心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

ボストン美術館展

2010-07-11 10:31:10 | Weblog
 今朝、庭の片隅で蝉の殻を見つけました。でも、今年はまだ蝉の鳴き声を聞いていません。あたりを見回すと、いました、いました。枝にひっそりと佇む蝉の姿。まだ孵化したばかりのようです。梅雨の季節は続きますが、盛夏も目の前、暑い暑い「夏」を迎えます。そんな日曜日の朝、今日は参議院議員選挙の投票日です。ここ大阪は午後から雨が降り出しそうなので、愛犬ゴンタを連れてひと足早く近所の中学校の投票場に行ってきました。いつもより出足が早そうです。
 さて、土曜休日をいただいた昨日は、京都市美術館で開催されているボストン美術館展に行ってきました。先週の土曜日も同業他社の方々とのお勉強会で京都に行きましたから、2週連続の上洛でした。
 会場入口を入ると、まずはエル・グレゴの「祈る聖ドミニクス」などが並ぶ宗教画がずらり。その次はレンブラントなどの肖像画。そして徐々に印象派のコーナーに移っていきます。18世紀までの宗教や神話を主題にした絵画から同時代の風物を題材にし、しかも自然の光と色の微妙な変化を描く印象派の世界に。なかでもクロード・モネの作品は心を和ませました。はじめ人の波に続いて1㍍ほどのところから絵画を眺めていましたが、一巡して今度は少し距離をおいて眺めてみて驚きました。作品の光と色彩の変化がぐっと迫ってくるではありませんか。部屋の照明も微妙に影響しているのでしょう。でも、事物を近くで見つめることと距離をおいて眺めることの違い。それによって異なる理解、解釈に至ることがあること。やはり遠近両用の物の見方の大切さを思った次第です。
 前宣伝どおりというべきか、モネの「積みわら(日没)」「アルジャントゥイユの自宅の庭のカミーユ・モネと子ども」「ヴァランジュヴィルの崖の漁師小屋」「小クルーズ川の峡谷」などが印象に残ります。ほかに、アルフレッド・シスレーの「サン=マメスの曇りの日」「朝」などにも足が留まりました。ただ、絵画を見る眼が備わっていない私には、ゴッホやピカソの絵は、近寄りがたいものでした。
            

            
 美術館を出ると、午後の3時を回っていました。時間に余裕があったので、知恩院にお参りすることにしました。神宮通りを南にむかって歩きます。4時の閉門になんとか間に合うことができました。お参りが終わり、円山公園を通って八坂神社前に出ると、なにやら騒々しいのです。なんだろうとあたりを見回すと、馬上に稚児さんの姿、武者姿や鷺踊りの子供の姿、その先頭には祇園囃子や提灯の行列が街中を練り歩いていました。祇園祭の神事のひとつ、神輿を迎える「お迎え提灯」という行事だそうです。多くの観光客に交じって私も何枚か写真を撮りました。これから京の街は祇園祭一色になるのでしょう。
 そんな楽しい土日連休を過ごしておりますが、今週も上洛の予定です。今度は職場の若い方々を連れての座禅研修です。若い方々に交じって、私も自分自身の心を見つめてみようと思います。
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