lens, align.

Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

lens, align. awards 2014.

2015-01-05 06:58:56 | music14
2014年も様々な音楽との出会いがありました。
blogやTwitterで紹介する機会は滅多になくなってしまいましたが、
恒例の企画として、昨年リリースされた音楽の中から、
個人的に感動した曲のベスト3を発表します。




1. Seven Lions / "Worlds Apart" (EP: "Worlds Apart")

現在27歳という若さにして、チル・ステップというジャンルを築き上げた真のタレントJeff Montalvo。叙情的で透明なサウンドと鋭角的なビートを刻む未来的な曲想が特徴。エストニア出身のシンガーKerliの気だるく優しい歌声をフィーチャーした”Worlds Apart”は、遠い距離に隔てられた恋心を、悲壮的であると同時に壮大な包容力を持って描いた名曲。






2. Two Steps From Hell / "Miracles" (Album: "Miracles")

ハリウッド映画の予告編音楽などを手がけるEpic Cinematic Musicの大家、Thomas Bergersenと Nick Phoenixによる音楽プロダクションであり、連名ユニットでもあるTwo Steps From Hell。

”Miracles”は、これまでの所謂『予告編用音楽』から脱却した、より作家性の高いアルバムを志向。表題曲”Miracles”を中心に、1990年代に隆盛を誇ったニューエイジ・ミュージックへのオマージュが随所に見受けられる。






3. Conjure One / "All That You Leave Behind" (V.A. "Armada Lounge vol.7")

FLAやDeliriumとして、長年Bill LeebとともにカナダのElectronic Musicシーンを牽引してきたRhys Fulber。近年はArmadaレーベルに移籍し、ダンス・ポップ界においても、インダストリアルやニューエイジで培った独特のノウハウを操るプロデューサーとして求心力を発揮している。

“All That You Leave Behind”は、彼がConjure One名義を立ち上げた頃の作風に立ち返りながら、エスノ・オリエンタルかつ視覚的に作用するようなSci-Fiなサウンドを確立。2015年中にリリースされるという新アルバムはすでにレコーディングを終えたという。








□ Chicane / “The Sum of Its Parts” (1/25 Release)

2015年最初の期待作といえば、Chicaneのニューアルバム。これまでにも増してアンビエント寄りなサウンドに、教会合唱のサンプリングやLisa Gerrardをフィーチャーした、映画音楽的な曲想が取り込まれている。




それでは、この2015年も、人の表現と創造性が更なる歩みと可能性を見せてくれることを願って。。

Thomas Bergersen / "SUN"

2014-11-04 22:43:13 | music14
Thomasjbergersensun




□ Thomas Bergersen / "Sun"

♪ New Life

Two Hearts

Creation of Earth

Release Date; 30/09/2014
Label; None
Cat.No.; None
Format: iTunes, 1xCD.

>> http://www.thomasbergersen.com/


>> tracklisting.

01. Before Time

02. Creation of Earth
feat. T-Rex
The Choir of Sofia


03. Sun
feat. Merethe Soltvedt

04. Cry
feat. Molly Conole

05. Our Destiny

06. New Life
feat. the Choir of Sofia
Irish Whistle by Chris Bleth


07. Final Frontier
feat. 18 French Horns

08. Starchild

09. Colors of Love
feat. the Choir of Sofia

10. Cassandra

11. Always Mine
feat. Merethe Soltvedt

12. Dragonland

13. Fearless
feat. The Choir of Sofia

14. Empire of Angels
feat. Merethe Soltvedt

15. Two Hearts
feat. Merethe Soltvedt

16. In Paradisum
Choir by Capellen Choir

All Music Compsed, Orchestrated, Produced, Mixed and Mastered by Thomas Bergersen
Violin by Thomas Bergersen
Artwork by Thomas Bergersen


Score Copyist, Transcriber and Conductor - Petr Pololanik
Orchestra - Capellen Orchestra
Bulgarian Choir and Additional Strings - George Strezov







Thomas Bergersen’s follow up album to his extremely successful debut album “Illusions”, released in 2011. “Sun” took him almost 4 years to complete and features his best, most heartfelt, virtuosic and powerful music to date. It features a giant orchestra (over 200 musicians contributed), choir, bulgarian choir, famous world class instrumentalists and a wide range of styles, emotions and colors.



ノルウェー出身の作曲家、Thomas J. Bergersenによる4年ぶりの2nd Artist Album。Hans ZimmerやEnigma世代を直撃する、混声合唱、民族音楽、オーケストラ、エレクトロニカを総動員した、今日における最もエモーショナルな音楽書法を突き詰めている。


今作は前例のない規模の大編成オーケストラ、歌唱隊、ブルガリアン・クワイア、ゲストミュージシャンを含め、200名を超える演奏家を迎え、録音はチェコ、ブルガリア、ルーマニアを始め、アメリカ、ドイツ、イタリア、メキシコ、ブラジルなど、地球上の至る地点を股にかけて行われた。

とりわけ近年の活躍が目覚ましいチェコの新鋭クワイア、Capellen Choirによるパフォーマンスが冴え渡っている。



昨今、主にハリウッド・トレーラーのBGMとして消費される楽曲プロダクションの粗製濫造ぶりと陳腐化は著しく、この手の音楽はファンによって"EPIC EMOTIONAL MUSIC"として定義され、草の根に渡ってコミュニティを築き、Youtubeでも膨大な再生数を稼ぎ出している。


安価なソフトシンセの開発と普及によって、末端のプロダクションからインディーズ、個人製作に至るまで、誰もが仰々しい斯様な作品を発表できる情勢にあって、然し2000年代初期のオリジネイターたちに並ぶ風格を纏った作曲家は埋没しがちであった。ここに至って、Thomas Bergersenが"The God of Epic Music"として掲揚されるのは、ある意味、当然の結果であり時代の要求であった。

BergersenとNick Phoenixとのプロジェクト、"Two Steps From Hell"の最新アルバム"Miracles"が、従来のサウンドトラック然とした作風から一歩踏み出して、ソング・アルバムとしての色を強調していたのも、そういう時勢を意識して頃合いを見計らった結果なのかもしれない。



"SUN"は、どちらかというと、未だトレーラー・ミュージックとしての枠組みで捉えられるべき作品という印象が強い。それは当作品の収録曲”Final Frontier"が、今や若き巨匠となった映像作家Chrisopher Nolanの最新作"Interstellar"のイメージ楽曲として広報されていることからも窺える。

しかし、Thomas Bergersenの音楽が紡ぎ出す世界観は、具体的な発話とプロットを軸とする物語よりも曖昧で観念的で、その面で汎用的である。何よりそれは、映画音楽という書法の制約から解き放たれて、人々が物語の向こうに希求する情熱や体験に通じている。



前にも述べたが、映画予告編音楽で混声合唱を用いた書法が普及し始めたのは、1990年代の末頃からCarl Orff、Enigma、James Horner、Craig Armstrong、James Newton Howardの同様の合唱曲が単発的に用いられ、対象となった映画作品の成否とは別に、予告編自体がその都度強烈なインパクトを観衆に残し続けたことを受けたものである。

2000年には、トレーラー音楽制作を請け負うプロダクションとは別に、e.s.Posthumusという、それまでの同様の書法を昇華したアーティスト色の強い特異なユニットが現れ、世界中のサウンドトラックファンの支持を得た。

彼らの獲得した功績と作品発表の形は、音楽プロダクション側にも逆輸入され、Globus (Trailerhead)に代表されるEpic Cinematic Popの定着と成功を促した。


(現在、e.s.Posthumusは主要メンバーの死去を受けて、Les Friction名義ではロック・オペラ風の作品、VonLichten名義ではEpic Musicの作風を継承、ソロプロジェクトを発表し続けている。)



映像プロダクションのデモシーン製作スタッフから、今や予告編用音楽の大家となったThomas Bergersenだが、実は彼自身、2008年に発表された世界各国の民族・紛争問題を描いたドキュメンタリー映画、"The Human Experience"の劇伴音楽を担当。今作に通じるエスニックかつ典型的なハリウッド系スコアを確立している。



開幕曲"Before Time"から"Creation of Earth"の導入は、まさにBergersenのスコアが映画音楽の書法を象りながら、あらゆるサウンドトラックを凌駕したと印象付けるに相応しい、仰々しいオーケストレーションとクワイアによる主題の呈示でハイライトを迎える。


表題曲"Sun"は、静謐なボーイズ・クワイアから、Enigma的なエスノシャント~90年代のHans Zimmerに特徴的だった叙情的な展開へとリレー。しかしシンセのピチカートと、お抱えボーカリストMerethe Soltvedtのコーラスによる終曲部が柔和な印象を与えている。



"Cry"や”Colors of Love"、"Fearless"では、ハリウッド風アクションスコアの書法に擬えたオーケストラに、The Choir of Sofiaによるブルガリアン・チャント風のコーラスが、90年代中期のAdiemusに代表される民族音楽風ミニマル・ニューエイジの形式を強く喚起する。

今や広く用いられてる手法ではあるものの、"Colors of Love"の曲中における転調の繰り返しは正にアディエマスのそれを意識したものに違いない。


New Age音楽との強い関連でいえば、"New Life"はとりわけ特徴的な楽曲であり、こちらでは同じブルガリアン・クワイアを使用しながらも、より土着的な歌唱法を用いて、Deep Forestのコーラス・パフォーマンスを思い出させる仕上がりとなっている。

アフリカン・コーラスから教会合唱の旋律へのシームレスな展開と、壮大なカタルシスを迎える演奏は、Thomas Bergersenの思い描く汎地球的な物語のディレクションの象徴なのかもしれない。

余談だが、2000年代に至って、Deep ForestやEnigmaのようなNew Age音楽の書法が、ありとあらゆるメディアにおいて消費し尽くされ、枯渇した運命に近いものを、このEpic Musicに擬えた向きがあると捉えるのは邪推だろうか。




"Two Hearts"は、従来のThomas Bergersenのソロ・アーティスト色の最も濃い歌曲。Merethe Soltvedtのヴォカリーズと、天を衝き抜けていくように高揚していくストリングスとホーン、そして大迫力の混声合唱が絶頂を迎え、静かに幕を引く。


アルバムを締めくくる静謐な合唱曲"In Paradisum"は、Górecki或いはAndrew Lloyd Webberのそれを思わせる優しさと哀愁に満ちているが、終盤の旋律の反復部は、アルバム中のどんな激しいパートよりも胸を衝く。




あらゆるメディアにおいて、人々の感動の仕方は時間的・形式的に決まりきったフレームにはめられ、ウンザリするほどの表現情報の反復と洪水の中に晒されている。果たして、それらの形而の先にある、心を動かす推力の原動、私たちがこの躯を与えられ、この骸を遺して過ぎ去っていくことの意味、そこに刻まれた光模様と想いの証。

空想と体験のミッシングリンクを埋め、万人の心を突き動かす音楽というのは、そういった生命と万物流転の源泉であるところの光、"SUN"の形象を模るものなのだ。



Helge Lien Trio / "Badgers And Other Beings"

2014-08-10 18:09:55 | music14
Basgers_and_other_beings


□ Helge Lien Trio / "Badgers And Other Beings"

Hvalen
Badger's Lullaby

Release Date; 01/May/2014
Label; Ozella Music
Cat.No.; OZ 055 CD
Format: 1xCD

>> tracklisting.

01. Mor
02. Joe
03. Hoggormen
04. Hvalen
05. Folkmost
06. Early Bird
07. Knut
08. Calypso In Five
09. The New Black
10. Badger's Lullaby


Helge Lien (p)
Frode Berg (b)
Per Oddvar Johansen (ds)

Rainbow Studio, Oslo, Norway (11/11/2013-11/13/2013).
Photographer: CF Wesenberg.
Audio Mixer: Jan Erik Kongshaug.



ノルウェーから北欧の森の薫り漂うモダンジャズを届けるHelge Lien Trio。ドイツOzellaから三年ぶりのリリースとなる今作は、ドラマーにPer Oddvar Johansen、録音にECM御用達のJan Erik Kongshaugを迎え、より引き締まったシャープな音像、ダイナミズムとコントロールを意識したリリカルな作品に仕上がっている。



澄み渡った水面と戯れる鳥の羽先、その水飛沫のような軽快ですゞやかなシンバルや内省的なドラムは、歌い上げるかのような叙情的なピアノ、やや突き放した感もあるエキゾチックなベースと適度な緊張感を保ちながら、時に絡み合い、時に綻びながら、静謐さを湛えた一遍のタペストリを織り上げる。



"Calypso In Five"や"Folkmost"に見られるように、彼らは時に民謡や伝統音楽をベースに、ジャズという文脈で新たなテキストを構築する。耽美と思われるメロディラインの行間にも、しっかりと冷静さと抑制の効いたベースが息衝いていて、この独特の『涼しさ』が、彼らの音楽性の深淵にある北欧という風土に根ざしていることが窺えてならない。



"Hvalen"、"The New Black"、"Badger's Lullaby"に象徴される最たるものが、その動的なアプローチを制御する繊細な叙情性と、マイナーコードに対する控えめなストロークとクレッシェンド。


一方で、前作のドラマー、オーレフィアールに捧げたと思われる"Knut"では、静かに空気を波立てるリズミカルで機械的に刻まれるシンバルが、紫煙を燻らすようなクールで暗澹としたムードを醸し出しており、この"Badge's and Othe Beings"というアルバムの『温度』というものを感じられる構成となっている。






Hex Blue.

2014-07-24 14:13:28 | music14
Alex_gerst
(Photo by Alexander Gerst)



□ V.A. / "Armada Lounge Vol. 7"

Conjure One - "All That You Leave Behind"
Christian Burns & Paul van Dyk - "We Are Tonight"
Matt Darey feat. Erica Driscoll - "Too Far (Zetandel Chill Mix)"



水鏡を割って、突如として仄暗い包容に包まれた私たちは、幾許かの発光を許された躯を散らしながら、引き合い、ぶつかり、その結晶の内に万雷の輝きと夢を見る。

深淵に向かって解けながら、星のような欠片を照らして堕ちていく。水底は闇。まだ誰も果てを知らないから。





Ssqrk

Armada Lounge, Vol. 7にConjure Oneが未発表曲、Remixを含めて4曲を提供。思いのほか初期路線に近かった。民族音楽系エレクトロニカ。後半のエスノシャントとオケの絡みが◎

Release Date; 11/07/2014
Label; Armada Musik Recordings
Cat.No.; None:
Format; iTunes

>> tracklisting.

CD1
01 Josh Gabriel presents Winter Kills - Tomorrow
02 Tenishia - Point Of No Return (Chill Out Mix)
03 Armin van Buuren feat. Fiora - Waiting For The Night (Zetandel Chill Out Mix)
04 Lowland - Synaesthesia (Orchestral Version)
05 Christian Burns & Marco V - Frozen Heart (Acoustic Version)
06 Alexander Popov - The Last He Said
07 Young Parisians feat. Ben Lost - Jump The Next Train (Slow Train Version)
08 Boom Jinx & Judah - Please Believe Me
09 Lustral - Still Loving You
10 DT8 Project - Hold Me Till The End (Unplugged Mix)
11 KRONO feat. VanJess - Redlight
12 RAM & Susana - RAMelia (Tribute To Amelia) (Lounge Mix)
13 tyDi feat. Tania Zygar - The Moment It Breaks (Chill Out Mix)
14 Ashley Wallbridge - Emotions
15 Cosmic Gate & Emma Hewitt - Be Your Sound (Live Acoustic Version)
16 Sunlounger - Aguas Blancas (Chill Mix)
17 Conjure One - Only Sky
18 Matt Darey feat. Ashley Tomberlin - Lost At Sea (Rodg Remix)
19 Chicane - Low Sun
20 The Realm - Lost In Space (Conjure One Remix)


CD 2
01 Christian Burns & Paul van Dyk - We Are Tonight (Acoustic Version)
02 tyDi - Ashley's Theme (Chill Out Mix)
03 Emma Hewitt - Foolish Boy (Zetandel Chill Out Mix)
04 Lustral - Falling Leaves
05 Tenishia - As We Speak (Chill Out Mix)
06 Dark Matters feat. Neev Kennedy - Loneliness Won't Leave Me Alone
07 Conjure One feat. Aruna - Still Holding On (Aruna vs Conjure One Chill Mix)
08 Eco - Alonism (Lounge Mix)
09 Blake Jarrell feat. Michael S. - Say What You Will (Acoustic Mix)
10 Lustral - Once Again
11 tyDi feat. Christina Novelli - Fire & Load (Stripped) (Chill Out Mix)
12 Lustral - Love Shines Through (Instrumental Mix)
13 Andy Moor & Ashley Wallbridge feat. Gabriela - World To Turn
14 Jurgen Vries feat. CMC - The Opera Song (Brave New World) (Classical Instrumental Mix)
15 Gabriel & Dresden - Ascending
16 Susana feat. Dark Matters - Sleepless Ocean
17 Kat Krazy feat. elkka - Siren (Rodg Chill Mix)
18 Conjure One - All That You Leave Behind
19 Matt Darey feat. Erica Driscoll - Too Far (Zetandel Chill Mix)
20 Chicane - Leaving Town







Solarstone / "Electronic Architecture 3"

2014-07-19 14:43:51 | music14
Ea3cover



□ Solarstone / "Electronic Architecture 3"

Blister 13.0 - "Sin Ojos (Oliver Prime Remix In Blue) EA3 Edit"
Salt Tank - "Phoenix (Allende Remix EA3 Edit)"
Orkidea ? "Purity (EA3 Edit)"


Release Date: 07/07/2014
Label; Black Hole Recordings
Cat.No.; BLACKHOLECD117 Triple CD Luxury Digipack.
Format; 3xCDs & iTunes

>> http://www.solarstone.co.uk


>> tracklisting.

Disc 1:
01. Daniel Avery - Platform Zero (EA3 Edit)
02. Soarsweep - Thistle (EA3 Reconstruction)
03. Mistol Team - Algorrobal (EA3 Reconstruction)
04. 16 Bit Lolitas - Beat Organ
05. Trent McDermot - For What It's Worth
06. Basil O'Glue - Seven Sages (EA3 Reconstruction)
07. Solarstone & Orkidea - Slowmotion III
08. Ambassador - The Fade (Guy J Remix)
09. Blister 13.0 - Sin Ojos (Oliver Prime Remix In Blue)
10. Nick Stoynoff - You're OK (EA3 Reconstruction)
11. Konektiv - Monoposto
12. Rischaad - Razorbeam
13. Solarstone - Nothing But Chemistry Here
14. Philthy Chit - Colours (EA3 Reconstruction)
15. Gai Barone - Metal Jaws (EA3 Edit)


Disc 2:
01. Forerunners - Lifecycle (Foundation EA3 Reconstruction)
02. Tom Bro - Memories
03. Salt Tank - Phoenix (Allende Remix)
04. Liam Wilson - Kiss (EA3 Edit)
05. Alexey Muravyev - Evening Surf (EA3 Edit)
06. Orkidea - Purity
07. Nils Frahm - Dedication, Loyalty (EA3 Edit)
08. Danny Stubbs - Red Orbit (EA3 Reconstruction)
09. Winkee - Awakening
10. Outer Pulse - Ethereal Glyph (Solarstone Retouch)
11. Solarstone - 4Ever (Solarstone Retouch)
12. Ultimate - Imagination (EA3 Reconstruction)
13. The Thrillseekers - This Is All We Have
14. Eco - One Day (EA3 Reconstruction)


Disc 3:
01. Alexey Muravyev - Evening Surf (Slow)
02. Basil O'Glue - Seven Sages (Slow)
03. Tonal Axis - Rainfall
04. Liam Wilson - Kiss (Slow)
05. Solarstone & Hannah Magenta - Swansong (EA3 Reconstruction)
06. Rischaad - Razorbeam (Slow)
07. Danny Stubbs - Red Orbit (Slow)
08. Philthy Chit - Colours (Slow)
09. Gai Barone - Metal Jaws (Slow)
10. Winkee - Awakening (Slow)
11. Alucard - Autumn Breeze
12. Nils Frahm - Dedication, Loyalty






Art+Music
Filter/Mix/Blend/Warp/Mutate Art+Music/Immerse/Harmony3
Evolve/Enhance/Reverse Expand/Reconstruct3


“To tapestrate the deep & immersive sounds of Disc 1, the melodic Pure energy of Disc 2 & the slow-motion soundscapes of Disc 3 was a true labour of love for me. Commissioning bespoke edits from the artists themselves and my own reconstructions in a combined endeavour to create a fluid, multi-layered mix resulted in this 3rd volume of Electronic Architecture; so spend some time getting to know & love these inspired tracks, reconstructions & transitions.” -Solarstone.


SolarstoneによるArt+Musicをコンセプトとしたアルバム、Electronic Architectureシリーズの三年ぶりとなる新作。

三枚組はそれぞれDisc1, Disc2, Disc3ごとに、

Disc1. deep & immersive sounds
Disc2. melodic Pure energy
Disc3. slow-motion soundscapes

と、コンセプトが定められている。
多くは割愛するが、以上から数曲を取り上げると、


Blister 13.0 - Sin Ojos (Oliver Prime Remix In Blue)は今回、EA3の中でも一際異彩を放つ曲。ノンストップMixにのみ、男女のウィスパーヴォイスによるダイアログがあり、この楽曲のオリジナルが描き出すタッチを見事なまでに昇華させている。



次点はSalt Tank - Phoenix (Allende Remix - EA3 Edit) 一聴したところEPIC系のコードだけれど、後半からの地面を這うようなうねりと『ズレ』が、複雑なランダムパターンを描いていく。斯様にEA3は一癖二癖ある楽曲が多い。


他にも、ブルガリアンチャントが壮大に響くOrkideaの"Purity"や、古代の巫女が歌い上げるが如きOuter Pulseの"Ethereal Glyph (Solarstone Retouch)"、ポスト・クラシカルの先鋭Nils Frahmのピアノを大胆にリミックスした"Dedication, Loyalty (EA3 Edit)"など、聴き所は挙げたら切りがない。



毎回、コンセプチュアルでありながら鮮度を損なわない最先端の楽曲群を自在にコネクトしていく独創的なセンスと仕事の確実さは、十年来のDJ実績のみならず、丁寧なラップトップレコーディングとサンプリングを積み上げてきたノウハウによる面目躍如である。



連綿と紡がれる透明なアトモスフィアと、空間に切り込む機械仕掛けのビートで構築される時間の結晶体は、『クロスフェードの芸術』と呼ぶに相応しく、特にこのEAシリーズにおいては、ミックス対象の素材だけではなく、自前のサンプリングや前後曲のフラグメントを縦横無尽に組み替えながら、あたかもコンピレーション一体で壮大な有機体を為すように設計されている。


数曲先のオブリガードがクロスフェードする間のビートとシンクロする意匠の見事さは、このEAシリーズ最大の醍醐味であり、それぞれの楽曲が単体で演奏されるよりも、この有機体の中にあって稀有な煌めきを放つのである。

以上の理由から、Continuous Mix (ノンストップMix)の中でしか聴けないバージョンのある楽曲がほとんどを締めているので、ダウンロード購入の場合は是非ご一考頂きたい。