心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

分岐点を予感

2007-04-01 14:07:59 | Weblog
 昨日はお天気だったのに夜になって雨が降り出しました。しかし日の出とともに雨が止んで、朝には明るい春の陽ざし。そして今は明るい曇に覆われています。そんな4月第一日曜日の昼下がりです。このところ、こんな天候が続きますが、着実に「春」に向かっている証なのでしょう。そう、ひと雨ごとに春めいてくるのを実感します。暖冬のせいでしょうか、里山の樹木の芽吹きは例年になく早く、硬い樹皮の間から幼芽が眩しそうに顔を覗かせています。我が家のブルーベリーも、花芽が分化して開花まであと一息です。ことしは2種のブルーベリーが足並みを揃えることができたので、収穫が楽しみでもあります。
 ところで昨日は、新しい職場に荷物を移動してパソコン環境を整えると少し早めに職場を後にしました。京都に向かいました。4月1日付異動を酒の肴に、同業他社の友人たちとささやかな宴をもちました。もうひとつ行事がありました。いよいよ次男君が本日をもって巣立つにあたり、家族そろって知恩院にお参りをしました。ご先祖さまへのご挨拶、という訳です。彼が小さい頃には乳母車に乗せてお参りに行ったことを思うと、何とも感無量。無事に子育てが終わったことを報告いたしました。円山公園の枝垂桜も美しく、京都の「春」を満喫もしました。
 そんな京都で、ほんの僅かな時間でしたが時間待ちに立ち寄った河原町のジュンク堂書店で、「天才論~ダ・ヴィンチに学ぶ”総合力”の秘訣」(茂木健一郎著)という本を買い、帰りの電車のなかで読みました。普段とは少し違う視点から時代を見つめ考えるヒントをいただいたような気がしています。
 いまのわたしには、二項対立的な視点ではなく、矛盾、葛藤の中から何か新しい方向性を見出していきたい。そんな思いがあります。もちろん、相反する価値観を同時に自分の中に取り込むのは、たいへんです。ずば抜けて強靭の精神の持ち主でないかぎり、しっかりした土台の上に立っていないと不安になります。しかし、その土台を見失うと、人間って一人では立っていることすらできなくなってしまいます。現在の社会状況に、同様の危うさを思います。なんとかしなければ。妙な先入観は捨てて、手を広げて大きく息を吸い込んでみる。そう、深呼吸。2007年の4月1日は、わたしにとって大きな分岐点になるような、そんな気がしてなりません。
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