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Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

Sleepthief feat.Kirsty Hawkshaw / "Chauffer"

2005-04-15 05:47:35 | delerium
-music-

□ Conjure One 

Rhys FulberがConjure Oneのリリースについて答えたところによると、
アルバムが八月、シングルが七月になるそうです。


□ Sleepthief feat.Kirsty Hawkshaw / "Chauffer"

Sleepthiefが、"Chauffer"のヴォーカルとして
Kirsty Hawkshawを迎えたことを明らかにしました!
誰かのカヴァー曲らしいですが、今一つ特定できません。


-column-

□ 人に仕事を教えるときは

わかるように教えなさい。ただ口頭でべらべら伝えて実際にやらせる時間もつくらせず、しばらくしてやる段になって迷ったりすると「俺は教えたからね」と嫌らしい態度を取る人。それでも優秀なら言われた通りのことはちゃんと出来ます。ただし、マニュアルもない作業では手順の中に論理的に関連が直結し得ないことがあります。教えられた手順は一つなのに、対応するケースによって予測不可能な対処と選択肢というのが生じます。が、そこでわからなくなった場合「前にこう教えただろ、ということは、こうなんだよ」という理屈は、教える側の大きな独り善がりでしょう。「ということは」という短絡は様々なケースを経てその場で適用されるに至った選択肢の一つで、実際に考え得る分岐は沢山あるわけです。しかも仕事の細部ほど、こういう予測不可能性が散りばめられています。そして、そのどれを取捨選択すればいいのかは、その経験がない者にとって判別は出来ないはずです。それに、自分の領分でない仕事の都合に関わることとなると、"考えて"決めることは不可能です。それでも教え方の巧い人っていうのはちゃんといますよね。まぁ巧い下手はしょうがないとして、態度というものに気をつけなさいってこと。プレッシャーを利用するにしても、辻褄の合わないことを言われればそれは害にしかなりません。私が仕事を伝えることに関して最も大事にしているのは、「教える者の責任」と、「人心的な信頼感」の二点です。


□ 隠された愉悦

ヤン・シュヴァンクマイエルの作品に『悦楽共犯者』というのがあった。直接関わりを持たずに絡み合う数名の登場人物が、人目を盗んでは各々の快楽原理を満たす、他人には理解しがたい奇妙な振舞いを見せるもの。性的な生贄の代替妄想に耽る者、対照に、罪深い欲望への制裁を仮想的な儀式行為で満たす者、身体的な刺激を奇抜な方法で得る者(丸めた粘土を鼻に詰める)、より直接的には、大掛かりな自慰装置を造る者。このような倒錯的な様態が、結末では彼等の現実の関係に、ある悲劇を結んでしまう。お互いの行為自体はまったく本人同士には干渉を齎していないが、その振舞いが偶発的に、一人の妄想を現実へと変えてしまうのだ。(それは皮肉にも、性的な偏向への性的な動機による制裁という形で実現されている。)

この世界は人間同士に限らずとも、様々な因果が歯車のように噛み合ってその刹那刹那を紡ぎ出している。自分の知らないことが現在の自分に転写されているのであって、逆に自らの行為も現実として挿入される限り、独立した世界では有り得ない。何故人間は他人の目をさけて己の世界を築きたがるのだろう。行動心理学的には自我優越、社会システムの発展行程における秩序保持の為だとか、生理学的にも色んな理由付けが出来るだろうが、用は「結果的にそうなる」ということだ。妄想の世界は、現実の問題を多分に孕んでいる。違うのは完全に恣意のコントロール下におけることで、そうしてフラストレーションの均衡は保たれる。しかしその過程が現実に刻まれた時点において、行為自体がモデル化してアーキテクチャーを形成することにはならないだろうか。つまり、動機あっての行為ではなく、自己の性質そのものが行為に飲み込まれる。そしてこうやって築かれていく自己の性質は、その鍵となる事象によって常に露呈されることになる。それは他者に対しても同じで、人間はそのキーを拠り所にお互いをコントロール、関係性を築く。そういった一連のプロセスを経て世界の様相は成り立っている。(表象が表象を引き起こす)

人間の自己実現過程において、未来への志向性は重要なファクターだ。それは趣味であっても、壮大な夢であっても、ささやかな幸せを妄想することでも良い。重要なのは、人間は常に自己が介入した世界と向き合うということ。例えばメディアの扱う世界はメディアそのものが介入しているもの。こうして世界は自身への自身の繰り込みを繰り返して様相を変化させていく。もしその向う先に不安や虚無感を感じられるならば、その時は現実に回帰してその偏向を憂慮しろということなのかもしれない。シュヴァンクマイエルは身勝手な妄想の存在意義を肯定しつつも、それによって干渉される世界を皮肉を込めて描いているが、同時に、業に支配される人間の性質が導く結果そのものへの警鐘を鳴らしているのではなかったか。


□ Tunes of the Day

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□ Jeniffer McLaren / Nightlight


♪ A Lifetime Away

オンタリオ州出身のシャンソン歌手、Jennifer McLarenは、Delerium"Poem"の"Fallen Icons"でフィーチャーされて知られることになりました。ソロデビューアルバムとなる"Night Light"にはしっとりした曲や陰鬱な曲が多い中、この曲は一際ビヴィッドな色を放っています。Greg ReelyやVic Lebak(Balligomingo)、Chris Elliotなど、Delerium界隈のパフォーマーも参加。FLA名義では"providence"で疾走するようなオペラヴォーカルを披露。また、元FLA,DeleriumのChris Petersonと"Herzattake"という曲も作曲しています。

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□ Olive / Trickle


♪ Smile

元Nightmares on WaxのRobin Tylor-Firthによって立ち上げられたブリティッシュ・トリップ・ホップユニットのオリーヴ。現在はヴォーカルのRuth-Ann Boyle、キーボードのTim Kelletのデュオ。ルースアンの声はフラットな涼しさが心地良いです。現在はEnigmaのMichael Cretuがプロデュースするソロアルバムが待機中。


□ Alssandro Safina / Insieme A Te

♪ Diva Mea

イタリアの歌手、アレッサンドロ・サフィーナのスタジオアルバム。打ち込みやシンセを多用したクラシカル・クロスオーヴァー作品。女性のジャズボーカルと後半の混声合唱が織り成す壮大な楽曲"Luna"のインストゥルメンタル版。月を舞台にしたPVも大迫力です。(地響きの中で地球が昇ってくる)