心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

2年ぶりに開催された京都・下鴨納涼古本まつり

2021-08-21 15:10:51 | 古本フェア

 緊急事態宣言下、不要不急の外出は控えたいと思いますが、今朝は山本能楽堂の能講座を受けてきました。テーマは「放下僧の巻」、9月4日の「とくい能」で演じられる曲になります。そしてそして、明日は新作能「オルフェウス~森は深々と。光を受けて輝けり」を観に再び山本能楽堂に出かけます。今回の公演はヨーロッパ三大演劇祭のひとつ、ルーマニアのシビウ国際演劇祭に日本からオンライン参加する意欲作でもあります。
 家に帰ってひと休みしたあと、さっそくブログの更新に取り掛かります。部屋の窓を開けると、遠くでツクツクボウシが鳴いています。へえぇ、こんな都会地でもツクツクボウシが鳴くんだ。七十二候ではこの時季を第三十八候立秋次候「寒蝉鳴」(ひぐらしなく)と言うそうですが、さすがにヒグラシの鳴き声はまだ確認できません。

 さて、先週の日曜日、待ちに待った「京都下鴨納涼古本まつり」に行ってきました。開催初日の11日は晴れていたのに、その後3日間は雨のため中止。それが15日、午後から雨が止んで曇りとの予報が出ると、主催者の京都古書研究会からネットを通じて「営業再開」の告知があり、急ぎ駆けつけました。
 お昼前に到着した時は人も疎らでしたが、時間の経過とともに糺の森には老若男女多くの古本ファンが繰り出しました。馬場の両脇には古書店がずらりと並びます。右側のお店を見て回るだけでおよそ1時間半、左側に移って1時間半。ずいぶんな時間を古本と戯れました。いつの間にか糺の森は木漏れ日が輝く格好の古本まつり日となりました。
 この日リュックに入れて連れて帰ったのは、「ギリシャ劇と能の再生~声と身体の諸相」(水声社)、高階秀爾著「バロックの光と闇」(小学館)、フルトヴェングラー著「音と言葉」(白水社)、宇野功芳著「フルトヴェングラーの名盤」、ひろさちや著「ほっとする仏教の言葉~捨てて生きる」(二玄社)、人間文化研究機構監修「酒と日本文化」(平凡社)。以上6冊。そのうち「音と言葉」は手元にある本の状態が悪くなったため2代目になります(笑)。
 なんとなく難しそうな本が並びますが、真夏の夜のひととき音楽を聴きながら拾い読みをするも良し。いったいどんな経路を経て私の手元にやってきたのだろうと思うも良し。しばし古本の感触を楽しみました。
 そうこうするうちに8月も4週目に入ります。山間ではヒグラシが鳴き始め、暑い夏もそろそろ終りでしょうか。終息の目途がつかないのはコロナウイルスの感染拡大だけ?
 ここ大阪も来月12日まで緊急事態宣言期間が延長になり、シニア向けの講座も早々と休講延長が決まりました。この勢いはまだまだ続きそうな予感がします。我が身を守ることに専念する政治の世界だけが騒々しい今日この頃です。

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