ロスチャイルド家と聞けば、詳しいことを知らなくても、多くの人は世界的大富豪の名前だと、即座に思うだろう。
私も、そのくらいしか知らなかったが、ネットで、改めて知識を入れた。
「18世紀の後半に台頭した、ロスチャイルド家は、」「今ではヨーロッパの財閥、貴族、門閥として、その名が知られている。」「ドイツのフランクフルトが発祥の地だが、」「創設者の五人の息子は、ヨーロッパの主要都市で家業を発展させた。」
「長男は、ドイツのフランクフルトで跡目を継ぎ、」「次男は、オーストリアのウイーンで、三男は、イギリスのロンドン、」「四男は、イタリアのナポリ、五男は、フランスのパリでと、」「夫々が家業を拡大・発展させた。」
日露戦争の時、戦費のなかった日本に、多額の融資をしてくれた話は知っていたが、関東大震災後の復興事業や、横須賀造船所の建設にまで融資をしていたとは、知らなかった。米国の中央銀行である FRBの、大株主でもあると聞く。
18世紀後半の創設期から計算すると、ロスチャイルド家は、およそ300年の歴史を持つ名家だ。私みたいな、名も無い庶民から見れば、まさに雲の上の一族だ。
ロスチャイルド家の家訓を、何かの本で読んだ記憶があったので、ネットで検索してみた。それがこれだ。
・ 事業への参加は、男子相続人のみとすること。
・ 本家も分家も、長男が継ぐこと
・ 婚姻は、ロスチャイルド一族内ですること
・ 事業内容は、秘密にすること
わざわざこれを探し出したのは、ロスチャイルド家が、一族の存続を守るため、「男系相続」徹底している事実を確認したかったからだ。有識者と言われる、皇室典範検討会議の学者たちが、決して有識者でないという証明に繋ぎたいと思う。
ロスチャイルド一族は、一族の富と事業を永久に存続させるため、一族以外の介入を徹底的に排除した。女たちを事業に参加させず、全て男たちだけの秘密とした。一族の女性の結婚相手は、いかに有力者の子息であったとしても、事業への参加だけでなく、仕事の中身さえ知らせなかった。つまり、徹底した女系孫の排除だ。大事な家族を維持するには、「男系相続」しかないと、彼らは知っていた。
皇室に比べれば、わずか300年の家系のロスチャイルド家で、しかも金銭でしかない一族の富を守るためでさえ、「男子相続」を徹底している。
しかるに、2600年以上も続き、国民の中心におられる天皇を、女系でも可とする有識者会議の学者たちは、ロスチャイルド家以下のレベルではないか。ロスチャイルド家が守るのは、せいぜい一族の財だが、天皇家は、国民の魂の拠りどころを守り続ける方々だ。
女系が家系を崩壊させると、ロスチャイルド家ですら、警戒している事実も知らぬ顔をし、大切な皇室に女系を持ち込み、「伝統も、変わる時がある。」とうそぶく、有識者会議の座長は、愚か者としか言いようがない。
今回のブログのため、『文芸春秋』を再読し、皇室典範有識者会議の議長の名前を確かめた。東大総長の、吉川弘之氏だった。それで私は納得した。氏は知識のない一般人でなく、博学の反日・左翼学者だったということだ。敗戦後の東大は、反日・左翼の巣窟と成り果て、亡国の学者たちの育成機関と成り果てている。
女系天皇を誕生させれば、100年もするうちに、皇室の家系が乱れ、野心まみれの不心得者が天皇の地位を奪い、ご先祖様が大切にしてきた歴史が崩壊する。亡国大学の元総長である吉川氏は、さぞ満足であることだろう。
平成18年2月の「文芸春秋」に、今は亡き寛仁親王と、櫻井よしこ氏の対談が掲載されている。親王のお言葉には、忘れてはならない、大切なものがあると思うので、ランダムに抜粋してみる。
「昔は、今以上に、皇族のことを知らない人たちが沢山いたはずです。」「しかしこの国には、帝(みかど) という方がいらっしゃる、天子様という方がいらっしゃると、」「そのことだけは、日本の隅々にまで、知れ渡っていたはずです。」
「ですから、足利、織田、豊臣、徳川といった、天下を取った武家たちも、」「常にナンバー・ツウの存在であり、ナンバー・ワンの場所には、天子様がおられた。」
「当時の国民は、京都には都があって、そこに天子様がおられることを、暗黙のうちに知っていて、」「心の支えとして、尊崇の念で見てきたのです。」
「2665年の間、神話の時代から、父方の血統で続いてきたという、」「この伝統と血の重みには、」「誰も逆らえなかったということだと、思います。」「血統に対する暗黙の了解、尊崇の念を、国民が持っていてくださるから、皇室があるのです。」
「皇籍離脱された宮様たちが、六十年間も、一般人の生活をなさっていたから、」「皇族に復帰することには、国民に違和感があるだろうと、おっしゃる方がいます。」「一方で、有識者会議の結論では、女性天皇のお婿さんは、皇族にするということです。」「一般の方が、天皇の夫になられる方が、よほど違和感があるのではないでしょうか。」
「畏れ多い例えですが、愛子様が、たとえば鈴木さんという男性と結婚されて、玉のようなお子様が生まれれば、」「その方が、次の天皇様になられるわけです。」「そのお子様が、女のお子様でいらした場合、更に、たとえば佐藤さんという方と結婚されて、」「というふうに繰り返していけば、100年も経たないうちに、」「天皇家の家系は、一般の家系と変わらなくなります。」
「私の家系とどこが違うの、という人が、出てこないとは限らないのです。」「その時、果たして国民の多くが、天皇というものを、尊崇の念で見てくれるでしょうか。」
「私が国民にお願いしたいことは、愛子様が即位されるにしても、」「それまで、少なく見積もっても、30年、40年あるわけです。」「その間に、これまで皇統を維持するために、先人たちがどのような方策をとってきたか、」「事実をよく考え、様々な選択肢があることを認識した上で、」「ものごとを決めて欲しい、ということです。」
「それでも国民の大多数が、女系天皇でいいと言うのでしたら、」「そこで大転換すればいいのであって、今すぐ決めるという必要は、ありません。」
ここでインタビュアーの櫻井氏が、質問している。
「殿下の書かれたご意見についてどう思うのかと、新聞記者から聞かれた吉川座長は、」「 どうということはないと、答えています。」
そして親王のお応えは、笑いながら・・。
「ありがたく拝聴します、くらい言っておけば、角は立たないのですから、」「非常識だとは、思いますね。」
昭和25年、吉田首相に、「曲学阿世の徒」と批判されたのは、当時の南原東大総長だったが、以来56年経っても、変わらない東大総長だったということか。こんな人物によって出された会議の結論を、私は良しとする気にならない。美智子様なら喜ばれるのだろうが、今上陛下までがそうだとは、信じられない。昭和天皇以上に、ご先祖の祭祀を大事になさっていると聞く陛下が、軽々しく座長の意見にうなづかれるはずがない。
神武天皇以来、先帝陛下も含め、120名余もおられる天皇が守られたものを、125代目にあたられる陛下が、たった一人で、崩壊させる決意をされるなど、とても信じられない。
もしかすると、陛下は、誠に言い難いことながら、老人特有のご病気になられているのだろうか。美智子様に言われるがまま、「お言葉」の披露をされたのだろうか。
「憂国」のブログは、今晩で終わりにしたい。どっと寄せてくる、疲労感がある。自民党の政治家に、憂国の士はいないのか。吉田元総理のように、「黙れ、曲学阿世の徒」と、吉川氏を一喝できる政治家はいないのか。
昨夜と同様に、私の名句(迷句)で、ブログを終わろう。
鳴く蝉や
昭和は 遠くなりにけり