心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

夏本番!怪談話に涼を求める。

2024-07-19 21:47:59 | Weblog

 今週の水彩画教室の画題は夏の野菜「ゴーヤ」でした。日除けのためプランターで育てている中から2個だけ摘んで持っていきました。うちひとつは、まだ大きくもないのに熟れ過ぎています。お隣の女性の方が熟したゴーヤの中身が見たいというので、ナイフで切ってもらったら、中にはひとつひとつ真っ赤な袋に包まれた種がいくつも入っていました。その女性はその美しさに心が動いてその種を画題にしました。中身の写真を撮るのを忘れてしまいました。

 さてさて、梅雨明けも間近い大阪の夏の夕暮れどき、「堺で江戸中期に生まれた怪談本『沙界怪談実記』にお連れします」と題するナカノシマ大学講座(講師:陸奥 賢さん)を覗いてきました。堺に伝わる怪談話です。いつの間にか心の中にひんやり感が漂い始めました.......。
 『沙界怪談実記』は、安永7年(1778)に鉄方堂という人物が書いた、堺の様々な場所で起きた怪異なお話49編を収録した本です。それをテキストに、「万代庄金口村の異獣」「川尻の上下に夜々怪あり」「戎町の土蜘蛛の陰火」「大小路浜の首なしの死体」「雷公内船の漬物を喰う」「狐架空の津波を告げる」「古室の怪異主人を苦しむ」「新田橋下の河童人を咬む」「大山陵に大鯰出現す」などについて、堺の古地図で場所を確認しながらお話しいただきました。
 その数日前には、山本能楽堂の「伝統芸能塾」にも顔を出してきました。講師は観世流能楽師シテ方の山本章弘さんです。改めて能楽の歴史とお能の魅力について語っていてだきました。最近少し遠ざかっていましたので、触発されて多田富雄の「能の見える風景」(藤原書店)を開いたりしました。
 お能も、鬼や幽霊、もののけや怨霊、老婆、神さまや精霊など、主人公の多くは「死んだ人」、この世に未練がある人物が登場します。
 来週は「土蜘蛛」の公演がありますが、なんとチケットは完売したのだとか。抽せんで天神祭の船渡御乗船券がいただけるとのことで人気が高まったようでした(笑)。聞けば来年の関西国際万博では、何やら面白い企画を準備中とか。期待しています。

 ここ大阪も暑い「夏」を迎えます。朝、近くの不動尊にお散歩に出かけると、境内には蝉の鳴き声が充満し、不思議にも全く何も聞こえない真空の世界に誘われます。摩訶不思議..........。
    明日はコンサート、明後日は東寺の弘法市に出かける予定ですが、連日、熱中症アラートが発令され続けています。それに最近、身近でコロナに罹る方がちらほら。落ち着きのない夏でもあります。皆様にはご体調にくれぐれもご留意のうえ、暑い夏をしっかりと乗り越えてください。

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