朝日新聞の「声の蘭」に、憲法改正反対の意見が毎日掲載されている。
読者の真剣な気持ちなのだろうが、心に響く意見はほとんどない。改憲は軍国主義の復活であり、天皇制への復帰だとか、そう云う面ばかりが強調されている。
あるいは、戦争の悲惨さを繰り返したくないと言う、善意の博愛主義者たちの主張だ。新聞に掲載された人びとは、自分の意見の正しさが認められたと錯覚し、自己満足するのだろうが、これらの人びとには共通しているものがある。
反日と売国の朝日が、何を意図しているのかという視点の欠落だ。
南京虐殺、従軍慰安婦、靖国参拝など、政府が何度謝っても、中国と韓国が蒸し返してくるやりきれなさが、ここ数年続いている。私たちの気持ちを、逆なでするようなことを仕掛けてきたのは、元はと言えば中国と韓国だった。
これに関する誤報や、ねつ造や誇張を混ぜた記事を書き、民族間の感情をあおり立てたのが、他ならぬ朝日新聞であったことを、いったいどれだけの人が知っているのだろうか。
近衛首相の秘書官だったのに、国家の機密を盗み、戦線拡大の強行論を主張し、日本の敗戦に寄与した尾崎秀実が、ソ連のスパイであり、朝日新聞の記者だったことなど、私はつい先日まで知らなかった。
従軍慰安婦のねつ造記事を書いたのが、朝日新聞の植村記者であったことや、靖国問題を中国に知らせる最初の反日記事を書いたのが、やはり朝日の加藤記者であったことなど、国益を損なう朝日の記者のおぞましさを、私は最近図書館の本で知った。
南京虐殺も、本多勝一という朝日の記者が、日本への憎しみと偏見に充ちた記事を書かなかったら、中国であれほどまでは騒がれなかった。
真偽のほどは確認していないが、本多勝一記者は本名を崔泰栄というらしいし、植田記者に至っては、細君が韓国人でその母は、慰安婦問題に関わる詐欺師として、韓国で訴追された人間だと言う。
悪名高い南京虐殺記念館は、社会党の田辺書記長が送った金で、昭和60年に作られたものであったことなど、朝日新聞が関係している事実を知ると無力感さえ覚える。
私には、これらの朝日の記事が、日本を憂えた真摯な反省から出た苦渋の記事でなく、そこにはただ日本が憎い、日本が悪いという怨恨ばかりを感じさせられる。
自社の汚れた関与の事実を、朝日は報道しないから国民は知る由もない。今も解けない一番の謎は、朝日新聞の様々な関与を知りながら、何も異議を唱えなかった自民党の政治家たちだ。あるいは知識人と言われる人びとや、他のマスコミ各社だ。
静かに国の行く末を考える保守主義者、本当の保守と言える人間がわが国にはいないのだろうか。
安倍総理が保守の一人と見えるのだが、マスメディアの報道に邪魔され、別の姿で報道される。私たち国民が、操作された情報でしか判断出来ないのも、無理のない話だ。声の蘭に投書する読者も、責める訳にいかなくなる。
「報道の自由」という憲法の規定に守られ、散々国益を損なって来た朝日が、憲法改正に反対するのは、当然であろう。こうした諸事実を勘案すれば、朝日新聞の憲法改正反対論も、単なる警鐘であるはずがないと、そう感じる方が自然ではないのか。
朝日の批判記事に拘らず、安倍氏が大勝するのか、辛勝するのか、私と同じ人間が、多数いて欲しいと願うが、それは参院選の結果が出るまで分からない。
庭のバラが真っ盛りの、美しい5月だと言うのに、今年の5月は、朝日新聞のお陰で嘆息の日々だ。