルアウト/ニューエイジ。
Jens GadとHelene Horlyckそれぞれのルーツを扱ったもので、スカンディナビアの古語やヴァイキングに纏わる地名などを散りばめて、セピアに彩られた史劇的情感を煽る作品となっています。
Zodiac(黄道十二宮)や古い航海地図をあしらったジャケットデザイン。

音の方は、Enigmaと同じパーツを用いながらも音数は絞って、淡々として叙情的なグルーヴを保持。Enigmaからビザーレな部分は取り除いて、アンビエント色に補調。神話的な感覚を強めた感じでしょうか。Pilgrimageの"9 songs of Ecstasy"を思い出したのは私だけじゃないはず。

"Prelude"は、効果音と壮大なシンセから導入するサウンドスケープ。
シングルカットされるという"The Seeress Propheey(Daydreaming)"は懐かしいダンス調のシンセとHeleneのオペラチックなハイトーンヴォイスが絡む異色の作品。これは試作段階でルースアンが唄っていたものを録り直したものですね。"The Monks of Lindisfarne"では、グレゴリオ聖歌とE4"Push the Limits"で使われたリズムパターンが現れます。漂うようなダーク・アンビエント"Shears from Scar"は反転されたヴォーカルが暗闇の淡光の如く煌き、クライマックスを飾る"Othila - The Rune Masters"の哀愁を喚起する力強いシンセストリングスから、再びシケイン風のアウトロに移行して神話の旅を結びます。


□ Conjure One latest remix

カナダのCruxshadowsとColette Baronの2アーティストに
新曲のリミックスを発注したそうです。仕上がりはまだとのこと。


□ 映画

アビエイターを見てきました。
ヒューズの言う『未来への道』。
彼はずっとそこにいたんだなーと。
人は皆特別な過去に縛られて生きているのかもしれない。
最後の証人喚問はややクライマックスとしては弱くて
肩透かしに終わってしまったけど、結局は彼の誠実さが
勝利を勝ち取るに至る過程が明快に示されていて気持ち良い。


□ 日記

フランス料理店。私気付きました。
スタッフとの相性が待遇を左右しますw
今日はなんでかメニュー一つ一つに
詳しい解説まで頂いて有り難かったのですが、
周りから視線をチクチク感じて恥ずかしいっつの(-_-)ヤメテクレ…
あと、某日経の特集で読んだんだけど、赤ワインと白ワインは
同時に頼んだ方がいいの?デキャンタージュって
どのくらい時間かかるの?


リスクが呼ぶリスク

2005-04-17 12:19:16 | 株式
□ NY株、1万ドル台に急落(sankei web)
  ECBのウェリンク氏:原油高騰で成長リスク高まる (ブルームバーグ)

原油高が企業業績を悪化させ始めているという事態。これは経済、というよりも生活を支える基盤そのものが沈み続ける形なので、以前は杞憂だった米景気の腰折れ懸念よりも危険視される。しかし、原油高の由来が実際に資源量の不足かといえば、そうでもない。埋蔵量・産出量の先行き不安から、現実には不必要な投機を招いているというのが実態。まぁ産油国自体が世界の工業化を睨んだ需要の伸びを正確に把握出来ていないという理由もある。三日前の原油価格の下方修正もあり、それほど憂慮する事態にはならないのかもしれない。この状況に際して、日本でも外需拡大の恩恵に預かっている海運業界への影響が心配されるが、資源運輸をそのままビジネスチャンスに結びつける見方も出来るという。一方で最近売りが目立った内需関連も気になるが、日本企業にとっては、ここをプラスに転じられるかどうか正念場だ。個人的に注目している創薬系ベンチャー株は。。。(⊃дT)

※雇用に関しては、現在この状況下で「インフレ懸念」を叫ぶのは不自然だと思う。株主や雇用主による、失業率や賃金の改善を歓迎しない意図がアリアリと感じられる。金融の内需を伸ばす、ということは、高金利での貸付にも通じているし。。


□ Tunes of the Day

bio


□ The Beloved / "X"

♪ Spaceman

New Orderと並んで評価されるダンスポップデュオ、1996年発表されたラストアルバムの締めを飾る曲。結成時には、ケンブリッジ大学でバンドを組んでいたJon Marshの柔らかいヴォーカルがアフリカン・コーラスとアンビエント、ストリングス等と非常に巧く絡み合っています。

オフィシャル >> -::..The Beloved / Jon Marsh / 2004-..::-

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□ Snooze / "Goingmobile"

♪ Thousand Miles

フランスの鬼才プロデューサー、ドミニク・ダルカンのヌーヴェル・ポッププロジェクト。今年2月には4年ぶりの新作である"Americana"を発表していますが、すっかりチェックを忘れていました。ストリングスの扱い方が絶妙。


□ Craig Armstrong / "Kiss of the Dragon"

♪ As if you said Nothing

クレイグ・アームストロングが、ジェット・リー主演の映画「キス・オブ・ザ・ドラゴン」に提供した楽曲。ヴォーカルがクレジットされていないのが残念ですが、彼が作曲した歌の中でも間違いなく最高傑作の部類に入るダークなディレクションです。劇中のスコアはマイケル・ナイマン風だったり、ヘヴィなエレクトロニク調だったり。


Sleepthief feat.Kirsty Hawkshaw / "Chauffer"

2005-04-15 05:47:35 | delerium
-music-

□ Conjure One 

Rhys FulberがConjure Oneのリリースについて答えたところによると、
アルバムが八月、シングルが七月になるそうです。


□ Sleepthief feat.Kirsty Hawkshaw / "Chauffer"

Sleepthiefが、"Chauffer"のヴォーカルとして
Kirsty Hawkshawを迎えたことを明らかにしました!
誰かのカヴァー曲らしいですが、今一つ特定できません。


-column-

□ 人に仕事を教えるときは

わかるように教えなさい。ただ口頭でべらべら伝えて実際にやらせる時間もつくらせず、しばらくしてやる段になって迷ったりすると「俺は教えたからね」と嫌らしい態度を取る人。それでも優秀なら言われた通りのことはちゃんと出来ます。ただし、マニュアルもない作業では手順の中に論理的に関連が直結し得ないことがあります。教えられた手順は一つなのに、対応するケースによって予測不可能な対処と選択肢というのが生じます。が、そこでわからなくなった場合「前にこう教えただろ、ということは、こうなんだよ」という理屈は、教える側の大きな独り善がりでしょう。「ということは」という短絡は様々なケースを経てその場で適用されるに至った選択肢の一つで、実際に考え得る分岐は沢山あるわけです。しかも仕事の細部ほど、こういう予測不可能性が散りばめられています。そして、そのどれを取捨選択すればいいのかは、その経験がない者にとって判別は出来ないはずです。それに、自分の領分でない仕事の都合に関わることとなると、"考えて"決めることは不可能です。それでも教え方の巧い人っていうのはちゃんといますよね。まぁ巧い下手はしょうがないとして、態度というものに気をつけなさいってこと。プレッシャーを利用するにしても、辻褄の合わないことを言われればそれは害にしかなりません。私が仕事を伝えることに関して最も大事にしているのは、「教える者の責任」と、「人心的な信頼感」の二点です。


□ 隠された愉悦

ヤン・シュヴァンクマイエルの作品に『悦楽共犯者』というのがあった。直接関わりを持たずに絡み合う数名の登場人物が、人目を盗んでは各々の快楽原理を満たす、他人には理解しがたい奇妙な振舞いを見せるもの。性的な生贄の代替妄想に耽る者、対照に、罪深い欲望への制裁を仮想的な儀式行為で満たす者、身体的な刺激を奇抜な方法で得る者(丸めた粘土を鼻に詰める)、より直接的には、大掛かりな自慰装置を造る者。このような倒錯的な様態が、結末では彼等の現実の関係に、ある悲劇を結んでしまう。お互いの行為自体はまったく本人同士には干渉を齎していないが、その振舞いが偶発的に、一人の妄想を現実へと変えてしまうのだ。(それは皮肉にも、性的な偏向への性的な動機による制裁という形で実現されている。)

この世界は人間同士に限らずとも、様々な因果が歯車のように噛み合ってその刹那刹那を紡ぎ出している。自分の知らないことが現在の自分に転写されているのであって、逆に自らの行為も現実として挿入される限り、独立した世界では有り得ない。何故人間は他人の目をさけて己の世界を築きたがるのだろう。行動心理学的には自我優越、社会システムの発展行程における秩序保持の為だとか、生理学的にも色んな理由付けが出来るだろうが、用は「結果的にそうなる」ということだ。妄想の世界は、現実の問題を多分に孕んでいる。違うのは完全に恣意のコントロール下におけることで、そうしてフラストレーションの均衡は保たれる。しかしその過程が現実に刻まれた時点において、行為自体がモデル化してアーキテクチャーを形成することにはならないだろうか。つまり、動機あっての行為ではなく、自己の性質そのものが行為に飲み込まれる。そしてこうやって築かれていく自己の性質は、その鍵となる事象によって常に露呈されることになる。それは他者に対しても同じで、人間はそのキーを拠り所にお互いをコントロール、関係性を築く。そういった一連のプロセスを経て世界の様相は成り立っている。(表象が表象を引き起こす)

人間の自己実現過程において、未来への志向性は重要なファクターだ。それは趣味であっても、壮大な夢であっても、ささやかな幸せを妄想することでも良い。重要なのは、人間は常に自己が介入した世界と向き合うということ。例えばメディアの扱う世界はメディアそのものが介入しているもの。こうして世界は自身への自身の繰り込みを繰り返して様相を変化させていく。もしその向う先に不安や虚無感を感じられるならば、その時は現実に回帰してその偏向を憂慮しろということなのかもしれない。シュヴァンクマイエルは身勝手な妄想の存在意義を肯定しつつも、それによって干渉される世界を皮肉を込めて描いているが、同時に、業に支配される人間の性質が導く結果そのものへの警鐘を鳴らしているのではなかったか。


□ Tunes of the Day

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□ Jeniffer McLaren / Nightlight


♪ A Lifetime Away

オンタリオ州出身のシャンソン歌手、Jennifer McLarenは、Delerium"Poem"の"Fallen Icons"でフィーチャーされて知られることになりました。ソロデビューアルバムとなる"Night Light"にはしっとりした曲や陰鬱な曲が多い中、この曲は一際ビヴィッドな色を放っています。Greg ReelyやVic Lebak(Balligomingo)、Chris Elliotなど、Delerium界隈のパフォーマーも参加。FLA名義では"providence"で疾走するようなオペラヴォーカルを披露。また、元FLA,DeleriumのChris Petersonと"Herzattake"という曲も作曲しています。

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□ Olive / Trickle


♪ Smile

元Nightmares on WaxのRobin Tylor-Firthによって立ち上げられたブリティッシュ・トリップ・ホップユニットのオリーヴ。現在はヴォーカルのRuth-Ann Boyle、キーボードのTim Kelletのデュオ。ルースアンの声はフラットな涼しさが心地良いです。現在はEnigmaのMichael Cretuがプロデュースするソロアルバムが待機中。


□ Alssandro Safina / Insieme A Te

♪ Diva Mea

イタリアの歌手、アレッサンドロ・サフィーナのスタジオアルバム。打ち込みやシンセを多用したクラシカル・クロスオーヴァー作品。女性のジャズボーカルと後半の混声合唱が織り成す壮大な楽曲"Luna"のインストゥルメンタル版。月を舞台にしたPVも大迫力です。(地響きの中で地球が昇ってくる)


感染

2005-04-13 03:29:40 | 日記・エッセイ・コラム
花粉症なのか風邪なのかわかりませんが、
遂に発症してしまいました。
アレルギーには強い体質のはずなのになぁ。。
しかも、昨日は都合で社長同行の外回り。((((゜Д゜)))ガクガクブルブル
車内でグシャグシャしてたせいで気まずく、
集中力も削がれたのか、指示されたことが
行き渡らない部分が出てしまい注意されました。

ってか指示系統をもっと一般化してください。(T-T
上司それぞれから直接下りてくる場合が多くて
動きやすいのは良いんだけど、結局お互いに連絡が
行き届いてなくて、ダブりや矛盾することもしばしば。
規模は小さいものの、業界ではそれなりのシェアはある所だし、
業務体制さえ評価されれば、人材不足も改善できるのであ?
まもなく支店を任されることになるかもしれないのですが、
今日はちょっと私も考えてしまいました。。辞(略)
寝過ごした奴の言うことじゃないけどねv

あと休憩室の冷蔵庫にメッ○ールが補充されてた。(゜Д゜;)誰だよw
初めて飲みました。番茶っぽいコーラのような味。
後を引く麦の風味、ゴミ箱のコーヒー缶の匂い。マズ。。
喉が痛いよー。。。ってか疲れた、もう折れそう。。。


□ Tunes of the Day

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♪ Michelle Tumes / Heaven's Heart

2000年発売のアルバム"Center of My Universe"から。
コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージックという
読んで字の通りの音楽ですが、その中でもエンヤなどの
ニューエイジよりのファンにとても人気のあるアーティストです。

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♪ John Boswell / From the Heart

フュージョン/ニューエイジのピアノ奏者ジョン・ボスウェル、
1998年のアルバム「Trust」から。何と言っても三連譜の響きと、
まるで、「ほら、どこが痛いの?」と語りかけてくれるような
メロディーにはいつもきゅんとしてしまいます(笑)
ちなみにアルバム"Love"収録の"When you take my hand"は、
この曲のフレーズを用いたヴォーカルアレンジ曲で、
併せて聴くとよりしみじみ感動できます。


Trance Updates.

2005-04-12 02:41:46 | 音楽
寝過ごしたショックが。。
あと猫が花粉症かもしれません。
くしゃみに鼻がグジュグジュグジュグジュ…。しかし獣医学的には猫の花粉症というのは厳密には規定されていないようです。でもネットで検索かけると「猫が花粉症かも・・・」というトピックが膨大に見受けられるので、実際にあるのでは無いでしょうか。。比較的新しい状況なのかな?


□ Sensation Belgium Anthem 2005 "First & Andre / Widescreen"

欧州で絶大な人気を誇るトランスイベント、"Sensation"の
ベルギー日程(4/16)に、AirbaseがFirst & Andre名義で手掛けた
アンセム"Widescreen"を提供します。公式サイトで試聴できますが、
ブレイクでは鐘、ハンス・ジマー調のオーケストラ・コーラスが登場する
超荘厳な展開。カッコ良過ぎて泣けます。。。(笑)

・オフィシャル >> Airbase.nu

※↑表示されているフラッシュプレーヤーの矢印をクリックすれば
"Director's Cut Edit"が聴けますが、コレ凄いです。もう完全にジマー風映画音楽。
仰々しい混声合唱と激しい打ち込みビートが展開されています。


□ Ace Da Brain / "Trinity" (Venom006) Release.

感動的なエピック・トランスを書かせたらこちらも超逸品。
Ace Da Brainの新曲、"Trinity"が五月上旬に発表されます。

Tracklist;
A -Side : Trinity - Hard 8:22 min
B -Side : Trinity - Liquid 7:07 min
C -Side : Trinity - Aerial 8:22 min

Venom Recordingsにて試聴できます。
オフィシャル >> No Ordinary Mind

:: News Source >> [i:Vibes]


□ Tunes of the Day

♪ Yoji Biomehanika / "Ding a Ling" (Original mix)
リンゴンリンゴン鳴り響く教会の鐘とパイプ・オルガン、
けたたましいサイレンのような哀愁のメロディが好き。

Ace Da Brain / "Sunrise"
エピックトランスシーンを震撼させ、ハリウッドが泣いた曲。
Pervading Call名義での"Destiny"も同様にピアノが美麗なので、
これが好きならそちらもチェックしてみることをオススメします。


寝坊した!!!

2005-04-11 18:56:17 | インポート
寝坊で遅刻。。ならまだいいのですが、
丸一日。。。ヤッテシマイマシタ。
寝坊自体、まさか自分がするとは思ってなかった。
どんなに寝てなくても自在に起床していたのに。゜゜(´□`。)°゜。
予想に反してお咎めが弱かったのは意外だけど、
思えば最近注意力が緩慢になっているかもしれない。
職場ではン千万円の高価な機器を扱っているし、
大事を引き起こす前に気を引き締める必要がありそうだ。


このウサ。。。!!

2005-04-11 08:38:42 | Science

うわーん。゜゜(´□`。)°゜。
最近blogpetのムーニィタンが反抗的だ。
「ウザ♪」
ほんとはしゃべれんだろあーん?ウサよう…(メ▼_▼)ノノ

ってことで昨日は免許取りたて、車買いたてホヤホヤの
妹の運転で買い物したわけですが、結論から言うと怖かったです。
なぜか夕食が感動的に美味しかったです。海の蒼さに涙が出ました。
元々運転は人に任せてはいられないタチなのですが。。
以下、運転中に発せられた珍問答。

妹「タイヤの“高気圧”減るとどうなるの?」
私「低気圧になります…。燃費が悪くなります。」

妹「エンストしそうで怖い・・・」
私「オイオイ、オートマはエンストしないです。(-_-)ノ」

妹「メーターとれないの?」
私「何もしなければ取れない(-_-)」

妹「お風呂に便所虫が…」
私「掃除しろ(;´-`)」

□ 

某とーるさんのノルウェーからのお土産が届いた。
とってもオサレなIKEAのスタンド、電球別売りです!

ヽ(`Д´)ノ 

組みたてたらレビューしますニャ☆



□ Mnemosyne

皆さん、やたら時間感覚の長い夢を短時間で見たことがありませんか?たいてい夢の中で体験している時間の方が短く感じるものだと思うのですが、時に“目覚めた時点に規定される”かのように、夢の過程が記憶されるように感じることがあります。記憶について。人間の脳は常に自身の記憶を操作しています。夢については、現在が過去のイメージに干渉し、常に時間認識を組み替えている大脳新皮質の活動がより深く関わっている可能性があります。

参考:逆流する時間?未来の記憶?
http://www.kitnet.jp/rg2004/rg2002/2002_pdf_300/P05-06.pdf

上のリンクでは(私は他の文献で読んだけど)、大脳に与える色覚への刺激が、特定の条件でその順序を入れ替えて記憶に刻んでしまう現象が実験で示されたことを挙げて、過去の鏡映を明らかにすることこそ未来を知ることだ、と、幾分サルトル的に結んでいるが、私はもう一つ論考を押し進めたい。以降、前に述べた「知覚と関係性」、「表象の抱える情報」の二点を噛み合わせて簡潔に展開していく。

脳の認識から導かれる世界の様相とは何か、これを転じる。即ち、
世界の様相が導く脳の見るイメージとは何か。
前者は大脳生理学、心理学などが扱う領域だが、後者の見方は実際に歴史上、科学体系においてはあまり顧みてこられなかったものだ。量子論を基底に敷いて述べるならば、確率的に実現される宇宙においては『相が意味を導く』のであって、その逆は有り得ない。

ここで「脳」という表現で、用いられる学識を基準に単位境界を規定はしているが、これをそのまま、あらゆる全体性に対しての『一部』と言い換えてみよう。『個』の持つ情報は、『全体』に対して相補的である。『個』が『全体』にたいして同一性を保つ所以は、お互いの『関係性』である。

『記憶』と『脳』について話を戻そう。脳の保持する電気的な記憶は動的なもので、私達は感覚的にそれが移ろうことを知っています。そして「記憶が無くなる」ということは、その人にとっては体験そのものの消失を意味する。例えば事故に遭遇し、病院で目覚めた者にとっては消えることのある事故の瞬間の記憶、しかし死んだ者にとっては、その時間は紛れもないリアルとして襲いかかっていたのかもしれない。夢は目覚めた後に忘れなければ、(夢を見ている時点で)夢を長く感じることになる。忘れてしまえば夢を見ている時の時間感覚は壊れている。または、時間と共に儚く消えて行く。物理的な因果関係の上では、その人の記憶として電気変換された事象が「起こった」ことは消えようのない事実だ。アカシック・レコードのような存在を仮想的に定義出来るのも、主観と客観が常に、斯様に、相補的な関係性を構築しているからだ。

抽象的な言いまわしが過ぎたが、ここに決定論的な見方を挟むことで、一気に核心を述べたい。この『個』がそれぞれ知っている情報としての時間、その差異が、個の帰属する全体性に対して各々のセグメントを形成しています。つまりこの全体性の中に生じるセグメントの描く相が、記憶を規定するもの、個と全体との、時間に基づいた「関係性」そのものなのだ。だから厳密には未来が現在、過去を規定しているのではない。各々の時間において、その記憶が失われるか、それとも操作されるのかが決定しているのである。この全体性の中に、一定の規律で個を定義して捉えるパースペクティヴ、その一部が人間個人の主観と記憶だ。そして何より私に畏れを抱かせるのは、こうして記述している考えは現実と断絶しており、その現実によって、時間を労して刻まれるという今この瞬間の現象である(爆)

※「関係性」についての言及は、あらゆる言い換えを可能にする点で文章そのものが詭弁に陥りやすい。。たとえば全体性の観点で捉えるならば、最近扱った天動説、地動説も、どちらも正しくない。が、同時にどちらも正しくなる。地動説について突っ込むと、太陽自身も、銀河系も運動しているのだから、ある意味で天動説と同じ背理を孕んでいる。が、系全体が動いていると言うのなら、定点観測に用いる観測条件を定義して、一部と全体との関係性を記述することは可能であって、方法論が一貫して正しくさえあれば、それはどの時間・場所を選んでも、常にそれぞれに対して等価な法則を導き出すことになる。そして、主観者がそれぞれの世界観・表象に当てる焦点の差異は、その情報を扱う文脈での実効性の評価によって齎される。

物理定数間の関係性を取り上げると、それは実現されている相であって、異なる物理準位で捉えても意味論的な構造を保持し続ける。無論現代科学はこうした観念を暗黙の了解のうちに敷いている。学際それぞれが相互に独自の方法論を展開しながら、その様相が全体でデータ・ドリヴンとして働く振舞いに如何なる認識の焦点を結ぶのかは、時間の経過によって露わになるしかない。が、それは私達の知覚できない形でお互いの関係性を内包している。

※ mnemosyneとは、ギリシャ神話の記憶を司る女神。
ゼウスとの間に芸術・学問を司る9人のムーサを産む。


Mylene Farmer / "Avant Que L'Ombre..."

2005-04-10 06:51:36 | 音楽
あ、、日曜日、、、なのか、、、、。疲れなのか、
昨日は箸で芋つついてるところで記憶が途切れてます。。今日は、
新社会人のフリしてスーツ新調(ん?この表現でいいのか?)して来ますミャハ☆
その前に美容院行きたいから二度寝我慢してシャワー逝ってきます。。


□ Mylene Farmer / "Avant Que L'Ombre...."

あぁっ。。。!(T-T
ミレーヌ様が約六年ぶりにスタジオアルバム"Avant Que L'Ombre"を発表。
コレクターBox、限定盤は4月上旬(もう出てる?)通常盤は4/19に発売されます。
Amazonではカナダ限定盤Bonus DVD付きが4/19、UK盤が4/25に発売。
アホみたいに高いです。

おふぃさる >> http://www.mylene.net/


□ Tunes of the Day

B00000IPAR

□ Mylene Farmer / "Innamoramento"

♪ L'Amour Naissant
♪ Innamoramento

1999年に発表された作品。この二曲もニューエイジっぽいですが、
他もエニ/デレ系の要素を持った曲が多いです。
新曲は未聴ですが、それなりに路線変更しているようなので、
一概には皆さんに奨められないけど。。。


ネットワークの孕むリスク

2005-04-09 03:56:08 | music
□ インターネットと安全保障;土屋大洋(Hotwired Japan)

先月アメリカで行われたカンファレンスにおいて、CIA前長官ジョージ・テネット氏の基調公演があったという。その中で彼はインターネット上のデータフローの取り扱いを重要視している。

データ・フローの確保とは、断片的な情報をうまく集めることであり、そうして集まった情報を処理・分析し、精製することによって意思決定の判断材料が得られる。9.11の時にも断片的な情報は各所にあったのにそれがうまくつながらなかった。逆に、イラク戦争においては、ほんのわずかな断片情報に頼り切り、集団的な思い込み(group think)が開戦へとつながったと米国議会上院のインテリジェンス委員会の報告書は指摘している。


が、次の段で土屋氏が述べることは、一見それに対して悲観的な見方を示していると取れる。ネットワーク・インフラそのものが当然テロの対象と成り得るというのだ。

物理学者たちのモデリングによれば、ハブを攻撃していくだけでインターネットの機能は効果的に下げられるという。まして、核攻撃を生き残るネットワークといっても、それに依存している社会システムが増えれば増えるほど、一部でも破壊されたときの影響は大きくなる。

米国をはじめとする各国の社会システムはますますインターネットに依存するようになっている。さまざまなネットワークが相互に接続されればされるほどリスクは高まる。


この点はネットワークの性質そのものの脆弱性と言える。トポロジーは常に外部の変数によって系全体に影響を波及する特性を持っている。数学的なネットワークの自己結晶化過程においては、たった幾つかの因子が全体の破綻に発展する。無論外部環境をその管理下に置いている場合は、その影響が仮想上のものでないだけに深刻だ。ただ、ハブやサーバを守るということであれば、宇宙に持ち出してしまうことも手段だ。現在日本で開発が進められている"WINDS"など、ネット・インフラを衛星に代替するという選択肢も目されている。こちらはこちらで故障・整備などのリスクが付き纏うが、戦争行為への対策に比べたらコスト安だろう。

テネット前長官が示唆する脅威で本当に恐ろしいのが、ネットそのものに潜む見えざる悪意だ。ウィルスによる攻撃、“プロパガンダやパブリック・ディプロマシー(広報外交)”による惑わし。ジョン・アーキラとデービッド・ロンフェルト氏らは、アメリカはあらゆる情報を把握できる「トップサイト」に立ちたがっているという。国益と平和を保持する上では確かに有利に働くかもしれないが、仮にそんな位置に立つことが可能だとしたら、一般人のプライバシーを懸念してしまう。これは前述のデータフローの管理についても同じことが言える。ただ、彼らはそのために、インフラを整え、情報を局在させること自体に、ネットワーク自身の脆さを助長させるジレンマを抱えている。何年か前に通信パターンだけを解析してテロリストを特定する技術が研究されていると学術誌に発表されたことがあるが、衛星監視システム等と合わせて実現して欲しい構想だ。


□ Tunes of the Day.

♪ Andain / Here is the House
♪ Andain / Ave Maria

Andainを構成する3人はとてもユニークなキャリアな持ち主です。Josh GabrielはGabriel & Dresdenで知られる超実力派プロデューサーで、マルチ・インストゥルメントを担当するDavid PennerはM.I.T.で航空学と宇宙航法学の学位を取得、ヴォーカルのMavie Marcosはバスタイア大学で代替医療医薬の修士過程を務めるという才女。というのは昨年の情報なので、現況は不明。MarcosがNettwerkと契約した後は音信がありません。発表曲、未発表曲ともにクオリティが高く、一刻も早いアルバムリリースを望みます。試聴ファイルの"Ave Maria"は未発表音源。複雑に噛み合うボーカルのレイヤーと、後半のアヴェ・マリア唱が秀逸。"Here is the House"はDepeche Modeのカヴァー曲で、Gabriel & Dresdenのコンパイルアルバム、"Bloom"にExclusive Trackとして収録されています。ビートに絡む、重い金属が噛み合うような衝撃音が斬新です。


ロイヤルゼリーを飲み続けたハチだけが女王になれるCanto XXXIII.

2005-04-08 09:15:11 | art music
──その愛は動かす、太陽と他のかの星々を。  -ダンテ『神曲 天国篇』

忙しいことを言い訳にサボッていたジムに寄ってみる。
やたらオバサンが絡んできたり、未だに高校生に間違えられたり、
おのこの劣情を煽るようなTPOを弁えない格好をした人がいたり。
「ウザイ!」と思う自分に現代の若者の心の病巣を見た気がした春。
ってか体力落ちました。。まだインターバル?そんなん知らんわ!(T-T
パークハイアットのプールが恋しい。。。


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□ ガリレイの相対性原理を予言していたダンテ
History of science: Dante's insight into galilean invariance
LEONARDO RICCI Dipartimento di Fisica, (April 8,2005)
Universita di Trento, I-38050 Trento-Povo, Italy

「あらゆる慣性系に対し、物理法則は不変である。」
1632年、長年の天文観測による成果を綴った『二つの宇宙体系についての対話』にて辿りついた結論。ニュートン力学と共変性を持ち、現代物理学にも多大な直感的恩恵を与えたガリレイの理論は、以後ローレンツやアインシュタインが現れるまでガリレイ変換として活用され、古典物理学に置いて重要な位置を担ってきた。

しかしその3世紀前、ダンテが『神曲』において、その法則を直感的に記述していたという説がこの度発表されました。まだ要約しか読めないのでどの部分を指しているのかは不明ですが、恐らく彼が描写している地獄の運行に読み取れるのかな?

実はガリレオ・ガリレイ、父のヴィンツェンツォ・ガリレイが『神曲 地獄篇』の舞台劇を書いていることなどから、幼少の頃からダンテの作品に深い影響を受けているのではないかなと思う。ヴィンツェンツォが属していたフィレンツェの演劇集団“カメラータ”は、古代ギリシア様式を規範として、当時発展を見せていた対位法音楽に対抗していますが、彼は『神曲 地獄篇』上演(1582年)の直前の年、1581年にA.D.130年にギリシアで書かれたメソミデスの『太陽神への讃歌』のビザンティン写本を公開しています。この曲も天体の運行をテーマにしていて、“太陽神が太陽の戦車を駆って大空を巡り、星々のコロスがオリンポスで戦い、月が四季を導く様を”歌っている様子が、ガリレオにどんなインスピレーションを与えたのかは想像に難くありません。当時ガリレオは17歳、振り子の等時性に気付いたと言われる年です。相対性原理を唱える悠に50年前ではあるけど。 (※古代ギリシャでは既にアリスタルコスに代表されるアレクサンドリア学派の天文学者が、エジプト文明の継承を踏まえて、天体観測から地動説を導き出していました。)

♪ メソミデス / 『太陽神への讃歌』
(Atrium musicae de madrid;Gregorio Paniagua)


□ The screen behind the lens alignment.

与太話追加。ブログでの自己発信について。
SNS隆盛の昨今、私は諸々の事情から世を忍ぶ仮の姿、匿名性を保持しているのだけど、扱う話題や文体の特徴から、ある程度の人となりは察して頂けると思う。それと現実はまた別だけど。メディアを媒体とした表現行為は情報の供給という外部へのベクトルの逆を辿って、一方で自身の虚像を結んでいるように思える。モニターを通して介入する観察者もまた、その両端にある発信者と発信された情報との等価な関係性を構築しているのではないだろうか。外部の相は自己の業の反射だ。あらゆるコンテンツに関わる評価、影響は全て受け手側の領分にあって、それが露わにするのは受け手自身の内面・業に他ならない。情報の享受という内部へのベクトルはその逆で、受け手自身の実像を表象媒体に投げかけている。こうして発信者の想定する受け手と、受け手の想定する発信者は表象媒体の上で重なり、あるいは断絶している。これらの認識の一致と一体感は、互いの制御、自己実現を実感させることで、より高く心理的なモチベーションを保持させるのかもしれない。ここではサルトルの言う、「見られることによって、見る自分を認識する。」ことの双方向性が成り立つ。この三相、発信者、表象、受信者はこうした規約の上に、その役を交換しながら一定の関係性を構築して振舞う。

リアルでのコミュニケーションも同様のモデルに還元出来そう。両者は互いに相手の表象を知ることしか出来ず、その表象を受けて反射的に呼び起こされる自己の内面を知ることで、自我同一性を築いていくような。つまり表象媒体の存在意義は、社会的、物理的なノードとしての必要性とともに、実現された対話手段で如何に互いの関係をコントロール出来るのか、にある。


□ 形象の知るもの ―静寂とアーキテクチャ

ヴァイオリンがそこに置かれているとする。その楽器が今奏でているのは"静寂"だろうか。静寂は音の無い状態ではなく、静寂自身を奏でるものではないかと思う。ヴァイオリンはその材料によって切り出され、楽器という性質を持って形を成す。それ以前は自然界の混沌とした響きの中にいたはず。彼はその形を与えられることで、その秩序の中に静寂を捕えたのかもしれない。


□ 人間の生き難さって。。。

人が幸福を感じる瞬間って、自身の振舞いが高度な秩序化を成し遂げた
時だと思うことがあります。たとえば社会的な成功、恋の成就、
人が人の価値観で捉える肯定的な事象は、"数学的な起こりににくさ"から
常に負のスパイラルに落ち込む危険を、高い確率で内包しているのかも。
机から何度も落ちるペン、手から滑りやすいリンゴ、
とかく人々はランダムな方向にながされやすい自然の性質、
エントロピー増大と戦っている印象を受けます。
それは人間という存在自体が危うい秩序形成の上に立っているものだから?
代表的なトンデモ理論「マーフィーの法則」に共感できてしまうのは
そういう原理が実際に働いているからではないでしょうか。。


□ Tunes of the Day

rosjkdthudis


♪ Rodrigo Leao & Vox Ensemble / Solitarium

マドレデウスでシンセサイザーを務めていたロドリーゴ・レアンのソロ2作目、"Theatrum"から。曲タイトルは「孤独」の意味。
“心の底からの いと高き愛 我は愛し憎む 我が咎によらじ”
ナザレをモチーフにした、黒服の老人の行き交う寂れた架空の漁村が舞台。
そこに十二人の登場人物の昏い夜と悲哀に彩られた物語が唄われています。


♪ Afterlife / Speck of Gold

イビサ・チルの最早殿堂といっても良いAfterlife。2004年発売の
2ndアルバム、"Speck of Gold"から。ヴォーカルはCathy Battisterra。


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□ Pierre Kaerin / Gregoriani Cantus

♪ Passer Invenit
♪ Sanctus XVIII

グレゴリオ聖歌と様々な様式のコラールを録音したスイスの作曲家、
ピエール・カエリンの1979年の作品から。:::::TUDOR::::: Musique Oblige:::::
enigmaファンはハッとするはず。そう、enigma3 "Le Roi est Mort,VIVE Le Roi!"
でサンプリングされていたものです。

因みにe3のタイトルは元々、代々フランスで国王崩御の際、王の空位期間を怖れるあまりに、他の勢力への牽制として叫ばれる言葉だったとか。世襲され、形骸化した王の権威に、父から子へ受け渡されるのは、何も変わらない現実。また"Child in us"の子供とは、私達が未来を受け渡すべき子孫のことを歌っているように思えます。"remember the future"とはさしずめ、「未来に投影され、評価される、自身の行いを顧みよ。」ということか。