安倍氏が凶弾で斃れた今、千葉の片隅の「ねこ庭」で、自分なりに現状を整理しています。これから、平成29 ( 2017 ) 年7月のブログを紹介します。
新聞の記事でなく、参議院議員会館の講堂で開かれた講演会の動画です。講演会の主催団体は、「戦争をさせない1000人委員会」と言い、「憲法九条を守る会」と繋がりがあります。
演壇の後ろ壁に、「安倍政治を終わらせよう」という横断幕が巡らせてあります。講演者は民進党の議員二人と、もう一人でした。前座の議員たちが、国会での審議が安倍総理の主導で、いかに横暴に進められたかと報告し、悪口を言うたびに会場から拍手が起こっていました。
私の視線が止まったのは、保坂正康氏が登壇し、喋り始めた時からです。私にとって、反日か保守か旗色不鮮明だった氏が、この場では紛れもない反日評論家でした。氏の言葉を紹介します。
「今の安倍政権がやっていることは、行政独裁なんです。これは、戦前の軍事独裁と同じ性格のものなんです。」
「現在の憲法は、まだ平和憲法ではありません。非軍事化憲法に過ぎないのです。これを私たちの力で、本物の平和憲法にしていかなければなりません。」
聴衆が氏の話に聞き入り、氏は博学者らしく訓示を述べました。
「私たちは、自分が歴史の中に生きているということを、自覚しなくてはいけません。今目の前で行われていることが、どんなことであるのか、過去の歴史から学ばなければなりません。」
「安倍政権が行っている一連の法律は、戦前の軍事国家への歩みなんです。テロ防止法なんて、戦前の共謀罪ですよ。国民を監視し、公安が拷問で国民を弾圧する、そんな法律です。人間不信の、悲しい、暗い社会ですね。」
「安倍総理や自民党の議員がこんなことをするのは、彼らが歴史を知らないからなんです。歴史をきちんと認識していれば、過去の過ちを反省し、こんな法律は作れないはずですし、憲法改正なんて、言うはずもありません。」
どんな人間が集まっているのか、氏の言葉のはしはしで拍手が起こり、賛同の声が聞こえました。氏の話を聞く限り、氏の歴史とは、たった70年前の戦時下の昭和時代です。狭く、短い歴史観から下される日本への断罪、こんな話に拍手をしているのですから、聴衆は「お花畑に住む人間たち」と理解しました。
左翼活動家の主宰する講演会のおかげで、保坂氏が「東京裁判史観」を信じる人物だったと分かりました。世界中の国の中で、悪いのは戦前の日本だけだったと、どうしていつまでもこんな話を続けていられるのでしょう。すぐそこに北朝鮮のミサイルが飛んできて、日本が威嚇され挑発されているのに、一言も触れない評論家の話に、なぜ疑問も抱かないのでしょうか。
こんな氏が共同通信社や朝日新聞の論客として記事を書き、テレビにも顔を出しているのです。このお粗末な偏見の反日講演会が、参議院議員会館の講堂で開かれている事実にも、首を捻りました。民進党の議員が便宜を図ったから、反日講演会が参議院会館で開催されたのでしょう。
安倍総理はヒトラーみたいな独裁者だと、彼らは口を揃えて言いますが、総理が独裁者なら、議員会館での講演会を許可しません。彼らは喋る前に刑務所行きでしょう。こんなあからさまな反日と、政府攻撃の集会も取り締まれないほど、むしろ安倍内閣は無力でした。
講演会の主催団体は、「戦争をさせない1000人委員会」で、この委員会は、「憲法九条を守る会」と繋がりがあります。「戦争をさせない1000人委員会」の賛助会員の名前を紹介します。
故人になった人物も含まれますが、間違いなく彼らは、日本の「獅子身中の虫」で、「駆逐すべき害虫」です。おれおれ詐欺と同じですから、騙されないように注意が必要です。
〈 「戦争をさせない1000人委員会」の賛助会員名 〉
アーサー・ビナード(詩人) 青井未帆(学習院大学教授)
愛敬浩二(名古屋大学教授) 赤川次郎(作家)
秋葉忠利(元広島市長) 雨宮処凜(作家・活動家)
飯島滋明(名古屋学院大学准教授) 飯田哲也(社会イノベーター)
池田香代子(翻訳家) 石坂啓(マンガ家)
伊藤真(弁護士・伊藤塾塾長) 宇井孝司(アニメーション監督)
上野千鶴子(社会学者) 鵜飼良昭(弁護士・日本労働弁護団会長)
浮田久子(平和の白いリボン行動・藤沢) 内田雅敏(弁護士)
内橋克人(経済評論家) 内海愛子(恵泉女学園大学名誉教授)
梅林宏道(ピースデポ特別顧問) 浦田一郎(明治大学教授)
永六輔(放送作家) 大江健三郎(作家)
大熊政一(弁護士・日本国際法律家協会会長) 大田昌秀(元沖縄県知事)
奥平康弘(東京大学名誉教授) 奥野恒久(龍谷大学教授)
小山内美江子(脚本家)
小田川興(在韓被爆者問題市民会議代表、元朝日新聞編集委員)
落合恵子(作家) 海渡雄一(弁護士・元日弁連事務総長)
香川京子(俳優) 鎌田慧(ルポライター)
香山リカ(精神科医) 河合弘之(弁護士・脱原発弁護団全国共同代表)
川野浩一(原水爆禁止日本国民会議議長) 木内みどり(女優)
木村朗(鹿児島大学教授) 金城実(彫刻家)
熊谷博子(映像ジャーナリスト) 組坂繁之(部落解放同盟中央執行委員長)
倉本聰(脚本家・劇作家・演出家) 纐纈厚(山口大学教授)
古今亭菊千代(噺家・真打) 古関彰一(憲政史家)
小橋孝一(日本キリスト教協議会議長) 小林緑(国立音楽大学名誉教授)
小室等(フォークシンガー) 小森陽一(東京大学教授)
早乙女勝元(作家) 坂田雅子(映画監督)
坂本洋子(フリージャーナリスト・NPO法人民法改正ネットワーク(mネット)理事長)
坂元良江(テレビプロデューサー) 佐々木猛也(弁護士)
佐高信(評論家) 澤地久枝(作家)
ジェームス三木(脚本家) 篠原義仁(弁護士)
清水雅彦(日本体育大学教授) 辛淑玉(「のりこえねっと」共同代表)
新谷のり子(歌手) 進藤榮一(筑波大学名誉教授)
菅原文太(農業生産法人代表) SUGIZO(音楽家・ミュージシャン)
鈴木力(社団法人「マガジン9」代表理事) 瀬戸内寂聴(作家)
高作正博(関西大学法学部教授) 高遠菜穂子(イラク支援ボランティア)
高橋哲哉(東京大学教授) 高畑勲(アニメーション映画監督)
高原孝生(明治学院大学教授) 高良鉄美(琉球大学教授)
田中優子(法政大学教授) 谷口真由美(大阪国際大学准教授)
谷山博史(日本国際ボランティアセンター(JVC)代表理事)
崔善愛(ピアニスト) 辻山幸宣(公益財団法人地方自治総合研究所所長)
土屋源太郎(「伊達判決を生かす会」共同代表)
土山秀夫(元長崎大学学長) 坪井直(被爆者)
富山妙子(画家) 鳥越俊太郎(ジャーナリスト)
なかにし礼(作家) 中野麻美(弁護士・日本労働弁護団常任幹事)
中原道子(VAWW RAC 「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクション・センター共同代表)
中山千夏(作家) 西尾漠(原子力資料情報室共同代表)
西谷敏(大阪市立大学名誉教授) 西野瑠美子(VAWW RAC共同代表)
浜矩子(同志社大学大学院ビジネス研究科専門職学位課程教授)
林郁(作家) 原和良(弁護士)
樋口恵子(評論家) 樋口陽一(憲法学者)
福山真劫(フォーラム平和・人権・環境 代表) 舟越耿一(長崎大学名誉教授)
古川純(専修大学名誉教授) 前田朗(東京造形大学教授)
前田哲男(ジャーナリスト) 松浦悟郎(日本カトリック正義と平和協議会会長)
南典男(弁護士・日本民主法律家協会事務局長)
宮城泰年(聖護院門跡門主) 宮子あずさ(看護師・著述業)
宮里邦雄(弁護士・日本労働弁護団元会長)
本島等(元長崎市長) 本橋成一(写真家)
森詠(作家) 森達也(ノンフィクション作家)
矢﨑暁子(弁護士) 山内敏弘(憲法研究者・一橋大学名誉教授)
山口二郎(北海道大学教授) 山崎朋子(ノンフィクション作家)
山田真(小児科医) 山田洋次(映画監督)
山中悦子(NPO法人「草の根援助運動」) 由井晶子(フリーライター)
湯川れい子(音楽評論・作詞家) 吉岡しげ美(音楽家)
吉岡達也(ピースボート共同代表) 吉川勇一(「市民の意見30の会・東京」代表)
渡辺美奈(アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)事務局長)
和田春樹(東京大学名誉教授)
(計121人)
( 注 ) 森達也氏については、赤字で表示しました。