名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

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高裁と最高裁の二つの異色の判決

2017-12-13 19:50:20 | Weblog
2017.12.13(水)
 今日13日、広島高裁と最高裁で興味ある二つの判決が下りた。
まず広島高裁では、四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを求めた仮処分の即時抗告審で、野々上友之裁判長は申し立てを却下した広島地裁の決定を覆し、運転を差し止める決定をした。3.11以降、原発の再稼働や運転を禁じる高裁段階の司法判断は初めてとなった。
 四国電力は原発は必要だからと言って、高裁に異議申し立てをする方針という。伊方原発3号機は定期検査で停止中であるが、今回の決定を覆す司法判断が出るまで運転は再開できない。高裁レベルでこうした決定が出たということは画期的である。
 もう一つは、岐阜県美濃加茂市長がかかわる贈収賄事件で市長の藤井浩人被告(33)の上告審で、最高裁は上告を棄却する決定を出した。藤井氏は異議申し立てをしないという。
一審の無罪判決を破棄し、懲役1年執行猶予3年、追徴金30万円の逆転有罪とした二審名古屋高裁の判決が確定した。これで藤井市長は失職する。
 この事件は、藤井市長が市議時代の2013年4月、浄水設備を設置するよう市職員に働きかける見返りに、設備業者の元社長から10万円を、市長就任後も便宜の見返りに20万円を受け取ったというもの。藤井氏は二審判決で辞職したが、2017年の出直し選挙で再選され、任期満了に伴う5月の市長選では、無投票で3選を果たしていた。
 最高裁は二審判決を支持したが、当然の結論である。テレビでは、市長を信頼しているという市民らから、あくまでも冤罪だとして残念だとの声を伝えていたが、善良でお人よしの市民としては当然かもしれない。
 しかし、こうした事件には何度も出くわしているが、明るみに出るような事例は確実に贈収賄事件が成立しているといって、100%間違いない。
 美濃加茂の贈収賄事件はこれで決着したが、伊方原発の方は、最高裁で逆転する可能性が高い。原発問題は一電力会社の問題というより、国策となっている以上、残念ながら最高裁として最後まで政府や国会に反旗を翻すこと(一部の裁判官は別として)はしないであろう。

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