ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

マロプロジェクトの室内楽コンサート

2013年01月18日 | レッスンメモ
昨日の夜は室内楽コンサートに出かけました。大分市の音の泉ホールで開かれた「マロプロジェクト」のコンサートです。

「マロプロジェクト」というのは、NHK交響楽団のコンサートマスターをしている篠崎史紀さんと大分の文化財団法人が中心になって企画された若手演奏家育成のためのプロジェクトです。

毎年、地元大分の小学生から大学生まで、マロさん(篠崎さんのことを大分では皆こう呼んでます)によるオーディションで選ばれた若い演奏家の卵たちが、N響のメンバーたちと一緒にコンサートで共演できる場を提供してくれるのです。ピアノソリストやヴァイオリン、クラリネットなどたくさんの方々にそのチャンスが与えられます。

このオーディションが結構大変で、ピアノについていえば三段階のレッスンつきオーディションを経た上で、やっとこのコンサートの舞台を踏むことができるのです。マロさんによるこのレッスン付きオーディションは公開レッスンなので、私もこれまで何度か足を運びました。バイオリニストから見たピアノソリストへの注文など、とても面白くて勉強になりました。しかもその軽妙洒脱なお話しぶりが素敵で、マロさんの公開レッスンは聞いていて飽きることがありません。

そんなオーディションを経て選び抜かれた「大分の若き演奏家たち」とマロさん率いるN響メンバーとの室内楽コンサート。今年で6年目になるこのコンサートですが、昨夜もとても良かったと思いました。小学生から大学生まで幅広くたくさんの曲を演奏するコンサートですから、途中2回の休憩をはさんで、たっぷり3時間以上かかるプログラムでした。それなのに全然飽きないし、退屈にならない。本当にみんな素晴らしかったです。篠崎さんのバイオリンにリードされて、それぞれの楽器の若いソリストたちが皆、本当に生き生きと、みずみずしい演奏を披露してくれました。

マロさんのような日本最高レベルのコンマスに直接レッスンを受けた後で、しかも一緒にコンサートで共演する機会が与えられるなんて、ほんとに素晴らしいことだと思います。それぞれの若い出演者たちにとって、きっとかけがえのない経験になっただろうと思いますし、聴衆の一人として私はとても聴きごたえのある、満足のできるコンサートだと思いました。

というわけで、この「マロプロジェクト」、私はものすごく有意義なプロジェクトだと思っていて、マロさんと大分文化財団に心から感謝の気持ちを持っている一人なのですが、昨夜、すごいショックなことがありました。
コンサートが終わって最後の挨拶のとき、「マロプロジェクトは今回で終了です」というお知らせがあったのです。 なんてことでしょう!これは残念です。他にないユニークな企画だし、若い演奏家を育てるのにはとても有意義で本当に素晴らしいプロジェクトだと私は信じているので、是非、もっともっと続けて欲しいと願わずにいられません。もう無理なのかしら? 何とか方針を変えてもらうわけにはいかないのかしら? 主催者の方、どうか考え直してください、お願いします。 

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