ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

NHKは、報道の手本を示すべし

2013-06-29 23:45:13 | 徒然の記

  NHKスペシャル、「ニッポン観光革命」を見た。

 どうすれば日本の観光を活発にし、産業の柱にまでもって行けるか。

 出席者の顔ぶれから推察し、若者向けの番組なんだろうと思う。係争相手の中国と韓国も参加し、と言うより、NHKが、隣国との和解に知恵を絞る工夫が、伝わってくる企画だった。

 政治が絡むと、何もかも不愉快な口論になる隣国とも、観光となれば気持ちがほぐれてくる。観光先進国としての韓国を持ち上げ、観光客に国を開こうとする中国を誉め、NHKも努力している。

 こうなると韓国人や中国人も、率直に自分の意見を述べ、日本人も素直に耳を傾ける。以前見た番組では、政治問題を討論したため、司会の三宅氏が立ち往生し、なんとも詰まらない番組になっていたが、幸いにも今回は、スムーズな進行で無難に見ることができた。

 今の私は、韓国や中国を誉める気にならないが、それでも、こんな試みで庶民レベルの対話が生まれるのなら悪いことではない。こうした金のかかる、それでいて地味な番組は、資金力のあるNHKにしか出来ないので、見守っていいのではないかと思う。

 最近はニコニコ動画で、チャンネル桜等々から、反日メディアに関する情報を得るので、NHKも以前のように、素直な気持ちで見られなくなっている。

 だから本音を言うと、現在は、NHKを含め新聞も月刊誌も、すべてのマスコミが、私の中で騒いでいる。NHK社員の平均年収が一千万円で、会長の給与が総理大臣より多いなどと聞くと、眉をしかめたくなる。マスコミの特権に胡座をかき、人道主義という言葉を使い偏った報道するのでは、NHKも反日の朝日とあまり違わない。

 国民から受信料を徴収し、公共放送として存在するのなら、少なくともNHKは朝日の反日売国報道に関し、国民に警鐘を鳴らすくらいの気構えがいるのではなかろうか。金太郎飴みたいな、反日マスコミ報道に同調せず、もちろん右翼の脅しにも屈せず、中庸の報道とはどんなものであるのか、手本を示してもらたい。

 とっかかりは、反日一辺倒の沖縄のマスコミ報道に対し、天下のNHKが正面から向き合ってはどうか。立派な番組を国民のために作るのなら、社員の高額な給与だって、誰も惜しいとは思わないはずだ。

 この程度の「みみずの戯言」でも、中国なら即刻取り締まられるだろうが、日本国では咎められない。というより、無視されるという方が正しい表現か。

 それもそのはずだ。国民が仰天するような、鳩山氏のたわ言も、何も咎められていない。「鳩の戯言」に比べたら「みみずの戯言」は、はるかに慎ましく罪がない。

 NHKも私のブログを目にしたら、そう言うに決まっている。

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梅雨の晴れ間に読んだ本 ( 青樹明子氏 )

2013-06-27 12:08:56 | 徒然の記

 青樹明子著『北京で学生生活をもう一度』( 新潮社刊 )、を読了。

 これも、図書館でもらった本の中の一冊だ。梅雨の晴れ間に相応しい、奇妙に明るい本だった。中国や中国人が好きでたまらないというのだから、こんな日本人がいるのかと驚かされ、いても当然かと納得してみたり、予想しなかった心の振れを経験した。

 乱読の面白さが、ここにある。

 昭和30年に、愛知県に生まれたという彼女は、私より11才若いだけなのに、やることなすこと大胆不敵で、とても真似が出来ない。彼女はなぜか、中国への興味と関心が強く、40才になると同時に貯金を全部下ろし、何もかも投げ捨、単身北京での語学留学に出発する。

 今からざっと11年前で、鄧小平の余命と、香港返還が秒読みになった頃の話だ。

 出会った先生やクラスメイトたち、あるいは市井の人びととの交流が、書かれているのだが、留学決断の唐突さに呆れつつ、息もつかずに読んだ。私ならきっと我慢できない中国人の自己中心的、一方的主張を聞かされても、「ここまで徹底できるなんて凄い。」と、逆に感服してしまう彼女だ。

 男の私だってそうはいかないのに、丸見えのトイレや、汚れた風呂場や台所も、郷に入っては郷に従えと、潔く受容する。腹を立てたり、不満をぶちまけたりしながら、それでもめげず、周囲に順応する逞しさは脱帽に値する。

 彼女の強さの一つは、ギョウザでも野菜の煮物でも、何でも美味しいと喜ぶ、食べ物への適応能力だろう。特有の素直さ ( 厚かましさ ) と、飾り気の無さ ( ぶしつけさ ) が、周りの中国人たちに好感を抱かせたのが、受け入れられた秘密なのかも知れない。

 今ひとつは、彼女が政治向きの話をほとんどしていない、というところにある気がする。意識して避けたのか、周囲の人間が気を使ったのか、傍若無人な中国人が、どうして彼女にそんな配慮をしたのか、大きな謎である。

 「内外有別」とは、内と外で区別をつけるという意味で、人間関係に当てはめると、家族親戚親しい友人と、他人もしくは顔見知り程度の者では、接し方に雲泥の差がある、ということらしい。

 内は味方、外は敵で、中国人は身内や親しい友人のためなら、犯罪を犯すことも厭わないのだと、彼女は語る。だが彼らと、真の友人となるのは至難の技で、一緒に住んだからと言って、友情が生まれるとは限らないと述べている。

 日本人も、同じでないかと思ったりするが、その程度の差が、天と地ほどの相違だ。ジキルとハイドも顔負けの変貌を見せ、内と外の顔は、日本人など、足元にも及ばない落差がある。

 彼女の滞在記は単なる感動物語や、目出たし目出たしの人情話ではない。

 こんな目に会っても、ほんとに中国が好きなのか、彼女は、気持ちを偽っているのでないかと、ページをめくる手を、何度か休めたが、結局彼女の中国への思い入れは変わらなかった。

 青樹氏は、いわゆる左翼の活動家でもなく、普通のキャリァウーマンである。私に言えるのは、日本で得られる情報だけでは、中国の実態が掴めないのではないかと言うことだ。自分の知らない何かが、この世にはまだあるということだ。それを教わっただけでも、私は彼女に感謝する。

 図書館にもらった無料の本も、馬鹿には出来ない。だから千葉市にも、感謝すべきなのだろう。千葉県民であることも有り難いと、今日は素直に感謝しよう。青樹氏を見習って・・。

 ただし、いつまで続くかが問題だ。

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都議選の結果について ( 民主党大敗 )

2013-06-25 14:53:22 | 徒然の記

 自民党が勝ち、民主党が大敗した。

 自民は解散前の39人を20人増やして59人になり、民主は43人が15人に減少し都議会第1党から第4党に転落した。当然の結果だと思う。新聞は明確な主張が無かったので有権者にアピールしなかったと言っているが、大敗の原因はハッキリしている。

 自分の国を憎み歴史や文化を否定し、身勝手な中国や韓国に肩入れする政党の議員が、都民からソッポを向かれたということ。

 どうしてマスコミには分からないのか、あるいは分りたくないのか、何時ものことなので大手マスコミの主張に本気で耳を傾ける気にならない。まして批判票が、今後は共産党に集まって行くとでもいうような主張は、笑止千万というものだ。

 どんなに頑張っても無くならないヤクザと同様に、この世には必要悪があり、今では共産党がそんな存在だ。政権をとれば崩壊したソ連や、中国や北朝鮮みたいな独裁国家を作るに決まっているのだから、本気で共産党のことを考える人間は、物好きな者を除けばどれほどの人数がいるというのか。

 そんなことより、私の心配は自民党大勝の後に来るものにある。このまま参院選に自民党が勝ち、安倍総理が憲法を改正し、日本を自分で自分の国を守るという普通の国にした後のことである。

 最近私はYOU TUBEで過去の記録動画を見て、大本営発表や、軍人政治家たちの尊大な姿に触れている。私は日本を普通の国にしたいと願っているが、天皇絶対で軍事一辺倒の戦前に戻って欲しいとは考えていない。

 もうその頃は生きていないのだろうが、子供や孫たちのために、穏やかで平和な国であって欲しいと願っている。だから私は、大手マスコミの変節が心配でならない。大東亜の建設、万世一系、聖戦・皇軍、天皇の赤子と、先頭に立って国民を煽動したのは、新聞やニュース映画会社だったから、変わり身の早いマスコミには油断ができない。

 今の彼らは、戦前の自分たちがやったことを国民に語らず、反省もせず、それどころか中国、韓国、北朝鮮と一緒になり、「歴史認識が間違っている」「過去の軍国主義と侵略への反省が足りない」と、日本を貶している。盗っ人猛々しいとは、まさにこのことだ。

 「赤信号、みんなで渡れば怖くない」と、世の中を踏み違えるのは、彼らが言う無知な国民でなく、無恥な彼らマスコミでだ。それを知る賢明な都民がいたことを、都議選が教えてくれた。マスコミの煽動に惑わされない国民が、これからも増え続けるであろうことを、都議選の結果に見る。

 久しぶりの晴天なので、今は心も爽やかに明るい。

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河南省のエイズ村 ( 農民の不幸を伝えない、朝日新聞 )

2013-06-19 22:03:38 | 徒然の記

 曇天の空が広がり、吹き荒れる風が庭木を痛めつけ、丹精した花をなぎ倒している。自然の気まぐれを、無念の思いで眺めるしかできない無力さがある。

 本日、フランス人ジャーナリスト、ピエール・アスキ氏が書いた、『中国の血』( 文芸春秋社刊 ) を読了した。

 今日の天気に相応しい冷酷無惨な話で、書評する気になれないほどだ。初めて知ることばかりで、中身の凄まじさに言葉を失った。

 ひと言で言えばこの本は、人口約一億人の中国河南省に出現した、エイズ村に関するレポートである。エイズ感染の経路は、通常なら麻薬の注射によるものか、不自然な性交渉かに起因するが、河南省では「輸血・採血」によるものがほとんどだと言う。

 著者の説明を、紹介する。

 「血液が商品になることに目を付けた、地方政府の役人たちの提唱で、1992年から1995年に展開された、〈売血運動 〉 がその発端である。」

 「400CCの血液を売るだけで、50元が手に入るとなれば、年収数百元と言う貧しい農民たちが、飛びつかないはずがない。」

 「同省衛生庁の責任者たちには、これが新しい経済発展につながる解決策と、写ったのだった。金儲けの誘惑と衛生的配慮の欠如、私腹を肥やすための、闇の血液収集センターの増加など、それらがこの大惨事を招いた主要因である。」

 「衛生庁のマニュアルでは、採血した血液を遠心分離器にかけ、血漿だけ取り出し、残った血液、再び売血者の体内に戻すという方法を取った。」

 「遠心分離機は、一回毎に殺菌する必要があるのにこれをせず、さらに悪いことに作業を早めるため、複数の売血者の血が混ぜられた。」「河南省政府は、HIVキャリャが数千人と発表したが、中国人専門家は30万人と言い、エイズ対策活動家によれば、50万から70万人と、発表されている。」

 「さらに百万人、2百万人だという人も居る。」「信頼性の高い、組織的な調査が行われないばかりか、その数を知ろうという意識が欠如しているため、正確な数は誰にも分からない。」

 無知な農民たちが死亡してしまえば、問題が終わると高をくくる河南省の役人たちは、事件をひた隠しにし、エイズの実態調査や省外への報告を許さず、逆らう者を国家機密への挑戦者として弾圧した。

 変な病気で、周りの人間が亡くなって行くと、最初は不思議がっていた農民たちも、やがてエイズという病気を知り、原因も知るのだが、守ってくれるべき政府の役人が相手では、どうすることもできない。

 しかも、河南省の役人のナンバーワンとナンバーツーは、今年の政権交代で、習近平体制を支える8人の中に名を連ねている。

 つまり、李長春と李克強だ。中国の闇の深さと言えば良いのか、見捨てられた農民たちの悲惨さと言うべきか。人権尊重を唱える欧米諸国の大統領や首相たちは、知っていながら中国訪問時に、江沢民にも胡錦濤にもこの話をせず、もっぱら経済関係の強化に力を入れた。

 こうした救いのない事実を、アスキ氏が詳細に説明しているので、読後に言葉を失う。日頃は嫌悪せずにおれない中国人だが、こうした悲惨な状況を知らされると、同情と憤りを感じる。人道主義の朝日新聞も、日本で報道していないが、それでいいのだろうか。

 弱い者の立場に立ち、権威に立ち向かうと言う朝日の考えの中には、中国の農民は含まれていないのだろうか。朝日新聞の人道主義は、ねこ庭に咲く花をなぎ倒す無情な風のように、吹き荒れる気まぐれな風なのだろうか。

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