lens, align.

Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

Gold Panda / "Companion"

2010-04-30 17:37:15 | music10
Gpconpanion

□ Gold Panda / "Companion"

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>Quitter's Raga
Black Home

Release Date; 21/04/2010
Copyright; Gold Panda
Format: m4a (iTunes music)
Note; CD Version only available in Japanese.

>> http://iamgoldpanda.com/
>> http://www.myspace.com/goldpanda


>> tracklisting.

01. Quitters Raga
02. Fifth Ave
03. Like Totally
04. Back Home
05. Mayuri
06. Long Vacation
07. Lonely Owl
08. I Suppose I Should Say 'Thanks' Or Some Shit
09. Heaps
10. Bad Day Bad Loop
11. Triangle Cloud
12. Win-San Western
13. Police

All Tracks Written & Produced by Gold Panda

□ "Quitters Raga" Official Video

</object>

【GOLD PANDA とは?】
UK イースト・ロンドンのダブステップのプロデューサー/ リミキサーで、UK の名門インディレーベル、Wichita(Bloc Party, Simian Mobile Disco, The Cribs, Peter Bjorn And John, Clap Your Hands Say Yeah, etc)がマネージメントとして手掛けるアーティストです。


現在まで3 枚のEP( 'Miyamae' [Various]、 'Quitters Raga' [Makemine]、'Before' EP[self-released])をリリース。既にBloc Party、Little Boots、 Zero 7、Simian Mobile Disco 他のリミックスを手掛け注目を浴びています。

毎年恒例のBBC のサウンドオブ2010(2010 年にブレイクが予想される15 組のアーティストの特集)や、Pitchfork のリーダーズポールの2010 年期待の新人の一人に選出されるなど、今年のブレイク候補と世界的に大きな注目を浴びているアーティストです。ちなみに2009 年のPichfork の“The Top 100 Tracks of 2009(2009 年のベスト100 曲)”にも、先のEP の楽曲が選ばれています。
(from: Varicount Records Official site)

とまぁ、何やら鳴り物入りで脚光を浴びることとなったGold Panda。日本限定盤アルバムとしてリリースされた"Companion"は、Gold Panda名義で昨年より発表されてきたEP収録楽曲の集成となっており、新曲は一切含まれていないので注意。(※ 一部では誤認されている。)


その日本人好みしそうなメランコリックかつオリエンタルなフレーバーに満ちた楽曲と相俟って、日本在住経験もあるコネクションからか、やたらと持ち上げられるようになった経緯もあり、既に日本では多くの音楽メディアにインタビューを提供している。


その中で彼は、彼自身を括っている「ダブステップ」クリエイターという紹介を軽やかに一蹴して見せる。確かにGold Pandaの音楽は、そのような最先端を走るスタイリッシュさとはかけ離れた手作り感に溢れている。先鋭的なサウンドを求めるにも大味過ぎて、カットアップ・コラージュものとしてもレイヤーが薄過ぎる。



しかし、楽曲毎のつながりもまるでチグハグなパッチワークなのに、それぞれが色を補い合って一つのおもちゃ箱が完成するような、そんな楽しみに満ちているのだ。メディアが讃えるような先進性やアイデアというのは、実はエレクトロニカ/IDMのフレームに照らして、このアルバムには何ら目新しいものは見当たらない。

ただ言えるのは、「音楽で遊ぶ」という最も単純で無邪気さに溢れた楽しみ方を、(ただ明朗にではなく何処か郷愁を背負いながら、)リスナーの心を打つように思い出させてくれる。そういった意味で、とかくけったいに考えがちな音楽ライターやクリエイター自身に支持されることが多いのかもしれない。



映像と電子ノイズ、民族音楽との不思議なミスマッチを見せるミュージック・クリップが印象的な"Quitter's Raga"にしても、インド人やパキスタン人、バングラデシュ人の祈りの歌が生活に溶け込んでいたというロンドンの都市の一角に暮らしていた想い出を、音というペイントに滲ませてみたものだという。


彼はつい最近になってautechreの作品の良さを理解出来たという。曰く、「音楽を生み出す過程にこそ興奮する」ということで、実は彼自身はもうこんな寄せ集めのアルバムからは、とっくに心離れしてしまっているのかもしれない。(そんなことはないと信じたいが。。)



本国におけるGold Pandaの活動としては、4月でCaribou (Dan Snaith/Manitoba)とのツアーを終了した後も欧州とアメリカを周り、新作EP、"You"の7'' vinylをリリース予定。(ダウンロード販売中)こちらも"Quitter's Raga"と同系統のエスノ・オリエンタル・エレクトロニカの趣となっている。


画像で振り返るハッブル20年史 - The Hubble Space Telescope 20th Anniversary

2010-04-30 13:58:20 | Science
Hubble Captures View of
Source: Hubblesite.org


□ The Hubble Space Telescope 20th Anniversary

>> http://hubblesite.org/
>> http://www.nature.com/news/specials/hubble/index.html


□ The Hubble Slideshow

>> http://www.nature.com/news/specials/hubble/slideshow.html


□ Recommend Picture

>> "Pismis 24" (National Geographic)


地球の軌道上空600kmを周回する『宇宙の目』、ハッブル宇宙望遠鏡が打ち上げられてから20周年。この節目を記念して、NASAはこれまで秘蔵していたハッブルの画像資料の多くを改めて公開。これを用いた様々な特集が各種科学ジャーナルで企画されています。


トップの画像は、丁度20年目にあたる今月26日に撮影された記念すべき一枚。「りゅうこつ座 ηカリーナ星雲の一部」を最新の画像処理技術で捉えたもので、山状の先端部分からの高さは3光年に及びます。

永きに渡り相次ぐ故障トラブルを伴侶としてきたハッブルですが、補修と改良を繰り返しながら20年目にして辿り着いたのは、まさに驚異と奇蹟に溢れた神威の領域と言えるでしょう。



Natureで特集されているスライドショーでは、そんなハッブルの捉えた光景の経過と変遷から、宇宙史的事件や為し遂げた功績を振り返ろうというもので、とても簡便にわかりやすくまとめられています。


National Geographicが取り挙げている『ピスミス24』は、2006年の撮影ながら、私が最も気に入っている写真の一つで、宇宙論の矛盾を光学的な「観測結果」で紐解いた象徴的な例としても挙げられるでしょう。

2013年には後継機であるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡 (JWST)が打ち上げられる予定ですが、今現在のハッブルの寿命とされている2014年の最期の瞬間まで、きっと未知の感動を送り続けてくれるに違いありません。


舌と慰め

2010-04-30 13:06:22 | 日記・エッセイ・コラム
獣の間にエロスは媒介しないが、
獣性は人の内に認められる。

言葉を織り成し、知性の源泉たる舌の根によって
人は人と結びつき、ときにそれをお互いの慰めとして用いる。

性的な交歓としてこれを接続する場合は、
人を人足らしめているエロスと
獣性を露にする衝動の相克によって
我を失うような感覚に蹂躙される

そしてそれこそが、
エロスの目的として達せられるという事実となる。


2010-04-30 09:46:09 | 日記・エッセイ・コラム
目覚めたら吹雪は凪いでいた。
蒼い月の光環に朧朧と浮かぶ雪の斜面は、
先ほどまでの喧囂な振る舞いなど微塵も留めず
永遠に凍り付いたかのような漣の紋様を、
この荒寥たる原野いっぱいに描き出している。

一度疑いようもなく私の魂は燃え散り、
今ここで結晶を果たしたのかもしれなかった。
闇に凍えそうな時、
私はいつも記憶の中のこの場所に還ってくる。

ありもしないほど軽率で、ありふれたほど冷酷な
「日常」という幻想に囚われて
ただ悲嘆に暮れ、やがて来る絶望を怖れた。


幸か不幸か吹雪は去り、無限の闇に浮かぶのは、
眼も眩む程のクリスタルを散らしたような星々と、
仄かに体温を遺して伝い落ちる涙だけだった。


わたしが私自身であること、
或は私から剥がれ落ちた感情そのもの、
そのどちらであるのか、今もって知る術はない。

少なくとも、ここに抉り取られた深淵は、
十年はおろか百年、いや、たとえ一億年経ったとしても
癒着を遂げることは永久に無いだろう。


だが私は今、「私」という自我、人間という限界の中で
この茫漠とした無限を感じることが出来る。
否、可知たる現実とは既に、
同時に他者を内包する自我というプリズムから
転写される不可触たる無限の投影に違いないのだ。
そして心とは「反射する律動」である。


そんな日常と無限の狭間を揺らめきながら、
人は自意識を維持している。

私の場合は、
あの星の夜、あの場所、あの時間が結晶の如く定在化して、
かつて喪失してしまった「それ」に成り代わるように、
迷宮に彷徨いこんだ日常と無意識とを調律している。


人は心について語り、心は人について語ろうとする。
そのどちら側に「私」は居て、或はどちらも存在しないのか、

たった一つ確かなことは、
あれからずっと想い続けて来たことは、
私は「あなた」に居て欲しいんだ。






Clip: Massively parallel computing on an organic molecular layer.

2010-04-26 16:34:53 | Science
Nimsec
「ブレインライクな(脳のような)分子回路の概念 (Credit: Nims)」


□ Massively parallel computing on an organic molecular layer
 世界初、有機分子層における脳のようなコンピューティング

>> http://www.nims.go.jp/news/press/.../p201004260.html (Press Release)
>> http://www.nature.com /.../nphys1636.html
Modern computers operate at enormous speeds?capable of executing in excess of 10^13 instructions per second?but their sequential approach to processing, by which logical operations are performed one after another, has remained unchanged since the 1950s.

In contrast, although individual neurons of the human brain fire at around just 10^3 times per second, the simultaneous collective action of millions of neurons enables them to complete certain tasks more efficiently than even the fastest supercomputer.

Here we demonstrate an assembly of molecular switches that simultaneously interact to perform a variety of computational tasks including conventional digital logic, calculating Voronoi diagrams, and simulating natural phenomena such as heat diffusion and cancer growth.

As well as representing a conceptual shift from serial-processing with static architectures, our parallel, dynamically reconfigurable approach could provide a means to solve otherwise intractable computational problems.
特徴:
1) 大規模並列処理が可能。世界最速のスーパーコンピュータが、各々、それらの経路 で順番にビットを処理するのに対して、今回の回路は一度に 300 ビットまでのパラ レルで瞬間的な処理ができる。


2) 欠陥がある場合、それを自ら修復することができる。有機分子層の自己組織力によ り、既存のコンピュータにはない自己修復性を有している。また、ある神経回路(ニ ューロン)が失われた場合、別の回路がその機能を引き継ぐ。

3) この分子層には知性が認められる。この研究は、アルベルト クレディ(Alberto Credi) の「IQ を持つ単分子層」の予測(2008 年)を実現した。

このユニークな特徴を証明するために、グループは熱の拡散とガン細胞の進展という 2 つの自然現象をシミュレーションした。 このような自然災害及び病気の発生の予測など、現在のコンピュータアルゴリズムが 及ばない問題に、解決をもたらすことが考えられる。




物材機構・米ミシガン工科大など、人間の脳に似たプロセス持つ進化回路を作製

>> http://www.nikkan.co.jp/...100426eaad.html (日刊工業新聞)
物質・材料研究機構ナノ計測センターは米ミシガン工科大学、情報通信研究機構と共同で、有機分子を使い、人間の脳に似たプロセスを持つ進化回路を作製した。大規模な並列計算をする脳型コンピューターを作り、自然災害やがん細胞の進化など複雑な現象のシミュレーションなどに応用する。26日発行の英科学誌ネイチャー・フィジィクス電子版に発表する。
 開発回路で構成した分子プロセッサーは一度に300ビットの並列計算が可能。有機分子層が持つ自己組織化の性質を利用、脳の神経回路(ニューロン)のように欠陥を自ら修復する機能を持つ。従来の相補型金属酸化膜半導体(CMOS)を使う進化論的な回路は6、7個の回路数だが、開発回路は10の24乗の回路から選択できるという。
 自ら進化を遂げる進化的な回路は、1955年にフォン・ノイマンが提案した「セルオートマトン」モデルに基づく。




Evaluation (上記記事のNanowerkによる評論)

Will brain-like evolutionary circuit lead to intelligent computers?

>> http://www.nanowerk.com/spotlight/spotid=15971.php
excerpt: With such remarkable processors that can replicate natural phenomena at the atomic scale researchers will be able to solve problems that are beyond the power of current computers.

Especially ill-defined problems, like the prediction of natural calamities, prediction of diseases, and Artificial Intelligence, will benefit from the huge instantaneous parallelism of these molecular templates.

According to Bandyopadhyay, robots will become much more intelligent and creative than today if his team's molecular computing paradigm is adopted.



Delerium / "Epiphany" Live DVD coming august 2010.

2010-04-23 02:38:23 | delerium
Epiphanydvd_3


□ Delerium Live DVD / "Epiphany"

>> http://www.delerium.ca

Release Date; August 2010
Label; MVD Visual
Cat.No.; MVD5029D
Format: 1xDVD

Region: 0 NTSC
Aspect Ratio 16:9
Dolby Digital / Stereo and 5.1ch Surround
Running Time: 135min.

Film Director: Nasty Byte
Front Cover Art by Carylann Loeppky


[Back Image]

Epiphanydvdback


>> tracklisting.

01. Angelicus
02. Love
03. After All
04. Terra Firma
05. Innocente
06. Self-Saboteur
07. The Way You Want It To Be
08. Twilight
09. Flowers Become Screens
10. Silence
11. Incantation
12. Forgotten Worlds



Delerium is Bill Leeb and Rhys Fulber
Vocals: Kristy Thirsk, Leigh Nash
Instruments by Sean Ashby, Brian Minato and Ashwin Sood


□ "Epiphany" Promo Trailer.

>> http://www.vimeo.com/10913018


Delerium has enchanted audiences worldwide with its unique blend of Electropop. Sacred and World Music. Filmed October 2008 at Washington D.C.'s award-winning Nightclub 9:30, with additional footage from Atlanta, West Palm Beach and Montreal, "Epiphany" captures the ethereal essence of a Delerium concert realized as "paintings in motion". Produced and directed by Nasty Byte. Also contains the bonus short film "Delerius".



HYBRID / "Disappear Here"

2010-04-22 23:39:59 | music10
Hydh


□ Hybrid / "Disappear Here"

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>Can You Hear Me
Break My Soul

Release Date; 29/03/2010
Label; Distinctive
Cat.No.; DISN192
Format: 1xCD

>> http://www.hybridsoundsystem.com/


>> tracklisting.

01. Empire
02. Can You Hear Me
03. Green Shell Suit
04. Disappear Here
05. Every Word
06. Formula Of Fear
07. City Siren (Reprise)
08. Salt
09. Original Sin
10. Take A Fall
11. Break My Soul
12. Numb

Hybrid is Mike Truman, Chris Healings and Charlotte James
Vocals, Instruments and arrangements by Charlotte James
Vocals on tr2 and tr10 by Tim Hutton
Live Drums by Alex Madge
Orchestra by the City of Prague Philharmonic Orchestra
Orchestrated by Andrew Skeet
Add-Programmings on tr1 by Harry Gregson-Williams



□ teaser player


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<param name="wmode" value="transparent"/>
</object>



□ "Break My Soul" music video.

</object>



BROKEN, TORN, INSINCERE,
CAN I WATCH,
AS YOU DISAPPEAR HERE?




最先端のエレクトロ・ビートと、重厚なオーケストラの織り成す近未来シンフォニー。HYBRIDのサウンドシステムについては紋切り型もいいところな紹介だが、この"Disappear Here"については、従来のアプローチとはやや毛色が異なっているようだ。


それは今回、『3人目のメンバー』としてクレジットされた女性アーティスト、Charlotte Jamesの貢献に大きく拠るもののようだ。アルバム全編に渡り飄々と艶やかなヴォーカルを披露する彼女は、他にもギターやチェロの演奏も務め上げ、オーケストラ・アレンジそのものにも手を加える才気を滲ませている。

それはHybridの過去作から匂わせて来たオルタナ精神と相俟って、場末のクラブで夜な夜な歌われる日陰の歌の如き瀟洒さを纏って聴かせる、一枚のヴォーカル・アルバムとして、新たな方向性を打ち出しているのだ。


流動著しく、数多の「名も無き歌」が儚く忘れられて行くクラブ・ミュージックシーンにあって、Hybridが特徴とする絢爛でパワフルなサウンド・メイキングで飾り立てられた歌声は、聴くものの記憶に強烈に焼き付き、決して消えることのない魂の跡を刻み付けるだろう。



リード・トラックである"Empire"は、前作"I Choose Noise"も手掛けた大物ハリウッド・スコア・コンポーザー、Harry Gregson-Williamsが参加している唯一のトラックではあるものの、この手のアクション・スコア・ライティングの手法が、Hybrid伝統のダンス・トラックと如何なる化学反応を起こし、影響を与えているのかを推し量ることのできる重要な楽曲と言える。

また、ここで呈示されるモチーフとは異なるものの、アルバム中に度々登場するストリングスのフレーズが、"Empire"を基調としたものであるとも捉えられそうだ。



そんなGregsonに代わり、今作のオーケストレーションを担当するメイン・コンポーザーとして、2nd Album "Morning Sci-Fi"を担当したAndrew Skeetが呼び戻されることとなった。演奏は、サウンドトラック・ジャンルでのパフォーマンスには鉄板の評価を有するCity of Prague Philharmonic Orchestraによるものだ。

だが上述した通り、今作はクラブ・ヴォーカル・スタイルを重視したコンセプトにある為、オーケストラが前面だって主張するトラックは従来より少なく、むしろその効果も、一般のPop領域で見られるそれに近いものが多い。


そんなアルバムカラーに準じてか、名トラックともlive drumsの血の通ったビートが躍動感を添えているが、これにはアルバム完成よりもずっと以前にリリースされたシングル・トラック、"Formula of Fear"を巡るメイキングの動向が関与してそうだ。

事実、"Formula of Fear"は"I Choose Noise"のツアーに参加したCharlotte JamesとJohn Grahamを起用して製作され、そのマテリアルの一部をJohn Grahamが提供しているとされるものの、何らかの事情でGrahamのクレジットは省かれている。



とにかく、Hybridのライブバンドとしての側面を強く見せつける形となっている"Disappear Here"。だからといって、決してこれまでのコンセプチュアルなアルバム構成が損なわれているわけではない。寧ろ歌声によって綴られるストーリーが、彼らの世界観に一つの憂色を添えることで、より心に響き出す忘れ難いシンフォニーを奏でるのだ。


CBRC/BiWO 2010.

2010-04-22 19:21:29 | Science
□ CBRC2010 

2010年度生命情報工学研究センターワークショップ
>> http://www.cbrc.jp/biwo2010/index_en.html

国内外の優秀なバイオインフォマティクスの研究者が集うCBRC2010 では参加者のポスター発表を募集しています。 参加登録費などは無料です。内容はバイオインフォマティクスに関連することであれば特に問いません。

今年のBiWO2010では、招待講演者を始め、共催予定のCBI学会、SIG-BIO研究会、創薬インフォマティクス研究会など、 代謝、システムバイオロジー、情報科学、シークエンス解析、タンパク質構造、糖鎖、創薬、統合データベースなど 様々な分野での口頭発表を予定しています。



[Schedule]

July 28
The 309th Meeting of The Chem‐Bio lnformatics Society
July 28-29
22nd IPSJ Special Interest Group on Bioinformatics (IPSJ SIGBIO)
July 29
JSBi-SIG on Pharma-Informatics
July 28-30
Computational Biology Research Center Workshop 2010


今年のCBRC及びBiWOは夏に開催。今回からポスターセッションをオープンにして賞金を用意するとのこと。いつかのBioHackathonみたくustream配信してくれれば熱いんじゃないかと。ライフサイエンスバーのような若手研究にも期待。生命情報工学領域にもっと数理モデルを。


rubbish talk_2.

2010-04-22 17:28:12 | Science
□ 生物種についての『知性の高度』は、適応度地形を実相させている相互作用種の振る舞いの、環境への繰り込みの「程度」とリンクしているのかもしれない。


この議論には多くの条件やパラメータを規定する必要がある。

1) 如何なる体系(プロトコル)を共有するか
2) 思考経過のタイムスケールは
3) 発生の手順
4) 周環境への依存度
5) 周環境への干渉性 etcetc...


思考ゲームとして、人間の脳の処理能力を遥かに超えた知能のような存在を定義する時に、(4、5)の項目はもっと重大な意味を持つようになる。

仮に人間にとって一万年分の思考活動を数秒で実行できる生命体を想定した場合に、彼(彼ら)が寿命や身体的限界といった、ライフゲームのアポトーシスとも言うべき、自己に課せられた種々の制約を如何にクリアするか(或はしてきたか)というモデルを整理してみることは、人間社会というコミュニティの有する可能性との比較の上で、意外と有益な経路となるかもしれない。


究極的な命題は「思考の果て」である。
無知性は、物理的必然性に準ずるあらゆる局所的適応のパラメータ極限値にある。対して高知性は特定の記号体系に接地して物理的干渉性を伴う何らかの変動パラメータを生成する存在であり、周囲を良く映す『磨かれた鏡』とでも称すべきものだ。

もしくは知性の高度が増すごとに無知性のパラメータ領域に帰還する、ある種の共振作用を生成している可能性も考えられる。



かつて述べたように、あらゆる思考活動は「二重のコード」化された信号処理、謂わば「もつれた環」の自律帰還的挙動に置き換えられる。あるいは億万劫の時間をかけても、そのような知的生命体は存在しえないよう宇宙的制約に縛られているのかもしれないし、意識活動が高度な程、それが実効する為の複雑性とdifficultyが乗数的に増して行くモデルも考えられる。「認知と行動」の不一致も一つの大きな障害だ。

神といえども、詰んだ状態のチェスゲームを翻すことは不可能だ。せいぜいルールを把握するだけである。


Serendipity.

2010-04-17 23:48:57 | music10
Rakan_2
(十六羅漢岩『観音』; iPhone 3GS; Camera; iPhoto.)


□ Tunes of the Day

□ Bombay Dub Orchestra / "Remixed"

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>Mumtaz (DJ Drez Jahta Mix)



□ Epic Score / "Epic Drama Vol.1 Intros & Underscores"

Can't Change My Past




□ たび日記

『山形県遊佐町/十六羅漢岩』

>> 珍寺大道場さんによる紹介ページ


春だというのに、折からの寒気吹き荒れる日本海。
この度、新婚の妹夫婦の住む山形県まで出向いた際、
以前から行きたい行きたいと念願していた
「十六羅漢岩」を訪れることが出来ました!

漁師達の安全祈願と御霊の供養のため、
元治元年(1864年)に海禅寺第21代住職寛海和尚の呼びかけで
着工した十六羅漢岩は、岸壁に直接彫り込まれた
荒々しくダイナミックな情景が特徴を醸し出しています。


Rakan2
(iPhone 3GS; Camera; iPhoto.)


供養像としても全国的に割とポピュラーな羅漢像ですが、
日本海の荒波に吹きっさらしの岩に切り出された
可哀想(?)な羅漢さんたちは、そうそういないでしょう。


Rakan3
(おびんずる様(賓頭盧尊者))


ちなみに、ここには十六羅漢の他に釈迦牟尼、文珠、普賢の両菩薩、観音、舎利仏、目蓮の六体を合わせた22体の石像が鎮座しておられますが、このとおり岩に溶け込んで(笑)浸食が進んだ状態のため、現場に居ても見分けるのはなかなか至難の業だったりします。

平日の夕暮れ、頬を凍てつかせるような海風にさらされる中でも、夕焼けと高波のバックショットを狙うカメラマンや、哀愁を求めてやまないバイカーたちが多く訪れていました。



Choukai
(iPhone 3GS; Camera; Tilt Shift Generator.)


>> http://nemunooka.jp/

また、鳥海山を臨む秋田県象潟の道の駅「ねむの丘」にて、
日本海を一望する温泉も堪能してきました~♪
「鳥海」と「眺海」をかけてるんですかね?

長閑ですが荒涼とした風景の続く
日本海沿岸のドライブのオアシス的存在。
泉質は肌にやさしい強食塩水の手軽さもあるのか、
日の入り頃には仕事帰りの入浴客で混んできました。。


私はすぐのぼせてしまう体質なのですけど、
この時間帯には温泉内に西日が直接射し込むこともあって
眩しいやら熱いやら何やらわからないヒートアップ状態に。
でも金色に煌めく水平線を臨みながらのトリップ感が
何とも言えず印象に残りました。


Nightwindmill




Clip: Random numbers certified by Bell’s theorem.

2010-04-17 13:09:30 | Science
Freefractal3d
(Free Fractal Wallpaper by Serdar_Camlica)


Highlights:
物理: 42のビットで実証された真のランダム性
Here it is shown, both theoretically and experimentally, that non-local correlations between entangled quantum particles can be used for a new cryptographic application ― the generation of certified private random numbers ― that is impossible to achieve classically.

The results have implications for future device-independent quantum information experiments and for addressing fundamental issues regarding the randomness of quantum theory.
S. Pironio et al.
doi:10.1038/nature09008
Abstract: http://forcast.emailalert.jp/c/ac4badehrLoWoxbk
Article: http://forcast.emailalert.jp/c/ac4badehrLoWoxbl




情報科学: 保証されたランダム性
Information science: Guaranteed randomness
You have received a device that is claimed to produce random numbers, but you don't trust it. Can you check it without opening it? In some cases, you can, thanks to the bizarre nature of quantum physics.
Valerio Scarani
doi:10.1038/464988a
Standfirst: http://forcast.emailalert.jp/c/ac4badehrLoWoxaQ
Article: http://forcast.emailalert.jp/c/ac4badehrLoWoxaR



概要:
古典物理学では、ランダム現象は未知であっても実在する力の結果であり、そこには真のランダム性は存在しない。しかし、量子の世界は、本質的に真にランダムである。このことは、ノイズなどの制御できない要因によって隠されるために証明が困難である。


今回Pironioたちは、量子力学の2つの基本的概念、すなわちランダム性ともつれ合った粒子の非局所性の間の定量的関係の証明について報告している。彼らはまず、細部の実行状況とは無関係に、ベル不等式の破れによって新しいランダム性の発生が保証されることを、理論的に示した。


次に、この方法を説明するための実験を行い、彼らが開発した理論的手法を用いて、42の新しいランダムなビットが発生していることが確認された。この研究は、概念的な意義があるだけでなく、暗号や、物理系や生物系の数値シミュレーションについて実用的なかかわりもある。




比較的新しい分野である『量子カオス系』の分野では、そのランダム性の証明が困難であるが故に、従来は半古典領域の概念におけるカオス系が写像されていましたが、今回の実験を受けて、今後は量子論そのものからランダム性を定義することが可能になったという意義があります。

とりわけ古典的カオス化と量子化法の間に生じていた「大きな壁」を取り除く可能性を示唆したことで、いつかは非線形力学分野での飛躍的な応用が期待出来るかもしれませんね。(※ 時間依存型シュレーディンガー方程式ではカオスは生成されない)


直近の用途として注目されているのは、やはり量子暗号の生成に関してのもので、古典系では不可能なランダム・ビットの照会方に実現の目処を齎したことが大きいでしょう。


生物系分野ではセル・オートマトン研究の様々なアトラクタ、特にカオスとトーラスとの共存状態の解析(ex. ポアンカレ写像から得られる一次元写像で証明される構造に見られる振る舞い)にも影響を与えるでしょうし、オートマトン・モデルに基づいた検出機器をはじめとする、実用的かつ多用な回路の構成にも役立つ時が来るとも考えられます。今、数理物理は大きな一歩を踏み出したと言えるでしょう。




□ clip:

工学:
相互依存ネットワークにおける破局的な故障のカスケード的広がり
Catastrophic cascade of failures in interdependent networks
Modern networks are rarely independent, instead being coupled together with many others. Thus the failure of a small fraction of nodes in one network may lead to the complete fragmentation of a system of several interdependent networks.

Here, a framework is developed for understanding the robustness of interacting networks subject to such 'cascading' failures. Surprisingly, a broader degree distribution increases the vulnerability of interdependent networks to random failure.
Sergey V. Buldyrev et al.
doi:10.1038/nature08932
Abstract: http://forcast.emailalert.jp/c/ac4badehrLoWoxbm
Article: http://forcast.emailalert.jp/c/ac4badehrLoWoxbn




計測:
古典的精度限界を超える非線形原子干渉計
Nonlinear atom interferometer surpasses classical precision limit
The precision of interferometers ― used in metrology and in the state-of-the-art
time standard ― is generally limited by classical statistics. Here it is shown
that the classical precision limit can be beaten by using nonlinear atom
interferometry with Bose--Einstein condensates.
C. Gross et al.
doi:10.1038/nature08919
Abstract: http://forcast.emailalert.jp/c/ac5saddKcimJ43bh
Article: http://forcast.emailalert.jp/c/ac5saddKcimJ43bi




Delerium / "Remixed: The Definitive Collection"

2010-04-09 10:55:15 | delerium
Drtdc


□ Delerium / "Remixed: The Definitive Collection"

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>Send Me an Angel (Andy Moor Remix)
Heaven's Earth (Matt Darey Remix Radio Edit)

Release Date; 30/03/2010
Label; Nettwerk
Cat.No.; 30873
Format: 1xCD

>> http://delerium.ca/

>> tracklisting.

01. Dust In Gravity (Niels van Gogh vs. Dave Ramone Remix) ft. Kreesha Turner
02. Silence (Niels van Gogh vs. Thomas Gold Remix) ft. Sarah McLachlan
03. Lost and Found (DJ Dan Club Mix) ft. Jäel
04. Euphoria (Firefly) (Rabbit In The Moon's Divine Gothic Disco Mix) ft. Jacqui Hunt
05. Send Me An Angel (Andy Moor Remix) ft. Miranda Lee Richards
06. Innocente (Deep Dish Gladiator Remix UK Edit) ft. Leigh Nash
07. Angelicus (Andy Moor Full Length Mix) ft. Isabel Bayrakdarian
08. After All (Svenson & Gielen Remix) ft. Jaël
09. Underwater (Above & Beyond's 21st Century Mix) ft. Rani Kamal
10. Heaven's Earth (Matt Darey Remix Radio Edit) ft. Kristy Thirsk
11. Silence (DJ Tiësto's In Search Of Sunrise Remix) ft. Sarah McLachlan
12. Dust In Gravity ft. Kreesha Turner


Continuous Mixed by Niels van Gogh



若齢の頃の私にとってDeleriumとの邂逅は、人生における混沌と晦暗の冬であり、あるいは熱に浮かされるような夏の昂揚の、おそらくはその両方であった。

咽ぶような霧と瘴気、官能の薫りに澱む森を彷徨う"KARMA"の鮮烈なイメージは、現在に至っても胸を焦がすように私を魅了し続けてやまない。あの幽艶に霞む神秘の森の蔭は、ずっと心の何処か深い所に蔓延っていたし、きっとこれからも侵蝕していくのだろう。

Karmaphoto_2
("Karma" CD inner sleeve photo.)



そんなイメージとはまるで対極にあるようなクラブ・ミュージック、とりわけ"Trance"とDeleriumとの特異な親和性は、ダンストラックとチルアウトとの関係性で括られるような体系を例にとるまでもなく、私には意外と思える程すんなりと合点がいった。

それらは紛れもなくDeleriumのヴォーカルに込められた魂の一側面、彼ら自身の表情の一つとして受容に堪える形での『昇華』であり、そしてここには、私がDeleriumの音楽に心酔していた夏の煽情と熱狂が結晶されている。



"Remixed: The Deifinitive Collection"は、クラブミュージックとして知られるDeleriumの、無数のRemixerによって手掛けられた膨大な楽曲の中から、ある種アーティスティックな意趣を以てコンパイルされたものと評価できる。

近年は批判にも晒されているレーベルのリミックス戦略の中、これだけのクオリティのアルバムをリリースできたのは、Album Mixを担当したNiels van Goghだからこその功績に他ならないだろう。


トランスシーンに一時代を築いた"Silence"の、十年間にも及ぶRemix濫造の歴史の中、この今になって彼のリミックスがドイツのダンスチャートでトップに躍り出て、2009年度のBeatport Awardsにおいて"Best Progressive House Track"に輝いたのも納得がいく。



もう一つ、新曲"Dust in Gravity"と並んでアルバム最大のフィーチャーと言えるのが、Andy Moorによる"Send Me an Angel"のリミックス。Deleriumのオリジナル原曲が未発表のリミックス先行リリースは、少なくともこれまでは私の記憶にない。Nettwerk Managementによると"Open Window (Send Me an Angel)"としてクレジットされているこの原曲は、おそらく今後リリースされるであろう"Acoustic Version"アルバムに収録されるだろうというのが大筋の見方だ。


なぜならVocalのMiranda Lee Richards(サンフランシスコ出身)は、Deleriumの他の面々に全くを引けをとらないほど、その筋では有名な女性シンガーソングライターで、主に60-70年代のフレーバーを漂わせる瀟洒なアコースティック・ポップを売りとしているアーティストだ。

ここではAndy Moor独特のSci-Fiなテクスチャに彩られているものの、あまり手を加えられていないとされるボーカルラインが、原曲ではどう響いているのかとても興味をそそられる。



一つ残念なのは、アルバム終盤の楽曲のクロスフェードがやや適当に聴こえること。前半の繋ぎが秀逸なだけに、ここら辺はやや荒っぽく無理無理感が漂っている。単一のアーティスト楽曲のリミックスのみを繋ぐのは、もとより制約が大きいのだろうし、選曲に縛られると尚更だろう。



さて、これを以て一応はニューアルバムのリリースという体裁を整えたDeleriumの最近の動向としては、昨年末Jäelが新曲を提供したというニュース以来、決定的な情報に乏しいのが現状である。

ここ数ヶ月、Bill LeebとRhys Fulberは専ら、彼らのメイン・プロジェクトであるFLAとしての活動に心血を注いでおり、既にFLAのニューアルバムとツアーデートが決定している。"Acoustic Album"の向こうにきっとあるであろう、新しいDeleriumの世界を目にするには、今しばらくの辛抱が必要そうだ。




□ News

Conjurerhys


□ Conjure One New Album coming this Summer!

>> http://www.mindphaser.com/?news=all#394


ながらく待たれていたRhys Fulberの"Delerium Like"なソロプロジェクト、Conjure Oneのニューアルバムが、今年の夏にリリースに向け、ようやく具現化しそうです。先行シングルとして"Exilarch"と"I Dream In Colour"というタイトルの二曲が5月以降に予定されています。

またリリースに先駆けて、歴史あるロックハウスとして有名なロンドン・カムデン のディングウォールズでのライブが設定されているそうで、早くも注目を集めそうです。


今回フィーチャーされるヴォーカリストとして公表されているのは以下の3人。

Jaren Cerf (クラブシンガー)>>
http://www.myspace.com/jarencerf

Azam Ali (イラン人歌手)>>
http://www.azamalimusic.com/

Free Dominguez (女性ロッカー) >>
http://www.myspace.com/freedominguez



Azam Aliをフィーチャーしている以上、恒例の中東伝統音楽のエスプリは期待できそうですね。上記以外にもボーカリストを起用しているとのことで、今後ライブまでにはされる予定だというアナウンスが待たれます。


>> http://www.conjureone.com/



Jóhann Jóhannsson / "and in the endless pause there came the sound of bees"

2010-04-08 13:27:00 | music10
Aiteptctsob


□ Jóhann Jóhannsson
 / "And In The Endless Pause There Came The Sound Of Bees"

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>The Gift
Escape

Release Date; 10/04/2010
Label; Type
Cat.No.; TYPE064
Format: 1xCD

>> http://www.johannjohannsson.com/

>> tracklisting.

01. Theme
02. City Building
03. Entering The City
04. The Flat
05. Rainwater
06. Siren Song
07. Pods
08. The Gift
09. Dying City
10. City Building (Alternate Version)
11. Escape
12. Inside The Pods
13. End Theme


Music from the film "Varmints" by Marc Craste,
based on the book by Marc Craste and Helen Ward
Music written, arranged and produced by Jóhann Jóhannsson.
Orchestrations by Jóhann Jóhannsson and Nicklas Schmidt.
City of Prague Philharmonic Orchestra and Chorus conducted by Miriam Nemcova.


Solo Soprano: Michaela Srumova.
Concert Master: Bohumil Kotmel.
Orchestra Contractor: James Fitzpatrick.
Orchestra recorded at Barrandov Stduios, Smecky Soundstae, Prague by Jan Holzner.
Additional recordings in Copenhagen.
Sound design by Adrian Rhodes.
Piano, keyboards and electronic processing by Jóhann Jóhannsson.
Mixed in NTOV, Copenhagen by Jóhann Jóhannsson.


Published by Mute Song.
Title by Helen Ward.



□ See also
>> lens,align.: Jóhann Jóhannsson / "FORDLANDIA" review.


"Varmints" (2008)

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Short-film based on the book "Varmints"
Director: Marc Craste
Author: Helen Ward
Production: Studio aka


児童文学作家・Helen Wardとイラストレーター・Marc Crasteによる児童向け絵本"Varmints"の、3Dアニメーション化作品。今、アイスランドで最も先鋭的な音楽家、Jóhann Jóhannssonが手掛けた劇伴音楽がようやくのオフィシャルリリース。

2009年に行われたUS East Coast Tour会場にて、1,000枚限定で販売されていたオリジナル版に未発表曲を加え、昨年末バイナル盤として限定数がプレスされたバージョンの正規流通音源にあたるのが、このCDである。



"Varimnts"は24分足らずのCGアニメーション・ショートフィルム。自我と社会との葛藤を環境問題に絡めて描く、極めて普遍的な寓話だが、それは同様にJóhann Jóhannssonの極めて『型通りな』様式の音楽と相俟って、古典的ながら実直に胸に響く箴言の体を為している。


上では型通りと言ったが、今の映画音楽界において彼ほど"electronica"の実験精神を持ってスコアを組み立てられる者は、それほど多くは無い。

"and in the endless pause..."には、確かにThomas Newman風のオーケストラやフレーズの断片が散りばめられているものの、暗い暈渲に沈めるようなノイズやアトモスフィア、そこに浮かび上がっては霞んで行く音色とメロディの刹那的な邂逅の美学は、Jóhann Jóhannssonが先導してきたアイスランドの実験音楽シーンでの研鑽の賜物と言えるだろう。


また、アイスランドという国家の現状を鑑みて、彼がこの作品に投影したテーマや『想い』にも、心ずから推し量れるものがある。例えば"City Bulinding"の悲壮な旋律の機微に、例えば"Dying City"の絶望の狂騒に。

そこかしこに顕われる暗澹たるテーマの数々は、無垢の煌めきを放つ"Theme"や"The Gift"とのコントラストによって深淵を際立たせ、強い眼差しを以て回帰する"End Theme"の救いと希望によって昇華を迎える。"Varmints"の寓意に託した物語は既に、楽曲それ自体で結晶しているに等しい。


"and in the endless pause there came the sound of bees"...いつか人々の遺した世界に、ミツバチの還る時はやってくるだろうか。Jóhann Jóhannssonが引用したこのタイトルは、転じて喪失を予感している我々の願いとなり、やがて訪れる沈黙の時まで、その旋律を今も何処かで響かせている。


rubbish talk.

2010-04-08 13:26:41 | Science
(自身のTwitter Logから記録)

□ 蟻のコミュニティ形成は個体間に媒介される化学物質の濃度「のみに」依存される。個それぞれの役割としての行動は内在していて、信号によって自動的に発現する。中央管制のない統治システムは攻撃耐性に優れるが、ハブとインフラに無自覚の間隙を孕み続ける。例えば系外からの「不正操作」など (3:18 AM Jan 18th Twitterrificから)


□ 意識活動(と見なされるもの)が「終端」を織り込んで時間を刻んでいるならば、人間原理などを弄さずとも、砕けざる石の如き「揺らぎ」の中に決定論と偶然性の折衷点を見出すことが出来るかもしれない。(5:58 PM Jan 18th Twitterrificから)

高度な知的活動に要する計算時間の投影である。十分な試行にe-folding timeが収束しない環境では意識を持つ生態系が発現しない。逆に意識が起こるのは、群?個体間において安定的に計算時間を確保出来る環境があるからで、時間の準位(刻み方)に物理依存的に終端を織り込んでいるのだ。(6:31 PM Jan 18th Twitterrificから)