ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

李承晩TV ー 9 ( 「恨の文化」と「恨の政治」 )

2020-02-26 12:43:33 | 徒然の記

 徴用公問題についての、講義の続きです。

 「盧武鉉 ( ノ・ムヒョン  ) 政府になった時、大統領は、何らの事前調査も研究もせず、労務者に対する追加補償を約束しました。」「その結果、2005 ( 平成17 ) 年から2007年の間、約6万人の人々が、補償を受けました。」

 盧武鉉氏も反日の大統領で、親日派を敵視する弁護士出身でしたから、日本批判と攻撃をしました。むしろ彼は、反日というだだその一点で大統領になったような人物だと、今でもそう思っています。

 「死亡者には2000万ウォン、負傷者には、程度に応じて相応の支給、生還者には年間80万ウォンの、医療補助をするという内容でした。」「内容はどうであれ、過去40年から50年をかけて、こうした経過があったにもかかわらず、今回の原告たちは、再度日本企業から、補償をもらう権利があると、主張しました。」

 「70年前、彼らは自分の意思で日本へ行き、工場や炭鉱で働き、賃金を受け取った自分の過去を、一体何と説明しているのでしょう。」「しかも、個人補償に関しては、韓国政府が二度も行なっているにもかかわらず、裁判所は、どんな法理で、追加補償をするというのでしょうか。」

 盧武鉉氏が、日本企業で働いていた労務者にどのような対応をしていたのか、初めて知りました。氏は政権の座を離れると、保守党の政府により裁判にかけられ、追い詰められて自殺しました。

 その時彼の右腕として働いていたのが、現在の文在寅大統領です。聞くところによりますと、文氏は盧武鉉大統領を悼み、当時の政敵への復讐を誓っていると言います。韓国特有の「恨の文化」です。

 文氏が李明博氏や朴槿恵氏を刑務所に入れ、一生出られない量刑を科しているのはそのためです。韓国の保守党は、次期の大統領選挙で政権を取ったら、文在寅氏に仕返しをすると公言しています。

 韓国に顕著な、残酷な「恨の政治」の連鎖です。「徴用工」裁判の判決は、こうした政治の一環ですから、日本との関係というより、実際は韓国内の政争の一端でないかと考えます。事実を承知の上で、李栄薫氏は講義をしています。

 「この先いくら貰ったら、彼らの、数ヶ月分の未払い賃金に対する、追加補償が完全になされるのでしょうか。韓国の国民感情に中に、浅はかな金銭主義がはびこっています。」

 「労務者の動員経過や、賃金支払いの実態に関して、さらに、両国間の請求権を取り巻く交渉と、その結果については、すでに数々の優れた論文や本が出回っています。」「にもかかわらず、韓国内の言論は、沈黙しています。嘘の文化とは、ほかでもありません。言論が助長し、伝播しているのです。」

 氏のいう「言論」は、日本で言えば、「マスコミ」と「学界」だろうと思います。この点に関する限り、日本と韓国の国内は似た動きをしています。

 「更には、この国で一番高邁であるべき、最高裁の判事までが、嘘による出鱈目の判決を下したのです。最高裁の判事たちはこの問題に関する限り、何も知らない小学生レベルの、低劣な知性でした。」

 調査した事実を踏まえているためか、裁判官に対する批判は、痛烈になります。

 「これは初めから、強制連行でも、奴隷労働でもありませんでした。わずか数ヶ月の、未払い賃金の問題だったのです。」「一定期間が経過すれば時効となる、民間の債権契約でした。国家間の条約で、永久に清算すると合意した、その問題でした。しかも韓国政府が、二度にわたって清算した、問題です。」

 「そうであるのに裁判官たちは、これら全ての歴史的事実と経過を超越する、」永久的普遍的な権利と請求権が、今も生きていると言います。」「私はこの国の裁判官たちが、こうまで無精で、無知で、傲慢だとは、知り得ませんでした。嘘をつく国民、嘘をつく政治、嘘の裁判・・」「深淵は、底が見えません。」

 氏が攻撃している裁判官たちは、現在の文大統領が政権交代後に入れ替えたメンバーです。彼は職権を駆使し、前大統領につながる裁判官を全て追放した、左翼政治家で、北朝鮮の信奉者です。李氏が口を極めて裁判官を攻撃する理由が、ここにあります。

 しかしここまで理解しますと、新たな疑問が湧いてきます。果たして氏の動画は、客観的な講義なのだろうか。もしかすると、政治的プロパガンダではないのか・・という疑問です。

 日本でも、学者とか教授とか言われる知識人の中には、ロクでもない人物が沢山います。李氏がそうであるのかどうか、今の私には判断がつきません。氏の講義がまだ続きますので、「ねこ庭」を訪問される方々も、一緒に考えていただければ幸いです。

 次回は「徴用工判決」を離れ、韓国国民への訴えとなります。

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