ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

NHKドキュメント『緑なき島』- 13 ( 自民党総務会・所属議員 )

2023-01-31 14:12:33 | 徒然の記

 国の予算がもしも野党の反対で成立しなかったら、首相の首が飛び、内閣は総辞職します。「年度予算」の成立というのは、それほど国家の重大事です。だから政権与党は、予算を成立させるため野党の要求に屈し、失言大臣を罷免させたり、妥協したりします。

 NHKの「年度予算」を実質的に審議しているのは、自民党・総務会の議員たちで、ここで了承されると閣議決定を経て国会へ提出されます。国会の審議は形だけのもので、毎年異論もなく承認されています。自民党の総務会が、党内でどのような位置付けにあるのかは、次のような説明で理解できます。

 「自由民主党においては、幹事長、総務会長、政務調査会長の三役が、総裁に次ぐ最高幹部であるため、「党三役」と称す。現在の幹事長は茂木敏充、総務会長は遠藤利明、政務調査会長は萩生田光一である。」

 このシリーズの第一回目に「NHKの広報」を取り上げましたが、再度紹介します。「なぜ、国会でNHKの予算を審議するのか」・・これがタイトルでした。

  ・NHKの予算は、毎年度国会の承認を得ることが放送法に定められています。(放送法第70条)

  ・NHKの主たる財源である受信料は、広く視聴者のみなさまに公平に負担していただく公金であり、その使途については、放送法で一定の範囲に限定されてはいるものの、その範囲ならNHKが自由に使い得るわけではなく、国民・視聴者(受信料支払者)の了解を何らかの形で得る必要があるものと考えています。

 『緑なき島』の映像問題につては、国民無視の回答を繰り返しながら、こんな歯の浮くような建前論を述べていました。この説明を頭に置いて、高木議員の発言を読んでもらいたいと思います。

高木議員

 「自民党の総務会で、毎年NHKの予算の審査をしています。ここでの議員の審議は、相当甘いんですよ。『緑なき島』の映像問題についての追及は、ほとんどされません。今後は〈護る会〉のメンバーが出席し、この問題を発言し続けることが大事だと思います。」

 NHKにとっても「年度予算」は、政権与党の「国家予算」同様重大な案件のはずですが、高木氏の話を聞くとそのような緊張感がどこにもありません。NHKが出した予算計画が、毎年異論もなくシャンシャンと手打ちされる中で成立していたのです。

 「NHK擁護団の先生方、と言ったら失礼になるかもしれませんが、そういう人ばかりなんですよ、総務会って・・」

 「ですから、きちんとその場でNHK予算の審議をする、つまり党内のカバナンスを効かさなければならないと思います。」

 「どういう方法があるのか、これについては青山代表のもとで検討していきたいと考えています。」

 氏の発言は勉強会の最後に、司会者としての挨拶の中でされたと記憶していますが、短い言葉で、しかもざわついた場でしたから注目されなかったのかもしれません。しかし私には、聞き逃せない意見として心に残りました。

 NHKが潤沢な受信料の上にあぐらをかき、慢心し、国民不在の経営をするようになったのは昨日今日の話ではありません。現在の自民党総務会のメンバー議員だけの責任を追求するのは、酷な面もあります。しかし長年の慣行だからと、馴れ合いの審議を続けているのなら、責任の重大さは同じです。

 こういう議員たちは、まさに「獅子身中の虫」であり、国民の負託を忘れた忘恩の政治家と言っても過言でありません。自民党の総務会には、24名の議員が所属していますので、名前を紹介します。

 〈 自民党総務会所属議員 〉

   会  長  遠藤利明

   会長代行  江渡聡徳(えと さとのり)  

   会長代理  小里泰弘  金子恭之(やすし)  義家弘介(ひろゆき)  松村祥史(よしふみ)

   副会長   土屋品子  平沢勝栄  江島潔  山田俊男

   総  務  東 国幹(あずま くによし)     五十嵐清  石破茂  衛藤征士郎

         北村誠吾  下村博文  根本幸典  本田太郎  山本有二  

         若林健太  有村治子  中曽根弘文  宮沢洋一  山本順三

 一人二人でないはずですが、この中で誰が年度予算の審査を甘くしているのか、もっと遠慮なく言いますと、誰が獅子身中の虫なのか。断定する情報がありませんので、次回は24名の議員について調べた事実だけを紹介したいと思います。

 その上で、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々が、個人で判断されれば良いのではないかと思います。ここまでNHKを慢心させ、奢らせている議員はいったい誰なのか。日本の国益を損なっても無関心でおられる、反日の政治家は誰なのか。

 次回の訪問を、お待ちしています。

 

  (  令和5年1月31日14時15分、safariが侵入を阻止したトラッカーが120件。128件よりは減りましたが、まだ100件を超えています。 )

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NHKドキュメント『緑なき島』- 12 ( 軍艦島勉強会 )

2023-01-31 07:38:53 | 徒然の記

 令和4年12月13日付けの青山繁晴氏の動画、「軍艦島勉強会」です。今回は割愛していた部分の紹介ですが、出席者の発言に重要な点が多いので以下の内容を紹介します。

 〈 勉強会の講師 〉

   加藤康子(こうこ)氏 ・・元内閣官房参与  都市経済研究家  産業遺産情報センター・センター長。

 〈「護る会」議員 〉 

   青山繁晴代表   山田宏幹事長   高木啓事務局長   衛藤晟一氏   杉田水脈氏 他7名

 〈 元島民 〉 「歴史の真実を追求する端島島民の会」所属

   中村陽一氏 ( 島民の会幹事長 )    石川東氏 ( 島民の会事務局長 )

   田中実夫氏    山田美千枝氏   溝辺武麿氏   佐藤多聞氏

 これらの人たちを前にして、山田議員が国会での質疑について説明しています。

山田議員

 「NHKが出した〈最終ご報告〉の結論は、次のようなものでした。」

  ・端島炭鉱の映像ではないという人たちもいる

  ・端島炭鉱の映像であるという人たちもいる

  ・どっちの人もいる。

  ・どっちとも結論がつかないから、この映像は偽物と断定できない

 「おかしいでしょ。どっちか分からないのならば、先ずは取りやめなければならないんじゃないか、公共放送としておかしいじゃないかと、次に質問する機会があったら、追求しようと思います。」

 「NHKとしては、正しい映像と認知されるまで外には出しませんと、封印しますと、ちゃんと声明しなさいと、これが最低限のことだと私は思っています。」

 国会では抑制して質問していましたが、勉強会の場では我慢せず喋っています。

 「今度NHKの会長が代わってしまいました。のらりくらりの会長さんから、稲垣さん、日銀のエリートらしいけれど、どんな人か私はよく知りません。通常国会が始まりますと、新しい会長をお呼びして聞くことになると思います。」

 氏が話し終わると衛藤晟一氏が挙手し、司会の高木氏が指名しました。

衛藤議員

 「慰安婦問題の時もそうでしたが、杉田議員が国連で活動するとか、専門家を集めた会を立ち上げ、韓国側の主張に徹底的に反論するとか、この問題にはあしかけ20年かかっています。それでやっと、あそこまでですからね。」

 NHKのドキュメント『緑なき島』が、韓国側によって「徴用工問題」の根拠に使われていることに重点を置き、衛藤氏はNHKと韓国を区別せずに話しています。

 「どうでしょうか。今回も国会で質問するだけでなく、議員と共に民間も動かないとNHKは動くものでないという気がします。国の正式な機関、あるいは第三者委員会で正式に検討するとか、裁判にかけるなどしないと、NHKは動かないと思うのです。」

 「今後どうすれば良いかについて、議員の皆さんと島民の皆さんが一度議論してみてはどうなのでしょう。」

 遠慮がちに時々小声で語られたので、前回衛藤議員の発言を割愛しましたが、これは重要な発言で、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に紹介することにしました。

 おなじ大分県選出の議員なので、恥ずかしいことながら私は衛藤晟一氏と衛藤征士郎氏は、縁戚関係にあるのかと思っていました。同じような保守的発言をしていますが、別人であると知りましたので、参考までに氏の略歴を紹介しておきます。

 「昭和22年、大分県大分市生まれ、75才。大分大学経済学部卒業」「所属派閥  二階派 →   無派閥 →  安部派」

 氏の政策と主張は、次の通りです。

   ・憲法九条改正に賛成、自衛隊を他国同様「国防軍」にすべき

   ・集団的自衛権行使容認

   ・総理・閣僚の靖国神社参拝は問題なし

   ・教育問題の一貫として、歴史教科書問題に取り組む

   ・平成16年、当時のイギリスのサッチャー首相が教科書問題に取り組み、教育基本法の改正により、国民の「自虐思考」を「正常化」した。

   ・現地調査のための与野党合同の「イギリス教育改革調査団」を設立

 ここまで知りますと、氏の意見を割愛するわけにいかなくなります。

衛藤議員

 「私も、前田会長とは個人的にはいろいろ話をしました。しかし郷里が同じ大分県なので、私も弱いところがあります。会長が勤めていた銀行では、私の従兄弟の上司でした。いろいろ話をしましたが、前田さんだけで動かせないものが後ろにあると思いました。」

 「どこかお白洲 ( しらす・法廷 ) の場に引きしてやらないと、難しいと思います。島の人たちと議員が、互いに分担するところを分担してやらないと、国会議員の言うことだから、ハイそうですかと聞く相手ではありません。これからどう対処するのかについて、よろしく検討してください。」

 慰安婦問題について衛藤氏が頑張っていたとは、知りませんでした。問題が下火になったとはいえ、韓国はまだ世界のあちこちに慰安婦像を建て、「日本軍が30万人以上の少女を性奴隷にした」と、説明文を彫り込んでいます。朝日新聞の謝罪と社長の辞任がありましたので、以前のように騒がなくなりましたが、その代わりに出してきたのが「徴用工」問題です。

 「大ウソの慰安婦問題」に杉田議員だけでなく、20年以上汗を流していた衛藤氏の話ですから、言葉に重みがあります。前田会長だけで動かせないものとなりますと、韓国の影だけでなく、中国、アメリカの影も、これに同調する国内政治家も考えられてきます。

 次回は、その一つを指摘した高木議員の言葉を紹介します。( 実はこの発言が、先の「どっちもどっち」のブログの根拠でした。)

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NHKドキュメント『緑なき島』- 11 ( 武田総務大臣の答弁 )

2023-01-29 14:41:47 | 徒然の記

 大きな寄り道をしましたが、今回は山田議員の動画へ戻ります。氏が〈NHK放送ガイドライン〉を読み上げ、前田会長が前向きな回答をしたところでした。

山田議員

 「私はNHKが悪意を持ってあの映像を作ったとは、思っておりません。それから、皆さんが今も悪意を持ってやっているとも思っていないんです。それはもう、今のNHKの組織を防衛するためには、そうなるのかもしれない。」

 「しかしNHKは、受信料で成り立っています。今後は、放送法の改正案も出てきます。それはNHKと受信契約していない人に対しても、受信料を払わない人には割増料金が請求できるという法案です。」

 そんな改正案が検討されているとは、初耳です。受信契約をせずにNHKを見ている人のことを言っているのか、見ていない人からでも受信料を徴収するというのか、ハッキリしない言い方ですが、2年前の動画ですから、この法案は成立しているのかもしれません。自民党の議員諸氏は、何を考えているのでしょう。

 「この審議に入る時期に当たっているのですから、NHKはそうやって突き放すんじゃなくて、今の会長のお話のように、元島民の方々の納得が得られるような回答を出して欲しいと思います。」

 氏は監視されている会長に配慮しつつ、参考人席とその背後に座っているNHKの職員に語りかけています。そして、閣僚席に座る武田総務大臣に言いました。

 「NHKの信頼を回復するためのチャンスでもありますので、元島民の人たちにそういう機会を与えて欲しいと思います。最後に大臣に、一言ご答弁をお願いいたします。」

武田総務大臣

 「故郷、筑豊の話を持ち出していただいたことを厚くお礼申し上げます。先生ご承知のことと思いますけれども、放送法というのは、事業者が自ら責任を持って、自主自律を基本とする枠組みとなっておりまして、個別についてコメントすることは差し控えたいと思います。」

 私は正直に言って、大臣の答弁を聞き失望しました。

 「個別についてコメントすることは差し控えたいと思います。」・・この言葉は、大臣や政府役人が責任を回避する時に使う常套句です。問題の核心に触れる質問を受けた時、彼らはこの決まり文句で質問者の言葉を封じます。何か約束事でもあるのか、この言葉を持ち出されると質問者は追求を止めます。

 国会での質問は予め政府側に提出されていますから、回答する大臣や役人がその場の思いつきで喋っているのではありません。やっかいな質問たいしては、決まり文句で行こうと決めた上での発言です。

 事例はたくさんありますが、一番有名な話を紹介します。平成22年の民主党・菅直人政権時の、武田稔法務大臣の失言問題がありました。氏は地元広島での大臣就任祝いの会で、次のように挨拶しました。

 「法相はいいですよ。(答弁は)二つだけ覚えておけばいい。『個別事案についてはお答えを差し控えます』。分からなかったら、これを言う。これでだいぶ切り抜けてきた。あとは『法と証拠に基づいて適切にやっている』」

 新聞が連日騒いだので覚えている方もいると思いますが、この軽い発言を自民党の議員に国会で追及され、氏は就任から2か月足らずで辞任に追い込まれました。いわく因縁のある常套句であるにもかかわらず、よほど便利な言葉なのか、大臣と官僚が現在も使っています。偶然にも同じ武田という名前ですが、二人は別人です。

 「その上で、NHKにおいては、国民、視聴者の受信料で支えられている公共放送であることを踏まえ、端島の元島民のご意見にしっかりと耳を傾け、皆さんから十分な理解を得られるよう丁寧な対応に努めていただきたいと、このように考えております。」

 決まり文句の魔法が効いたのでなく、決められた質問時間が来たため、氏の動画はここで終わっています。山田氏は監視されているという前田会長に気を使い、武田総務大臣はNHKの職員に気配りをし、質疑応答している様子が分かりました。放送法を管轄する大臣なら、繰り返されて来たNHKの誠意のない回答に、なぜもう少し踏み込めないのでしょう。

 NHKは反政府、反日の姿勢を隠さない大手マスメディアの筆頭にいて、これまで何人もの大臣や政治家の首を取ってきました。NHKに逆らうと、朝日新聞と共同通信社が加わって、その大臣や政治家への批判報道を始めます。中には二度と政界に復帰できなくなった議員が沢山いることを、私たちは知っています。

 なぜNHKは、これほどまでの力を持っているのか。誰がそうさせているのか ?

 この疑問に関するヒントが、第一回目に紹介した青山繁晴氏の動画の中にあったと考えています。令和4年12月13日付けの動画・「軍艦島勉強会」です。次回はこの動画へ戻り、割愛していた部分を紹介します。

 

  (  令和5年1月29日13時55分、safariが侵入を阻止したトラッカーが128件。135件よりは減りましたが、まだ100件を超えています。 )

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NHKドキュメント『緑なき島』- 10 ( 恥ずべき勘違い )

2023-01-28 22:01:02 | 徒然の記

 本日は、「NHKの国民への背信」に匹敵する、「自民党の国民への背信」つにいて紹介します。

 〈 綱領 〉

  一、 わが党は、民主主義の理念を基調として諸般の制度、機構を刷新改善し、文化的民主国家の完成を期する。

  一、 わが党は、平和と自由を希求する人類普遍の正義に立脚して、国際関係を是正し、調整し、自主独立の完成を期する。

  一、 わが党は、公共の福祉を規範とし、個人の創意と企業の自由を基底とする経済の総合計画を策定実施し、民生の安定と福祉国家の完成を期する。

 自民党の広報が掲載している〈綱領〉には、自主憲法制定の言葉がどこにもありません。私が記憶している項目の数も違います。

 〈 私の記憶にある綱領 〉

  一、祖国愛を高める教育改革

  二、選挙制度と公務員制度の改革

  三、年次計画による経済自立の達成

  四、医療、年金など社会保障制度による福祉社会建設

  五、国連加盟を促進しアジア諸国との善隣友好と賠償問題解決

  六、平和主義、民主主義及び基本的人権尊重の原則を堅持して現行憲法の自主的改正

 六項目の綱領を三項目に削り、「憲法の自主的改正」の文言を無くした事実を見て、これを「自民党の国民への背信」と述べました。前回の話です。

 これ以後は、私の記憶違いと勘違いについて、息子たちと「ねこ庭を」訪問される方々へのお詫びの叙述となります。

 6項目あった党の綱領が3つになるというのは重大な修正ですから、何か記録があるはずと考えそれを探しました。そしてWikipediaで、次の叙述を見つけました。

  ・1952 ( 昭和27 ) 年に対日講和条約が発効した時、自由党の鳩山一郎・岸信介らが、現行憲法は占領軍による押し付け憲法だと主張しだした。

  ・1955 ( 昭和30 ) 年の自由民主党結党(保守合同)時に、綱領の詳細を記した『党の政綱』の中に次の文言が掲げられた。

  ・「平和主義、民主主義及び基本的人権尊重の原則を堅持しつつ、現行憲法の自主的改正をはかり、また占領諸法制を再検討し、国情に即してこれが改廃を行う」

 「綱領の詳細を記した『党の政綱』」???・・ここでやっと、自分の勘違いに気づきました。これまで『党の綱領』と思っていたのが、実は『党の政綱』であったこと。別途確認しますと、『党の政綱』は現在もそのまま不変でした。つまり自民党は、NHKのようにあからさまな形で「国民への背信」はしていなかったということです。
 
 〈  自民党の広報で「立党宣言」と「綱領」を読んでいた時、信じられない事実を発見しました。〉
 
 「どっちもどっち」という気持は今も変わりませんが、前回述べましたことは、私の思い違いだったということです。「綱領」や「政綱」の修正はしていませんが、「自民党は結党以来71年間、この宣言に沿って政治を行なってきたと胸を張って言えるのでしょうか。」という疑問がやはり残るから、依然として「どっちもどっち」なのです。

 多くの国民が「憲法改正」を願い、自由民主党政権に安定多数を与えているのに、自民党の議員諸氏はこれに応えようとしていません。反日左翼の野党が「改憲反対」を叫ぶのは、これまでの経緯からして当然ですが、肝心の自民党の中にいる「改憲反対」勢力は、なぜ野放しのままだったのでしょう。自民党の中にいるこの勢力こそが、本物の「獅子身中の虫」でなかったのかと、私の思いがここにあります。

 これまで「ねこ庭」のブログで、「反日左翼政党」と「反日の大手メディア」を散々批判してきましたが、自民党内の改憲反対勢力も同じ批判をすべきだったと、これが私の反省です。

  ・1952 ( 昭和27 ) 年に対日講和条約が発効した時、自由党の鳩山一郎・岸信介らが、現行憲法は占領軍による押し付け憲法だと主張し出した。

 左傾色の強いWikipediaはこのように説明していますが、鳩山一郎、岸信介両氏の主張が正しいのであり、この主張を曖昧にしたまま、今日まで政権党にいた自民党の不作為と不誠実さを検討する必要がありました。

 学徒を自認する割にはお粗末な知識ですが、事実ですから認めなくてなりません。しかし間違いのおかげで、一つ賢くなれました。自民党の基本文書が5つあって結党時以来引き継がれていること、それが「立党宣言」「綱領」「党の性格」「党の使命」「党の政綱」だったということです。

 貴重な知識を増やしましたので、一息入れ、次回は山田氏のブログの紹介へ戻ります。

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NHKドキュメント『緑なき島』- 9 ( どっちもどっち )

2023-01-27 13:11:42 | 徒然の記

 本日も、山田氏の質問と会長の回答を紹介します。

山田議員

 「NHKには、〈NHK放送ガイドライン〉があります。放送の基本的な姿勢を示したものです。」

 こう言って氏は、三項目のガイドラインを読み上げました。内容は以下の通りです。

  ・NHKのニュース番組は正確でなければならない

  ・正確であるためには、事実を正しく把握することが欠かせない

  ・事実関係に誤りが明らかとなった場合は、速やかに訂正する。

山田議員

 「このガイドラインに沿って、もう一度元島民の人も一緒になって、皆が納得できる形で映像の検証をして欲しいと思いますので、もう一度会長のご決意を伺います。」

前田会長

 「先生ご指摘の件につきましては、さらにNHKとして努力させて頂きたいと思います。それで事実に一歩でも近づきたい、それから、島民の方々のお気持ちにも寄り添いたいと思っております。」

 〈NHK放送ガイドライン〉の確認をして、質疑のほとんどが終わりましたが、ガイドラインや会社の綱領ほど当てにならないものはありません。参考までに、昭和27年に作られた朝日新聞社の〈朝日新聞綱領〉を紹介しておきます。

  一、不偏不党の地に立って言論の自由を貫き、民主国家の完成と世界平和の確立に寄与す。

  一、正義人道に基いて国民の幸福に献身し、一切の不法と暴力を排して腐敗と闘う。

  一、真実を公正敏速に報道し、評論は進歩的精神を持してその中正を期 す。

  一、常に寛容の心を忘れず、品位と責任を重んじ、清新にして重厚の風 をたっとぶ。

 立派な綱領があるにもかかわらず、朝日新聞は徹底した反日の姿勢で記事を書き、左翼的立場から捏造記事を発信しています。日頃、両論併記の大切さを述べていますので、自由民主党の綱領についても、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に紹介します。

 自由民主党の広報を見ますと、「立党宣言」と「綱領」が記載されています。

 〈 立党宣言 〉 ( 昭和30年11月15日、自由党と日本民主党による保守合同時に制定   )

 「政治は国民のもの、即ちその使命と任務は、内に民生を安定せしめ、公共の福祉を増進し、外に自主独立の権威を回復し、平和の諸条件を調整確立するにある。われらは、この使命と任務に鑑み、ここに民主政治の本義に立脚して、自由民主党を結成し、広く国民大衆とともにその責務を全うせんことを誓う。」

 「大戦終熄して既に十年、世界の大勢は著しく相貌を変じ、原子科学の発達と共に、全人類の歴史は日々新しい頁を書き加えつつある。今日の政治は、少なくとも十年後の世界を目標に描いて、創造の努力を払い、過去及び現在の制度機構の中から健全なるものを生かし、古き無用なるものを除き、社会的欠陥を是正することに勇敢であらねばならない。」

 「われら立党の政治理念は、第一に、ひたすら議会民主政治の大道を歩むにある。従ってわれらは、暴力と破壊、革命と独裁を政治手段とするすべての勢力又は思想をあくまで排撃する。第二に、個人の自由と人格の尊厳を社会秩序の基本的条件となす。故に、権力による専制と階級主義に反対する。」

 「われらは、秩序の中に前進をもとめ、知性を磨き、進歩的諸政策を敢行し、文化的民主国家の諸制度を確立して、祖国再建の大業に邁進せんとするものである。右宣言する。」

 「立党宣言」を読みますと、「NHKガイドライン」に劣らない正論が述べられています。しかし自民党は結党以来71年間、この宣言に沿って政治を行なってきたと胸を張って言えるのでしょうか。

 暴力と破壊、革命と独裁政治の否定と、権力による専制と階級主義への反対が述べられ、共産主義反対を明確にしていますが、「外に自主独立の権威を回復し」という決意は、どの程度進んでいるのでしょう。自主独立の権威回復という言葉の中には、自主憲法の制定が含まれていますけれど、党内の反対勢力のため現在も遅々とした進みです。

 今回の山田氏はNHKを追及することが仕事ですが、国民である私たちに自民党とNHKに優劣はありません。自民党もNHKも日本を大切にする国民にとっては、どちらも大事な組織ですから、両論併記しなければなりません。

 自民党の広報で「立党宣言」と「綱領」を読んでいた時、信じられない事実を発見しました。山田議員が言う、「NHKの国民への背信行為」と同じレベルの事実です。簡単に言いますと、自民党もNHKも「どっちもどっち」だという事実です。

 苦い発見ですが、次回は氏の動画と共に紹介いたします。

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NHKドキュメント『緑なき島』- 8 ( 韓国KBSとの端末接続 ? )

2023-01-26 18:33:47 | 徒然の記

 前回に続き、山田氏の質問と会長の回答を紹介します。韓国KBSへの映像売却の件です。

山田議員

 「会長だからお分かりにならないとは思うんですが、実はNHK放送センターの7階に、KBSの東京支局があるんですよね。この東京支局には報道情報端末というものがあって、NHKの支局とか、いろんな報道局の取材計画とか、インタビューの内容がこの端末で全部見られる。」

 「KBSは、いわば韓国の放送会社ですよね。これがNHKの放送内容について、自由にアクセスできるのですか。それは、ご存知 ? 

前田会長

 「ちょっと詳細は不明ですが、基本的にはアクセスできないと思います。」

山田議員

 「私は、アクセスできると聞いています。お調べ頂きたいと思います。ずっと長年、KBSとNHKのずぶずぶの関係によって、こういうものは勝手に使って使っていいだろう、というような、そういう甘えが生じているんじゃないかと、こういうふうに私は考えておりますから、よく調べて頂きたいと思います。」

 KBSがNHKの本社内に置いた端末が、NHKアーカイブに接続されているということになれば、有償の売買契約の話が大きく変わります。個別の映像で無く、KBSはNHKの放送内容が全て見られることになります。山田氏の言うずぶずぶの関係です。国際社会で韓国政府は敵対国として、日本を批判攻撃しています。「慰安婦問題」もそうでしたが、捏造と嘘を世界中に発信し日本と日本人を貶めています。そんな韓国の放送局とNHKがずぶずぶというのですから、驚きました。

 「そもそも国家を背負った公共放送がですよ、それぞれの国が独立しているのにもかかわらず、放送局同士がズブズブの関係だと言うのは問題だと、私は思っています。」

 「国民、視聴者の受信料で撮られているわけですから、こう言う観点からしますとNHKの映像というのは、国民の財産です。その映像を、なんで韓国のKBSが勝手に使えるのかと、そういうことを考えますとね、この点も今回の問題を惹起する原因になったのではないかと、思っております。」

 国会議員にも見せない「NHKアーカイブ」に、韓国のKBSが端末で繋がっている事実を踏まえれば、山田氏のいう通りNHKは国民の信頼を裏切っています。国民の共有財産である「映像記録」を、国民に黙って敵対する韓国へ流していることになります。

 「元島民の人たちは、炭坑の映像だけが端島のものでないと、全員が言っています。NHKは自分で調べて、端島の映像だと言っている。しかしそれは、元島民やわれわれが見た映像ではないのです。NHKは自分の調査を信じろと、ただそう言い続けています。」

 「もちろん普通なら、調査は信じます。だけど今回は関係者が違うと言っているわけですから、そしてNHKは国民の受信料によって成り立っている訳ですから、NHKの対応はNHKの信用を失墜させるものじゃないかと、私は思います。」

  2021 ( 令和3 ) 年 2月25日  杉田水脈氏

             3月16日  和田政宗氏

             3月18日    杉田水脈氏

             3月20日  青山繁晴氏

             5月13日  和田政宗氏

             5月17日  山田宏氏

             5月27日  務台俊介氏

 現在までのところ、私が把握している『緑なき島』に関する国会質疑は、上記7件です。山田氏の動画は青色で表示した、5月17日のものです。山田氏以外の議員各氏がどのような質問をしているのか知りませんが、6番目の質問者である山田氏の動画を見る限りでは、NHKがのらりくらりの答弁で時間稼ぎをし、ほとんど内容のある回答をしていないことが推測できます。短いこの動画の中でも、山田氏は同じことを繰り返しています。

 「私たちの方でも、いろいろ調べてみました。元作業者の方の中は、筑豊の小山( 小さな炭坑  ) の映像ではないかという意見があります。だいたい三菱のようなあんなでかい炭鉱は、こういうちっちゃな掘り方をしないし、裸電球もないんです。それは違反ですから。」

 こう言って氏は、元作業員だった黒岩氏と東房氏の証言を紹介します。

 〈 黒岩氏の証言 〉

 「中学時代に、アルバイトで小山で手伝ったことがある。NHKの映像を見ると、自分が見た小山の坑内と同じだった。」

 〈 東房氏の証言 〉

 「かって小山で働いていたが、これは三菱の炭坑の映像ではない。裸電球や手押し箱というものは、端島のような大きなところには無いと断言する。」

 私自身、『緑なき島』のブログに取り組むまでは、「炭坑の内部はどこも同じだろう。」と考えていました。色々調べてみますと、端島炭鉱といわゆる小山の炭鉱は、蟻と象、提灯と釣鐘ほどの違いがあることを知りました。NHKがドキュメントを製作した昭和30年当時、三菱・端島炭鉱は、時代の最先端を行く超近代的な炭鉱でした。安全に注意を払い、保安基準も厳しくしている三菱自慢の炭鉱でしたから、いくらNHKといっても、放送開始から2年にしかならないテレビスタッフを受け入れなかったのでは無いでしょうか。

 裸電球を禁止する坑内ですから、沢山のライトを使うテレビ撮影、しかも炭鉱の危険性も知らない素人集団にOKを出したと考えられません。ここで新たに次の疑問が生じました。

  1 . NHKはなぜ三菱に対し、当時の状況を調査しないのか。

  2. ここまで問題になっていると知りながら、なぜ三菱は何も意見を言わないのか。

  3.   山田氏だけでなく、他の議員諸氏はなぜ三菱について言及しないのか。

 疑問について、どこまで調べられるのか。そこまで広げる能力が自分にあるのか。分からないことばかりですが、とりあえず次回は山田氏の動画の紹介を進めます。

 

  (  令和5年1月26日18時30分、safariが侵入を阻止したトラッカーが135件 )

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NHKドキュメント『緑なき島』- 7 ( 正籬(まさがき)副会長のこと )

2023-01-26 09:19:39 | 徒然の記

 前回に続き、山田氏の質問と会長の回答を紹介します。

山田議員

 「会長、そんなのはダメです。66年前の話は第三者には、誰にも分からないんです。しかし、そこで働いていた人たちが、違う場所だと言っているんですよ。」

 同じ質問では埒があかないと思ったのか、氏の質問内容がここから変わります。

 「正籬(まさがき)副会長は、先の和田政宗議員の質問時に、NHK内に『緑なき島』の構成表が存在すると言うことを証言されました。この構成表へのアクセスは、NHKの職員が誰でもできるのかと言うと、個人情報が入っている映像がいろいろあるので、アクセスできる人には事前の許可がいることになっていると、言われていました。

 「つまり『緑なき島』、これへのアクセスもそう言う形で制限しているのでしょうか。そんな個人情報が、あるのでしょうか。

正籬副会長

 「アーカイブシステムにつきましては、職員にアクセス申請書を出しまして、その申請書を受け付け、受理された者がアクセスできる状況になっています。」

 「『緑なき島』についても、基本情報、そう言うものにはアクセスできる状況になっております。

 ここで山田議員の語調が、突然厳しくなります。

山田議員

 「正籬さん、ここで答弁してはいけないと、私は言ったんです。ダメですよ、貴方を呼んでいないんです。後ろで色々資料を渡したり、会長に説明をするのはいいのです。だけど、答弁者としては呼んでいないんですから、答弁はダメです、それは大問題ですよ。」

 氏がここまで正籬氏を責めるとは、予想外でした。山田氏が呼んでいないとしても、正籬氏は参考人席に前田会長と並んで座っており、決算委員会の委員長も挙手した氏を指名しています。

 答弁の資格がないのに挙手した正籬氏も問題なのでしょうが、指名した委員長も問題でないかとそう思いました。決算委員会の規則がどうなっているのか知りませんので、断定的なことが言えませんが、違和感のある場面でした。

 この時私は、青山議員の部屋を会長が訪れた時、ぴったり寄り添い監視していたNHKのプロパー職員というのは、正籬氏だったのではないかと咄嗟に思いました。氏の経歴を調べますと、次のようになっています。

 「氏は宮城県出身。早稲田大学政治経済学部を卒業後、昭和58年に入局。報道局取材センター(政治)記者、政治部長、大阪報道局長、報道局長などを経て、昨年4月に理事に就任。理事として担当してきた報道部門の統括は当面、兼務するという。」

「氏はまた政治記者として、自民党宏池会や野党、外務省などを担当してきた。熱血的な性格から、NHK内では青年将校と綽名される。」

 まさにNHK生え抜きのプロパー職員です。青山氏から話を聞いている山田氏は、参考人席に座る正籬氏を苦々しい思いで見ていたのかもしれません。しかしその後氏は大した問題でなかったかのように、そのまま質問を続けました。

山田議員

 「韓国のKBSへ『緑なき島』の映像が流れている件について、この間の和田政宗議員の質問に対して、〈 2010 ( 平成22 ) 年に通常のルートで提供した 〉と、正籬副会長が答弁されていました。この通常のルートとは、なんでしょうか。」

前田会長

 「通常のルートとは、他の放送機関との個別契約でございまして、詳細は控えさせて頂きますが、韓国KBSには2010年に、海外の放送機関にNHKの番組を提供する通常の枠組みの中で、提供いたしました。」

 これ以後、正籬副会長の答弁がなくなりましたが、山田氏の質問が厳しくなります。息子たちも、「ねこ庭」を訪問される方々も初耳の話が多いと思いますので、次回に詳しく紹介致します。

 

 ( 令和5年1月26日09時15分、safariが侵入を阻止したトラッカーが135件 )

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NHKドキュメント『緑なき島』- 6 ( 監視されている会長の回答 )

2023-01-25 17:49:30 | 徒然の記

 前回に続き、山田氏の質問と会長の回答を紹介します。

前田会長

 「また『緑なき島』は、当時の取材に基づき作成されたものを、制作・放送したと報告を受けております。『緑なき島』につきましては、66年前、私が小学校4年生ぐらいの時の映像でございます。」

 「テレビが始まって2年後の番組で、関係者は亡くなっておりますので、最近制作された番組と比べますと、確認作業は制約がございました。」

 「私はこの問題についてお話を聞いて以来、NHKも、自分も、一生懸命確認作業をしておりますけれど、自分で自分のことを証明するのは大変難しくて・・私もある意味では、直前まで第三者でございましたので、今日の件につきましては、外部の有識者の方のご意見を伺うことを含め、また、島民の方に向き合いながら新たな検討を進めるよう、指示をしたいと思います。」

山田議員

 「会長のお言葉を確認しますけれど、これからは有識者の意見も聞き、そしてさらに関係者、つまり元島民の人たちにも納得が得られるよう努力すると、このようにお話になりましたのでしょうか。」

前田会長

 「お答え申し上げます。ただいま申し上げました通り、現在のNHKの制度では、いろいろな番組のチェックをする機構がありますけれど、今回の、66年前の映像のチェックは、その委員会とか機構を使ってやるには、ちょっと相応しくないと思います。」

 「基本的にはやっぱり、NHKの人でない外部の有識者、立派な方にしっかりと、このわれわれが検討したプロセス、これが本当に良かったのか、努力をしっかりやっているのかどうか、そういうのを含めて調査させたいと私は思っております。」

山田議員

 「会長のお答えは、半歩前進です。なぜ半歩かと言うと、有識者ではダメなんです。有識者はNHKが選ぶわけですね。だから、この人たちは内部の人間なんです。いわばどっちかと言うと、NHKに委任された有識者なんですよ。」

 「NHKが頑張って検討しているかどうか、そのブロセスの調査で無くて、問題はここで働いていた元島民の人が、こんな場所じゃないと言っているところなんです。」

 「しかもこの坑内の映像が韓国によって、強制労働、奴隷労働の証拠写真として使われている。このことを踏まえて元島民の人たちは、これは島の映像ではない、坑内のこの映像だけが違うと言い張っている訳ですから、これを有識者に聞かれたとしても、有識者は分からないでしょう。」

 「親の仇ではないんですから、検討会には元島民の人も入ってもらって、私はこう考えているけれど貴方がたも納得してくれませんかと、そのくらいの検討を、公共放送なんだからやってもいいんじゃありませんか。」

 会長の回答も長いけれど、山田議員の質問も長いものでした。野党が国会で政府側に質問する時、怒鳴ったり威嚇したり、相手をなじったりして質問しますが、山田氏は会長に気遣いながら丁寧に話しています。

 「ずっと、そんな木で鼻をくくったような答弁を続けておられると、ずっと国会に呼ばれますよ。有識者を呼ぶと言う、そんなまどろっこしいことをやらなくても、元島民の人たちを呼んで、一緒になって検討されたらどうなんでしょう。」

前田会長

 「前の国会でも申し上げたのですけれども、これまで「緑なき島の会」の代理人の方から、元島民の方々とは直接連絡を取らないようにと、強く要請された経緯がございまして、NHKはそれを尊重して、直接やり取りをすることはこれまで控えさせて頂いております。」

 「緑なき島の会」の代表者が、そのような申し入れをしていたことを初めて知りましたが、当然の話です。豊富な余剰資金をためこんでいるNHKは、これを活用して有識者を味方にします。それだけで無く、国会議員も必要となれば彼らを懐柔する手段として使います。元島民の人々が、個別にNHKに呼ばれ交渉されたら、会の組織が分断されます。単なる杞憂で無く、現在のNHKを見ていれば誰でもそう考えます。

 現に前田会長自身が自分の考えを語れず、プロパー職員に監視されながらの国会答弁です。眉に唾をつけてしか聞けない、会長の建前論です。元島民と個別に話をせず、代表も加えて話をすれば良いだけのことです。元島民は賃上げを要求する労働組合員でありませんから、お金目当てで異論を述べているのではありません。それだけに厄介なのでしょうか。

前田会長

 「先生ご指摘のようなこともございますし、島民と一緒に検討を行うことができないか、というご意見も頂きました。ただこの件に関しましては、具体的な対応になりますと、放送の自主自律の観点から、確認作業は基本的に、やはりNHKが自主的自発的にやるのが筋だと、私は思います。」

 島民が参加すると、たちまちNHKの自主自立性が失われると、なぜ決めつけるのでしょうか。自分たちの言いなりになる有識者に調査を委ねることはしても、異論を述べる元島民は最初から排除したいと言う意思が見え見えです。会長の話からしますと、これまで何度も同じ回答をしていることがうかがわれます。言葉遣いは丁寧ですが、相手の意見を無視する姿勢はなるほど「木で鼻をくくる」回答です。

 さすがにこれには、山田議員も黙っておれなくなったようです。長くなりますので、続きは次回の紹介といたします

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NHKドキュメント『緑なき島』- 5 ( 山田氏の質問と会長の回答 )

2023-01-25 13:45:30 | 徒然の記

 本日は、山田氏の質問と会長の回答を紹介します。

山田議員

 「あの映像が本当に端島の採炭現場のものなのか、これを聞いています。」

前田会長

 「お答え申し上げます。端島の坑内の、特定の場所のどこかということにつきましては、申し訳ないのですが特定はできておりません。」

山田議員

 「NHKは調べようがないとおっしゃるのかもしれないけれど、これ会長、誰が考えたって変だと思いませんか。ここで働いていた人が全員、違うと言っているんですから。」

 「NHKが端島の映像だというのなら、これが端島の炭鉱の映像だと言う、端島で働いていた人を連れてきてくださいよ。あなた方は調べたと言われるが、誰からの証言を得ているのか、どの映像をみたと言うのか、元島民の皆さんにそれを見せてください。もっと誠意を持って対応すべきではありませんか。」

前田会長

 「お答え申し上げます。元島民の方々のご指摘を踏まえて、現時点では、できる限りの確認作業をNHKとして行ってまいりました。その結果、繰り返しご説明してきました通り、これまでの作業で、別の炭鉱で撮られた映像が使用された事実は、残念ながら確認されておりません。」

 しばらくは私のコメントを入れず、動画の中のやりとりをそのまま紹介いたします。しかしそうすると、goo事務局から警告が来るのでしょうか。

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 Wikipediaやマスコミのネットニュースを「ねこ庭」で紹介した時も警告が来ました。どうやらこうこいうものが、「会員が作成したブログコンテンツ」に該当するようです。今回紹介しているのは、山田議員が公開している氏の動画なのですが、氏が「ねこ庭」をみて「著作権が侵害された」と抗議してくるのでしょうか。

  令和5年1月25日13時15分現在、safariが侵入を阻止したトラッカーが134件となっています。130件を越えるのは、朝鮮総○連問題を取り上げた時以来の件数ですが、まさかNHKがこんなことをするとは考えられません。

 議員が何人もかかって国会で質問しても、まともな回答をしない天下のNHKですから、ふけば飛ぶような「ねこ庭」のブログなど気がつくはずがありません。自意識過剰と笑われそうですが、しかし、気になります。気にはなっても、対処する術がありませんので、このまま次回も国会での質疑を紹介していきます。

 「goo blogサービス利用規約」の禁止事項に違反しているかどうかは、「ねこ庭」の読者、訪問者の皆様、 NHKの言葉を借りるなら、「視聴者の皆様」「国民の皆様」が判断されることではないのでしょうか。

 しかし、たった83名の方が読者登録しているだけですから、こんな言い方は大袈裟過ぎます。息子たちは、なんと思って読むのでしょう。( 野次馬根性が健在ですから、深刻にはなっていません。 )

コメント (2)
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NHKドキュメント『緑なき島』- 4 ( 山田宏氏と青山繁晴氏の言葉 )

2023-01-24 22:29:21 | 徒然の記

 もしかすると山田議員と私の思いが似ているのではないかと、そんな気がしますので、議員の質問と前田会長の回答を紹介する前に、質疑の最初と最後に山田議員が会長に語った言葉を紹介します。

 〈 質疑の最初の言葉 〉 ( 令和3年5月17日の参議院決算委員会  )

  「私は前田会長に抗議したり、吊し上げたりする気持ちはありません。今回の件は前田会長にしても、初めて聞かれた話だと思います。また私も、NHKが66年前に悪気でこのドキュメントを作ったとも思えません。」

  「『緑なき島』を見ればわかりますが、本当に明るい端島の映像なんですよ。元作業員だった人と元島民の方々が、坑内の映像だけがおかしいのではないかと、そう言っているんです。この部分だけが違う場所じゃないかと、そう言っているわけです。」

  〈 質疑の最後の言葉 〉 ( 令和3年5月17日の参議院決算委員会  )

  「私の想像なんですが、坑内の映像だけは、当時の端島炭鉱の規定で、危険だからとテレビ撮影が許可されなかった。」

  「坑内の映像のない『緑なき島』じゃあ、しょうがないよね。どこか坑内を撮れる場所はないかと、スタッフの人たちが探してみて、あ、そうそう、筑豊にも炭坑があるからそこで撮ってもいいんじゃないかと、取材陣がキャストを集めて、そして撮ったのがこういう映像ではないかと、私は想像しているところです。」

 なぜ山田氏の言葉を先に紹介したかの理由については、青山繁晴氏の『ぼくらの国会( 第451回 )』( R4.12.13付 )の中にあります。動画の内容は「護る会」が主催した「軍艦島勉強会」で、氏が次のような説明をしていました。

  〈 青山繁晴氏の説明 〉 ( 令和4年12月13日の「軍艦島勉強会」  )

  「 令和3年3月20日に、私が国会で前田会長に質問した後、こちらがお願いしていないのに、実は会長が議員会館の私の部屋にお見えになりました。」

  「このとき会長の後ろに、NHKのプロパーの人がぴったりくっついていました。秘書さんがアテンドしているというよりは、監視しているという印象が強くありました。推測ですけれど、会長の目の奥には、私は監視されているという雰囲気が感じられました。」

  「NHKのOBの方の中には、このドキュメントを作ったデイレクターは、似た場所だから使ってもいいじゃないかと、そんな考え方をするいう人物だったと話をする人がいます。」

  「実際の端島炭鉱の坑内は、整然としているのでイメージとして弱い。彼らはいわゆる炭鉱のイメージを作ろうとして、筑豊の使われていない炭坑を利用して、俳優を使って撮影したのではないかと、私は推測しています。」

  「NHKは調査能力があるので、ひょっとしたら、この事実に辿りついているのではないか。NHKがここまで頑なな理由は、やらせの映像と、商売用にと新たにDVDにして販売していたとなると、会長の首が飛びますからね。」

  「もちろん今のは、私の推論ですけれど、そういうところまで考えて国会の質問の際は、新しい会長に問うていきたいと思っています。」

 青山氏の話は令和4年12月13日のものですが、令和3年の国会質疑のスケジュールを見ればわかる通り、山田氏の質問は青山氏の後です。つまり山田氏は、青山氏の話を聞いた上で前田会長への質問をしていることになります。会長へ配慮した最初と最後の氏の言葉は、ここから出ているのではないでしょうか。会長は、突然出てきた映像の疑惑問題について詳しい経緯を知る人物で無く、NHKのプロパー職員に監視されているとなれば、山田氏の言葉に温情がこもるわけです。

 NHKの経営委員会は令和4年12月5日に、任期満了となる前田晃伸会長(77)の後任として、日本銀行元理事の稲葉延雄氏(72)の任命を決めました。新しい会長と青山氏が言っているのはこのことです。

 稲葉氏は1974( 昭和49 ) 年に東京大学を卒業後、日本銀行に入行し、システム情報局長や考査局長などを経て2004 ( 平成16 ) 年に理事に就任しています。大阪支店長などを務め、現在はリコー経済社会研究所参与を務めています。

 次回は、山田氏の質問と前田会長の回答を紹介します。

 

 ( 令和5年1月24日15時15分、safariが侵入を阻止したトラッカーが127件 18時40分、133件。)

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