ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

小節線を越えて

2011年11月10日 | レッスンメモ
ピアノのレッスンをしていると、かなりの数の生徒が共通して引っ掛かるいくつかの問題があることに気がつきます。その一つに、小節線のところで前後の間が空いて、音楽がスムーズに流れないという問題があります。空くと言っても、休符を感じるくらい長いものではなく、譜読の間違いはしていないのに、何だか、スムーズではないと感じるものです。

譜読みが大体終わっているのに、いざ弾いてみると、小節と小節の間で一瞬ストップするのです。もちろん、ちょうどそこのところでコードが変わっていたり、ペダルの踏み越えがあったりして、物理的にまだスムーズにいかないというのが原因だったりもします。この場合はもう少し練習して慣れてもらえばいいのです。

でも、そういう理由とは別に、けっこう練習している曲なのに、小節線を超える時になぜか、「よいしょ」と口に出すわけではないけれど、そんな風になっている感じで弾く生徒がいます。拍が1小節ごとに終わるような感覚です。これは、音楽が流れない、テンポが一定にならないということに繋がります。これでは、せっかく音符は間違えずにちゃんと弾いていても、音楽のどこかで滞りながら進んでしまうので、何となくパッとしません。拍を感じることの大切さと、そして、その拍がどんどんずっと繋がっているという意識をもっとしっかりつかんでいなければならないと思います。

そして、もう一つは、譜読の時から弾いているその場だけをみるのではなく、その先のことを見て考えて弾く事が大事です。先の先を考えることは、音楽を流すのにも、全体を把握する力にも繋がってきます。

大きな生徒は、こういう説明で理解してくれますが、小さな生徒には、こんな難しいこと言ったって通じません。そんな時は、電車に例えます。1小節が電車1台。それが、長い長い電車になって繋がっていること。で、弾いてもらって、滞ったと感じたらすかさず「ああ、電車が前の電車と離れちゃった。おいてきぼりにされるよ」と説明します。

あの手この手で、音楽を流れるように弾いて欲しいと願ってレッスンしています。私も何度も電車を置いてきぼりにしたことありますが・・・(笑)

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