(IXY DIGITAL L2; ISO Auto; AWB; Evaluative: iPhoto.)
□ Fous De La Mer / "Ipanema"
♪ Coco Verde
□ Dusty / "Keep It Raw"
♪ Tap Tap
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It's one of the most perplexing questions in physics: how does the seemingly exotic behaviour of tiny particles in the quantum realm collapse to create the classical reality observable in matter that is at least a molecule big? Now, an experiment further muddies the distinction between the two realms by demonstrating that it is possible to halt the transition from the quantum to the classical in its tracks ? and reverse it. The achievement could provide quantum computing with a crucial capability.物理学において最も紛糾を招く問題の一つ。外来性の振る舞いを見せる微粒子の量子領域における崩壊が、どのようにして分子のような大きい物体にまで観測可能な古典的実在性を引き起こすのか。今にちの実験は、古典系に転移する量子過程を静止し、逆転すら可能であることを実証、この二つの実在性の境界を曖昧にした。この偉業は、量子コンピューティングにおいて極めて重大な意義を持つ。
>> http://www.kiseki-symphony.com/
ーおとぎ話を信じる人がいるように
僕は音楽を信じてる
ただ聴こえる 朝起きた時、道を歩いている時
誰かが僕を呼んでる。
楽譜を書くのは返事。
僕に音楽をくれた人への。
□ "August Rush" / 『奇跡のシンフォニー』(邦題)
♪ August's Rhapsody
♪ Ritual Dance by Kaki King/Michael Hedges
♪ Basketball to Organ Loft
♪ King of the earth by John Ondrasik
Director: Kirsten Sheridan
Scored by Mark Mancina
Theme Title by Hans Zimmer
(※ネタバレ注意)
「奇跡のシンフォニー」。いかにも短絡的で単純この上ないのに、これほど邦題が的を射た作品も珍しいのではないでしょうか。身分違いのミュージシャン同士の、永遠に等しい一晩の悲恋。その奇跡の落とし子が奏でるシンフォニーが世界に共鳴し、再び彼らを巡り会わせる。たったそれだけの話。
現実世界に若干の非現実的・寓話的シナリオの妙味を効かせたいわゆる「ライト・ファンタジー」の類いなのだけど、ここまで潔く「奇跡」を預かった作品も昨今では貴重だと思います。こういう映画って1980-1990年代の頃に多く製作されていましたよね。ただ決してそれが「映画の為のファンタジー」ではなく、「ファンタジーの為の映画」である点。
ー宇宙には、いろんな音色がある。
自然が奏でる音、全宇宙の法則が支配する音。
それらの複雑なハーモニー。
全身で受け止めなきゃ聴き取れない。
天才少年であるエヴァン=Augustが「音楽は何処からかやってくる」と話すように、それは他でもない、未だ見ぬ家族と、そして宇宙との対話手段でした。ラスト・シーン、彼の指揮する「オーガストの狂詩曲」にシンクロするように、三人の第六感が結びついて、指揮する手を震わせながら観客席を振り向くーー。この御伽話の中で、音楽は紛れもなく「真実を語る存在」なのだと気付く。
どちらかというと、映画の筋を追うことそのものよりも、彼らが奏でた物語の残響、見終わった後に遺す総感こそが大切な作品だと感じました。
さて、ストーリー自体が「音楽」を軸に進んでいくので、劇中で用いられた楽曲は凡そ40曲超に及び、更にその中の幾つかの楽曲自身が、物語の重要なキーとなっています。
Mark MancinaとHans Zimmerが共同で「映画の撮影前に完成させた」、"August's Rhapsody"が全スコアのベースとなっていて、劇中で流れた(オーガストが耳にしたあらゆる)歌や効果音と予定調和的に「共鳴する」という面白い構造を取っています。これは正にシンクロニシティを描いた映画のコンセプトそのもの。
都市の生活音を表現したミュージック・コンクレートから、一気にバロック風の交響曲へ。アイリッシュ・リールの要素も織り交ぜて(※監督のカーステン・シェリダンや、実際にマイクを握るJonathan Rhys Meyers含め、劇中ではアイルランド系の人物も多く登場する)楽曲は次第にMichael Kamenの"An American Symphony"的な色を帯びていく。終曲部ではハンス・ジマーの書き下ろした哀愁の絡み付くようなメロディが心震わし、静かに、しかし力強いクレッシェンドからクリスタルのハーモニーで幕を降ろします。
天才的な技能を開花させるエヴァン(オーガスト)の、無垢でいて且つ超絶的なギター演奏スタイルには、同様に「音楽の魔法」と評された故・Michael Hedgesのラップ・タッピング奏法が取り入れられています。 演奏の差し替えには、女性ギタリストとして現在最も異彩を放つKaki Kingと、これまた希代のジーニアスを採用。
Mark Mancinaが手がけたスコアの要所要所にも同じギタースタイルが聴かれますが、アンビエントチックなシンセやストリングスの低音部に掛かると、もはやThomas Newmanのそれに近いものが感じられますね。
劇中のロックをプロデュースしたのはPhil RamoneやJohn Ondrasik。サウンド・トラックでは聴くことが出来ませんが、映画ではバッハやエルガーのヴァイオリン楽曲が導入部だけではなく、曲の途中でもこれらの歌とヴァイオリンがシンクロする様子が斬新でした。
物語の重要な鍵となる「出会いの場面」にはVan Morrisonの"Moondance"を使用。心温まる「ギターの掛け合い」シーンを演奏したのはSimply RedのHeitor Pereia。エンドロールにはJohn Legendの新曲"Someday"と、あの名曲"La Bamba"のカヴァーなどを使用。Chris BottiとPaula Coleのコラボレーションによる深い味わいの"God Bless the Child"など、才能豊かなアーティストたちの競演による「聴き所」には枚挙の暇がありません。
アカデミー主題歌賞にノミネートされていたJamia Simone Nash and Impact Repertory Theatreのゴスペル・ソング、"Raise It Up"は惜しくも受賞を逃したそうですが、同じ教会を舞台に、記譜法を学んだオーガスト少年の閃きが一気に迸り、翼を広げるかのようにパイプ・オルガンを響かせる流れには鳥肌が総立ち。とても忘れがたい場面となりそうです。
エヴァンを演じたフレディ・ハイモア、私が最初に彼を観た「スパイダーウィックの謎」では、ある程度成長していた為か、「天才子役」と言われる由縁はそれほど感じなかったのだけど、この作品ではもっと幼くして、あれほど感情を揺さぶる表情豊かな演技が出来ていたとなれば、その評価も合点が行くというもの。昔から大好きだったロビン・ウィリアムズの「怪演」は・・・。正直あまり観たく無いです。。絶賛という意味で。