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lens, align.

Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

TOP GUN: Maverick - In Concert

2025-08-17 19:33:28 | 映画


『トップガン: マーヴェリック シネマコンサート』 。あーもうぐっしょぐしょに泣いた。トムクルーズによる挨拶と劇伴音楽の歴史の解説(VTR)が始まった時は会場がどよめいた😇。ハンス・ジマーの劇伴は生演奏での再現が難しいからこそ、オーケストラが輝いていた





Jurassic World: Rebirth

2025-08-17 00:00:00 | 映画

『Jurassic World: Rebirth』 Ultra 4DX鑑賞。

シリーズに血生臭さを呼び戻した意欲作。モサとの疾走感溢れる海洋チェイスや、T-REXの川下りはフランチャイズ屈指の見応え。原典からの再引用シーケンスもクライトン読者には嬉しい。でもね、何番煎じと言われようと「恐竜大相撲」が見たかったんですよ…





SUPERMAN

2025-07-14 23:03:08 | 映画

□ 『SUPERMAN』(2025)

Directed by James Gunn
Composed by David Fleming / John Murphy
Cinematography by Henry Braham


超人的な力を持ちながら内側に光と闇を抱え葛藤する…そんなモダンなヒーロー像を解体し、今作ではスーパーマンを圧倒的な力で正義を行使する『善性』として描き、それを許容することができない人間社会の在り方を問う。ルーサーが彼を敵視する理由が存在論レベルなのが興味深い




移民問題、ウクライナ・パレスチナ侵攻、フェイクニュース、SNSとテック企業など、我々が現実に抱える問題を戯画的に捉えながらも、人類が解決に至る道筋を明るく照らしてくれている



□ David Fleming / “Last Son” (Superman Soundtrack)
David Flemingによるメインテーマのポスト・ロック調アレンジが涙を誘う。予告編で使用された音楽が本編にも登場するのはカタルシスもあり好印象


『SUPERMAN』 スーパーマン、超絶面白かったけど決して万人(特にアメコミ文化の素地がない人)に薦められる作品ではないと思う。なんなら私もグリーンランタン登場あたりまで置いてきぼりだった。でもクリプトは可愛いしホルトは完全にイカれてるし、イザベラ・メルセードの出世ぶりにも親心が湧く



F1

2025-07-01 01:01:01 | 映画

□ 『F1』

『F1 / エフワン』 4DXで鑑賞。155分間の超高速異次元体験。ストーリー・映像・音響・美術・スピードの全てが極限まで研ぎ澄まされた、日本刀のような切れ味。もし『トップガン・マーヴェリック』の上映時間が3時間だったとしても、なお名作になり得ただろうか?その答えがここにある


2025 Apple Studios
Directed by Joseph Kosinski
Story by Joseph Kosinski / Ehren Kruger
Cinematography by Claudio Miranda
Composed by Hans Zimmer



□ Hans Zimmer / “Run For The Podium” (from 『F1: The Album』) N

ハンス・ジマーによる、重厚感とスピード感に溢れるスコア。熱い情緒や寂寥感を漂わせながら、一曲の中で目眩くように表情を変えるハイライト・トラック



□ Don Toliver - Lose My Mind (feat. Doja Cat) [From F1® The Movie]

PHENOMENON

2025-06-14 19:46:43 | 映画

□ Phenomenon (1996) Trailer / Music by Pfeifer Broz & Enya

Some might overlook this short teaser, but in fact, it’s one of Hollywood’s most beautiful trailers. It features Enya’s “Book of Days,” arranged by Pfeifer Broz, and even now many film fans are hoping for an official audio release. I’ve replayed this trailer countless times.

実際のところ、これはハリウッドにおいて制作された予告編の中で最も美しい作品の一つです。Enyaの”Book of Days”をPfeifer Brozがアレンジしており、今も多くの映画ファンが音源のリリースを望んでいる。私は元気が欲しい時、この予告編を数えきれないほど再生してきました






□ Bryan Ferry - Dance With Life (The Brilliant Light) (Full Version)

映画本編のエンディングで流れたこの曲も本当に美しい。今もこれを聴いていると、遠い日の夕焼けを眺めているような瑞々しい感情が湧き上がる

Hans Zimmer LIVE in JAPAN 2025

2025-05-21 13:01:14 | 映画

□ 『Hans Zimmer LIVE in JAPAN』ハンス・ジマー初の来日公演。ロック・ギタリストであることを自認する彼の、映像から解き放たれた気宇壮大なロックンロール。体感IMAXの3倍の音圧(笑)『インターステラー』のパフォーマンスにも驚いたけど『ダークナイト』の下降音階と逆行して高揚していく演奏が圧巻







Hans Zimmerとの最大接近。VIPをとって良かったと思える至福の瞬間だった🥹



ハンス・ジマーLIVE 序盤で会場を沸かせた『Wonder Woman Suite』 エスニックなコーラスとオーケストラの迫力に圧倒される




Lisa Gerrard本人による”Now We Are Free”に感涙。そしてギターレジェンドのガスリー・ゴヴァーン。ジマーのロック・ミュージシャンとしての側面を最も理解している無二の友人でもある





最後のステージ挨拶、もう胸がいっぱいになって腕を振り上げて歓声を送ってしまった。MCは日本のソリストにスポットライトを当てて、通訳ネタを何度も擦って会場を沸かせていた





Hans Zimmer and Mariko Muranaka



ANDOR Season2

2025-05-11 01:10:13 | 映画

□ 『ANDOR』 Season 2

S2E8-S2E9。帝国による資源掠奪と民衆の大虐殺という舞台へ、これまでバラバラに描かれてきた複数の登場人物の重層的な物語が、蜘蛛の糸に絡め取られるように交わっていく。帝国側だけでなく反乱軍までもが悲劇に加担し、双方に存在する最後の良心たちが運命に翻弄され散っていく─お互いが誰かも知らないまま。名作。



この2話は劇場公開すべき。『史上最も評価されたドラマ』に相応しいスコア(IMDb)にも納得。重厚な作劇と超絶的なディテールに裏打ちされた世界観で描写される『悲劇』






□ Brandon Roberts / “We Are the Ghor (Planetary Anthem: Orchestral Version)”

『ANDOR』 惑星Ghormanで使用されるGhor語は、フランス語の音韻構造をベースに、欧州各国の言語をミックスした創作言語。そのGhor語で唄われる『哀歌』は、クラシカルで宗教的な響きを持つ非常に美しい現代声楽曲に仕上がっている


Directed by Tony Gilroy / Janus Mets
Written by Dan Gilroy
Composed by Brandon Roberts
Cinematography bu Mark Patten
Production Design by Luke Hull






『ANDOR』 重厚な群像劇とリアリティのある政治・軍事描写が際立つが、裏で革命を主導するルーセンが表向きの顔である古物商として取り扱うアイテムは、スターウォーズ銀河の豊穣な世界観を裏打ちするファンタジー感溢れる遺物の数々。それらは彼が体制を欺くためのアトリエに、象徴的に鎮座している



□ 『ANDOR』〜『ROGUE ONE』〜 『STAR WARS』 (1977)までリレー視聴。 スター・ウォーズ第一作は映画史を永遠に変えてしまった金字塔であると同時に、『サーガ』の過去と未来が生まれた特異点。『ANDOR』は偉大の叙事詩における「全ての始まり」に接続する前日譚として、途方もない役割を成し遂げた

Conclave.

2025-03-25 01:23:58 | 映画

□ 『Conclave』

教皇選挙─ 14億の信徒を統べる頂上を決すコンクラーベ、数多の言語や文化圏によって分たれた枢機卿たちの権力争いを軸に、教皇庁の闇と宗教戦争の瀬戸際を描く巨作。私欲か資質か、人の身で神の御業を背負う重責。外挿される異質性と確実性の境界で、歩み続ける推進力こそが信仰でなければならない


The Conclave stands on the brink of religious conflict, with intense power struggles among cardinals divided by culture and ideology amid shadowy Vatican politics. On the boundary between interpolated heterogeneity and certainty, only faith can lead them forward.


コンクラーベの内幕で息も絶え絶えに奔走するローレンス枢機卿の立ち回りに、観ている側の息も詰まりそうな緊張感を覚える。劇中では『赤と白』のコントラストも印象的に用いられており、Volker Bertelmannによる格調高くもスリリングな音楽も画面を引き締める。まさに音と映像の『総合芸術』




□ Volker Bertelmann / “Walk Through Rain”

US/UK (2024)
Directed by Edward Berger
Written by Peter Straughan
Based on the book by Robert Harris
Music Composed by Volker Bertelmann
Cinematography by Stéphane Fontaine
Production Design by Suzie Davis

LONGLEGS

2025-03-17 01:21:11 | 映画

□ 『LONGLEGS』

インディーズの強みであるアート性・作家性を全面に押し出し、過去の名作オカルト映画のエスプリを凝縮した傑作サイコロジカル・ホラー。被写体をワイドショットの中心に構え、低照度光源を巧みに活かしたシネマトグラフィが全編に渡って不穏な雰囲気を醸し出している









『LONGLEGS』のパンフレット、劇中に登場する「FBIが押収した証拠物件」そっくりそのままに作られていて『粋』を感じる。鑑賞後、出口で連れに見せびらかしていたら、そばにいた他の観客がすぐカウンターに引き返してパンフを注文していたくらい


□ Zilgi / “The Devil's Delta” (Longlegs Original Motion Picture Soundtrack)

Distributed by NEON (US / 2024)
Directed by Osgood Perkins
Cinematography by Andres Arochi
Music by Elvis Perkins (as Zilgi)
Production Design by Danny Vermette

Flow.

2025-03-16 15:16:37 | 映画

□ 『Flow』

あまりにも美しい言語の存在しない世界。気づけば冒頭から涙が溢れていた。手持ちカメラ風のロングショットが臨場感たっぷり。水没していく世界と「記号の連続性」としての大地。激変する環境の中、言葉を持たずして争い、学び、寄り添いながら、生きる姿の『無謬性』を私たちに投影する


A world gradually submerging underwater, and the land depicted as a “continuity of signifier.” Amidst dramatically changing environments, we see ourselves projected in the infallibility of beings who, without words, fight, learn, and comfort one another as they survive.








ラトビアのアニメーション映画 『Flow』のジルバロディス監督による至言

『(映画の生み出す感情的な経験について)もしそれが何らかの言葉で説明できるものだとしたら、この映画を作る必要はありませんでした』



□ Gints Zilbalodis · Rihards Zalupe / “Flood”

Directed by Gints Zilbalodis
Written by Gints Zilbalodis | Matīss Kaža
Produced by Ron Dyens | Matiss Kaza | Gregory Zalcman | Gints Zilbalodis
Cinematography by Gints Zilbalodis
Music Composed by : Rihards Zalupe | Gints Zilbalodis

Latvia / Belgium / France (2024)

Flow (Straume)


『Flow』 どうしよう!猫ちゃんが死んじゃう!😭と固唾を飲むシーンが何度も訪れるのだけど、この映画には「言葉」がないせいなのか不穏さに拍車をかけるのである。斯様に言葉を言語を持たない生命は儚い。死を遠ざけるために『言語』は生まれ、今は争いを生んでいる。そんなことをボンヤリ考えた

Wicked

2025-03-07 01:01:01 | 映画

□ 『Wicked』

おそらくは今、何もかもが手遅れで「多様性」を読み違えてしまったと自覚し始めている我々にとって、痛烈に響く「すれ違い」の物語。寛容か不寛容かという問いさえ傲慢で、人は己の執着と上っ面の善意の加害性にすら気付けない。ただほんの一瞬、互いの温もりが通じた瞬間を寄る辺にして




『Wicked』 久しぶりに正真正銘正統派の「ハリウッド大作」と呼べる重量感とカタルシスが味わえる作品だった。スケール感で言えば「ハリー・ポッター」や「スター・ウォーズ」シリーズに比肩するレベル。やっぱり1939年版の『オズの魔法使い』を復習しておくと感動も一入







□ Cynthia Erivo feat. Ariana Grande / “Defying Gravity”

2024
Directed by John M. Chu
Based on the book by Gregory Maguire
Based on the Winnie Holzman
Production Design by Nathan Crowley
Cinematography by Alice Brooks
Music by Steven Schwartz / John Powell



□ 『The Wizard of Oz』(1939

) 幼少のころ以来の鑑賞。この不朽の名作が、とりわけブロックバスター映画の作劇の原点であり、それが1世紀近く変わり映えしていないことに驚く。人を形作るのは、持たざるものではなく、見つけるもの。なりたいものではなく、為したもの。虹の向こうではなく、帰るべき場所



『ウィキッド』のエルファバが見事な闇堕ちを見せたので、『スター・ウォーズ』のアナキンが比較されるのは致し方ないとして、『オズの国』と『旧銀河共和国』が、体制の腐敗と統治者の二面性という共通項がある一方、ジェダイ・オーダーに欠点はあっても瑕疵がない点が後者の筋書きを困難にしている

Anora

2025-03-02 00:56:34 | 映画

□ 『Anora』

熱狂と泡沫の夢から、冷たい雪の降りしきる朝へ。
愛おしくも痛快で、冷酷なアーチを描くシンデレラ・ストーリー。

愛とは同じ夢を見ることではない。
夢から醒めてなお、自分は誰かの夢の中にしかいない。

誰かの夢に寄り添ってきた楽曲たちが、
記憶の跡のリアルな空気感を刺激する





2024
Directed by Sean Baker
Produced by Alex Coco
Cinematography by Drew Daniels
Music by Joseph Capalbo



□ Take That / “Greatest Day (with Calum Scott & Robin Schulz Rework)” featured in the film ‘Anora’


The Right Stuff.

2025-03-01 01:02:03 | 映画

□ 『The Right Stuff』

苛烈化する米ソの宇宙開発競争、互いに道を分かちながらも命を懸けて己の『正しい資質』を持ち続けた人々の群像劇。宇宙開発が再び国威掲揚の色を帯びつつある今、最も顧みられるべき作品。海洋でのカプセル回収シーンは白眉で、ノーランのような監督が実写に拘る理由がそこにある






The Ladd Company / Warner Bros. (1983)
Directed by Philip Kaufman
Based on the book by Tom Wolfe
Cinematography by Caleb Deschanel
Music by Bill Conti