ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

伊藤貫の真剣な雑談 - 25 ( 共産党親派・ボウフラ君への朗報 )

2023-07-31 16:36:38 | 徒然の記

  4. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回後半 )」 〉・・「再生産される悪夢・国際政治3学派の蹉跌」

 連日の猛暑で花も木も萎れるので、「ねこ庭」の水まきが欠かせません。長いホースを引き回して、たっぷり水を撒きます。金曜日の夕方も汗をかきながら、花や木たちに水をかけていましたところ、ちょっとしたはずみでホースに足が絡みました。

 掴まるものがなかったためあっという間に転倒し、植木鉢の間にひっくり返りました。痛さをこらえて起き上がってみると、腰骨の当たっていた植木鉢が、八つくらいに割れていました。ゆっくり倒れたつもりでしたが、瞬間的な力は分厚い植木鉢を砕く威力がありました。

 病院に電話をしてみると、土曜日でも午前中はやっているとのことで予約をしました。長々と何を喋っているのかと、ボウフラ君が苛立っているかもしれませんので、早く「朗報」を伝えなくてなりません。本日は月曜日ですから、病院の診察を受けて、二日が経過しています。

 診断の結果は骨折なし、背骨の腰の部分が内出血をしているとのことで、貼り薬とコルセットをしてもらいました。骨折の経験がありますので、痛みもないし、呑気にしていましたところ、昨日の夜からベットで横になるのも起き上がるにも、腰の1箇所で激痛が走り、簡単に体が起こせなくなりました。

 「年寄りは転倒して骨折すると、立ち上がれなくなり、そこから寝たきりの生活が始まり、終わりを迎える。」

 散々聞かされている話と、よく似た状況になっていますので、伊藤貫氏の話どころでなくなりました。「いよいよ、近づいたか。」と思うと、これはもう一番喜んでくれる人物に伝えなくてなるまいと、ボウフラ君が浮かびました。

 ということで、今回はメインテーマに入る前にボウフラ君への報告です。

  喜んでくれ、ボウフラ君。「ねこ庭」のブログも先が見えてきましたよ。

 ・では次に、リベラル派の最後のパラダイムである「民主的平和の理論」の説明をする。

 ・リベラル派の一番重要な理論で、「民主主義による平和の理論」と言っても良い。 

 朗報の報告が終わりましたので、昨日の続き伊藤氏の雑談の紹介です。何が楽しいのか、相変わらず満面の笑みで雑談しています。自分が痛みを堪えているせいもあり、不愉快な氏です。( どのような工夫をしてパソコンに向かっているかは、企業秘密です。 )

 ・クリントン、ブッシュ、オバマ政権がこの理論を公式に採用した。公式に採用したが、公式にきちんと守った訳ではない。口先で盛んに議論しただけで、実際に守ったかどうかは別の話だ。

 ・この議論を簡単に話すと、民主主義国家は平和愛好国家だから、世界中の国が民主主義国になれば戦争がなくなるという議論だ。

 ・これは、朝日新聞の論調と同じである。朝日新聞とアメリカ政府の違いは、記事を書いている人はそんな風なことを信じているのだろうが、アメリカ政府は全然信じていないところだ。

 「ねこ庭」で伊藤氏に疑問を述べる私に、「伊藤さんは正しいことを言われています」とコメントされる方がおられます。伊藤氏自身が爽快な笑顔で、言いにくいことを喋りますから、聞いている方も爽快な気分になるのだと思います。氏が間違っているのは日本に関する部分だけで、多くの場合は分かりやすい正論です。学徒である私がそうであるように、多くの視聴者がこういう氏の弁説にたぶらかされます。

 ・2500年前のギリシャでは、アテネが民主主義国でスパルタが軍国主義国だった。どちらが攻撃的な国だったかというと、アテネの方が軍国主義的で他の国に戦争を仕掛け、強圧的だった。軍国主義と言われるスパルタの方が、他の国に対して弱い者いじめをする頻度が少なかった。

 ・紀元前5世紀後半に、アテネとスパルタの間で「ペロポネス戦争」が起きた時、周辺の都市国家のほとんどがスパルタに味方した。理由はスパルタがアテネのように他国を攻撃せず、弱い者いじめをしなかったからだ。 

 ・この例を見ても分かる通り、民主主義国家が果たして平和的な国であると言えるのかどうか、はっきりしている。

 アテネの人口は約67万人でしたから、現在の日本の都市に当てはめますと68万人の静岡市に該当します。民族対立の激しかった当時であり、周辺にペルシャやマケドニアなど対立する異民族の国家がひしめいていました。アテネは経済と文化の中心にいて栄えていましたから、常に他の民族国家に狙われていました。内陸に位置するスパルタより、海上交通の要地に位置するアテネの方が、武力侵略を受ける可能性が高かったと言います。

 こうした時代状況を視聴者に説明せず、民主主義国家と言われているから平和的であるはずという、乱暴な説明をする氏にやはり疑問を感じます。古代都市国家のアテネは、民主主義思想の発祥の地ですが、国の名前に民主主義をつけていません。単に言葉にこだわるというのなら、北朝鮮の正式名称は「朝鮮民主主義人民共和国」です。民主主義という言葉が使われているからと言って、この国が民主主義国であると考える人がいるでしょうか。

 「ねこ庭」のブログも先が見えてきましたよと、ボウフラ君に伝えたとしても、伊藤氏の乱暴な、と言うよりいい加減な説明に妥協する気になれません。息子や孫たちが騙されるのを防ぐため、氏の雑談を紹介し続けようと思います。その代わり氏が正しい話をする時は、即座に「ねこ庭」の先生です。「変節する学徒」と言われても、氏のような人物とつき合うにはこんな姿勢が必要でないかと思い始めています。

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伊藤貫の真剣な雑談 - 24 ( アメリカの高官と日本の高官の違い )

2023-07-30 20:20:44 | 徒然の記

  4. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回後半 )」 〉・・「再生産される悪夢・国際政治3学派の蹉跌」

 今回も、「ねこ庭」の先生としての話の紹介です。

  ・他の国が注意をしても全く気にしないのが、アメリカ、中国、ロシア、イスラエルだ。従って制度派のパラダイムでは、特定の国が約束を踏みにじった時、きちんとした対応ができない。

 大東亜戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガン戦争、とアメリカがした戦争のほとんどに当てはまる説明です。ソ連時代にロシアがした戦争も上げると、タジキスタン内戦、チェチェン紛争、グルジア戦争、シリア内戦、中央アフリカ諸国内戦関与などがあり。現在では泥沼状態のウクライナ侵略戦争が進行中です。中国についてはチベット、モンゴル、ウイグルへの侵略、中越戦争、中印紛争があり、日本との関係では尖閣諸島への領海侵入が続いています。

 ロシアのプーチン大統領が発した「核使用の脅し」では、国連が何の対応もできない無力な国際機関だったことが、世界中の人々に知られました。氏の説明通り、制度派のパラダイムでは特定の大国が暴走したとき、何の対応もできず、今も第三次世界戦争の危機が、核戦争の併発をはらみながら世界の人々を不安にしています。

  ・1985年から1990年にかけて、アメリカ国務省の主席法律顧問だったアブラハム・ソファーという人物の面白い発言を紹介する。主席顧問と言えば、国務省の最高の法律家である。

  「1945年に国連憲章が採択され、一方的な軍事行動は国際法違反となった。」

  「しかし世界の諸国は国際法を無視し、今日まで何百回も一方的な軍事力の行使をしてきた。」

  「国連の安保理は、世界の平和を維持する機能を果たせない。」

  「国際法は、どうでも良いゴミみたいなもので、全然役に立たない。」

 面白がって紹介する話でないのに、リベラル派の制度議論の無無意味さを証明してくれる米国高官の言葉が嬉しくてならないようです。ソファー氏の言葉をさらに紹介します。

  「特にアメリカとロシアの両国は、国連に協力するよりも自分たちの言いなりになる属国を増やすことに熱心であった。」

  「アメリカとロシアは、発展途上国における非合法的な軍事力行使 ( 一方的な軍事力行使 ) により、体制転換 ( 政府転覆 ) を実行してきた。」

  「アメリカとロシアによるこうしたクーデター行為は、世界の大国は国際法に拘束される意思を持たないことを示すものであった。」

 愉快でならないという顔で、視聴者に喋りかけていますので、最後の部分を氏の話言葉で紹介します。

 「ね、分かるでしょ。アメリカの国務省の現役の高官がこう言っているのですから、これがリベラル派の制度派の議論の実態であり、限界であるということを理解して貰えばと思います。」

 政府の高官が自分の国の政策をここまで隠さずに批判するのかと、むしろアメリカの「言論の自由」の徹底ぶりに驚かされます。日本政府の高官が、政府の政策をここまで批判したことを聞いたことがありませんし、もしそんなことがあれば大騒ぎでしょう。

 一つの例として、平成20年の「田母神論文事件」が思い出されます。航空自衛隊のトップだった田母神氏は政府高官ですから、アメリカの国務省の例で考えると処罰される必要がなかったのかもしれません。「日本だけが、国際法に違反した侵略国と言われる筋合いはない。日本は、素晴らしい国だ。」と言って、時の浜田防衛大臣に罷免されたのですから、気の毒な話でした。

 なぜそうなったのかを考えますと、2つの理由しかありません。

  1. 「日本だけが間違った戦争をした悪い国だ」と東京裁判で判決を出した米国に対して、自由民主党政府が忖度した。

  2. 東京裁判史観を理屈抜きの正義として政府攻撃をする、共産党を筆頭とした反日左翼勢力への屈服

 伊藤氏の貴重な話を聞かされても、私が戻るのは、現在の日本の課題です。「国際政治の6つのパラダイム」の解説より、現在の日本の課題解決の処理方法が優先します。この二つが解決できないため、国際社会で日本が追い詰められているというのに、伊藤氏は知っていながらなぜ言及しないのかと、いつもの疑問が頭をもたげます。

 アブラハム・ソファー氏の発言を面白がっている暇があるのなら、日本に現存する「トロイの木馬」について解説したらどうなのでしょう。そうすれば楽しそうに笑顔で語る話が無くなり、もう少し真面目な雑談になる気がします。

 ・では次に、リベラル派の最後のパラダイムである「民主的平和の理論」の説明をする

 私の思いを知らない氏は、国際政治学の説明を進めようとしています。「祭りの薬売り」なのか、「本物の薬売りか」首を傾げながら私も次回へ進みます。面倒になった方は、つき合う必要がありませんのでスルーしてください。

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伊藤貫の真剣な雑談 - 23 ( 口先だけの4ヶ国 )

2023-07-30 12:46:36 | 徒然の記

  4. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回後半 )」 〉・・「再生産される悪夢・国際政治3学派の蹉跌」

 今回は、「ねこ庭」の先生としての話の紹介です。

 ・彼らが実行したのは、いわゆる「中国寛容政策」だった。アメリカがもっともっと中国と商売し、中国がもっともっと経済成長をすれば、中国人は戦争をしなくなるだろう。

 ・中国が経済的に繁栄し、世界経済に参加していけば、中国人も民主主義、自由主義、基本的人権を受け入れる国になるであろう。中国自身も豊かになればなるほど、他国との相互依存度が高まるから、戦争などやりたがらない、平和愛好の国になるだろうと考えた。

 ・アメリカは、中国の経済成長をせっせと助けるというやり方をした。それまでは最恵国待遇を一年ごとに更新していたが、クリントン政権になると永久的に最恵国待遇を与えた。しかもWTO ( 世界貿易機構 ) に参加させ、中国が世界中で金儲けができるようにした。

 日本の保守層の人々は、中国の経済成長を助けたのは日本であり、巨額のODA援助だけでなく、経団連会長だった稲山氏が中国に建設した最新鋭の宝山製鉄所や、松下幸之助氏が作った工場施設などを語りました。私もそれをそのまま信じ、鄧小平氏の「日本熱烈歓迎」を当然のことと受け止めていました。

 しかしアメリカは、日本の何倍もの支援を政財界が一体となって実行していたのです。こういうことなら、中国政府が日本に感謝しない訳が分かります。世界第二位の経済大国と威張っていても、断トツ世界第一位のアメリカの支援に叶うはずがありません。日本を強調するだけで、アメリカに関する肝心のことを説明しないという、日本の保守層の弱点がここにあります。

 日本を愛するというのは、褒めそやすことでなく、日本の置かれた状況を客観的に伝えることです。贔屓の引き倒しの意見ばかり聞かせられる国民は、正しい判断ができなくなります。反日・左翼の人々が自分の国を酷評・否定することの逆をしているだけで、日本のためになりません。

 愛国心のない「祭の薬売り」と批判しても、伊藤氏に感謝せずにおれなくなるのは、保守言論人にも原因があります。平成29年に、「変節した学者たち」という12回のシリーズを「ねこ庭」で書きましたが、氏を褒めたり貶したりしている自分を見ると、自身が「変節する学徒」になった気がします。愉快な経験ではありませんが、伊藤貫氏がそれほど不可解な人物であるということなのか。氏の動画の紹介が簡単にやめられない理由でもあります。

 「14回シリーズの番組を見ない前から、氏に期待していない自分がいます。」

 「もしかすると、長いシリーズの中で、氏を見直す奇跡があるのかもしれない。」

 7月16日のブログで息子たちにこのように言い、戸惑っている自分を伝えましたが、同じ状況が続いているということになります。「祭りの薬売り」でなく、「本物の薬売り」の氏が発見できるのなら、これに越したことはありません。

 ・今から考えれば、中国を大きくした時どうなるかということは予測できたはずなのに、アメリカは「相互依存のパラダイム」を実行した。中国がもっと発展すれば、中国はもっとアメリカと仲良くするという、非常にお馬鹿さんなことを考えていた。

 ・だから国際政治学のパラダイムを間違えると、こういうとんでもない失敗をする。国際政治学のパラダイムというのは、単に学者がこねている屁理屈ではないことが分かる。

 愉快そうに喋っていますが、政治家の前に最初から「6つのパラダイム」があるのでなく、3000年の研究をして、失敗や成功の事例を並べながら学者が組み立てた理論です。氏の説明は後世の人間がする、「後付けの議論」のような気がします。こういう雑談を聞くとやはり氏は、「祭りの薬売り」にしか見えなくなります。

 ・中国がスーパーパワーになる手助け、資金援助、技術援助をクリントン、ブッシュ、オバマ政権がやった。彼らはこのパラダイムを信じ、実行し、そして大失敗した。

 ・で、次がリベラル派の2番目の「制度派パラダイム」で、これは国際制度、国際組織と国際法、特に国際法を重視する考え方で、国際法と国際制度を充実すれば戦争は無くなるという議論だ。

 ・経済組織の国際的な制度では、参加する国相互にメリットがあるが、軍事制度や外交組織は最終的にどの国が力を持つか、有利な立場に立つかの競争だから、制度を充実・拡充しても必ずしも成功しない。

 ・日本はそうでないかもしれないが、アメリカと中国とロシアは、本音の部分では自分の国が優位な立場に立てば他の国はどうでもいいというゼロサムゲームをずっとやってきた。

 ・こういう時に「制度派パラダイム」をやっても、うまくいかない状態が出てくる。過去70年間、世界で一番国際法を破って来た国を挙げると、アメリカと中国とロシアとイスラエルである。

 ・この4ヶ国は口先では、国際法を遵守し制度を充実させて、もっと平和な世界を作ろうと言う。言いながら平気で国際法を破って軍事力を行使し、戦争犯罪を犯し、ケロッとしている。

 なんだ、よく分っているではないかと思わせる正論です。アメリカでも同じ意見を述べているのだとしたら、氏はやはり勇気のある言論人です。学徒の心が戸惑い出したところで、丁度スペースがなくなりました。次回をすぐに続けますので、関心のある方は「ねこ庭」へ足をお運びください。

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伊藤貫の真剣な雑談 - 22 ( 相互依存派の間違いについて )

2023-07-29 21:32:23 | 徒然の記

  4. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回後半 )」 〉・・「再生産される悪夢・国際政治3学派の蹉跌」

 「それでは、最初に説明するのは相互依存派ですね。」

 なんと氏は、リベラル派の3つのパラダイムの一つである「相互依存派」の説明を始めました。「リベラル派の3つのパラダイム」の説明は、消えてしまいました」と言ったばかりなのに、ここで述べています。

 「再生産される悪夢・国際政治3学派の蹉跌」というサブタイトルですから、今回取り上げても辻褄は合います。氏を信奉する視聴者には何でもないことでしょうが、「祭りの薬売り」の印象が消せない私には、違和感が増します。

 ・相互依存派の議論は、20世紀初頭にすごく流行った。なぜかというと、ヨーロッパとアメリカの地域では、今と同じくらい、国際貿易、国際投資、相互投資に依存する率が高かったからだ。

 ・1910年に、イギリスの知識人ノーマン・エンジェルが書いた『大いなる幻想』という本が世界的ベストセラーになった。

 ・本の内容は、ここまで各国が貿易や投資で相互依存しているのだから、バランスオブパワーという議論はもはや時代遅れだ、諸国は軍備競争などやっておれない、そんなものは馬鹿げているというものだった。

 ・10年くらい前に流行ったボーダレス経済、グローバリズムと同じような理屈を、この時代に彼は語った。それで大評判となり、本も売れた。 

 ・この人はのちに労働党の政治家になり、ノーベル平和賞まで受賞した。

 「祭りの薬売り」さんだとしても、知らないことを教えてくれる人は先生ですから、私は学徒に変身します。気になるのは、嬉しそうに、得意そうに笑顔で喋るところですが、日本の悪口ではないので我慢できます。

 ・ところがこの本が世界的ベストセラーになった4年後に、第一次世界大戦が起こった。

 ・要するに経済の相互依存度がいくら高まっても、戦争を止めるには何の役にも立たないということが、証明されたわけになる。

 ・しかし人類というものは、過去の歴史の教訓から何も学ばない。1910年にノーマンの本が大ベストセラーになり、1914年に第一次世界大戦が起こったのに、1989年にベルリンの壁が崩れ冷戦が終わると、2008年の世界大金融恐慌が起こるまでの約20年間、もう一度「相互依存のパラダイム」が世界中に流行った。

 ・世界中の人々が走り回って商売をやり金儲けをすれば、戦争などは起きない。国境なども問題でない、グローバリズムは素晴らしいと、そういうことを言い出した。

 ・この考えが「相互依存派」の間違った議論だったのに、アメリカが中国に対して実行した政策が、このセオリーに基づくものだった。

 雑談が佳境に入りつつありますが、スペースが無くなりましたので、続きは次回といたします。この部分は「祭りの薬売り」の雑談というより、「ねこ庭」の先生の話なのでじっくりと聞く必要があります。

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伊藤貫の真剣な雑談 - 21 ( 5件のコメント紹介 )

2023-07-28 22:24:35 | 徒然の記

  4. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回後半 )」 〉・・「再生産される悪夢・国際政治3学派の蹉跌」

 本題に入る前に、このような動画を見せられて視聴者がどういう反応をしているのかを紹介します。

〈 コメント1. 〉

  伊藤さんがこういう大学でするような話を無料で一般不特定多数にしてくださった意味を考えてしまいます。 普通なら、やりませんよね?どうせ人気ないだろうし、理解もしづらいだろうし、面白いと思ってもらえないんじゃないか?と。私なら、もっととっつきやすいものを選ぶと思います。

  でも、とうとうと語ってくださった。この番組を信じてくださっているのか、ここの視聴者を信じてくださっているのかわかりませんが、大変重要なお話でした。 根幹と思うからお話してくださったのでしょう。前置きも面白かったです。 皆さんのコメントをみて、こういう話だからこそ感動しているようで、もう一度日本を信じたくなりました。

〈 コメント2. 〉

  ここ数年、歴史本や保守論を手当たり次第見てきました。現在の米国のカオスも、在米なので肌で感じています。ずっと保守系議論を気分良く見てきましたが、最近は不平不満悪口ばかりの保守の話を聞くのも食傷気味でした。先生がお話しされた過去3000年の国際政治の構造上の問題を聞いて点と点が一気に繋がり、久しぶりに爽快感を覚えました。ありがとうございました。しかし、数年前には理解できなかった先生のお話が腑に落ちたのは、手当たり次第でも歴史や保守論を見てきたおかげだろうと実感しています。
 
〈 コメント3. 〉
 
   東京大学はそもそもNO1の御用学校で、教師は御用学者でないと残れないのは自明。東大に行くと決める段階でそれが分かってないとおめでたいと言われてもしようがないのでは?
 
〈 コメント4. 〉
 
  伊藤貫さんのお話はいつも刺激的で、そして暗澹とした 気になる。国連がいつまでも日本から敵国条項を 無くさず、アメリカは日本を善意で守っているわけ はない、ということがよくわかる。外は敵ばかりだ。 水島社長と同年代で活躍してきた人たちにとっては 聞きたくない話だろう。戦後日本の自称エリート層はずっと 見ざる言わざる聞かざる、で世界を支配するスーパーパワー との対峙を隠ぺいして、日本をここまでがけっぷちに追い込んだ。
 
 信長、秀吉、家康に明治維新の関係者は日本だけの知恵で 乗り切ってきたのだが。 伊藤さんが帰国時に西部邁先生との対談で、 もう10年以上も前からされていたお話、国際政治、 アメリカの真の姿、日本は中国化するなど、当時は 未来の可能性のひとつとしてしか聞いてこなかった。 しかし、世界のスーパーパワーの周到な事、 日露戦争後オレンジ計画で日本を戦争に追いやり、 その後WGIPで完全に骨抜きと、明治以降日本は ずっと支配され続けている。 そして国連常任理事国のパワー。 1970年、 中華民国の台湾だけは核が無く、中国はすでに 核実験をしていた。
 
 そこで起こったのがニクソン訪中。 これで中華民国は中国共産党と入れ替わるという 茶番。 米英仏中露の、なぜか核保有も拒否権も許された 国連という、戦勝国連合の茶番。なぜ米英仏中露は 国連常任理事国でないとだめで、他国はそこまで 関心が無かったのか? それは米英仏中露はべつに ボランティアで常任理事国をやっているわけではなく、 この常任理事国ほど 悪辣な国は無く、核を持たないと夜も眠れない程 恨まれている、と西部先生は言われていたと思う。
 
 いつになったら竹島は、北方領土は帰ってくる? どうして中国は尖閣を取りに来る? どうして韓国は空母、原潜、ミサイルが必要なの? もうこういった子供じみた仮想現実に生きるのはやめよう。 中国もロシアも韓国も北朝鮮もアメリカも生きるか死ぬかの 野性的支配欲を 持ったまま現実を生きている。
 
〈 コメント5. 〉
 
  日本が独立して核武装して外敵に備えるということには賛成だけども、 核戦争も先進国同士の大規模な戦争も起こせない状況でそんなことだけが重要ですかね。 大事なポイントは金融システムにあるんじゃないでしょうか。 通貨発行権がなぜ国家にないのかとか。税金を吸い上げて米国債や武器を買っている状況だとか。 国民を苦しめているのは防衛省じゃなくて財務省や銀行でしょう。
 
 コメント1.と2.を入れた人は、いつも通りの「伊藤氏賛美者」ですが、コメント3.を入れた人は「氏への痛烈な批判者」、コメント5.を入れた人は「氏への反論者」です。コメント4.も読み方によっては「氏ヘの批判」となる気がします。それぞれの視聴者が、真摯に受け止めている様子が分かりました。
 
 しかし私のように「祭の薬売り」と言って、基本的な疑問を抱く人はいませんでした。日本にある大きな厚い二つの壁について、氏が何も言及しないと指摘する意見もありませんでした。
 
 〈 日本にある二つの大きな厚い壁 〉

  1.  日本を永久に独立させず、属国のままにしておきたいアメリカ

     2.  核武装議論どころか、占領軍憲法さえ改正させない国内の反日左翼勢力 ( アメリカが残したトロイの木馬たち )

 今回は、コメメントの紹介だけでスペースがなくなりました。本題は次回からとしますが、約束破りをしていると、氏のいい加減さが指摘できなくなりますので要注意です。

  4. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回後半 )」 〉・・「再生産される悪夢・国際政治3学派の蹉跌」

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伊藤貫の真剣な雑談 - 20 ( 国際政治の4つの特徴 )

2023-07-28 16:46:39 | 徒然の記

         3. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回前半 )」 ・・過去3000年の国際政治

 氏が別の雑談をするので、「リベラル派の3つのパラダイム」の話でなくなりましたから、タイトルは同じですが内容を変えました。

〈 3.  過去3000年の国際政治では、国際機関が主役になったことは一度もない 〉

  ・本当の世界政府、本当の世界警察軍、本当の世界裁判所が存在しないから、行動の主体は民族国家、国民国家、もしくはその混合体だった

  ・要するに国際機関が主役になったことは、一度もない

  ・具体的にいうと、同盟に参加している国が、この同盟あるいは条約は我々にとって必要がないと言った途端、どの国も頼れるのは自分だけという状態に置かれる。

  ・これが、過去3000年間の国際政治の常識だった

  ・だから本当の意味での行動主体は、民族国家、もしくはいくつかの民族の連合体のような形であって、国際制度と同盟関係が主体ではないということである

 氏は同盟関係も国際機関と同列に考えているようですが、多数の国が参加している国際連合、NATO、アセアンなどの国際機関と、2カ国だけの同盟も同レベルなのでしょうか。「日米同盟」を国際機関と考える人がいるのでしょうか。

 氏はこれ以上の説明をせず、4つ目の話に移ります。

〈 4. 過去2500年の国際政治では、バランスオブパワー政策 ( 外交 ) が行われてきた 〉

  ・これまで見てきたように本当の世界政府がなく、共通の価値観もないから、世界はバラバラだった

  ・世界各国が実行してきた国際関係の主体は何だったかというと、これがバランスオブパワーだった

  ・価値観もバラバラ、権力を行使する組織もバラバラだから、バランスする以外に方法がないのだ

  ・中国人がすごく外交がうまいのは、春秋戦国時代から巨大な中国大陸で、バランスオブパワー政策を本当に実行してきたからだ

  ・だから中国人は歴史的に見て、日本人に比べ遥かにバランスオブパワー政策の経験を持っている

  ・ヨーロッパの場合は、2500年前のトルコとアテネ、シチリアを含む地域で、バランスオブパワー政策を実行している

  ・ローマ帝国が潰れた後、イタリアの小さな都市国家が、都市国家間でバランスオブパワー政策を実行している

  ・だから中国人もギリシャ人もイタリア人も、2500年前頃から、バランスオブパワー外交をやっていた

  ・ヨーロッパでは中世が終わった後、15世紀から16世紀頃から常に6つから7つの大国がバランスオブパワー政策を実行している

 4つ目の説明が終わり、総まとめとして氏が雑談しますので、ここからは話し言葉で紹介します。

 「以上が、国際政治の4つの特徴です。なぜわざわざこの話をしたかと言いますと、日本人でもアメリカ人でも、国際政治について喋るとすぐに、自分の道徳観や政治イデオロギーを持ち出します。」

 「あの国は〇〇主義だから気に食わないとか、あの国は文明度が低いからあんなことをしているが、我々は違うとか、これは道徳的とか価値判断でしょ。こういうのを持ち込んで、ほかの国をバッサリ切って捨てようとするんですが、過去3000年間の国際政治を見ていれば、そんなもので国際政治がどうなるものでないということです。」

 「国際政治は道徳観やイデオロギーなどで、どうともならないものだということ、そういうことをご理解願いたいと思います。」

 「リベラル派の3つのパラダイム」に触れないまま、動画が終わりました。次回は、〈 4. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回後半 )」 〉で、内容の紹介が「再生産される悪夢・国際政治3学派の蹉跌」となっています。「リベラル派の3つのパラダイム」の説明は、消えてしまいました。

 伊藤貫氏の意思なのか、チャンネル桜の編集のせいなのか、不思議な動画です。このような動画を見せられて、視聴者がどういう反応をしているのか、次回に合わせて紹介します。

  4. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回後半 )」 〉・・「再生産される悪夢・国際政治3学派の蹉跌」

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伊藤貫の真剣な雑談 - 19 ( 過去3000年の国際政治 )

2023-07-28 12:11:43 | 徒然の記

         3. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回前半 )」 ・・リベラル派のパラダイム

 中断していた氏の雑談を紹介します。

 ・これからリベラル派の3つのパラダイムを説明する前に、国際政治の構造がどうなっているのかを簡単に説明する。

 ・国際政治には構造というものがあり、これを明確に意識しないと話がなかなか進まない。国際政治の特徴を4つだけ手短に説明する。

  1.  過去3000年の国際政治では、一度も世界政府が存在しなかった

  2.  過去3000年の国際政治では、一度も共通の価値判断、文明観、経済イデオロギー、政治思想が存在しなかった

  3.  過去3000年の国際政治では、国際機関が主役になったことは一度もない

  4. 過去2500年の国際政治では、バランスオブパワー政策 ( 外交 ) が行われてきた

 この4項目が国際政治の特徴で、氏が一つずつ説明していきます。3000年前という時間軸をなぜ持ち出したのか、理由があるはずなのに説明がありませんので、ネットで調べました。(「ヤフーの知恵袋」)

  中国・・周の時代 ( 紀元前1046年から紀元前256年の古代中国の王朝 ) 

  日本・・縄文時代後期  ( 紀元前1万4千年から紀元前2千4百年 ) 

  ギリシャ・・ミケーネ文明が異民族侵入により崩壊し、都市国家が生まれていた ( 紀元前1200年頃 )

  他のヨーロッパ・・部族社会

 こういう世界を念頭においての話だということになりますが、なぜ3000年に基準を置いたのか、理由を説明する方が親切な気がしないではありません。

〈 1.  過去3000年の国際政治では、一度も世界政府が存在しなかった 〉

  ・過去3000年間、世界を管理する警察、裁判所、立法院などが存在しなかった

  ・過去3000年間の世界は、端的にいうと無政府状態だった

  ・無政府状態ということは、何でもありの世界だった

  ・無政府状態とは、どんな約束事をしても、どんな条約を結んでも、どんな制度を作っても、強い国が勝手なことをすると誰も処罰できない

  ・これが過去3000年間の国際政治の特徴である。

 過去の3000年当時を思い描きますと、世界を管理する警察、裁判所、立法院などが存在しないのは当たり前の話です。だからと言って当時の世界を「無政府状態」と断定するのは、氏の得意とする極論のような気がします。「世界政府」という概念を持つ後の世の人間がそう考えるだけで、当時の世界は無政府状態というより、「それが当たり前の世界」、普通の言葉で言えば「弱肉強食の世界」です。

 この議論を押し広げて現在までも含め、「これが過去3000年間の国際政治の特徴である」と断定するのは、どう考えても強引な意見ではないでしょうか。 

〈 2.  過去3000年の国際政治では、一度も共通の価値判断、文明観、経済イデオロギー、政治思想が存在しなかった 〉

  ・単に世界政府が存在しないだけでなく、価値判断の面で、どの国も、どの文明国も、自分の信じたいことを勝手に信じていた。

  ・どのイデオロギー、どの価値判断、どの宗教が正しいかということを判定する人がいなかった。

  ・2021年、2022年になっても、どの価値判断、どのイデオロギーが正しいかの結論が出ていない。

 世界が3000年前から、共通の「価値判断、文明観、経済イデオロギー、政治思想」を持っているとしたら、その方が不自然で異常な話になります。共通のものがない世界はダメだというトーンで氏が説明しますから、どうしても「祭りの薬売り」の姿が浮かんできます。

 むりやり異を唱えているのでなく、自然に生じる疑問を述べていますが、読む人によっては氏の話を素晴らしいと聞くのかもしれません。スペースがなくなりましたので、続きは次回といたします。

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伊藤貫の真剣な雑談 - 18 ( 保守と言われている4人の人たち )

2023-07-27 21:44:06 | 徒然の記

         3. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回前半 )」 ・・リベラル派のパラダイム

 「寝言」の続きを紹介します。

 ・中国もアジア・太平洋地域で覇権国となって、中国を中心とした覇権と安定を達成しようとしている。

 ・そうするとこれは、際限のない覇権闘争となる。アメリカと中国のいずれが覇権国となるのか分からないが、個人的には「覇権安定論」は危険で好ましくないものと思っている。

 ・で、攻撃的パラダイムで言うと、アメリカで一番有名な学者がハンス・モーゲンソーだ。次に有名なのがキッシンジャー、多分そうだと思うがブレジンスキー。彼らはこのパラダイムを実行しようとした。このパラダイムも失敗する確率が高い政策だから、個人的には好きじゃない。

 ・今日はリベラル派のパラダイムですから、これから「相互依存派」、「制度学派」、「民主的平和の理論」の3つについて説明します。

 27分の動画の18分を費やして、ここまでの雑談をしています。残りの9分でリベラル派のパラダイムを喋ると言うのですから、時間配分からして、氏がこのパラダイムを重要視していないのが感じ取れます。

 ・なぜこの3つを説明するかと言うと、この3つのパラダイムが間違っていると言うことを、日本人が知らなくてならないからだ。

 やはりそういうことでした。好き嫌いを全面に出して喋る人なのでそんな気がしていました。

 ・日本のマスコミに溢れている外交議論、国防議論というものは、たいていこの3つのパラダイムをごちゃ混ぜにしたような議論をしている人が多い。

 ・マスコミ人、言論人だけでなく、恐ろしいことに外務省、防衛省、自衛隊の中にも、このような議論をする人がいる。

 ・それから東大、京大、早稲田、慶応、防衛大学で、保守派の国際政治学者と呼ばれている人たちが、リベラル派の議論を使っている。だから凄く混乱している。

 ・今日は、この3つのリベラル派の議論がなぜ間違っているかと言うことを説明します。

 自分では「寝言」を喋っていても、この人は他人、特に日本の保守派と呼ばれる人々には容赦ない批判を浴びせます。日本の問題点を語るとき、客観的な人物なら、保守派の人間だけでなく、反日・左翼にも言及するはずですが、氏は違います。批判攻撃の対象は、日本で保守派と呼ばれる人々だけで、アメリカが残した「トロイの木馬」に乗っている反日・左翼には、全く触れません。あまりにその差が目立つので、「氏は、反日左翼の支援者なのか。」と思ってしまうほどです。

 しかるに氏は、「私は保守です。」と言って憚りません。

 氏自身が持っている「保守の定義」からすれば、氏は保守になりますが、日本で通用する保守ではありません。7月8日から氏に関するブログをシリーズで始め、7月27日の今日で34回目のブログを綴っています。

 氏が自称保守であり、日本の保守でない理由について何度も書いていますが、視聴者のコメントを見ればわかる通り、ほとんどの人が氏を「日本の保守」と勘違いしています。保守派と呼ばれる人々の意見の全てを正しいと思いませんし、氏の指摘する保守派の間違いにも多くの点で同意しています。

 しかし氏の「日本の保守派攻撃」は、多分に個人的感情が混じる極論です。氏に同調して「日本の保守」を全部否定したら、日本はどうなると言うのでしょう。結果としてアメリカが残した「トロイの木馬」を支援することになり、この木馬たちを生き延びさせることにつながり、日本の独立も、自主外交も国防も夢のまた夢と消えてしまいます。

 「祭りの薬売り」に似た氏のまやかしの言葉に騙される人間がいる例として、コメントを入れた人々の言葉を紹介しています。ネットで発見した氏の関連動画は、現時点では45編あり、34回のシリーズになっていますが紹介が終わったのは3編に過ぎません。紹介する機会があるのかどうか分かりませんが、保守と呼ばれる人たちが自分の動画で氏と対談しているものもあります。

  西田昌司氏 ・・自由民主党参議院議員

  松田学氏  ・・元衆議院議員  元次世代の党、元自由民主党、現参政党共同代表

  藤井聡氏  ・・京都大学教授  元内閣官房参与

 少なくともこの3名の人物は、世間では保守の政治家、学者と見られていますが、何の疑問も抱かず伊藤氏と政治談義をしています。日本の保守政治家と日本を酷評する氏と、この人たちはどうして敬意を払いながら話ができるのか、度量が広いのか、お人好しなのか、武士 ( もののふ ) の魂がないのか、不思議でなりません。

 もっと言えば、氏の動画をシリーズで作成し全国に発信している、チャンネル桜の水島社長もその仲間です。こう言う人たちでさえ、「祭りの薬売り」の言葉にたぶらかされているとしたら、コメントを入れている視聴者を批判する気になれるでしょうか。

 「白猫でも黒猫でも、ネズミを捕る猫は良い猫だ。」

 水島社長を含めた4人の人物が、中国改革開放時の鄧小平氏のように考えているのなら、まだ救いがあります。伊藤氏の「日本の保守派」への酷評には、耳を傾けるべき指摘があるので、そこだけに注目すれば「良い猫」と見えます。

 しかし伊藤氏は、日本の保守派の中にいるネズミだけでなく、保守派そのものをこき下ろし絶滅させかねません。そんな氏の動画を、嬉々として国内で制作し発信しているのですから、この現象の方が恐ろしいのではないでしょうか。

 話が脱線してしまいましたが、次回から本題に戻ります。

         3. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回前半 )」 ・・リベラル派のパラダイム

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伊藤貫の真剣な雑談 - 17 ( 寝言だらけ )

2023-07-27 12:18:47 | 徒然の記

         3. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回前半 )」 ・・リベラル派のパラダイム

 「リベラル派の3つのパラダイム」の説明をしますと言いながら、氏は相変わらず楽しそうに、来週予定の「保守派のパラダイム」の雑談を続けています。しかも話の中身は、同じことの繰り返しです。もしかすると氏は「自分の家で床に入り」、「寝言」を言っているのでしょうか。

 ・今の日本のように、アメリカに見捨てられたら大変だからと、アメリカにしがみついて、アメリカに命令された武器だけ買っていれば良いという無責任なやり方でなく、我々はディフェンシブ、リアリストパラダイムを採用しているのだから、我々に必要な防衛政策はこれこれ、必要な外交政策はこれこれと、きちんと自分で考えるような政策を進めるべきである。

 何度聞き直しても氏の雑談は、寝言以下です。歴代の自由民主党の保守政治家に、どうしてこれができなかったのか。彼らのことを頭が良くないと口癖のように言いますが、私から見れば、同じことを繰り返す氏の方がよほど頭がよくなさそうです。東大で四人もの著名な学者に国際政治学を教わったと、自慢そうに喋っていましたが、そのような話はどうでも良いことです。

 頭の良くない氏に合わせると、私も同じことを何度も言わなくてなりません。氏のいうディフェンシブ、リアリストパラダイム採用する上で、日本にある巨大な二つの障碍は何であるのか。

  1.  日本を永久に独立させず、属国のままにしておきたいアメリカ

     2.  核武装議論どころか、占領軍憲法さえ改正させない国内の反日左翼勢力 ( アメリカが残したトロイの木馬たち )

 この2つさえなければ、自由民主党の政治家だけでなく、国を愛する多くの国民が我慢と苦労を重ねる必要はありません。最も重要な障害物を議論の対象から外し、日本人に訓を垂れているのですから、信じられない頭の悪さです。

 ・今のアメリカがやっている外交政策は、よく言って「攻撃的なリアリストパラダイム」、悪くいうと「覇権安定論」、要するに覇権による世界の安定である。

 ・アメリカが圧倒的な覇権を握って、世界中を平定したいという考え。アジア太平洋地域も、覇権国であるアメリカが管理するという思想だ。

 ・これは非常に野心的な考えだが、アメリカにとって都合が悪いのは、中国も同じことを考えているということだ。

 予定の「リベラル派の3つのパラダイム」の説明はどこへ行ったのか、「保守派のパラダイム」の雑談 ( 寝言 ) が続きます。どこで氏が目を覚ますのか分かりませんので、休憩をして、7人視聴者のコメントを紹介します。

〈 コメント1. 〉

  これお金払わないで見ていいんでしょうか。クライテリオンでも拝読しましたが、耳から聞くとまた理解が深まります。 議論するにも拠って立つ土台(パラダイム)が異なるということなんでしょうね。 伊藤先生の見識が外務省や国内の国際政治学者等のエリート層の常識になればかなり自主独立に向かっていけそうですね。
 
〈 コメント2. 〉
 
 
〈 コメント3. 〉
 
  国家100年の計もなく、守りも攻めの法律もないのは情けないですね。天安門失策を忘れ、従中による尖閣問題、ホント豪州の石炭武器を見習って欲しいです。
 
〈 コメント4. 〉
 
  完全に解る程に能力がそなわっているわけではないですが、頑張って理解したい。この議論のセオリーは、きっと地方政治にもつながるものと思えます。
 
〈 コメント5. 〉
 
 
〈 コメント6. 〉
 
 
〈 コメント7. 〉
 
         新鮮だなぁ~! 面白いです

 

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伊藤貫の真剣な雑談 - 16 ( 雑談以下の寝言 )

2023-07-26 22:45:50 | 徒然の記

         3. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回前半 )」 ・・リベラル派のパラダイム

 前置きなしに、氏の雑談を紹介します。

  ・最初に紹介するのが相互依存派、2番目が制度学派、これは組織・制度・国際法を重視する学派、3番目が冷戦後のクリントン政権、ブッシュ、オバマ政権で主流となった民主的平和の理論である。

  ・来週説明するのが、リアリスト・バランスオブパワーの2つの学派、1つ目が攻撃的パラダイム、2つ目が防衛的パラダイム、3つ目が覇権による安定論というものである。

 「リアリスト・バランスオブパワーの2つの学派」・・何度聞き直しても、この言葉の意味が不明です。こだわる必要がないのかもしれませんが、氏があげた保守派の3つ、攻撃的なパラダイム、防御的なパラダイム、覇権安定論と数が合いません。突然持ち出したリアリストという言葉を、覇権安定論の意味で使っているのなら数が合います。

 そのかわり「リアリスト」が「覇権安定論」では、視聴者には意味不明となります。大道の薬売りならいい加減な言葉使いも見過ごせますが、学問の話をしているのですから、話の筋道を混乱させてどうするつもりなのでしょう。

 しかも氏は「国際政治学の6つのパラダイム」と言いながら、具体論になると〇〇派と呼べるのは4つだけで、あとの2つは〇〇論で学派ではありません。だから前回紹介した「コメント3.」を入れた普通の人が、疑問を呈します。

〈 コメント3. 〉
 「パラダイムレベルって本当ですか?パラダイムって、学問全体の傾向自体が変化して、術語の解釈自体が変更されて研究者自身が自分の意思に関わらず思考する環境そのものが変わるようなものだと思うのですが…。同時代に複数存在するパラダイムとか…。それって単に学派とか、スクールっていえばいいんじゃないですか?」
 
 この人の疑問は、大上段に「パラダイム ( 概念 ) 」という言葉を使って分類しているが、単に学派、流派、派閥という言葉で良いのではないのかというものです。この人の疑問を受け入れたら、氏が組み立てている「3段階の思考理論」が崩れます。

  1. 哲学的思考段階   ・・一番抽象度が高い思考

  2. パラダイム思考レベル ・・国際政治学の6つのパターンでの思考

  3. ポリシー思考レベル ・・国や個人の主義主張によるもので、一番身近な思考

 「パラダイム」という6つの中に、単に学派、流派、派閥というものを入れたら、それは氏の軽蔑する日本人保守の思考である「ポリシー思考レベル」になってしまいます。従って氏は、コメント3.が認められないので無視すると思います。これ以上ここで足踏みしていても時間の無駄ですから、先へ進みます。

 ・僕のお勧めは、防御的な、リアリストセオリーだ。ディフェンシングな態度で、自分の国がバランスオブパワーを維持できるように行動していくこと。

 ・日本はスーパーパワーでなく、中型レベルの国だが、きちんとした自主防衛能力、自主的な核抑止力を含む自主防衛力を持って、日本なりにバランスする国として行動していく。

 自分がどのパラダイムを使っているのかをハッキリしないと、正しい議論ができないと説明していたので、氏はここで自分が採用しているパラダイムの説明をしています。つまり氏が採用し、視聴者に勧めているのは、「保守派グループの中の防御的なパラダイム」ということになります。

 ここで氏は「リアリスト」という言葉を「現実的」という意味で使っています。書き出しの部分で意味不明だった「リアリスト・バランスオブパワーの2つの学派」という言葉が、再び意味不明となりました。

 祭りの日の大道の薬売りにはまだ愛嬌がありますが、ここまで来ますと、詐欺師が善人を誤魔化している姿を見るような不快感を覚えます。

 ・僕のお勧めは、防御的な、リアリストセオリーだ。ディフェンシングな態度で、自分の国がバランスオブパワーを維持できるように行動していくこと。

 ・日本はスーパーパワーでなく、中型レベルの国だが、きちんとした自主防衛能力、自主的な核抑止力を含む自主防衛力を持って、日本なりにバランスする国として行動していく。

 氏の推奨するものが「防御的なパラダイム」と分かりましたが、この意見のどこがレベルの高い議論なのでしょう。「行動していく」「行動していく」とお喋りしていますが、それをさせないのがアメリカではありませんか。氏のいう行動を実現する上で、日本には二つの大きな厚い壁があります。

  1.  日本を永久に独立させず、属国のままにしておきたいアメリカ

     2.  核武装議論どころか、占領軍憲法さえ改正させない国内の反日左翼勢力 ( アメリカが残したトロイの木馬たち )

 氏の意見の中には、1.と2.への議論が何もありません。「日本の保守は能無し」と貶すのなら、まずは日本の保守を動けなくしている原因の方を無くさなくてどうするのでしょう。

 散々日本の保守を酷評したのですから、先日覚えたばかりの言葉を氏に贈ります。

 「寝言は寝てから自分の布団の中で言え!」

         3. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回前半 )」 ・・リベラル派のパラダイム 

 リベラル派のパラダイムを紹介するの動画なのに、全く進んでいませんから本論は次回といたします。

コメント (2)
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