ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

できてるか、できてないか

2016年12月29日 | レッスンメモ
教室で年明けにスケール・アルペジオの検定試験を行います。それぞれの生徒さんが今週はしっかり練習してきてくれました。スケールとアルペジオは基本中の基本ですから、面倒くさいかもしれないけど、しっかり練習して、なるべく早い時期に身につけて欲しいものです。

先日、レッスンでスケールとアルペジオのおさらいをしている時のことです。その子はそれなりに練習してきていて、何とか最後までたどりつくのだけど、どうしてもノンストップで弾けない・・・。これではいけないと注意したら、どうやら本人はこれで「できてる、大丈夫」と思っていた様子。うん? つまり、「できてる」ってことがどんななのか、実はよくわからないでいるのかな? 

といううわけで、見本を弾いてみせる。「これが一応出来てるってことね。」と私。
次に、ま~ったくダメダメでヨレヨレのスケールを弾いてみる。
私:「これはどお?」
生徒:「だめ~」と即答。
今度は、二つくらい音がよれて一つくらいミスして、弾きにくいところ三ヶ所くらいを少し遅くしたりしながら、それでも最後まで一応止まらずに弾いてみせる。
私:「どう?」
生徒:「まあいい」
なーるほど、これだね。これが原因ですね。こういうのでもとにかく何とか最後までたどりつけば、それでいいと思ってたんだね。曲じゃなくてドリルだから、そう思っちゃったかしら?

これは一つの例ですけど、自分ではいいんじゃないかと思っていても、それは実はまだまだ全然足りなかったりすることってよくありますね。生徒さんがこういう勘違いをするのはもちろん当たり前で、指導者の役割というのはそれを事細かに指摘して、本人自身に気づいてもらって、そしてあるべきレベルに引き上げる手助けをすることだと思っています。

でもこれって生徒さんだけの問題ではありませんよね。先生である私自身も、知らず知らずのうちに同じような勘違いをしていないかどうか、いつも心していなければいけないと思っています。例えば、私が「うん、これでいい。よくできました」と太鼓判を押したのに、コンクールでは空振りとか。こういうことがないようにするには、独りよがりにならず、もっともっと努力して研究して、耳を研ぎ澄ますしかないですね。そうしてさらに高いところに水準をおいて、「できてるか、できてないか」の判断をしていきたいと思っています。

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