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Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

rubbish talk_8. -「円高は好機」は何処まで本当か?

2010-09-04 09:48:19 | 株式
(from my twitter log.)

某雑誌で、トンデモ円高礼讃記事が掲載されていると話題に。円高肯定派は、デフレ背景で購買力平価に接近している事実を「適正レートに近づいている」と論拠にすり替えていないか。

適性レートには違いないんだけど、「適正」の意味の取り違い。企業物価ベース(PPP)と輸出物価ベースが同時に下がり続ける結果、許容できる円高と円安の範囲が狭くなって行く。



円高で潰れる中小を見捨てて内需を喚起出来るなんて楽観論がそもそもおかしい。適性レートについても、適正じゃないバランスを欠いた部分にこそ価値が出るわけ


デフレメリット?収入がカットされたら高い安いじゃなく消費そのものが閾値を持って下降していく。同じように資産としての債権も焦げ付いていくだろう

件の雑誌が取り違えてるのはGDP比に占める輸出依存度なのですが、それこそ自殺行為。物資を海外に頼る日本の場合、外需が内需の循環を構成していることぐらい中学レベルで理解出来るはず。



因みに、基準年によって値が変動する「購買力平価」という概念は、「個人による長期投資」の目安として有効であるものの、実際の相場の推移を算出するものではなく、増してマクロに作用する現実の市場予測において「適性レート」が何者かにとって「適正」であることを示すものではない。そこに誤謬が。



そして過剰な円高を背景に海外企業を買収する動きが活発化しても、買収側企業がどういうスパンで円高の推移を見積もっているかによるが、寧ろ長期にわたって円安に推移せず、株安が招く中国側からの買収のリスクも考えれば、諸手を上げて賛同出来るような事態ではないことは明白。


いまのところ有効と思われる方策は、円高を追い風に乗ってレアルメタル・レアアースの採掘権を確保、あるいは休止鉱山の再開などで利益を押さえるやり方だが、資源マーケットから海外の警戒感を高めて円安傾向に移行するにしても、そのタイミング如何では大きい投機的損失に見舞われる可能性もあるだろう。







リスクが呼ぶリスク

2005-04-17 12:19:16 | 株式
□ NY株、1万ドル台に急落(sankei web)
  ECBのウェリンク氏:原油高騰で成長リスク高まる (ブルームバーグ)

原油高が企業業績を悪化させ始めているという事態。これは経済、というよりも生活を支える基盤そのものが沈み続ける形なので、以前は杞憂だった米景気の腰折れ懸念よりも危険視される。しかし、原油高の由来が実際に資源量の不足かといえば、そうでもない。埋蔵量・産出量の先行き不安から、現実には不必要な投機を招いているというのが実態。まぁ産油国自体が世界の工業化を睨んだ需要の伸びを正確に把握出来ていないという理由もある。三日前の原油価格の下方修正もあり、それほど憂慮する事態にはならないのかもしれない。この状況に際して、日本でも外需拡大の恩恵に預かっている海運業界への影響が心配されるが、資源運輸をそのままビジネスチャンスに結びつける見方も出来るという。一方で最近売りが目立った内需関連も気になるが、日本企業にとっては、ここをプラスに転じられるかどうか正念場だ。個人的に注目している創薬系ベンチャー株は。。。(⊃дT)

※雇用に関しては、現在この状況下で「インフレ懸念」を叫ぶのは不自然だと思う。株主や雇用主による、失業率や賃金の改善を歓迎しない意図がアリアリと感じられる。金融の内需を伸ばす、ということは、高金利での貸付にも通じているし。。


□ Tunes of the Day

bio


□ The Beloved / "X"

♪ Spaceman

New Orderと並んで評価されるダンスポップデュオ、1996年発表されたラストアルバムの締めを飾る曲。結成時には、ケンブリッジ大学でバンドを組んでいたJon Marshの柔らかいヴォーカルがアフリカン・コーラスとアンビエント、ストリングス等と非常に巧く絡み合っています。

オフィシャル >> -::..The Beloved / Jon Marsh / 2004-..::-

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□ Snooze / "Goingmobile"

♪ Thousand Miles

フランスの鬼才プロデューサー、ドミニク・ダルカンのヌーヴェル・ポッププロジェクト。今年2月には4年ぶりの新作である"Americana"を発表していますが、すっかりチェックを忘れていました。ストリングスの扱い方が絶妙。


□ Craig Armstrong / "Kiss of the Dragon"

♪ As if you said Nothing

クレイグ・アームストロングが、ジェット・リー主演の映画「キス・オブ・ザ・ドラゴン」に提供した楽曲。ヴォーカルがクレジットされていないのが残念ですが、彼が作曲した歌の中でも間違いなく最高傑作の部類に入るダークなディレクションです。劇中のスコアはマイケル・ナイマン風だったり、ヘヴィなエレクトロニク調だったり。