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ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

青山道夫氏著『現代の家族法』 - 6 ( 明日からは、令和の時代 )

2019-04-30 07:33:34 | 徒然の記
  青山氏の著書は、この後「ソビエト・ロシアの家族法」、「東欧諸国の家族法」、「中華人民共和国の家族法」と、続きます。
 
 しかし結局は、「マルキシズムの家族論」の賞賛と繰り返しですから、これ以上紹介するのを止めます。代わりに今回は、息子たちと訪問された方々のため、全体をまとめた紹介といたします。
 
 なんの本で読んだのか思い出せませんが、こんな話が記憶に残っています。母親が適齢期になった娘に、大学を卒業したら嫁入りの準備だと話しかけます。
 
  「いやよ、結婚なんかしません。」
 
  「女の幸せは、結婚してからまた始まるのよ。」
 
  「結婚なんて、3食昼寝つきの公認売春婦でしょ。そんなの、いやよ。」
 
 母親は娘の言葉に驚き、悲しんだと言う話です。
 
 今でもそうだと思いますが、学校へ行き左翼思想に冒されると、世間を斜めに見るようになります。辛らつな言葉を知的な印と勘違いし、他人の驚く顔を楽しみます。
 
 この娘さんがその後どうしたのか知りませんが、青山氏のような教授に教わり、反日左翼の書を読んでいたら、こんな考えの人間になります。
 
 氏の説明を思い出すと、実感できます。
 
  ・男子は家庭において舵を取り、女子は卑下され、隷属させられて、男子の情欲を満足させる女奴隷、及び子供を生産する単なる道具となったと、エンゲルスは言っている。
 
 親子の会話を知った時、困った娘さんと眉を潜めましたが、氏の著作を読みんで納得しました。
 
  ・こんな悪書を読めば、真面目な女学生ほど本気になるだろう。
 
 「マルクシズムの家族理論」と氏は大層に言いますが、社会主義による唯物的解釈ほど、品のない思考があるでのでしょうか。先日紹介した東大名誉教授の上野氏を思い出せば、社会主義の思想の品のなさが分かります。
 
 社会主義者たちは家庭観を、
 
 「男が支配する、金と性欲処理の場所」
 
  でしかないと言うのですから、これでは日本の常識が常識が歪められます。
 
 夫婦の愛、親子の愛や、互いの信頼や思い遣りや、敬意など、普通の家庭にある大切なものが、すべて切り捨てられています。
 
 「金銭が支配する、性欲処理の場所」などと、
 
 よくもこの様に露骨で、浅薄で、下品な言葉で語ったものです。上野千鶴子氏も、
 
  ・お○○○、と叫んでも、誰も何の反応を示さなくなるまで、わたしは、お○○○と言いつづけるだろう。
 
  と言っていますが、「軽犯罪法」の中には次のように書かれています。
 
 「公共の場所において、多数の人に対して、著しく粗野若しくは乱暴な言動で迷惑をかける行為は犯罪となる。」
 
 青山氏も上野氏も法を知り尽くした上で、法に触れないようにやっているのでしょうが、私の常識から見れば「軽犯罪法」の範疇です。誰もそんなことを言いませんが、私にはこの二人が「犯罪者」に見えます。
 
 破廉恥な上野氏が東大の入学式で祝辞を述べ、新聞が賞賛すると言うのですから、マスコミ狂っています。狂った学者と狂ったマスコミが手を組み、日本をダメにしようとしているのが、分かります。
 
 もしかすると26年前、国民に祝福され、皇太子殿下と結婚された雅子さまも、左翼思想に染まっておられたのかも知れません。
 
 お世継ぎをと周囲から期待され、ご懐妊はまだかと騒がれ、雅子さまはへそを曲げられました。「結婚の目的は、子作りですか。」と、親しい者に漏らされたと聞きました。
 
 外務省勤務のキャリアウーマンだったと聞きますので、進歩的、自由主義的、思想を持たれていても不思議はありません。もしも雅子様が青山氏の著書を読んでおられたとすれば、自分は「子供を生産する、単なる道具」でないと、つむじを曲げられる気持も理解できます。
 
 言いにくいことですが、雅子さまの育たれた家庭環境を考えますと、進歩的、自由主義的思想と無縁ではありません。雅子さまの父上は、有名な小和田恆氏です。外務事務次官、外務審議官、外務大臣官房長などを経て、国連大使、第22代国際司法裁判所所長などを歴任されています。
 
 噂話なので確認していませんが、進歩的自由思想の小和田氏は、皇室への敬意の気持を持たれていないと聞きます。
 
 本来なら前回で終わりにすべきでしたが、書かずにおれなくなりました。厚顔無恥な上野氏には何の期待もできませんが、雅子さまにはまだ期待と希望を持ちます。
 
 令和は、皇太子様と雅子さまの時代となります。国民の祝福を目の当たりにされ、もしかすると雅子さまは愚かしいマルキシズムを捨てられ、立派な皇后陛下に変身されるのではないかと、そういう気がしています。
 
 天皇は権力の頂点に立つ方でなく、国民の敬愛の中心にある権威の方ですから、皇太子様も即位されたら、そうなられる気がしています。
 
 今日は、平成31年4月30日です。皇太子様と雅子さまの時代が始まりますので、ここで氏の紹介を終わり、私も明日から心機一転致します。
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青山道夫氏著『現代の家族法』 - 5 ( 事実を知らずに嘘を教えた教授 )

2019-04-29 13:50:08 | 徒然の記
   第5回目になります。論点を忘れないため、前回のブログから転記しました。

 〈 マルクシズムの家族理論 〉
   1. 家族の廃止
   2. 両親による、子供の搾取の廃止
   3. 単なる生産用具としての、婦人の地位の廃止
   4. 唯物史観に根拠づけられた、資本主義社会とは異なる、一夫一婦制の確立
   5. 婦人の解放
 
 前回は上記 4番めから始めましたが、今回は2番めに行きます。氏が親子関係をどのように見ているのかです。
 
  ・親子関係については、子どもに対する親の搾取を否定し、社会による教育を主張する。
 
  ・特にプロレタリアの家庭において、「工場法」が児童労働を制限しない限り、父は子供の搾取者で有りこれを商品化する。
 
  ・言い換えれば、私有財産を介して、子供の両親への隷属が行われる。共産党宣言は、このような親からの子どもの解放を強調するのである。
 
 青山氏は、どこの国の親子関係を頭に描いて文章を書いているのでしょう。もし、日本を念頭において述べているとしたら、一体いつの、どこの場所の話なのでしょう。
 
 氏がこの本を出版した昭和39年の日本は、私が大学2年生の時です。当時の日本のどこに、子供を工場で働かせ搾取する親がいたのか。考えられない文章です。

    ・東京オリンピック     ・東海道新幹線開通   

    ・東京モノレール開業   ・王貞治55号ホームラン日本記録

    ・海外旅行自由化     ・ケネディ大統領暗殺

    ・新潟地震発生        ・日本武道館開館 

 昭和18年生まれの私は、敗戦後の貧しい家庭で育ちましたが、親に搾取された経験がありません。周りに子供がたくさんいましたが、親に搾取されている子供を見た記憶がありません。
 
 子を搾取する親があふれていたのは、産業革命時代のイギリスの話で、既に存在しない過去です。消えた昔の事実を、「マルクシズムの家族理論」の説明に加えるのなら、まさに「ばかの壁」の内側の話です。
 
 こんな話は飛ばして、次の「 5. 婦人の解放 」へ進みます。
 
  ・婦人の解放は、「一夫一婦制家族」と共に、マルクシズムの家族論における、大きな焦点の一つである。
 
  ・男子は家庭において舵を取り、女子は卑下され隷属させられて、男子の情欲を満足させる女奴隷。及び子供を生産する、単なる道具となったと、エンゲルスは言っている。
 
  ・この婦人の地位の回復が、共産主義社会の家族のひとつの目標と、見ることができるであろう。
 
 エンゲルスの話より、肝心の氏は「自分の夫婦関係」をどう考えていたのでしょう。
 
  ・男子の情欲を満足させる女奴隷。及び子供を生産する、単なる道具
 
 社会主義理論に忠実な氏は、自分の伴侶をそのように考えていたのかもしれません。昭和39年に本を出版した時、氏は周囲の家庭を見ることをしなかったのでしょうか。人々がこんな家庭を営んでいると、本気で考えていたのでしょうか。
 
 エンゲルスが言ったからといって、そのまま書くのなら、これこそ「ばかの壁」ならぬ「ばかの理論」です。
 
  ・マルクスとエンゲルスは、社会主義社会の発展により、家族および両性関係の、より高度な形態のための、経済的基礎を創造する見通しを持ったのである。
 
  ・別の言葉で言えば、経済的考慮を伴わない、性愛にもとづく一夫一婦制家族をさすものと言えよう。しかして婦人の解放は、家族における男女平等がどのようにして勝ち得られるかについて、考察している。
 
  ・エンゲルスは、女子解放の第一の条件は全女性の公的産業への復帰とし、そのために個別家族の、経済的特質を除去することが必要であると論じている。
 
  ・子供の教育、および養育は公務となる。社会は、嫡出子たると私生児たるとを問わず、平等にすべての子供を世話すると述べている。
 
 素晴らしい話であるように述べていますが、ここには恐ろしい事実が隠されています。社会主義国に特有の全体主義と、国民画一化教育の萌芽です
 
  ・親子関係については、子どもに対する親の搾取を否定し、社会による教育を主張する。子供の教育、および養育は公務となる。
 
 氏が述べているのは、幼児を家庭、つまり両親の手から離し、公的機関が教育するという制度です。
 
 父親の愛も母親の愛も知らぬままに、他人の手で子どもが育てられるという社会を理想と思う者がいるのでしょうか。外で働くのに都合が良い、手がかからなくて助かると、世の親たちは喜ぶのでしょうか。こうなると氏は、「バカの壁」を乗り越えた「本物のバカ」です。
 
  ・子は親の子である前に、社会の子、共産主義の子であり、家庭に代えるに共産党を持ってせねばならぬ。
 
 左翼思想の行き着く先は、かってのソ連と現在の中国・北朝鮮が教えています。
 
 異なる考えを許さず国民の思想を画一化し、党の指導のまま、右を向き左を向く国民が作られています。独裁者を崇拝しない国民は、公安の手で逮捕され、遠隔地の収容所に入れられます。拷問を受けてもなぶり殺しにされても、救う者は誰もいない。
 
  こんな社会のどこが、理想なのでしょう。
 
 氏は一口に資本主義社会とまとめて批判しますが、国民を弾圧する全体主義の社会主義国に比べれば、日本やアメリカやイギリスの方が数倍も良い国です。
 
 氏のような亡国論を許し、大学教授にまでさせている寛容な国が、社会主義の国のにあるのでしょうか。中国や北朝鮮では、ネットの情報も国に監視され、党の意向に反する意見を述べたら、即刻刑務所送りです。
 
 氏の著書が出た昭和30年代は、社会主義国の内情が世間に知られていませんでしたから、氏自身も知らなかったはずです。「ばかの壁」の向うを知らない反日左翼の学者たちが、氏のように教壇に立ち、悪書を出版していた。
 
 これが敗戦以来、つい先日まで続いていた日本です。
 
  あと一日で平成が終わり、令和の時代がそこまで来ています。「ばかの壁」の世も、終わりにしなくてはなりません。
 
  本日はこれまでとし、続きは明日といたします。
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青山道夫氏著『現代の家族法』 - 4 ( 常識があると理解できない、家族理論 )

2019-04-28 19:57:42 | 徒然の記
    15年ばかり前、養老孟司氏の『ばかの壁』が大ベストセラーになりました。詰まらない内容でしたから、すっかり忘れていました。
 
 何でわざわざ、昔読んだ本に言及するかと言いますと、86ページ以降の「マルクシズムの家族理論」の印象が、「バカの壁」そのものでした。反日左翼学者の氏と私の間には、越えられない「バカの壁」があり、理解し合うのは不可能と痛感しました。
 
  ・ソビエト・ロシアをはじめ社会主義国家の、「戦後の家族法」の基礎理論をなしたものは、いうまでもなく「マルクシズムの家族理論」である。
 
  ・マルクスならびにエンゲルスが、家族の本質と歴史、そして家族の社会的問題に、並々ならぬ関心を持って持っていたことは、数々の文献が示している。
 
  ・ここでは主として、 『共産党宣言』とエンゲルスの著作に基づいて、一応の概観を試みることにしよう。
 
 いよいよ博物館の陳列品に相応しい、輝くばかりの名言が綴られます。
 
 類は友を呼ぶの諺どおり、青山氏は似た者同士の、反日左翼大内兵衛氏と向坂逸郎氏の言葉を紹介します。二人の共著である『共産党宣言』の解説文ですが、これがまた岩波文庫ですから、知れば知るほど岩波書店の日本破壊には罪深いものがあります。
 
  ・『共産党宣言』は、共産主義者同盟の理論的にして、実戦的な綱領を示したものであるから、」「社会的に発展する特に資本主義の発展に関する、彼らの新しい、一般的理論が書かれていると同時に、当時の社会主義者の、「実戦的政治綱領」も述べられている。
 
  ・『共産党宣言』は、今では社会主義の不滅の古典である。文化発達の記念塔として仰ぎ見られるばかりでなく、尽きない泉として我々の生活の中に、理論的及び政治的な智慧の流れを送っている。
 
 え、本気ですかと、今なら学生が疑問を抱くのでしょうが、昭和30年代の学生は氏の言葉を信じました。簡単に語れば良いことを、難しい言葉でややこしくするのが反日左翼の文章です。
 
 これは88ページの文章ですが、「マルクシズムの家族理論」とやらが、章の終わりの103ページになってもハッキリと書かれていません。『共産党宣言』の賛美があるばかりですから、息子たちと、訪問される方々のため、それらしき理論を独断で選びました。
 
 〈 マルクシズムの家族理論 〉
 
    1.    家族の廃止
 
    2.   両親による、子供の搾取の廃止
 
    3.   単なる生産用具としての、婦人の地位の廃止
 
    4.   唯物史観に根拠づけられた、資本主義社会とは異なる、一夫一婦制の確立
 
    5.   婦人の解放
 
 「ばかの壁」を越えた人間には、理解できるのでしょうが、壁を越えられない私には、何のことか分からない言葉が並ぶだけです。
 
 だらしなく流れる牛のよだれのような文章が、切れ目なく続きます。途中でヘーゲルやカントなど哲学書を挿入し、氏はこの分かりにくい文章が、知的な証明とでも思っているのでしょう。
 
 まずは氏が、家族をどのように捉えているかを知ることから紹介します。
 
  ・これまでの一夫一婦制は、決して個人的性愛の果実でなく、これとは絶対に、無関係であった。
 
  ・それは自然的条件の上にでなく、経済条件の上に、すなわち自然発生的な私有財産の勝利の上に樹立された家族形態であった。
 
  ・家族における男子の支配、子供は男子で、彼の子であることを要し、女性はもっぱら、彼の富の相続人と定められている子供を産むこと。ただこれだけが、ギリシャ人によって公言された「一夫一婦制」の排他的な目的であった。
 
 日本のことかと思えば、ギリシャの話です。「一夫一婦制」が男女の愛に絶対的に無関係であった・・・氏は何が言いたいのでしょう。
 
  ・このように、男性の女性に対する支配として発生した「一夫一婦制」は、必然的な矛盾を伴った。その矛盾は、男性の側における買淫と、女性の側における姦通である。
 
 何の話かと訳が分からなくなりますが、氏は大真面目です。ここまで真剣だとすると、氏の家庭もそうだったのでしょうか。
 
  ・資本主義社会における「一夫一婦制」は、当事者の階級的地位によって制約された結婚であり、それは社会主義国体制下で、純粋な性愛に基づく「一夫一婦制」が生まれるまで解決されないのである。
 
 氏の説明を、自分なりに言い変えますと、こう言うことなのでしょうか。
 
  ・資本主義社会の「一夫一婦制」は、男が女性を支配するものだから、純粋な愛情でなく、淫らな性愛でなされるものである。
 
  ・本当の「一夫一婦制」は、階級の無くなった社会主義の国で出来上がる。
 
 今も日本は資本主義社会ですが、多くの男たちは女性を支配せず、むしろ尻の下に敷かれているのではないでしょうか。「かかあ天下」の方が円満に行くという、庶民の知恵もあります。
 
 一方で「亭主関白」は、女性の側から見た「家庭円満策」で、亭主を盛り立てながら実権は主婦が握っているという、「一夫一婦制」です。
 
 私の意見も一面の事実に過ぎませんが、それにしても氏の意見にはうなづかされる事実が、ありません。日本の夫婦全般に該当していないと、そんな気がします。
 
 本日は氏の理論の入口を紹介しましたので、次回はもう少し進めます。
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青山道夫氏著『現代の家族法』 - 3 ( 反日左翼学者の特徴 )

2019-04-27 13:36:54 | 徒然の記
  青山氏の著書の3回目です。
 
  ・今日、西欧民主主義国家は、福祉国家を志向している。周知のように、「ゆりかごから墓場まで」の標語に示される、社会保障の前進がその理想として語られている。
 
  ・しかしイギリスの学者ホブマンは、それは、共産主義と個人主義の妥協の産物である、と述べている。だからこれは、不完全ながら社会に提供した単なるモデルに過ぎない。
 
 と言い、氏は社会主義賛美論を展開します。
 
  ・社会主義国家においては、ともかくもマルクシズムの家族理論という、明確な基礎の上に「家族立法」がなされている。
 
  ・西欧民主主義国においては、イギリスのような福祉国家ですら、このように明確な基礎理論は存在していない。
 
 ソ連の崩壊とともに、マルクス主義が破綻するとも知らずに、このような意見を述べています。反日左翼の彼らが、岩波書店から著書を出し、上野氏のような恥知らずを育てたと知れば、批判したくもなります。
 
 反日左翼学者の特徴を挙げますと、次のように分かりやすく、単純でハッキリしています。
 
   1. マルクス主義への崇拝と信仰 だが宗教は否定する論理破綻者
 
   2. 西欧諸国への憧れ、白人への憧れ つまり人種差別主義者
 
   3. 日本蔑視 日本酷評 郷土愛なし愛国心なし つまり根なしの浮き草
 
   4. 日本政府、自民党政府への敵対心 ソ連・中国・北朝鮮への忠誠者
 
   5. GHQによる洗脳の無自覚 自分ではGHQを利用しているつもりの愚か者
 
   6. 日本の歴史・文化の知識ゼロ 又は理解能力ゼロ
 
 列挙していると朝が来ても続けられ、切りがありませんので、著書を先へ進めます。
 
  ・英国教会は、正式な手続きを踏んだ婚姻儀式の挙行を、強く呼びかけていた。
 
  ・18世紀後半の「ハードウィック卿法」では、教会での挙式を婚姻成立の要件とし、違反者に対し厳罰を科した。この法律は、植民地には適用されないことから、アメリカでは、当事者のみによる婚姻、いわゆる、コモンロー ( 民事 ) 婚が行われた。
 
 現行法で3つに大別されている、イギリスでの挙式形態を紹介しています。
 
   1. 英国教会の儀式による挙式
 
   2. 指定された建物内で行われる、その他の宗教の儀式による挙式
 
   3. 役所において行われる、民事婚的挙式
 
 これらの儀式を行う前に、当事者はまず予備行為を行わねばなりません。上記 1.に関する氏の説明を紹介します。
 
 〈   1.  英国教会で行う場合の予備行為 〉
 
        ・ 婚姻予告の公表は当事者の属する教会において、挙式に先立つ3回にわたる日曜日に、牧師によってなされる。
 
        ・ 第一回目の公表日の7日以前に、牧師に対し書面で、氏名、住所、居住期間を、通知しなければならない。
 
        ・ 挙式は公表が完了した後、三ヶ月以内に、公表のなされた教会で行われなければならない。
 
 氏は詳細に説明していますが、ほとんどの部分を省略します。私が知ってもらいたいのは、キリスト教の、特にカトリック教会が、いかにヨーロッパ諸国で力を持ち、市民を支配していたのかという事実です。
 
 教会は煩雑で、手のかかる様式を守らせ、守らなければ罰金や厳罰を課していました。中世のヨーロッパ諸国は絶対王制でしたから、国は王が支配していました。その王の上にローマ法王が君臨していたのですから、教会がどれほどの権力を持っていたかが想像できます。
 
 氏が、その事情を説明しています。
 
  ・市民社会以来の「家族法」、特に「婚姻法」、「離婚法」の発展の後をたどるならば、それは教会法への反抗であり、反抗を通じての人間理性に基づいた、「家族法」の形成であったと見ることができる。
 
 私はブログの第一回目で、氏が日本の家族法を語った言葉を再び紹介します。
 
  ・このような封建的遺制は、明治民法にも強く残存した。
 
  ・この法のもとでは、親子関係は、極言すれば、権威と恭順によって支えられる武家階級の、封建的、儒教的イデオロギーによって支配され、天皇制強化ための「家族国家理念」と結びついていたのである。

 王制とローマ法王の支配に縛られたヨーロッパは酷評せず、日本国民だけが、封建制度で支配されていたと説明していましたが、ヨーロッパも同じです。王様と法王による二重の支配を受けたのですから、むしろもっと酷かったのではないでしょうか。
 
 日本の方が素晴らしいと、言いたいのではありません。日本だけが封建的、家父長的悪法の支配を受けた、後進国の様に語るのをやめたらどうかと、意見を述べています。
 
 地方紙の千葉日報でさえ、時々「両論併記」をします。著名な教授なら、氏も見習うべきでしょう。故人の著書は訂正不可能ですから、出回っている所を回収し、国立博物館に展示したらどうかと提案しています。回収責任者は、東京大学と岩波書店ではないかと思います。
 
 本日はここで終わりとし、次回は氏が評価する「社会主義国の家族法」について、紹介します。
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青山道夫氏著『現代の家族法』 - 2 ( 東大名誉教授、上野千鶴子氏 )

2019-04-26 10:03:42 | 徒然の記
  「家族法」は別名「身分法」とも呼ばれ、「親族法」と「相続法」という二つの体系を持ちます。それぞれの法は、さらに次のようになります。
 
  1.  親族法 ・・・ 婚姻、  離婚、  親子関係  ( 実子、庶子、養子 ) 、  親権など
 
     2. 相続法 ・・・ 相続人、  相続の承認及び放棄、   遺言、   遺留分など
 
 「家族法」は国により時代により様々な変遷があますが、氏はこれを3つに分け、主要国ごとに説明しています。
 
  ・ 西欧民主主義国群 ( イギリス、フランス、アメリカ )
 
  ・ 社会主義国群  ( ソ連、東欧諸国、中華人民共和国 )
 
  ・ 日本の家族法
 
     氏は「社会主義国家群の家族法」を最も高く評価し、「西欧民主主義国家群の家族法」については、相応の評価をしています。元来「家族法」は、權利に目覚めた個人が確固とした人格を持つ社会が、前提となっていると、氏は説明します。
 
 確立された個人は、フランス革命によって初めて生まれ、確立された個人とは市民階級とか、ブルジョアジーなどと呼ばれます。「確立された人格を持つ個人」は、フランスとイギリスで生まれ育ったという説明です
 
 ほとんどの反日左翼の学者がそうであるように、氏もまた、市民革命のなかった日本を、西欧に比べ未発達な国として考え、未熟な近代国家と言います。
 
 著書の2ページ目で、カルレ・レビットの言葉を紹介しています。
 
  ・本当の市民社会と言えるものは、古代のポリスにも、東洋の国家にも存在しなかった。
 
  ・それは、ヨーロッパのキリスト教国にだけ、それもフランス革命における、第三階級の解放以来ようやく現れたものである。
 
 フランス革命を過大評価しているのは、西洋かぶれの日本人学者だけかと思っていましたが、そうではなかったようです。
 
 気を強くした青山氏の意見を、続けます。
 
  ・西欧の市民階級だけが文字通りの解放を、家父長権から、絶対王制の圧政からの解放を実現した。
 
  ・そして彼らだけが、権威から解放された自由にして自立した個人であるという理念に基づく、市民社会を確立したのである。
 
 西欧が、特にフランスが民主主義の先駆者であり、手本であるという考え方は、戦後の反日左翼学者たちが共有しています。沢山本を読むと、同一パターンの愚論だと分かってきます。
 
  ・近代的な個人主義は、ヨーロッパで生まれました。ルネッサンスや、ルターの宗教改革が、抑圧された個人を解放しました。
 
  ・しかし日本は、こうした先進国に比べると、自分の力で個人の解放や改革をしていません。戦後の民主主義と同じで、上から与えられたものを手にしているだけです。日本は、まだまだ遅れた国です。
 
 生徒に日本がダメな国と教えたのは、日教組の教師たちでしたが、青山氏のような著名な教授や岩波書店が、言うので日教組が協力したのでしょうか。全国画一の反日教育をした、元凶の一人がこの学者ということになります
 
 
 令和の時代が来ます。そろそろ愚かしい反日教授たちの、定型的愚論から卒業しなくてなりません。彼らを放任していると、日本がダメになります。この心配が杞憂でないことを、昨夜私はネットの新聞報道で知りました。
 
 「社会学者の上野千鶴子、12日の東大入学式で述べた祝辞が反響を呼ぶ。」
 
 タイトルに比べると、記事の中身は挨大したことでなく、
 
  日本では「女性差別」が続き「女性の社会進出」が遅れている、こんなことではダメだ
 
 という祝辞でした。氏について名前だけ知っていましたが、別途経歴を調べて驚きました。
 
    ・日本のフェミニスト  社会学者  東京大学名誉教授
 
    ・専攻は、家族社会学、ジェンダー論、女性学
 
    ・「NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)」理事長
 
    ・「ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク」の、共同代表
 
 氏は青山氏の流れを汲む、反日左翼教授でした。教壇に立つだけでなく、市民活動家です。調べた情報には、こんな余計なことまで書いてありました。
 
  ・2012年12月には、朝日新聞の「悩みのるつぼ」で、男子中学生から、自分の男性としての性処理について、どうしたら良いかの相談があり、
 
   熟女に、やらせてと頼めばいい、と回答した。
 
 さらには、雑誌で述べている彼女の言葉も紹介してありました。
 
  ・おまんこ、と叫んでも、誰も何の反応を示さなくなるまで、わたしは、おまんこと言いつづけるだろう。
 
 こういう人物が挨拶をする東大とは、どこまで堕落してしまったのだろうと言葉を失いました。これが青山氏のような、反日左翼教授が育てた学生の成れの果てです。
 
 日本には昔から、恥の文化があります。
 
 あからさまな言葉避け婉曲に表現することで、互いの意志を伝えてきました。上野氏はまさに、「日本文化」と「伝統」の破壊者です。それなのにマスコミは批判せず、氏を「社会科学者」として紹介するだけです。
 
 「社会学者の上野千鶴子さんが、12日の東大入学式で述べた祝辞が反響を呼んでいる。」
 
 記事にした朝日新聞も、上野氏を「名誉教授」にしている東京大学も、腐り切った新聞社と大学です。
 
 本日は怒り心頭のため、ブログをここでやめます。続きは次回としますが、不愉快でならない方は、ご訪問をおやめください。
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青山道夫氏著『現代の家族法』 ( 帝大教授と岩波新書 )

2019-04-25 19:05:07 | 徒然の記
  青山道夫氏著『現代の家族法』 ( 昭和39年刊 岩波新書 )を、読了。
今ではすっかり破綻した社会主義思想ですが、この思想が人類の理想郷を語ると信じられていた頃、この本は出版されました。
 
 反日左翼学者の著作は、学生を中心とした若者を惑わせ、「お花畑」の住民を育成しました。このような悪書を、何度もブログで取り上げ、戦後を象徴する記念品として一まとめにし、国立博物館に展示すれば良いとも提案してきました。
 
 氏の著作も間違いなく、記念品的悪書の一冊ですが最後まで読みました。明治35年生まれの氏は、昭和53年に76才で亡くなっています。
 
 氏の略歴を、紹介します。
 
  ・宮城県出身。東京帝国大学法学部卒
 
  ・昭和19年九州帝国大学教授
 
  ・昭和38年九大を定年退官」
 
  ・大倉高等商業学校(現東京経済大学)教授  西南学院大学教授 
 
  ・戦後の「家族法」の改正にあたり、民主的な改革を主張
 
 本が出版された昭和39年に、日本ではどのような出来事があったのかを参考のため調べました。

    ・東京オリンピック  (日本の金メダル16個)

    ・東海道新幹線開通   (東京-大阪間 4時間 2,480円)

    ・東京モノレール開業

    ・王貞治55号ホームラン日本記録

    ・海外旅行自由化

    ・ケネディ大統領暗殺

    ・新潟地震発生   (死者26人)

    ・日本武道館開館

 亡くなった人物をあれこれ言いたくありませんが、内容は日本酷評と社会主義賛美のひどい本です。今なら、シールズのような愚かな学生でない限り、氏の本を読むとは思いませんが、油断ができません。氏は九州大学を退官後、西南学院大学、東京経済大学で、教授を務めています。
 
 東京経済大学と言いますと、昨日のブログ「千葉日報の間違い記事」で取り上げた、徐京植( ソ・キョンシク )氏と同じ大学です。徐教授が、在日コリアンの大嘘の著作を書いたのが、平成24年ですから、反日左翼思想が東京経済大学で生き続けている印になります。
 
 著作の概要について、「はしがき」の中で氏が説明しています。
 
  ・現代の文明諸国の「家族法」は、その国家体制に対応し、「資本主義国家の家族法」と、「社会主義国家の家族法」と、この二つに、大別することができるであろう。
 
  ・本書では、第一部で西欧民主主義国家の家族法を、第二部で社会主義国家の家族法を論じ、第三部で日本の家族法を、概観することにした。
 
 国立博物館に陳列すべき、記念品的氏の意見が述べられています。
 
  ・今世紀に、マルクシズム理論にもとづく社会主義国家が成立したことは、人類の歴史に画期的意義を持つものであることは、いうまでもない。
 
  ・われわれ「家族法」研究者も、これら「社会主義国家の家族法」を研究することに、深い関心を持たざるを得ない。
 
  ・本書はこれを、総合的に論じたものとして、多少とも意義を持つことができれば幸いである。
 
 氏は人類の歴史に画期的意義を持つ、「社会主義国の家族法」について説明し、封建的、非近代的「日本の家族法」を酷評します。
 
 「日本の家族法」、特に「旧民法」では「家」が優先されて、「個人の人権」、「個人の自由」、「男女平等」という思考が欠けていました。それはその通りですから、私は黙って読みました。
 
  ・親子関係を制度として把握するとき、わが国の場合は、封建的、家父長的、家族制度が長く続き、母子関係に比し父子関係が重視され、父子関係の中でも特に父と男の子の関係、なかんずく長男との関係が偏重されたことが、特徴である。
 
  ・夫婦関係までが、男の子を生むという目的のためのみ存在するように、考えられた。
 
  ・このような封建的遺制は、明治民法にも強く残存した。
 
  ・この法のもとでの親子関係は、極言すれば、権威と恭順によって支えられる、武家階級の封建的、儒教的イデオロギーによって支配され、天皇制強化ための「家族国家理念」と結びついていたのである。
 
 今なら、反日左翼の紋切り型の分析かと、苦笑しますが、学生の頃でしたら信じたかも知れません。東大卒の九大教授が語り、岩波新書とくれば、学生はほとんど疑いません。
 
 新旧民放を比較する氏の説明を要約し、箇条書きにします。
 
〈 明治民法 〉
 
   1. 家や戸主の制度が、近代的な親子関係を妨げてきたこと。
 
   2. 子の婚姻に、父母の権威が不当に干渉したこと。
 
   3. 親権者として、父系・父権的色彩が強かったこと。
 
   4. 家督相続人として、長男が優越的地位を占めたこと。
 
〈 改正民法 〉
 
   1. 個人の尊重と、両性の平等の原理にもとづいている。 
 
   2. 親子関係に残る、封建遺制というべきものを、一応除外したこと。
 
   3. 家を、廃止したこと。
 
   4. 親子関係の完全な民主化のためには、まだ問題が遺されていること。
     (  保守勢力が、家族制度の復活を要求する足がかりが残存していること。 )
 
 反論もありますがここでは述べず、西欧民主主義国家の家族法と、社会主義国家の家族法に関する、氏の説明を先に紹介します。ちょうどスペースが無くなってきましたので、本日はここで終わります。
 
 「家族法」の話をつまらないと思われる方は、スルーしてください。しかし息子たちは、我慢しなければなりません。父権を振り回す旧弊な人間だから、こう言うのでなく、民主的な現代の父親として依頼しています。
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千葉日報の間違い記事 - 3 ( 大院君の布告 )

2019-04-24 17:26:32 | 徒然の記
  千葉日報の記事というより、共同通信社の記事なので、本日からそのように書きます。同社は、日本最大の通信社であるだけでなく、世界でも指折りの巨大通信社です。
 
 一説では美智子様を通じて皇室との関係もあり、マスコミ界で大きな力を持っていると言われています。日本世論の誘導や情報操作も、その気になればやれますし、国際問題についても、国民の知らない多くの事実を知っている組織です。
 
 それだけに私は、「在日コリアン」の記事にこだわります。両論併記をせず、片方の意見だけを大きく報道する姿勢に疑問を呈します。在日コリアンは、日本でずっと差別されただけの存在だったのか、被害者だったのか。
 
 日本が敗戦となったとき、多くの在日朝鮮人たちが、共産党とともに武装蜂起しました。火炎瓶闘争という激しい暴力闘争が頻発し、治安に当たる警官と衝突し、多数の負傷者が双方に出ました。暴力革命を目指していた共産党は、左翼信奉者の日本人だけでなく、差別されていた朝鮮人も利用しました。
 
 代表的な争乱が、「吹田事件」と呼ばれているものですが、こうした争乱への朝鮮人の参加数は、30万人だったとも言われています。各地で騒動を起こす彼らを、政府は治安維持のためにも朝鮮へ戻そうとし、吉田茂総理はマッカーサー元帥に相談しています。
 
 しかし朝鮮が南北に分かれ、戦争状態にあったため帰還作業は困難を極めました。
 
 在日朝鮮人の多くが共産党の党員であったり、その親派でしたから、反共を国是とする韓国が受け入れるはずがありません。かといって国交の無い北朝鮮とは、交渉する手段がありません。GHQを動かし国際赤十字の協力を得て、やっと実現したのが北朝鮮への帰還事業でした。
 
 最近になり、事実が世間に出るようになりましたが、これを見ますと、日本政府のというより、彼らの国である韓国と北朝鮮に責任があります。もっと言いますと、マルクス主義を信じた彼らが韓国に拒否され、自分たちも韓国行きを拒否したのですから、すべて自己責任でしょう。
 
 それなのに戦後の日本国内では、事実に反する意見が広がりました。
 
 こういう状況がなぜ続いたのかは、「温故知新」の読書が教えてくれました。敗戦以後、岩波新書をはじめとして日本の出版界は、左翼主義に傾きました。反日左翼・グローバリストたちが、洪水のように著作を出しました。社会主義を人類の理想と信じる彼らは、ソ連や中国や北朝鮮を素晴らしい国と賞賛しました。
 
 軍国主義の日本は、国民を困窮のどん底に落とした酷い国だと批判し、彼らの著作が多くの国民に読まれました。変節した一流の学者の意見をマスコミが取り上げると、本や新聞が売れて儲けになります。反日で商売になる日本が、こうした流れで生まれました。
 
 息子たちに言います。
 
 在日韓国・朝鮮人たちの実態が世間に伝わらなかったのは、反日学者とマスコミのせいです。政府が都合の悪い情報を隠していると、国会で野党が追及していますが、戦後73年にわたり、彼らが国民に隠してきた事実と発信した「大嘘」に比べたら、どっちもどっちです。
 
 在日コリアンが、日本から差別されたと騒ぎますが、息子たちのためもっと昔の話をします。明治の初めに溯り、当時の政府の努力を説明しなくては、公平な意見になりません。
 
 イギリスがインド、オランダがインドネシア、フランスがインドシナを植民地としていた時代の話です。明治政府の元勲たちは、列強の侵略から日本を守るためには、中国や朝鮮との連携が不可欠と考えました。
 
  ・明治元年、日本は対馬藩を介し、朝鮮に新政府発足の通告と、国交を望む交渉を行いましたが、朝鮮側に拒否されました。
 
  ・明治3年、明治政府はさらに使節を派遣しましたが、相手にされませんでした。
 
  ・更に明治5年に、旧対馬藩主を外務卿として派遣しますが、朝鮮は頑として応じず、
 
  ・逆に明治6年以後は排日の風潮が強まっていきます。
 
  ・政権を握っていた大院君が、布告を出しました。
 
    「日本夷狄に化す、禽獣と何ぞ別たん。」
 
    「我が国人にして、日本人に交わるものは死刑に処せん。」
 
 この意味は、「日本人は未開の民族で、鳥や獣と同じである。」「日本人と交わった者は死刑にする。」でした。
 
 当時釜山にいた、明治政府の外交官たちは、この布告を見て怒り、ここから政府内で「征韓論」が沸騰しました。
 
 ご先祖様たちが礼を尽くして接しているのに、韓国の大院君はこういうあしらいをしました。在日コリアンの人々に、「差別を始めたのは、どっちだ。」と言いたくなります。
 
 しかし過去の事実を知らない多くの日本人は、在日の大嘘にうなづくばかりです。
 
 もしかすると共同通信社の社員も歴史の知識がなく、在日の大嘘を信じているのでしょうか。鷹揚なのか、お人好しなのか、馬鹿なのか、しっかりしろと言いたくなります。
 
 長くなりましたが、気の毒でもある千葉日報社への苦言です。なんの解決にもなっていませんが、本日で終ります。
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千葉日報の間違い記事 - 2 ( 両論併記の大切さ )

2019-04-22 21:27:42 | 徒然の記
 〈 4月8日の記事 〉・・共同通信社の配信記事 ?
 
  明記されていませんが、内容から見てこれはおそらく共同通信社の配信記事と思います。
 
 記事の概要は、戦争や差別で文字を学ぶ機会のなかった、在日コリアン一世の金芳子 ( キム・パンジャ ) さん88才が、初めて文字を学び、辛かった過去を鉛筆で綴った。その証言が本として出版された、というものです。
 
 記事を、紹介します。
 
  ・在日コリアンは戦後日本国籍を失い、社会保障から排除され、外国人登録で指紋押なつを義務つけられた。
 
  ・コリアン自身の運動などにより、国民年金や、国民健康保険への加入が認められ、指紋押なつも廃止された。
 
  ・しかし1926年 ( 昭和元年 ) 以前に生まれた人は、今も年金が受けられないままだ。川崎市「ふれあい館」に集うハルモニらは救済を求め、同市を含む各地の自治体は、無年金の外国人高齢者に福祉手当を支給するようになった。
 
 ・「青丘社 ( せいきゅうしゃ ) 」は、一世がコミュニティーの中心にいなければならないとして、識字学級に加え、食事や歌を楽しむサークル活動、訪問介護、デイサービスなどを実施している。
 
 在日コリアンの老人たちが、市とNPO法人 ( 青丘社 )の協力で、暖かくされている話は美談ですが、気にかかるのは記事の書き出しです。
 
 「国籍喪失」、「社会保障からの除外」、「指紋押なつ」など、政府が非人道的な扱いをしたという文章です。読者が、彼らを密入国の不法滞在者と知っていれば、政府の対応が間違っていると考えないはずです。世界のどこの国でも、密入国者には厳しい対応をします。
 
 しかし在日コリアンの学者の著書や反日新聞の記事は、この密入国と不法滞在の事実を故意に隠したまま、日本政府を批判します。
 
 共同通信社の記事も、
 
  「在日コリアンは、日本の植民地主義の犠牲者である。」
 
 という、間違った前提で書かれています。前回のブログで私が指摘した徐氏・金氏と同じ思考です。
 
 息子たちに言います。
 
 疑問に思うのは、喋っている在日の嘘つきより、マスコミの姿勢の方です。彼らは日本人なのに、なぜいつまでも反日を止めないのか。もしかすると会社を経営しているのは日本人でなく、日本を敵視する韓国人と中国人なのかと、そんなことまで考えたくなります。
 
 疑問の記事の紹介を続けます。
 
  ・京浜工業地帯に近い桜本周辺には、戦前からコリアンが集まって暮らす。
 
  ・川崎市は1988 (  昭和63  )年、コリアンをはじめとする外国人と、日本人が交流する場所として「ふれあい館」を開設。運営を受託する「社会法人青丘社」が、識字学校を始めた。
 
  ・青丘社の事務局長、三浦知人 ( 64 ) が解説する。
 
  ・民族差別の中、ハルモニ ( 韓国・朝鮮語で、おばあさんの意味 ) たちは、 一番苦労して、道を開いてきた歴史の生き証人です。鉛筆を持つことが、ハルモニが自分の人生を振り返る機会になった。僕らも、多くのことを学んだ。
 
 三浦氏はネットで募金を募るなど、仲間と協力して本の出版にこぎつけます。出版の背景には、別の要因もありました。
 
  ・2015 ( 平成27 ) 年、在日コリアン排斥を叫ぶデモが桜本に迫り、住民や支援者が体を張って止めた。
 
  ・国はその翌年、差別を煽るヘイトスピーチ ( 憎悪表現 ) の解消に向けた、対策法を制定。だが差別的なデモや、集会が各地で続く。
 
 と、記事は説明し、再度三浦氏の言葉を紹介します。
 
  ・桜本の町は、確実に良くなった。でも世の中には、朝鮮人を殺せという人がいる。社会との対話、情報の発信をしなければならない。
 
 「識字学校」で長年ボランティアを続ける、鈴木宏子氏 ( 81 ) の言葉も、紹介されています。鈴木氏自身、学習や旅行などで、一世とつき合いを深めるうちに、日本と韓国、北朝鮮の歴史の現実について気づかされたと言います。
 
  ・のほほんと過ごしてきた自分を見直し、考えるチャンスをもらった。私はハルモニと出会ったことで、人生の終盤を豊かに暮らせています。
 
 在日一世の金芳子 ( キム・パンジャ )さん88才の言葉が、記事を締めくくります。
 
  ・昔のことは、普段ふたをしている。本当は、思い出すのがつらいの。
 
  ・戦争が終わって、何年経つのか。差別が続くなんて、泣いても泣ききれない。
 
  ・今更帰れと言われても、帰るところはありません。もうそろそろ、こんなことは止めにして、仲良く暮らしましょうよ。
 
 キム・パンジャさんの言葉には、多くの人が共感し、仲良く暮らそうという気になります。嫌韓の私さえ、そんな気持ちになります。キムさんの話は、嘘ではありません。日本人が、韓国北朝鮮人を蔑視してきた過去は間違いのない事実です。
 
 だから私は、日本人が在日コリアンを蔑視してきたことを恥とします。しかし新聞に求められるのは、「両論併記」です。特定の個人の話だけを報道するのでは、全体を語ったことになりません。
 
 スペースが無くなりましたので、「両論併記」については次回とします。
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千葉日報の間違い記事 ( 在日朝鮮人問題の大ウソ )

2019-04-22 19:31:34 | 徒然の記
  千葉日報は郷土紙として、私が誇りにしている新聞です。
 
 日本を憎み、批判攻撃することしかしない朝日新聞に比べると、小さな地方紙でも、キラリと光る報道魂を持つ稀有な新聞社です。
 
 マスコミ全体が、反日左翼の記事であふれている今日なので、会社の利益を考えれば、反日左翼グローバリズムの記事の方が、読者増につながります。日本の新聞、特に地方紙は利益優先の流れのまま、日本叩きの記事を沢山掲載しています。
 
 朝日新聞と千葉日報は象と蟻ほどの大きさなのに、千葉日報は「両論併記」を守っています。巨大な共同通信社が、反日左翼記事を配信しても、千葉日報は、紙面のどこかに独自の取材記事で、「両論併記」をしています。
 
 私は情に弱く、情がからむと多少の矛盾には目をつむる短所があります。
それでも言うべきことを言うのが真の読者だと、融通の利かない面もあります。それだけに、3月18日と4月8日の記事が見過ごせなくなりました。
 
 2件の記事の概要を紹介します。
 
 〈 3月18日の記事 〉・・中身は、共同通信社の配信記事 ?
 
 ・「ちばオピニオン」と言うコラムで、約半ページの大きな記事です。
 
 ・「改正入管法」が成立したことを受け、在日韓国民団・千葉県本部団長の金ジントク氏の意見が、顔写真入りで掲載されています。
 
 〈 4月8日の記事 〉・・共同通信社の配信記事 ?
 
 ・紙面全部を使った、写真入りの記事です。記事のタイトルを紹介します
 
     「鉛筆で綴る歴史の証言」
 
       「コリアン一世の言葉が本に 」
 
 〈 3月18日の記事 〉の記事から紹介します。
 
 在日韓国民団・千葉県本部団長の金ジントク氏の意見です。
 
  ・昨年12月に成立した「改正入管法」が、今年4月1日から施行される。
 
  ・人口の減少で深刻になる人手不足を補うため、外国人材を登用する新たな仕組みを作ろうとする趣旨は、理解できる。
 
  ・しかし外国人材を、住民として受け入れるのか、機械のような、使い捨ての労働力としてしか見ないのか、受け入れ態勢が不備で不明瞭だとの指摘に、日本政府は真摯に耳を傾けてほしい。
 
 金氏の意見は、悪名の高い「外国人研修制度」についてです。厚生労働省、経済産業省、法務省が関係する制度で、推進団体は、「財団法人国際協力研修機構」 、略してジッコ ( JITCO )と言う、政府の外郭団体です。
 
 この問題については「ねこ庭」の過去記事で取り上げていますので、詳細は繰り返しません。「外国人研修制度」に関する氏の意見は正論なので、私は政府への苦言にも賛成します。
 
 しかし次の意見には、首をかしげずにおれません。
 
  ・私は在日大韓民国国民団の一員として、在日外国人の先駆者である私たちの足跡を踏まえ、「改正入管法」への所見を述べたいと思う。
 
  ・「在日韓国・朝鮮人」は日本の植民地支配によって、故国から渡日せざるを得なかった人々に端を発する。
 
  ・最大で236万人が全国各地に居住していたが、1945 ( 昭和20年 ) の解放 ( 終戦 ) 後、その多くが帰還した。
 
  ・諸般の事情で日本に残留した者が65万人いて、これが今日の私たち在日の基盤である。
 
  ・在日は日本人として渡日したにもかかわらず、「サンフランシスコ条約」発効後、国籍選択の自由もなく一方的に国籍を剥奪された。
 
 4年前の5月、徐京植 ( ソ・キョンシク )氏の著作、『在日朝鮮人てどんなひと?』を「ねこ庭」で紹介しました。徐氏は東京経済大学の教授で、在日に関する説明は、金氏の意見と同じでした。
 
 徐教授も、現在日本に60万人の在日朝鮮人がいる原因について、次の二つを上げていました。
 
  1. 植民地支配のため朝鮮での生活が破壊されたので、生活の場所を求めて
   やって来た。
 
  2. 戦争中に不足した労働力を補うため、強制的に動員された。

 4年前の徐氏の説明も、今回の金氏の話も同じです。4年前の過去記事で、私は徐教授の大嘘を政府資料をもとに明らかにしました。それをまた氏が繰り返すだけでなく、千葉日報が記事にしています。
 
 またかと思われる方もいると思いますが、4年前の過去記事の一部を紹介します。
 
  ・しかし強制的に徴用された朝鮮人の内、戦後日本に残ったのは、本人の意思で日本に留まった245名です。あとの59万9千人余、つまり両氏が言う60万人の朝鮮人は、戦中戦後のどさくさにまぎれ、職を求めて密航してきた者とその子孫たちです。
 
  ・息子たちのため徐教授の言う数字を、政府が発表した数字をもとに正しく修正します。敗戦時に日本にいた在日韓国・朝鮮人は下記1.と2. を合わせた数字になります。約230万人です。
 
   1.   徴用工とその家族等  ➡︎   北朝鮮への帰国者  
             170万人         170万人     
                 ( 245名を除く)           
 
 
   2.   不法入国の密航者   ➡︎  残留在日
      60万人          60万人
                  ( 245名を含む)
 上の図式で分かる通り、徴用工とその家族は全員北朝鮮へ帰国し、残留している60 万人は不法入国の密航者です。
 
 以上が過去記事の一部ですが、氏はいまだに事実を捏造した意見を喋っています。
 
  「在日は、日本人として渡日したにもかかわらず、」「サンフランシスコ条約発効後、国籍選択の自由もなく、」「一方的に国籍を剥奪された。」
 
 当時は朝鮮が北と南に分裂し、互いに戦争状態にあったため、在日朝鮮人の帰還は困難を極めました。在日朝鮮人の多くは、共産主義者を弾圧する韓国への帰国を躊躇し、韓国政府も又在日朝鮮人の受け入れを拒否しました。
 
 結局赤十字の斡旋のもとで、北朝鮮への帰還が、大々的に行われることとなり、170万人が日本を後にし、残りの60万人は自分の意志で残った245人を除くと、すべて密入国者です。
 
 この事実のどこを見て、氏は日本政府を批判しているのでしょう。入国を拒否した韓国政府に代わって、不法残留を認めた日本に感謝すべきというのが事実なのです。

 60万人の在日朝鮮人の多くは、職を求めてやって来た密航者ですから、これが植民地支配の結果だと、氏が決めつける根拠がありません。
 
 労働力が不足となり全国から徴用工が集められましたが、金氏のいう強制的な徴用というのは、朝鮮人だけの話でなく日本人も同じでした。 
 
 3月18日記事は「改正入管法」とは、関係のない別の話です。
 
 今の時期になぜ千葉日報社が、金氏の意見を大きな紙面で報道するのか、不思議でなりません。氏の主張は在日問題の間違った宣伝と、日本政府への批判です。意見の大嘘が明らかになっている現在なのに、千葉日報の経営陣は何を間違ってこんな記事を掲載したのでしょうか。
 
 残る4月8日の記事は、次回の紹介といたします。
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高橋正衛氏著『昭和の軍閥』 -6 ( 「統帥権干犯」 の一人歩き )

2019-04-22 09:25:59 | 徒然の記
  『昭和の軍閥』の6回目です。氏の叙述に従い進めていきます。
 
  ・隊付 ( たいづき ) 将校という呼称は、軍隊で慣用的に使用された言葉である。
 
  ・「幕僚」と「隊付将校」との関係は、外面的に浅薄な見方をすれば、「天保銭組」と「無天組」、あるいは「事務所」と「現場」という関係に酷似している。
 
  ・「軍隊」は、文字通り「隊」であるから、兵の全員と将校の大部分は隊付であり、「隊」は将校の通常の勤務場所である。
 
  ・「隊務」という言葉があるが、これは将校が連隊で兵を訓練、教育し、演習を重ねることをいう。将校の大部分は、その軍人生活を「隊付」で終わる。
 
  ・「陸軍省」、「参謀本部」、「教育総監部」を、「陸軍中央三官衙 ( かんが ) 」と言い、この軍の中枢部を、陸大を出たエリート軍人が占めている。」
 
  ・彼らは、短い二年の「隊付将校」を経験すれば、将官 ( 少将・中将・大将 ) になる。
 
  ・従って、生涯を兵と共にする「無天の将校」たちには、当然「天保銭組」の将官への根強い反感がある。一方で兵を直接指揮し、兵を動かす命令権を持っている彼らには、指揮官としての誇りがある。
 
 軍の特質を考える上で、ここは大切な説明です。
 
 「兵に直接命令できるのは、隊付将校である。」
 
 という、原則が語られています。
 
 序列が上なら兵は誰の命令でも聞くのでなく、金の肩章を沢山つけた軍人でも、兵を直接動かすことはできません。これが軍の鉄則であり、ここを分かっていないと、「5・15事件」や「2・26事件」の正しい理解ができません。
 
  ・「隊付将校」には、わずかな隊付の経験しかない「天保銭組」に、兵営の苦しみや兵の気持ちが分かるかという自負もあった。
 
  ・兵のほとんどが農民出身であるため、「隊付将校」は、「農兵一体」というのが軍隊の本当のあり方だとも、考えている。
 
  ・昭和初頭の政界、財閥の乱脈ぶりと、農村の貧窮の状況とその原因を史実に則って調べてみれば、誰にでも分かる庶民の悲惨さと政治の乱れがある。
 
 昭和5年当時の出来ごとを、別途調べてみました。
 
  ・ロンドンで「海軍軍縮条約」が調印され、幣原外相が国民の負担軽減に成功したと、成功談話を発表
 
  ・しかし浜口首相が、これに反対する暴漢に東京駅で狙撃され、重傷を負う。
 
  ・都市では、「鐘紡争議」、「東京市電首切り反対争議」、「富士紡川崎工場の賃下げ・首切り反対争議」など、労働争議が頻発。
 
  ・農村では、生活困窮のため娘たちが売られ、色街で体を売る娼婦となる。
 
  ・政府は、農村救済のため当時の金で7000万円を融資。
 
 こうした社会情勢を見て、軍人が「国内改造思想」を抱き、熱望します。同じ思想を口にしても、「無天組将校」と「天保選組将校」は中身が違います。この違いを氏が説明しています。
 
  〈 無天組将校の「国内改造思想」 〉 (  2・26 事件  )
 
    ・隊付将校の多くは、兵と同じ農村出身者
 
    ・彼らは、親や兄妹の窮状が座視できない
 
    ・彼らは、「君側の奸を排し「天皇陛下の親政によるまっとうな政治」を熱望
 
    ・理論的裏付けをしたのが、在野の活動家である北一輝
 
  〈 天保銭組将校の「国内改造思想」 〉  (  5・15 事件  )
 
    ・天保銭組将校は、裕福な良家の出身者が多い
 
    ・彼らの改造思想は、「西郷隆盛の征韓論」以来の、「大陸問題」、「満蒙問題」
 
    ・一貫して変わることのなき、伝統的な、陸軍最高の基本政策
 
    ・「満蒙一体化政策」を推進するための、国政の主導権狙い
 
 彼らが「5・15事件」と「2・26事件」を起こした背景には、こうした現実がありました。「隊付将校」たちを支援したのは、「皇道派」と言われる将軍や司令官たちでしたが、陛下の怒りを知ると保身へと舵を切り、処刑されたのは将校たちだけでした。
 
 長い間、民間人の北一輝の処刑が疑問でしたが、氏のおかげで理解できました。
 
 氏の著書は、「5・15事件」や「2・26事件」だけでなく、「血盟団事件」や軍部の「人事問題」など、まだ多く語られていますが、ほとんど過去のブログで取り上げているので重複します。
 
 氏に教えられ、新しく確認した事実だけを紹介することにします。
 
 「統帥権干犯」と言う言葉は、戦前の軍人が考え出し乱用したものと、多くの人が思っています。政治家やマスコミに干渉させないため、軍人が使い始めたと、私も長い間そう思っていました。しかしこれは間違いでした。
 
 氏の意見を紹介します。
 
  ・昭和5年の4月、政友会の犬養毅と鳩山一郎らが、ロンドン条約問題につき、「統帥権干犯」でないかと、浜口内閣を攻撃した。
 
  ・軍令部長加藤寛治と軍令部次長末次信正が、これに呼応し、右翼団体と共に、「統帥権干犯論」に拍車をかけた。
 
 以前に読んだ本からの引用ですが、今回氏が同様の説明をしていましたので、「統帥権干犯論」を持ち出したのが、犬養、鳩山の両氏であったことを再認識しました。
 
 「明治憲法」が、天皇を神聖不可侵としていましたから、この言葉は、水戸黄門の印籠のように、相手の言論を封じてしまう力を持ってしまいました。
 
 軍人内閣を攻撃するため持ち出された言葉が、いつのまにか、軍を正当化する言葉に変化したのですから皮肉なものです。政治家が、不用意な発言をしてはならないことが、この一事で理解できます。
 
 つまらない失言を続け、桜田オリンピック担当大臣が更迭されましたが、「統帥権干犯論」とは及びもつかない、レベルの低い話でした。自民党議員の質の低下が、よく分かったところで、『昭和の軍閥』の紹介を終わりに致します。
 
 紹介は終わりましたが、高橋氏が提起した課題はこれから私たちが抱えていく宿題です。忘れないようにしたいと思います。
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