ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

企業の広告塔 ( 表題と内容のズレ ? )

2017-12-30 21:52:19 | 徒然の記

 年末の掃除は、順調に進んでいます。

 家内と二人、あうんの呼吸で分担し、日数をかけて済ませました。こんな書き方をしますと、仲の良い夫婦が掃除に精を出していると見えますが、現実は少し違います。

 互いに耳が遠くなったのか、頼んだことが伝わらず、聞いたことも間違ったりで、近ずくと喧嘩になりますので、互いに離れて作業をします。何時からこうなったのか、もう覚えていません。

 「どっちかが先に死ぬのだけど、一人になったら困るな。」

 「どうして?」と、家内に聞かれると、

 「一人になったら、喧嘩ができなくなる。」

 喧嘩の相手をしてくれる家内は、何びとにも代え難い大切な伴侶です。本気でそう思っていますが、結局は彼女の機嫌を損ねてしまいます。・・年をとると、どうもいけません。話がすぐ横道に逸れ、本題を忘れてしまいます。

 今年最後の「ねこ庭」は、掃除機の話です。

 「軽くて使いやすく、八十の老人でもラクラク掃除ができます。」

 「だから私は、母に買ってあげます。」「母は、今年九十才です。」

 テレビの宣伝で有名な女優さんに勧められ、家内はすぐに買いました。ダイソン社の掃除機です。ところがこれが、大嘘の誇大広告で、国産の掃除機と変わらない重さです。

 今日はこの掃除機を引っ張り回して、部屋の掃除をいたしました。私はまだ七十三才なのに、クタクタになっています。

 「俺は、九十になったら、とてもこんな掃除機使えないよ。」

 今回だけでなく、掃除のたびに家内に言います。

 「ホント、よく言うよね。九十のお母さんに買ってあげるなんて。」

 家内も閉口していますので、こんな時は意見が一致します。

 「なんて名前の人が、宣伝してたの ?」

 「名前は忘れたけど、有名な女の人だった。」

 掃除機のダイソンはイギリス製で、粗悪品ではありません。吸引力も抜群ですが、有名な女優さんが勧めたように、九十才のお母さんでもラクラク使えるなど、これはもう大きな嘘です。

 コードレスでないため、長いコードを引きずりながら、部屋から部屋へ移動するので、冬でも汗だくになります。もしかすると、その女優さんのお母さんは、自分の部屋だけしか掃除をしないのかも知れず、それなら九十才でも、なんとかやれる気がします。

 「駅から歩いて、15分。」「便利で、お買い得な物件です。」

 不動産屋の広告は悪質で、実際に歩くとたっぷり50分かかったりします。もともと不動産屋の宣伝はいかがわしいと誰もが思い、頭から信じる人はいません。現地を確かめず購入するバカな人もいませんから、それでいいのです。50分なら買わないと断れますし、50分でも気に入ったら買います。

 でも掃除機は、現物に触れず注文します。テレビを見ている主婦は、会社の名前と、有名女優の宣伝で決めます。

 最近の風潮では、テレビの宣伝が悪いのでなく、買う方に責任があるように言われます。簡単に信じる方に原因があり、念には念を入れ、注意深く賢くなりなさいと、傲慢なマスコミはそんな口ぶりで視聴者に対応しています。

 で、私は、掃除機を使うたびに、企業の広告塔となった、この有名な女優さんのことを思い浮かべます。たとえ顔は分からなくとも、「お金のためとはいえ、罪な宣伝をするものだ。恥ずかしくならないのだろうか。」と、憎っくき彼女に苦情を言います。

 そしていつも同時に、なぜか吉永さゆり氏の顔が浮かんで参ります。

 何時からこういう連想をするようになったのか、家内が掃除機を買った以後だと思いますが、正確に覚えていません。掃除機を勧めた女優さんは、お金をもらって、「企業の広告塔」をしています。多少良心の呵責を感じるのかもしれませんが、それは彼女の仕事です。

 吉永さゆり氏は、「共産党の広告塔」をしています。赤旗に登場するだけでなく、他の大手新聞やテレビなどで、つねに共産党の代弁をしています。

 私と同年代の男には、「サユリスト」という痴れ者が多数いると聞きますが、信じられない話です。美しいとか聡明だとか、女らしいとか、いろいろな褒め言葉で語られますが、彼女が共産党の「広告塔」と知って以来、一切の感情が消えてしまいました。

 「戦争は、二度とやってはいけません。」

 「平和憲法を守りましょう。」

 「人間を大切にする社会を作りましょう。」

 などと、彼女は語りかけます。共産党のいうことを聞いていたら、どんな社会になるのか、吉永氏は真剣に考えたことがあるのでしょうか。共産主義で作られた国には、すでに崩壊したソ連、やがて内部崩壊すると言われている赤い中国、核開発に血道をあげている北朝鮮があります。

 国民の4分の1とも言われる170万人を虐殺した、ポル・ポトのカンボジアや、秘密警察が国民を監視する密告社会だった東ドイツなど、まともな国は一つもありません。

 それでも、鉄のカーテンの時代でしたら、マルクス主義が輝いていました。贅沢三昧の金持が、弱い労働者を低賃金でこき使う資本主義全盛の頃、聞こえてくるのは社会主義国家への賛辞ばかりでした。

 多くの学生や若者たちが、「搾取のない、平等な社会」に憧れ、命の危険も顧みず、社会主義活動に身を投じました。私や吉永氏が学生だった頃は、そういう状況でしたから、氏が共産党に憧れた気持も理解します。

 しかしソ連が崩壊し、中国や北朝鮮の実情が分かるようになった現在でも、吉永氏が「共産党の広告塔」をしているのが理解できません。ダイソンの掃除機なら、気に入らなければ買い替えられます。何万円かの損失を覚悟すれば、別のメーカーの掃除機が買えます。

 ところが、「国」はそんな風にいきません。いったん社会主義国となって仕舞えば、言論封殺や公安による監視が国民を縛り、虐殺と弾圧の政府が現れます。「九十才の母」どころか、年令に関係なく、国民全体が一つの思想へ強制されます。

 吉永氏は、そんなことは何も考えないのでしょうか。賢そうな顔をして、優しげな笑みを浮かべ、どうして「共産党」の思想を広めるのでしょう。何のために「お花畑」の日本人を増やす手伝いをするのでしょう。

 掃除機を勧めた女優さんは、職業として宣伝をしていますが、吉永氏も共産党からお金をもらい、仕事として宣伝活動をしているのでしょうか。氏も女優ですから、お金さえ貰えば、どんな役でも演じてみせると、そんな考えで頑張っているのでしょうか。

 それとも氏は、世間で言われているほど聡明でなく、氏自身が「お花畑」の住民なのでしょうか。「戦争は嫌だ」と叫んでいれば、この世から戦争がなくなり、平和な世界が来ると、本気で考えている「平和憲法教」の信者なのかもしれません。

 「企業の広告塔」に騙されてはいけませんが、「共産党の広告塔」にも、騙されてはいけません。

 これが今年最後の、「ねこ庭」のテーマです。「企業の広告塔」という表題をつけながら、内容は「共産党の広告塔」でしたから、訪問される方に対し心の痛みを覚えます。しかしこの表題は、ダイソンの女優さんや吉永氏に比べると、まだ許されるのでないかと、そんな気がする私です。

 あすもう一日ありますが、今年の「ねこ庭」は今日で終わりとします。偏見と独善の「ねこ庭の独り言」と、一年間懲りずにおつき合いを頂き、ありがとうございました。

 来年また、元気でお会いしましょう。

 どうぞ、良いお年を !

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『日本を呪縛した8人の政治家』 - 5 ( 最後は、やはり感謝です )

2017-12-28 18:17:07 | 徒然の記

 平野氏の著書の256ページに、「憲法政治を破壊する暴挙」と題する一章があります。

 なんとなく不可解な首相交代だったと、今も記憶に残っています。疑義を唱えた報道もありましたが、いつの間にかうやうむやに終わり、森内閣が誕生しました。

 当時の「ねこ庭」の疑問を、氏が明らかにしてくれましたが、話のとおりなら、自民党政治史に残る「汚点」になります。

 氏が、小沢氏の知恵袋と言われる側近だった点を考慮しますと、そのまま信じて良いかという思いもあり、一つの見方という観点で紹介します。

  ・平成12年4月1日深夜、小渕恵三首相は、お茶の水の順天堂大学病院の特別室に入院し、脳梗塞によって昏睡状態となり、ベッドに横たわっていた。

  ・小渕さんは残念ながら、何も話すことはできなかった。一切の言語能力を奪われていたのだ。

  ・ところが翌2日の午後、官房長官の青木さんは、万事頼むと小渕さんから口頭で言われたと偽って、自らを首相臨時代理と称することに成功する。

  ・しかし後に医師団が、医学的に不可能であることを証明した。なぜ青木さんは、こんな危険な賭けをしたのか。

  ・同じ日、都内のホテルに五人の政治家が密かに集まった。

    自民党の森喜朗幹事長、  野中広務幹事長代理、

    亀井静香政調会長、    村上正邦参議院会長、  青木幹雄官房長官である。

  ・この五人組は派閥の権力維持のため、医師団による公式発表を行わず、小渕さんの病状を隠しながら談合で次の政権を作った。

  ・私はこの出来事を、一種のクーデターだと糾弾した。

  ・平成12年4月5日、五人組のクーデターで小渕内閣は総辞職し、自自公連立政権は終わった。

  ・代わって、森喜朗さんを首相とする、自公保連立政権が誕生したのである。

 つまり五人の政治家たちは、密談をもって、小沢氏を党首とする自由党を外し、森内閣を作ったのです。

 小渕さんが倒れた日の夕方には、首相官邸で、自自公連立政権の今後について党首会談が開かれていました。小渕総理と自由党の小沢党首、そして公明党の神崎代表の三人でした。

 ですから最初は小渕総理が倒れたのは、小沢氏が党首会談で横車を押したからだと言われたりしました。このストレスが小渕さんの心臓を直撃し、脳血栓を引き起こしたと、そんな話です。これについて、平野氏が新たな事実を語っています。

 ・この党首会談が終わり小沢さんが帰ったのち、すぐに野中さんら自民党執行部が部屋に入り、一枚の文書を渡した。

 ・記者団に発表しろということだったが、文書を読んで小渕さんは愕然とした。文書には、小沢さんを切り捨てることが書かれていたからだ。

 ・首相とはいえ、自民党執行部の意向には、面と向かって歯向かうことはできなかった。

 ・結局小渕さんはテレビの前で、その文書を読まされることになったのだが、その時の小渕さんの表情に、周囲は首をかしげた。

 ・小渕さんには、脳血栓の初期症状が出ていたと証言する専門医もいた。

 ここで氏が、断言します。

 ・小渕さんが倒れた本当の原因は、野中さんたち自民党の守旧派が、自由党との連立解消に突き進み、小渕さんの心労が重なったことだ。

 実際に氏は予算委員会で、同様の発言をしていますが、議事録から削除されました。その後三回にわたり、国会で同様の発言をしたため、自公保三党による懲罰動議が出されたと言います。

 いずれの側に真実があるのか、分かりませんが、氏の次の言葉には一つの道理があります。

 ・こんなムチャクチャなことがまかり通るなら、たとえば健康な総理大臣を、無理やり病院へ連れて行き、重病だと騒いで、臨時首相代理を指名したと触れ回れば、時の総理を辞めさせることができる。

 ・医師の診断書もいらないのだから、これほど簡単なことはない。これが憲法に基づく処置だと、誰が考えるだろうか。

  青木氏他4人の政治家が、正しい行為と自信があるのなら、憲法に基づいて行動すればよかったのです。憲法には、次のように規定されています。

 「第六十七条 内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の決議でこれを指名する。」

 私は小沢氏が嫌いで、平野氏の主張にも全幅の信頼を置いていませんが、森内閣の誕生には異議を唱えます。こんなことで作った内閣だったせいか、森首相は最初から最後まで国民に不人気で、マスコミからは叩かれ続け、為すこともなく短命に終わりました。

 権力の座にあるとしても政治家は奢ってならず、遵法精神を忘れてはならないという教訓です。

 もう一つだけ平野氏の意見を紹介し、ブログを締めくくりたいと思います。「お花畑」に住む人々へ伝えたい言葉です。

 ・阪神淡路大震災は、6,433人という死者を出す、大惨事となった。

 ・しかしこの大惨事は、天災などでなく明らかに人災だった。

 ・自衛隊の活用が適切に行われていたら、死者は激減していたはずだからだ。

 ・つまり村山首相の、政治家としての致命的な欠陥が引き起こした人災なのである。

 ・大正時代に起こった、関東大震災時の政府の政策を調べてみると、超法規的判断が必要なことが、分かった。

 ・なぜ災害対策基本法にある、災害緊急事態の布告をしないのか。

 ・私は国土庁防災業務課長に迫ったが、要領を得ない答えしか返ってこなかった。

 ・私は課長の言葉で、ピンときた。官邸側が、自衛隊による強制権を伴う措置を、嫌がったのだ。

 ・村山連立政権では、危機管理に対応ができない。今後の政界再編には、危機管理のあり方を柱の一つにすべきだと確信した。

 東日本大震災でも、民主党の菅内閣が同じ過ちをしていたと今でも思っています。反日左翼の内閣は、自衛隊を嫌悪し、国民のために動かしません。自虐史観と平和憲法の呪縛に縛られ、災害を目前にしても自衛隊出動による国民の救出をためらいます。

 そうでないかと考えていましたが、やはりそうでした。平野氏が、「ねこ庭」の推測を裏づけてくれたことになります。

 反日の左翼政権では危機管理ができないということ、これも大切な教訓です。自衛隊を国連に貸与するなどと、愚かなことを言う小沢氏を信奉する平野氏ですが、著作ではあちこちで正論を述べています。

  1. 権力の座にあっても政治家は奢ってならず、遵法精神を忘れてはならない。

  2.   反日の左翼政権では、危機管理ができない。

    平野氏はこの二点を、まず小沢氏に伝えるべきではなかったのでしょうか。

  予定通り区切りがつきました。安心して残りの掃除にかかれます。

 玄関周りと、ご先祖様周辺の掃除がもう少し残っています。ブログの合間に、二階の窓ガラスを全部綺麗にしました。口先ばかりの人間でなく、言行一致の家庭人として、今の所正しく暮らしています。じつに結構なことです。

 健康な体を授けてくれたご先祖様と、平和な日本に感謝します。

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『日本を呪縛した8人の政治家』 - 4 (「平和な日本を、ありがとう。」 )

2017-12-27 22:58:35 | 徒然の記

 平成8年に、村山内閣が退陣しました。理由は、住宅金融専門会社いわゆる「住専」問題が明るみに出て、国会運営が行き詰まったからでした。

 今から20年前ですが、バブル経済が破綻し、金融界が大揺れとなり、会社の倒産、リストラと、日本経済の土台が崩れた時の話です。 会社勤めをしていた頃ですから、奈落の底へ転落した日本経済を目の当たりにし、暗い日々だった記憶があります。

 加藤紘一氏について語る前段階として、「住専」のことから始めます。長くなりますが、平野氏の説明を紹介します。

  ・住宅金融専門会社は、住宅建築の需要が増加してきた70年代に、都市銀行、信託銀行、長期信用銀行などを母胎行として設立された、住宅ローン専門の金融会社である。

  ・旧大蔵省の指導で作られたことから、大蔵省のOBが大挙して経営陣に送り込まれ、天下りの温床ともなっていた。

  ・いわゆるバブル時代、銀行や農林中央銀行などが、ダブついた巨額の資金をこの住専に湯水のごとく融資した。

  ・濡れ手に粟のようにして資金を手にいれた住専は、この金を、不動産企業やディベロッパー ( 開発業者 ) などに、貸しまくった。

  ・貸付先には、地上げ屋や暴力団関係の企業が多く含まれており、相手構わず融資していたのだった。

  ・住専問題は、バブル崩壊で一気に表面化した。

  ・地価が暴落し、融資先の会社が経営に行き詰まり、巨額の不良債権が発生し、たちまち日本経済の足かせとなった。

  ・旧大蔵省は、平成7年8月時点での不良債権を、6兆4100億円と見積もった。旧大蔵省は三つの柱からなる処理策を考え、この案だと税金の投入は必要なかった。  

   1案. 住専を設立した母体行(大手銀行)が、3兆5000億円の貸付債権を放棄する。

   2案. 一般銀行(地方銀行など)が、貸付債権の一部である1兆7000億円の貸付債権を放棄する。

     3案. 農林系金融機関が、1兆2100億円を負担する。

   ・ところが農林系金融機関が、5300億円しか負担できないと言い出し、残りの6800億円が宙に浮き、負担先がなくなってしまった。

  ・そこで苦肉の索として、国が住専処理機構をつくり、不足分の6800億円を税金で穴埋めすることとなった。

  ・実体は、農林系金融機関を救済するための資金だったにもかかわらず、政府は、国際金融システムの安定化のためという、大層な理由付けをしたのである。

 メモ魔と言われるだけあり、平野氏の説明は面倒な程詳細です。この説明を頭に入れていないと、加藤紘一氏介入の非常識さが分からないので、もう少し我慢してください。

  ・まず民間企業の倒産や整理には、税金を使う根拠がない。企業の整理は、法的な処理と、当事者の責任が原則だから当然である。

  ・加えて不良債権を調べてみると、地上げ屋や暴力団関係の企業に融資しこげついたものが、じつに沢山あった。

  ・さらに政治家へのヤミ献金など、政界工作資金として使い、使途不明になったものもある。これらの後始末に税金を使うなど、言語道断だった。

   ・しかしなぜ、税金を投入することになったのか。加藤紘一さんを中心とした農林族が、大蔵省に圧力をかけたからである。

  ・一説には加藤さんが、橋本首相の秘書だった小林豊樹さんを取り込み、橋本さんの弱みを握ったという話がある。

  ・農協との癒着がひどかった加藤さんは、住専問題で、政治生命に終止符を打つ可能性があった。

  ・この時秘書の小林さんを取り込んで、橋本さんをコントロールできたことが、加藤さんを救ったというのだった。

 平成27の3月に、「ねこ庭」で土門剛氏の著作『農協大破産』』を読んでいます。読後の感想をブログに残していたので、紹介します。

  ・平成8年に出版されたこの本読むと、驚くことが書かれていた。
 
  ・バブルの末期に農林中金は、住専への融資を増大させ、結果として2兆5000億円の損失を出し、これを全額税金の投入で補ったという不正行為だった。
 
  ・農林中金の理事長だった森本修氏が、農水省経済局長だった堤英隆氏と一緒に実行した乱脈融資で、銀行なら頭取以下が経営責任を取らされ、刑事被告人となっているはずの事件だったという。

  ・それなのに彼らは、何の処罰も受けていない。

  ・高級現役官僚と天下りした官僚と、周りに群がる政治家やいかがわしい事業家たちが共謀し、税金を個人的に濫用した事例だが、この本を読まない限り、国民は事実を知らないままに終わるのだろう。

 二年前の読後感ですが、背後に加藤氏がいたのに土門氏は言及していませんでした。本の出版が平成8年なので、土門氏自身も、加藤氏の関与を知らなかったのかもしれません。

 平野氏のおかげで、加藤紘一氏の隠された面を知リました。

 もしかすると加藤氏が握った橋本総理の弱みは、「中国人スパイ」を愛人にしたスキャンダルだったのかも知れません。ここは空想ですから、そのまま信じないように願ます。

 今回は反日左翼の野党政治家だけでなく、自民党の中にいる「害虫議員」について紹介しました。けれども私は、俗世を多少とも知っていますので、政治家に清廉潔白ばかりを求めていません。政治は世界のどこの国でも「どろどろとした権力闘争の場」です。加藤氏のことで驚いていては、国際社会を語れません。

 「清濁混在の政界」で国を思う政治家は、使命感と矜持を失わず、百年の大計を進めている事実があるということです。

 ノルウェーだけでなく、日本の政治家にも、彼らに劣らない人物がいることを、歴史が教えています。泥沼に咲く睡蓮のような政治家の存在があるから、この言葉が光るのです。

 「政治は、最高の道徳である。」

 明日は、憲法を無視した前代未聞の総理交代劇の裏話を、平野氏の言葉で紹介します。著作には他にも政界の裏話が語られていますが、紹介は次回で終わりにします。深い理由はなく、ただ「年内にケリをつけたい。」という、それだけの話です。

 本日の年末掃除は、各部屋の電気・蛍光灯の清掃でした。

 明日は、「ねこ庭」の清掃にかかります。この分で行きますと、もう一回くらい、ブログが書けるかも知れません。なんだかんだ言いましても、平和な日本です。私は、安部総理以下反日左翼の政治家諸氏に対しても、本当は感謝しています。

  「平和な日本を、ありがとう。」

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『日本を呪縛した8人の政治家 』- 3 ( 510年をかけ、独立を手にしたノルウェー )

2017-12-26 19:40:13 | 徒然の記

  「政権中枢にいる北朝鮮エージェント」という表題で、95ページに一章が設けられています。

 メモ魔とあだ名される氏による、詳しい説明ですが、詳細すぎて逆に不明瞭になっています。結論だけ言いますと、エージェントと言われているのは、武村正義氏のことです。思っていない話で驚きましたが、長すぎるので、さわりの部分だけを紹介します。

  ・平成6年2月3日深夜、細川首相の記者会見が開かれ、国民福祉税構想の中身が発表された。

  ・ところがその翌日、首相の女房役の官房長官の武村さんが、自分はまったく知らされていなかった、と会見したから大変なことになった。

  ・あとで聞いた話だが、武村さんは事前に知っていたどころか、税構想を自民党の大物政治家である竹下登さんに伝え、政界再編の具にしようとしていたのだ。

  ・この直後に細川さんは訪米し、細川・クリントン会談をします。会談が終わってから、細川さんと武村さんの仲は決定的に悪くなった。

  ・原因は、クリントン大統領から、日本の政権中枢に北朝鮮のエージェントがいると、指摘されたからだ。

  ・おりしも北朝鮮の核疑惑で、東アジア全体が緊迫していた時期だった。ここにいたって細川さんの、武村さんへの猜疑心は、抜き差しならないものになった。

 しかし細川氏は、武村氏を更迭する前に、自分のスキャンダル問題で、平成6年の4月に突然内閣を放り出してしまいます。平野氏はこの部分で、クリントン大統領が武村氏の排除を要求したと書いていますが、肝心の内容については語っていません。

 214ページには、北朝鮮と深い関係にある政治家につき、別の長い説明があります。「なぜ拉致被害者が、救出されないのか。」という疑問を頭に置きながら、紹介します。

  ・平成9年6月17日朝、朝鮮の非武装地帯で、北朝鮮側が突然韓国側に発砲し、銃撃戦になった。

  ・ところが、北朝鮮と密接な関係を持つ、社民党 ( 旧社会党 ) をかかえる自社さ連立政権は、朝鮮半島の有事について議論する土壌がなかった。

  ・官房長官だった梶山さんが、竹下さんを通じて、朝鮮半島有事の際に政治はどう取り組めばいいか、シミュレーションを作って欲しいと要請してきた。

  ・梶山さんは政権内はもちろん、自民党にも相談する相手がいなかったということになる。北朝鮮とつながりのある政治家は自民党にも沢山いるのだ。

 氏は小沢氏の了承を取った上で、9項目にわたる文書を作成し、梶山氏に渡します。なかでも重要なのが、第3項の「事態発生直後」の対応です。ここは氏自身の言葉で、語ってもらいます。

  ・3人の総理、中曽根、竹下、宮沢元首相を官邸に招請し、国家の緊急非常事態への基本方針を協議する。

    ( 自民党執行部や、村山元首相との協議は避けること。)

     ( 北朝鮮とのかかわりがあったり、判断力に問題があり、適切な結論が期待できない。)

  ・ここでいう自民党執行部とは、加藤紘一幹事長、山崎拓政調会長、森喜朗総務会長、野中広務幹事長代理を指している。

  ・村山さんをはじめ、加藤さんや野中さんは、北朝鮮とのつながりが深い。有事の際には、外さざるを得ない人たちだった。

 文書が作られていたのも驚きですが、思い当たることがあります。小泉首相の訪朝時に、拉致被害者の5人が日本へ一時帰国しました。北朝鮮へ戻すという約束でしたが、安部幹事長の強い主張で、5人を北へ戻さないという決定がされました。

 当時の動画で、加藤氏が安部氏を強く批判していたのを思い出します。

 「5人は、あの時北へ返すべきでした。それが国と国との約束でしたのに、安部さんは約束を破ったのです。」

 「あれが、その後の交渉を全てダメにしてしまいました。」

 小沢氏への人物評を別にすると、平野氏の加藤氏評は私の記憶と重なります。氏は北朝鮮に好意的なだけでなく、中国にも心酔し、日本のことは二の次という政治家でした。「ねこ庭」では加藤氏を嫌悪していますし、今でもそうです。

 北朝鮮とつながりの深い自民党の政治家についての話を、一旦終わります。

 拉致問題の解決がどうしてできないのか、なんの動きも無いのはなぜか。何となくが分かりました。「拉致問題は、内閣の最優先の課題です。」と、安部総理がいくら力説しても、現状のまま推移するはずです。

 マスコミが反日勢力で固まっていますから、まともな報道が期待できません。これまでそうでしたし、これからもそうだと思います。政界や経済界だけでなく、マスコミや学界の内情を知りますと、「安部独裁」「安部一強」という言葉が、いかに無内容なものかが分かります。

 最近の「ねこ庭」は、安部総理に期待するのは無理と、冷めた気持になっています。かといって、安部氏以外に保守らしい政治家が見当たらず、「消極的支持」を続けていくしかありません。

 こういう今、私はノルウエーで発見したことを思い出します。

 一面の銀世界だった厳しい寒さの国で、私はノルウェーの歴史書を読み、同時に日本を思いました。2000年に及ぶ日本の歴史で、戦後はたかだか72年です。しかもGHQによる占領は、たったの7年です。

 国の独立を得るため、ノルウェーの政治家たちは、国の内外で敵と戦いました。第二次世界大戦が終わり、晴れて独立国家として世界に認められた時、この国の保守議員諸氏は、盟友とも言える共産党議員と決別しました。保守と共産主義が相容れないものであるため、互いに納得の上で決断をしました。

 だから「ねこ庭」では、反日の野党や亡国のマスコミより責任が重いのは、自民党の議員でないのかと思っています。ノルウエーの政治家を知った今は、日本の保守政治家の不甲斐なさを、責めずにおれない自分がいます。

 日本では依然として愛国という言葉が忌避され、国旗も満足に掲揚されず、国歌さ嫌悪される状態が続いています。

 ノルウエーの国歌には、「われらこの国を愛す」という名前がついています。

 510年をかけて独立を勝ち取った国らしい名前です。ノルウエーの国歌の名前を知った時涙がこぼれましたが、失意や落胆の涙ではありません。淀みに浮かぶ泡沫のように、無数の政党が生まれては消え、無数の政治家たちが現れては消え、日本の独立はまだ遠いのですが、ノルウエーの歳月を知れば勇気が出て来ます。

 「日本も、独立できないはずがない。」

 「選挙の一票で、反日の害虫どもを追放できる日がくれば。」

 という希望の涙でした。生きているうちに憲法が改正され、自分の国を自分で守る普通の国となると、そんな安易な考えをしない覚悟もしました。

 次回は、加藤紘一氏がどのように日本の政治を歪め、自分の利益を優先したかについて、平野氏の話を紹介します。

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『日本を呪縛した8人の政治家』 - 2 ( パチンコ族議員の名簿 )

2017-12-26 15:59:17 | 徒然の記

 何十年たっても、拉致被害者が日本へ戻れないのか。ずっと疑問でしたが、氏の著作の中にヒントがありました。

 韓国による執拗な「慰安婦問題」にしても、中国による捏造の「南京事件」や「靖国参拝」への恫喝など、韓国や中国による度し難い「いちゃもん」と見えますが、調べてみると、全て国内の反日左翼日本人が、元ネタを提供して始まっていました。

 朝日新聞社、NHK、旧社会党の議員、反日の学者・教授など、「ねこ庭」の過去記事で取り上げていますから、繰り返しませんが、「北朝鮮による拉致問題」についても、同様であることを発見しました。

 平野氏も政治家のはしくれで、元民主党議員でしたから詳細を省いていますが、証拠となるヒントは残しています。

 最初は、北朝鮮と深い結びつきを持つ「パチンコ業界」についての説明です。

   ・当時、所得隠し防止を目的とした、パチンコへのプリペイドカード導入の、動きがあったが、これに反対するため政界工作をするという  「パチンコ疑惑 」が持ち上がっていた。

  ・パチンコ業界に多い北朝鮮系の人たちとの関係から、社会党に疑惑の目が向き、小沢さんも社会党の追求に意気込んでいた。

  ・ところが詳しく調べてみると、疑惑のある政治家は自民党の方が多かった。

  ・私は社会党の追求にブレーキをかけ、調査を終えようとした。

  ・そんな私に小沢さんから、社会党を追い詰めるのになぜブレーキを踏むんだ。もっと調べろと、催促が来るようになった。

  ・これ以上突っ込んだら、自民党に跳ね返りますよ。大変なことになるから、止めましょう。

  ・売り言葉に買言葉だったのかもしれないが、天下の自民党幹事長に対し、声を荒げてしまった。

 ということで、パチンコ業界との癒着問題の追求は不発に終わっています。私も、北朝鮮と直結するパチンコ業界と、政治献金で深くつながっているのは社会党とばかり思っていましたが、実はそうでなかったのです。

 拉致の実行犯を国内で手引きしたのは、在日と反日日本人でしたが、実は右も左も一緒になり、政治家がかかわっていました。

 分かりやすく言いますと、拉致に協力したのが旧社会党系の政治家たちとすれば、拉致問題の追求をせず黙認したのが、自民党の議員たちだった・・ということになりそうです。

 自民党内のパチンコ族には有力議員が多く、警察や公安の調査を止めさせる力も持っていましたから、一向に進まない拉致問題の謎が解けてきます。

 加害者は北朝鮮ですが、「無作為の作為」で拉致に協力したのが、政治家だったと教えられました。肝心の個人名が分かりませんが、別途調べたパチンコ族議員の名簿がありますので、紹介します。

 新しいデータなので、当時の議員でないとしても、一人ひとりじっと眺めていれば、何かの見当がつくのではないでしょうか。


〈 パチンコ業界政治分野アドバイザー  〉 (平成24年10月現在)

   氏 名   政 党   議 院  選挙区    所     属

  羽 田 孜  民主党   衆議院  長野3区  元首相、党最高顧問、娯楽産業会  名誉顧問

  古賀 一成  民主党   衆議院  比例九州  娯楽産業健全育成研究会会長

  小沢 鋭仁  民主党   衆議院  山梨1区  娯楽産業健全育成研究会会員

  山田 正彦  民主党   衆議院  長崎3区  娯楽産業健全育成研究会副会長

  海江田 万里  民主党   衆議院  東京1区
  中山 義活   民主党   衆議院  東京2区
  生方 幸夫   民主党     衆議院    千葉6区
  吉田 公一   民主党     衆議院     比例東京
  松宮 勲    民主党     衆議院     福井3区
  下条 みつ   民主党     衆議院     長野2区
  辻 恵     民主党     衆議院     大阪17区
  石井 登志郎  民主党     衆議院     兵庫7区
  大西 孝典   民主党     衆議院     奈良4区
  川口 博    民主党     衆議院     秋田2区
  小川 勝也   民主党     参議院     北海道      娯楽産業健全育成研究会常任幹事
  羽田 雄一郎  民主党     参議院     長野県
  増子 輝彦   民主党     参議院     福島県
  石井 一    民主党     参議院     比例区       娯楽産業健全育成研究会名誉会長
  室井 邦彦   民主党     参議院     比例区
  安井 美沙子  民主党     参議院     愛知県

   民主党 計20名

  中川 秀直  自民党      衆議院      広島4区
  山本 有二  自民党      衆議院      高知3区      遊技業振興議員連盟、カジノ議連
  野田 聖子  自民党      衆議院      比例東海
  木村 太郎  自民党      衆議院      青森4区      遊技業振興議員連盟
  岩屋 毅   自民党      衆議院      比例九州     カジノ議連事務局長
  田中 和徳  自民党       衆議院     比例南関東  遊技業振興議員連盟幹事
  竹本 直一  自民党       衆議院      比例近畿
  髙木 毅   自民党       衆議院      福井3区
  坂本 哲志  自民党       衆議院      熊本3区
  伊達 忠一  自民党        参議院     北海道区   遊技業振興議員連盟
  大家 敏志  自民党       参議院      福岡県

   自民党 計11名

  東 祥三   生 活        衆議院      東京15区
  牧 義夫   生 活        衆議院      愛知4区
  鈴木 克昌  生 活        衆議院      愛知14区
  樋高 剛   生 活        衆議院      神奈川18区
  黒田 雄   生 活        衆議院      千葉2区
  萩原 仁   生 活        衆議院       大阪2区

   国民の生活が第一党 計6名

  中島 正純  国民新党    衆議院      大阪3区
   国民新党 計1名 

  浅野 貴博  新党大地   衆議院   比例北海道
   新党大地 計1名

  鳩山 邦夫  無所属    衆議院   福岡6区
   無所属 計1名

  斎藤 やすのり 新党きづな  衆議院  宮城2区
   新党きづな 計1名

  小林 興起  減税日本・平安  衆議院  比例東京
   減税日本・平安 計1名

  松野 頼久  日本維新の会  衆議院  熊本1区
  水戸 将史  日本維新の会  参議院  神奈川県
   日本維新の会 計2名                              合計44名

 これだけの議員が、パチンコ業界から政治献金を受けているのですから、「拉致問題」の追求が進むわけがありません。

 平野氏の著作では、疑惑にからむ議員の名前は、社会党より自民党の方が多かったと述べられていますので、自民党の中で力のある議員の方が、パチンコ業界 ( 朝鮮総連 ) からは大事にされていたのかと推察されます。

 ここで、いったん区切りをつけますが、すぐに続けます。年末の掃除どころではなくなってきました。

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『日本を呪縛した8人の政治家』 ( 小沢氏の 『日本改造計画』 )

2017-12-25 20:26:10 | 徒然の記

 平野貞夫氏著『日本を呪縛した8人の政治家』( 平成15年刊 講談社 ) を読了。

 氏は昭和10年高知県に生まれ、法政大学卒業後に衆議院事務局に就職し、衆議院副議長園田直氏と、衆議院議長前尾繁三郎氏の秘書を務め、平成4年に事務局を退官しています。

 同年に氏は、自民党と公明党の推薦を受け、参議院選挙に出て当選しました。衆議院事務局出身者である氏は、国会の実務や運営に通じ、小沢一郎氏に重用され、参議院議員時代は一貫して小沢氏と行動を共にしています。

 小沢氏と共に、自由民主党、新生党、新進党、自由党、民主党、国民の生活が第一、日本未来の党、生活の党へと目まぐるしく渡り歩き、「小沢の知恵袋」とも称されました。 メモ魔とも言われる氏が、つぶさに見た政界の事情を語った著作なので、知らないことが沢山述べられていました。

 氏は小沢氏の著書『日本改造計画』を高く評価していますが、私はむしろこの書を軽蔑しています。昔、「日本を普通の国する。」という氏の主張に惹かされ、民主党に合流した氏を、強く応援していました。

 小沢氏の本を読んだのは、二年前の3月でした。自分の国は自分で守るというのが、国際社会での常識ですから、「戦力なき軍隊」などと、自衛隊の存在をごまかし続けるのでなく、他国と同様に国を守る軍隊と位置づけること。

 これが私の頭の中にある、「日本を普通の国にする。」という言葉の中身でした。小沢氏の著書も、最初は私を惹きつけました。

  ・国際紛争の解決に日本が軍事的貢献をしないのは、日米安全保障条約へのただ乗りであり、許されない。

  ・米国との強固な協力関係を持続しつつ、国際平和維持のための貢献を、アメリカと協調して行うべきである。

  対米協調を基本とし、日本が他国同様の軍事的貢献をする方法、氏の言葉で言えば「日本を普通の国する」方法を、次のように述べていました。

  ・実際には、どのようにして国際社会の正義と秩序を維持していくのか。それは世界の国々が加盟し、かつ唯一の平和機構である国連を中心とする以外にない。

  ・自衛隊を、国連待機軍として国連に提供し、その平和活動に参加することは、憲法前文の理念、第九条の解釈上可能であるだけでなく、むしろそれを実践することとなる。

 戦争放棄の憲法を改正することが難しいのなら、自衛隊はそのままにし、別組織の軍隊を作れば良いと言う意見です。

  ・この活動は、第九条が禁じている国権の発動、つまり日本独自の判断による海外での武力行使とは、形式上も実体上も明らかに異なる。

  ・二つは、厳格に区別して考えなければならない。

 氏は得意そうに述べていますが、別組織として作られ、国連に提供された軍隊とはいったい何なのでしょう。

 他の国々の軍隊は役目が終わると祖国へ戻り、自国の軍隊に再編入されますが、日本の軍隊には戻る場所がありません。

 帰るべき祖国のない軍隊など、世界の何処にあるというのでしょう。国連に所属した日本軍の将官や兵士たちの士気は、どうなっていくのでしょう。まずもって武力行使の出来る軍隊が、専守防衛しか出来ない日本の軍と動ける訳がありません。

 氏は簡単に「国連に待機軍として提供する」と言ってのけますが、提供された軍人の実態は、簡単に言えば国に捨てられた棄民のようになっています。小沢氏は、軍の将官や兵士、あるいはその家族たちにどう向き合おうとしているのか。こんなことで、日本が普通の国になれるという氏の頭脳は正常なのかと、疑問だらけになったことが忘れられません。

 世界のどこにもない軍隊を作り、国連に提供するなど、そんな国のどこが普通なのか。私はあの時、小沢氏に幻滅してしまいました。平野氏はその小沢氏に心酔し、『日本改造計画』を評価をするのですから、複雑な気持ちになります。

 「ねこ庭」では小沢氏を評価せず、むしろ嫌悪していますが、平野氏は小沢氏に献身とも言えるほどの尽くしています。小沢氏に私の知らない魅力があるのか、それとも優秀と言われる平野氏が案外愚かなのか、読後の今もハッキリしません。

 平成27年の3月に、「ねこ庭」に書いた読後感を紹介します。

  ・「小沢一郎と山本太郎とその仲間たち」・・、どこの世界にこんなふざけた名前の政党があるのだろうか。
 
 ・共産主義革命を暴力ででもやろうとしているのが、「 その仲間たち 」の実態だ。「過激派学生の成れの果て」と、「辣腕保守の成れの果て」が結びついて、いったい何をしようというのか。

 ・市場開放、規制撤廃、外国人労働者の大量受け入れなどなど、この本の後半には、安倍総理と似た主張が述べられているが、氏は安倍総理のやることに、何もかも反対しているのだから、支離滅裂の政治家でないか。

 ・私のブログも、「ねこ庭の戯言 」だが、さすがに「小沢氏のたわごと」には負けてしまう。正直な気持ち、これ以上彼にはつき合っておれない。

 この読後感を持ちながら、平野氏の著書を真面目に読んだのは、氏が語る政界の実態に引かされたからです。日本を呪縛した8人の政治家と言うのは、

  小泉純一郎、 山崎拓、   加藤紘一、  森喜朗、

  青木幹雄、  野中広務、  村山富市、  武村正義 の8氏です。

 「獅子身中の虫」として「ねこ庭」で嫌悪する人物もいますが、そうでない人物もいました。氏の説明によりますとこの8人は、「政治改革を阻んだ、永田町の妖怪」だそうです。

 もう少し正確な表現をすると、「小沢一郎の政治改革を阻んだ、永田町の反対者」ということだと思います。平野氏は無念なのでしょうが、私は小沢氏の改革が成功しなくて幸いだったと考えています。

 最近は前置きが常に長くなり、自分でもどうかと思いますので、訪問される方々には、「またか・・」という印象だろうと思います。明日から内容の紹介をしますが、断るまでもなく私の偏見と独断です。

 「壊し屋」の政治家・小沢氏を賞賛してやまない平野氏の、独断と偏見といい勝負の内容になるのでしょうか。

 年末の掃除をしながらの紹介です。年内には終わりたいと自分では予定していますが、どうなることか。「年末の掃除」に忙しい方は、どうぞそちらを優先させてください。

  平成26年の衆議院議員選挙に、平野氏は「生活の党」公認で立候補しましたが、落選しています。現在82才の氏が何をしておられるのか、私は知りません。

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年末の掃除と日本の政治

2017-12-24 15:06:02 | 徒然の記

 「お父さん、政治のことも大事だけど、年末の掃除も同じくらい大事ですよ。」・・ということで、パソコンに向かう時間を減らし、先々週から年末の掃除にかかっています。

 年末の掃除をキチンとし、新しい年を迎えるというのは、親の代から、大人の役目として受け継がれたものです。家内の言うとおり、個人にとっては、政治と同じくらい大切な仕事です。

 昨日見た国会中継の録画は、年末の掃除にも劣る政治の姿でした。民主党か、民進党か忘れましたが、野党議員が「モリカケ」で総理を追求していました。

 若い議員が二人、若くない辻元議員と、合計3件の動画でした。三人とも、総理の言葉尻を捉え、感情的に攻め、皮肉な言動でバカにしたように質問する。最近は昔ほど総理に敬意を払えなくなっていますが、それにしても、この三人は揃いも揃って醜い質問でした。

 そこいらのチンピラのケンカみたいに、思いつくままの罵倒を浴びせ、選良と言われる議員の姿はカケラもなく、あれでは、実りある質疑になるはずがありません。

 対立する立場にあっても、互いが敬意を払い議論をすれば、中身のある質疑になりますが、最初から喧嘩腰では、対話を放棄しているのと同じことです。三人の議員は、ああいう罵詈雑言を浴びせる姿を有権者に見せ、得意になっているのでしょうか。

 彼らを支援する愚かな有権者がいて、品位の無い質疑に喝采を送るのですから、日本の政治が、田舎の猿芝居みたいになってしまうわけです。

 一強の首相とか、安部独裁だとか、野党の議員諸氏が非難しますが、こういう非礼きわまる質問すら突っぱねられない総理の、どこが一強なのか笑ってしまいます。

 情けない国会の有様を見せられつつ、今年が暮れていくのかと思いますと、日本の政治が年末の掃除にも劣る行事に成り果てたという実感が湧いてきます。

 民進党、立憲民主党、希望の党、共産党と、礼儀知らずの猿芝居一座が、きっと来年も活躍するのでしょう。国難と言える状況が迫っていても、「モリカケ」の三文芝居で国会を空転させるお粗末な政治です。この間までの私なら、これは全て反日野党と腐れマスコミのせいだと、声を大にして攻撃していましたが、今は違います。

 猿芝居も三文芝居も、「これをさせている自民党」に問題があるのです。「無作為の作為」とは、法律用語だけでなく、自民党の政府と議員にも送る言葉です。黙って言いなりになっているというのは、認めているということに他なりません。国会はもう、戦前の日本の議会ではありません。似非日本人たちが、議員の中に混じっています。自民党にも、野党にもです。

 だから国会では武士道が廃れ、国際社会と同じ状況になっています。「野党議員」と「自民党にいる獅子身中の虫議員」は、言いたいだけを言うのですから、「保守議員」も、対応しなくては勝負になりません。そうなりますと、来年一番の重要事はやはりこれです。

  1.  国会議員の二重国籍禁止法を立案、可決し、実施すること。

  衆議院参議院を問わず、議員の二重国籍を禁止とし、該当者には帰化を促し、帰化しない者は国外退去とする。

   2. NHKに関する特別法を制定し、役員の二重国籍を禁止し、該当者には帰化を促し、帰化しない者は退職させる。

 ここが出発点ですが、国民の多くが重要性に気づいていないだけに、政治家諸氏に実行する勇気があるのか。 世論という名で腐れマスコミが騒がない限り、何もできないヘッピリ腰の議員たちですから、疑問が先に立ちます。
 
 ということで、私はこれから年末の掃除にとりかかります。本日は台所、明日は居間の片づけ、その次は和室の押し入れと、年を取りますと、一日に一ヶ所ずつしかやれません。一つづつ片づけ、ついでに断捨離を実行します。何も急ぐことはありません。ゆっくりと、晦日が来るまでにやればいいのです。
 
 昨日は台所の換気扇を取り替え、ガス台を綺麗にし、こびりついた壁の油を洗剤で落としました。今日は、二階と一階のトイレ掃除をします。昨日見た国会質疑の動画は、トイレ掃除にちょうど見合った内容でした。あの無礼な辻元議員他、あと二人の若い議員の姿を思い出しながら、こみ上げる怒りに力が入れば、汚れも綺麗になることでしょう。
 
 そして無事掃除が終了しましたら、総理に苦言を呈します。
 
 「一強の総理とか、独裁者とか言われるのなら、せめて、国会内の二重国籍者くらいは掃除して、うちのトイレと同じくらい、綺麗にしてはどうですか。」
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『九十歳。なにがめでたい』( 佐藤愛子氏の著書 )

2017-12-18 15:14:14 | 徒然の記

 佐藤愛子氏著『九十歳。なにがめでたい』( 平成28年刊 小学館 ) を読了。

 文句なしに愉快で、笑わせていただきました。評判の本で、大いに売れているらしく、向かいの家の奥さんから家内が借りてきました。本の袴に読者の声が印刷されていますので、一部を紹介します。

 「最高に面白かった。特に犬のハナちゃんの話。思わずほろり! (60才女性)」

 「痛快 ! 爽快 ! 私もこのように生きたい。(62才女性)」

 「こんなにゲラゲラ笑ったのは、久しぶりでした。ありがとうございます。(66才男性)」

 読者の感想はまだありますが、確かに愉快な本でした。大正12年生まれの氏は、今年94才です。直木賞、菊池寛賞、紫式部賞などを受賞した作家ですが、作品は読んだことがありません。

 ですから世に出ている氏の作品が、どれもこのように楽しく愉快だったのかは、知りません。

 2才年上の私の母と比較しますと、とてつもない元気さで、カクシャクとしていて、敬意を表したくなる明るさです。

 「私は九十二年の人生を、後先考えずに生きて来たもので、そのため次々と災難を引き寄せて来た。」

 「誰のせいでもない、そんな私の性が引き寄せる災難であるから、どこにも文句のつけようがない。」

 「どう考えても私の我儘や、協調性のなさや、猪突猛進の性のため、降りかかった苦労であることは明らかであるから、恨むなら自分を恨めということとになって、仕方なく諦める。」

 「反省して諦めるのでなく、あっさりすぐに諦めるから、懲りずにまた同じ過ちをくり返す。」

 「人生いかに生きるかなんて、考えたこともない。その場その場で、ただ突進するのみだった。」

 こういう調子で、飼い犬の話、ドロボウの話、子供の話、人生相談の話などが語られるので、読者は虜になってしまいます。遠慮言いたい放題を聞かされる痛快さが、読者の興味をそそります。

 しかし、と、私はここで考えました。

 作品は読んだことがないとしましても、佐藤氏といえば、保守的思考の頑固者という噂があったはずですから、このままでいいのかと、すこしだけ性格の曲がっている私は素直に納得しません。

 どうせ猪突猛進するのなら、日本の保守たちが憤っている諸問題を、どうして遠慮なく語らないのかと、疑問が湧くのです。平和憲法を守れという、反日左翼のたわ言や、二千年の歴史を崩壊させる女系天皇論の危険性や、捏造報道で日本を世界の晒し者にした朝日新聞などになぜ言及しないのか、そういう疑問です。

  だがもしも氏が、私のいう話題で本を書いたら、人気の出版物にならなかったでしょうし、出版すら出来なかったはずと、すぐに気がつきました。エッセーが連載されたのは、「女性セブン」という女性週刊誌だと言いますし、この本は「小学館」の出版物です。

 佐藤氏に習い遠慮なく言わせて頂けば、「女性セブン」なんて、軽薄な女性向けのゴシップ週刊誌です。記事のメインは、皇室の話題と芸能界の裏話です。女系天皇の危険性など、掲載してもらえません。小学館にしても、「ねこ庭」の嫌悪する「反日・左翼」の書を何冊出版していることでしょう。

 今回調べて分かりましたが、小学館の出版誌は「女性セブン」だけでなく、他に「週刊ポスト」「週刊少年サンデー」「ビッグコミック」「SAPIO」などの雑誌があります。

 保守系の論調もありますが、正統保守ではありません。平和とか愛とか、弱い者の人権とか、左翼の言葉を入れないと出版物は売れません。

 日本の保守と言われる言論人たちが、どうして「本音の議論」ができないかが、ここからも垣間見えます。日本のマスコミは新聞から雑誌まで、朝日新聞とNHKを筆頭に、こぞって反日・左翼ですから、「腐れマスコミ」などと言おうものなら、総スカんを喰らい、収入の道を断たれてしまいます。

 いかに佐藤氏と言えども、長年つき合ってきた「女性セブン」や小学館の記者や編集者たちと、トゲトゲしい関係にはなりたくないはずです。

 「いちいち、うるせえな。外野席は黙っていろ」と、佐藤氏の声が、どこからとなく聞こえますので、これ以上は止めます。

 図らずも判明した、日本の保守言論人の状況でした。

 彼らが意見を発表する場は、狭く限られているということです。特別な出版社や特殊な新聞社 ( 産経新聞 ) 以外、一般庶民に馴染みのあるマスコミは、たいてい「反日左翼」系列なので、「由緒正しい保守の意見」は、世間に広がらない仕組みになっています。

 今の日本では私のように、川面に浮かぶ枯れ葉のような庶民だけが、本音の意見が言えるのです。ネットの世界では、無名の人間でも自由に意見が言えます。氏のようなベストセラーにならなくても、静かに、ゆっくりと、「国を愛する」者の願いが、ネットを通じて広がっていきます。

 著名な保守人には期待できませんと、そういうことを教えてもらいましたので、氏には感謝せねばなりません。ネットで頑張っている、保守、愛国の方々よ。頑張りましょう。ネットの世界では高名な保守人より、無名な私たちの方が、もしかすると力があるのかも知れません。

 ありがたい世の中になったものです。『九十歳。なにがめでたい』の本に、感謝しましょう。

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『中国人からみた日本人』 - 3 ( 「反日の糸」の発見 )

2017-12-17 08:21:30 | 徒然の記

  本日は、氏の悪口雑言のオンパレードです。氏がフランスの友人と二人で考えた、日本人に捧げる言葉だそうです。

「国富民貧・社富員困」

  国は豊かだが民は貧しい。会社は金を持っているが、社員の生活は厳しい。

「欠時、欠空、失神、◯◯、銭不足」・・   ◯◯は、日本語に該当する文字なし 

  時間の余裕がなく、狭い家に住み精神的ゆとりもなく、心貧しくお金もない。   

 つまらない言葉なので意に介しませんが、ここから不愉快さが増してきます。

  ・日本人の生活を見ると、世界は自己のためでなく、他人のためのようなものである。

  ・いつも周囲の者が、どのように見ているかに心を砕いている。一生涯、心を休めて休息することがない。

  ・日本は銭が全てで、心では解決できない社会であるため、会社が倒産したり、病気になり入院したりすれば、みんな根こそぎになる。

  ・大きな災いが降りかかってくると、たちまち生活に困るだけでなく社会から捨てられてしまう。

 氏が批判しているのは、私の働いていた頃の日本です。敗戦後の貧しかった日本が、少しずつ豊かになり、皆が一丸となって働いていた頃です。氏の説明するような無情な会社は、私の周りにありませんでした。むしろ「終身雇用」と「年功序列」で社員を大事にし、福利厚生に力を入れていました。

  ・これは島国という。地理的環境がそうさせるのか、それとも生存競争の激しさが、日本人の心を酷く狭いものにさせ、猜疑心を起こさせて、どのようなものにも、信頼する心を持たせないのであろうか。

 氏の意見に該当する人間を、私は知りません。生存競争の激しさと見えたのは、家族のため頑張っていた姿だったのでしょう。戦争に負けた日本では、親たちがそうしたように、頑張って働くことが優先しました。

  ・日本では、人を助けるという良いことをする人には、下心があるのではないかと疑いの眼を投げかけ、人を信じないことが高貴な情操と成り果てている。

  ・だから私は、他人事には関わらないことにしている。

 ひねくれた人間もいますが、大抵の日本人はお人好しです。疑うことを知らない善意の人間が多い証拠が、今も全国にいる「お花畑の住民」です。

  ・日本の党派は論戦し、会社は争議し、人々の間の猜疑心は酷くなるばかりで、男たちは旺盛な精力を、いかにして他人を引きずり落とすか、どのようにして人に抜きん出るかに使い、自己の権力を維持していく。

  ・猜疑の結果、みんな偽りの装いをして仮面をつけて出てきて、誠実さはなく、自己の内心の世界を覆い隠している。

  ・中国人が日本人を、鬼子と呼ぶのも無理からぬことである。

 こんな人物が中国へ戻れば、知日派のインテリです。氏の話を聞く中国人は、どんな日本を思い描くのでしょう。

 次に、氏が語る日本在住の中国人学生の話を紹介します。中国人留学生を多額の国費で招いている、文科大臣と役人に聞かせてやりたくなります。

  ・中国人が、日本という社会で生きようとすると、これはなかなか難しい。この社会は、根っから中国人を軽蔑するんだからね。

  ・たくさんの中国人留学生が抑圧と差別を感じ、悩んだり苦しんだりしている。そんな状態だから、日本にいいイメージを持つなんてあるはずがない。

  ・アメリカに留学している多くのクラスメートは、アメリカでの生活が、長くなればなるほど、離れようとしなくなる。

  ・アメリカ文化は、たくさんの親米派を産んでるわけですよね。だが日本は、長く住めば住むほど、この国に対する反感が強くなる。日本文化は、数多くの反日を産んでいるわけです。

  ・私も日本国の奨学金で、たくさんの知識を身につけましたが、日本という国は、どうしても好きになれません。

 それはそうでしょう。中国共産党政府から反日教育を続け、猜疑心の塊となって日本で暮らし、何も学ばず帰国したのです。氏のような人物が、日本人論を喋るのですから、留学生たちは最初から身構え、ハリネズミのようになって日本へ来ます。

 文科省はこうした事実を理解し、大切な税金を中国の留学生に費やすのを止めたらどうなのでしょう。彼らに給付するくらいなら、ドブに金を捨てる方がまだ増しです。

 心を傷つけられたのは、昭和天皇の葬儀の時の叙述でした。

  ・私の友人で、シンガポールの 「聯合早報 」の東京特派員、陸培春 ( ル・ペイチュン ) さんは、次のような記事を書いている。

  ・雨の中を、昭和天皇を送る大喪の礼が行われた。その戦争と平和、飢餓と繁栄の、激動の時代昭和に終止符を打った。

  ・皇居周辺の記帳の列に取材に行き、そこで三人の若者に、天皇の戦争責任について質問した。

  ・外国人がこの問題をいうのは、天皇に対し失礼だし、日本人の心を傷つけるものだと、若者たちは答えた。

 若者の反応は当然だと思いますが、氏は違った意見を言います。

  ・陸さんは、多くの日本人は、天皇の戦争責任について語られるのは、面白くないと思っていると結論づけた。

  ・彼はこうした日本人の無神経さを、批判的な目で見ています。

  ・陸さんのおじいさんは戦争中マラヤで、日本軍に連行されて殺されている。彼は自分の本の中で、次のように言っている。

  「天皇は死ぬ前に、戦争責任をはっきりさせるべきだ。裕仁は、被害を与えた国に謝罪すべきだ。」

  「ヒロヒト天皇をどう思うか。」「この答えは、日本人一人一人がしなければならないであろう。」

  「私は、彼は政治家よりも、学者であった方が良かったと思う。」

  「中国には、歴代多くの皇帝が現れるが、ほとんどが悪いイメージを抱かれている。」

  「その点ヒロヒト天皇個人の品格は、良いイメージがあるはずである。もちろん普通の中国人に聞けば、彼には言い逃れのできない戦争責任があると、答えると思う。」

 シンガポール人の記者が、記帳に参列している若者に対し、「天皇の戦争責任」についてなぜ質問するのか。氏は答えた学生を無神経と批判し、記者の肩を持っていますが、無神経なのは彼らの方です。厳粛な大喪の礼の最中に、陛下を誹謗する質問をする方が間違っています。

  無知な中国人の意見ならまだしも、孔子の第75代目の直系子孫の言葉だと思うと、怒りが倍加します。天皇が政治家より学者にふさわしいなど、余計な話です。天皇は神道の中心におられる最高位の祭司で、政治家ではありません。

 驚いたのは、氏の友人であるという陸培春 ( ル・ペイチュン ) 氏の名前が出てきたことです。

 彼は昭和22年生まれの中国系マレーシア人で、昭和48年から日本へ留学し、東京外大在学中にシンガポールの新聞社の特派員となり、日本での生活が通算20年になる人物です。何年か前彼の著作を読み、嫌悪した記憶が残っています。

 彼は朝日新聞とNHKに支援される特派員で、NHKの討論会に参加したり、セミナーの講師に招かれたりしています。今回図らずも発見したのは、朝日新聞とNHKとを結ぶ「反日の糸」です。

 朝日新聞とNHKは反日外国人たちを使い、日本の過去を批判させていました。

 利用されている彼らの論調は、腐れマスコミである朝日新聞とNHKが意図する内容だったと言うことです。陸氏が友人と言うのですから、孔子様の子孫も朝日とNHKの影響かにあることが分かりました。

 どうりで、おかしな意見ばかり喋っているわけです。

 知らないことを発見するのが、「読書の収穫」ですが、「ねこ庭」はここでも自民党の議員諸氏へ、いつもの提案をせずにおれなくなります。

1.  国会議員の二重国籍禁止法を制定すること。

  衆議院参議院を問わず議員の二重国籍を禁止し、該当者には帰化を促し、帰化しない者は国外退去とする。

   2. NHKに関する特別法を制定すること。

  役員の二重国籍を禁止し、該当者には帰化を促し、帰化しない者は退職させるる。

  いずれ朝日新聞は倒産しますが、NHKは議員の手による法的手段なしには改革できません。
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『中国人からみた日本人』 - 2 ( 因果応報 )

2017-12-16 16:39:39 | 徒然の記
 「知る喜び」を求めて、今日も、孔子第75代目の直系子孫である、孔 健 ( コン・ジェン ) 氏の高説を拝聴します。意見をランダムに紹介します。
 
  ・同じ黄色人種である中国人と日本人は、似ているのは外見だけで、中身は大いに違うと、思わざるを得ない。
 
  ・中国人は三人寄るとチャイナタウンを作り、日本人は三人寄れば会社を作る。そしてアメリカ人が三人集まると、教会を作る。
 
  ・チャイナタウン、会社、教会。この三つは、それぞれの国の人々にとって、生きるために欠かせないものらしく、自然発生的に生まれてくる。
 
  ・教会は別としても、チャイナタウンと日本人の会社は、同じ集団という点で、共通しているかのように見える。しかし、中身は違う。
 
 日本人は三人集まると会社を作る・・面白い意見を聞きます。
 
 孔子様の子孫は、日本に留学して何を見ていたのでしょう。氏の話が本当なら、日本は会社だらけの国です。言葉を間違えているのか、勘違いしているのか変な日本人論です。
 
  ・自分のことは二の次で、所属する組織と集団の利益を優先する日本人は、帰属する組織としての会社を作る。
 
  ・日本人は、集団が決定したことに絶対服従し、異議を出さない。
 
  ・この意識が経済大国日本を作ったのだろうから、つぶさに分析できれば、我々にとっても大いに有益なことになるのだろう。
 
  ・しかし果たしてニホンムラ意識で、人間としての生活が維持していけるのか、私は大いに興味がある。
 
  ・日本では昔から官尊民卑の気風があり、強者や上司に対しては敬意を表するが、庶民や弱者の悲しみと、それゆえの非合理さを理解できない。
 
  ・小役人思考の日本人は、一般に官僚的な気風が強い。
 
  ・自分よりレベルが高く、パワフルなものには弱いが、自分よりレベルの低い弱い立場にある人間には、踏ん反り返る癖がある。
 
  ・これは、農耕民族の気質とも関係があるのだろう。
 
  ここまで勝手な説を言われると、一言挟まずにおれなくなります。強い者には腰を低くし、弱い者には権柄ずくに対応するのは中国人です。
 
 日本には政府に異議を唱える無力な若者を、千人以上も戦車で轢き殺す恐ろしい政権はありません。天安門では、軍が学生たちを銃で撃ち殺していますが、中国で学生は弱者ではないのでしょうか。
 
  ・戦時中日本人は、「鬼畜米英 」の指導を受けていた。しかし原爆投下後、アメリカは瞬く間に、日本人の尊敬の対象となった。今もなおアメリカは、日本人の最も親密な友人である。
 
  ・政府の方針は180度大転換し、日本国民も、憎んでいた敵国のアメリカを、手本に値する偉大な兄貴だと見直した。
 
  ・一見すると日本人は無理に頭を下げ、腹の中で、何か仕返しをしようとしているように見える。
 
  ・しかし事実はそうでない。日本人には絶対的信念がなく、現実に適応し、権威に服従しているのだ。
 
  ・昔は中国を尊敬していたのに、今はそうでない。清朝が、西方諸国から侮辱された史実を見て、日本人の眼中には、強大な欧米諸国の科学技術や芸術しか見えなくなった。
 
 日本が、欧米列強に学ぼうと方向転換したのは、氏の言う変心でなく、日本の存亡がかかっていたからです。
 
 列強の侵略に対抗するには、自国の「文明開化」と「富国強兵」が優先すると日本のご先祖が考え、中国と朝鮮にそれを伝えましたが、「中華思想」の中国は日本を相手にしませんでした。事大主義の朝鮮も同じで、日本の提案を鼻先であしらいました。
 
 戦後73年日本人が臥薪嘗胆し、国の独立を願い続けていることが、当時27才だった留学生の氏には、見えなかったのでしょう。山東大学の日本語学科で学び、来日後は上智大学大学院に在学していたというのに、氏は日本で何を勉強していたのでしょう。
 
 幕末から維新の話をする気はありませんが、それにしてもひどい日本蔑視です。
 
  ・つまり日本人は単純で、強い者の意見に従順で、知らず知らずのうちに盲従してしまう。
 
  ・日本人が盲従する権威は、だいたい相手の地位、金銭、勢力、才能などから来る。

 氏に日本への理解を期待しませんが、日本人としての反省はあります。
 
 中国との国交開始は西暦607年、聖徳太子が小野妹子を随に派遣したのが始まりです。菅原道真の建議で、遣唐使が廃されたのが西暦894 年ですから、およそ287年間中国は文明の先進国で、日本は生徒として教えを乞う立場にありました。
 
 その後鎌倉、室町、江戸時代と、交易を通じて国交が続き、日本人は中国の文物を尊重し敬意を払って来ました。この間がおよそ1030余年間なので、遣唐使の時代を合わせると、中国との関係は1310余年間となります。
 
 中国からもたらされた文化は、日本の政治、経済、学問、芸術、芸能とあらゆる分野に及び、今も生き続けています。長い間師であったで中国に対し、文明開化で強国となった日本は、ふさわしい礼を尽くして来たかと、そんな反省です。
 
 しかしこの反省を、氏へ伝える気持ちはありません。列強に国を踏み荒らされても、清国は自国中心の中華思想と儒教が捨てられず、日本を夷狄として排斥し続けました。
 
 中華思想と儒教の支配する尊大な清国に日本が勝利して以来、それまでの仕打ちへの怒りもあり、中国と朝鮮への態度が一変したのは事実です。中国人を、「チャンコロ」と蔑み、権柄ずくだった朝鮮人に対しては、「朝鮮人」という言葉を、そのまま蔑称にしてしまいました。
 
 そして今は、国民の言論と自由を封殺する共産党政権で、周辺国を武力で威嚇する国ですから、仲良くはできません。
 
 日本人の態度が一変した原因の半分以上が、彼らにあります。仏教の言葉で言えば、「因果応報」です。孔子の子孫でも、氏は歴史を読めない落ちこぼれ学生だったのでしょうか。
 
 立派なご先祖の名前を汚さないためにも、氏はこのような本を出版すべきではありませんでした。
コメント
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