ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

ロシア転覆、中国破綻、隆盛日本

2020-01-31 22:37:53 | 徒然の記

 長谷川慶太郎氏著『ロシア転覆、中国破綻、隆盛日本』( 平成27年刊 実業之日本社 ) を、読み終えました。

 氏は保守系の経済評論家と言われ、日本を評価し、賞賛する学者です。私が知る、保守系の評論家としては、他に宮崎正弘、上念司、三橋貴明氏などがいますが、未だに何となく馴染めません。

 私は日本を愛し、日本を非難・攻撃する中国や、韓国・北朝鮮に対し、嫌悪感を抱いていますが、だからと言って、何が何でも日本が素晴らしいと、考えている訳ではありません。敵対する隣国をこき下ろし、悪様に言い、溜飲を下げると言う趣味もありません。私は、自分が偏見を持っていると自覚していますから、求める情報は、なるべく普遍的で妥当な事実を得たい、と言う気持でいます。

 長谷川氏の著書を読み終えましたが、残念ながら、学徒としての満足感はありませんでした。著書は5年前の、平成27年の出版ですから、氏の理論が正しいとすれば、ロシアも中国も、韓国も北朝鮮も破綻し、国が転覆していなければなりません。しかし現実には、どの国も変わらず存在し、今もって日本を攻撃、批判しています。

 数字に弱い私は経済や財政に疎く、彼らが使う数字への反論データを、持っていませんから、その時は黙って聞くしかありません。しかし、時間の経過という神様が、私を助けます。今にも破綻すると言いながら、4年も5年も現状のままなら、氏の理論に無理があるのだと、教えてくれます。90パーセントの事実を説明しながら、10パーセントの誇張 ( 捏造 ) を加え、読者を惑わすというのなら、反日・左翼の学者とどこが違うのでしょう。 

 これまで私は、左系の学者たちへの批判に力を傾けてきましたが、保守と言われる学者に対しても、誇張や捏造については指摘したくなりました。息子や孫たちのことを思えば、右にも左にも間違いがあると伝える方が大事だ、と考えたからです。無知な人に喜ばれ、本が売れるからと言って、偏見の思想を広めるのなら、社会を騒がせるという害こそあれ、日本のためにはなりません。

 話が飛びますが、国会質疑を見ていましても、野党の攻撃は、「桜を見る会」について集中しています。かっての「モリ・カケ」問題と同じで、こんなものは社会を騒がせるだけの事案で、いわば国政の些事です。お花畑の国民には、総理のごまかしがよく見え、「安倍憎し」の世評を大きくしますが、線香花火のような一過性の見せ物に過ぎません。もっと大切な議論があるのに、政治家たちは本気で討議しません。

 数を制している自民党が、のらりくらりと答弁し、野党はテレビ中継を意識し、受けを狙った、中身のない議論を仕掛けるだけで、誇張と捏造という点において、経済学者の偏向理論と似ています。長谷川氏の著作を読みながら、私は、国会中継の空疎な質疑を思い浮かべていました。

 本当なのか誇張なのか、氏の説明によりますと、安倍総理は、氏の意見を取り上げ政策に反映していると言います。凄い人物だと、そんな風に考える読者もいるのでしょうが、私は違います。「こんな学者の意見に、従っているのなら、」「総理も、大した政治家ではないようだ。」と、失望します。

 本論は明日からと致しますが、総理が重用するという長谷川氏の経歴を、本の裏扉から転記し、一区切りとします。

 「国際エコノミスト、昭和2年京都生まれ。」「昭和28年、大阪大学工学部卒業。」「新聞記者、雑誌編集者、証券アナリストを経て、」「昭和38年に独立。」「昭和58年に出版した『世界が日本を見習う日』で、」「第三回石橋湛山賞を、受賞した。」

 まだ続きますが、後は氏の著作の紹介ですから、省略します。別の情報で知りましたが、氏はすでに故人となられています。私が留意すべき点は、反論できない人を余り酷評してはならない、ということでしょう。

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共同通信社に巣食う害虫 - 3 ( 慰安婦問題偏向記事を書く記者 )

2020-01-29 18:02:27 | 徒然の記

 同じく共同通信社が、全国の地方紙に配信している「追想 ( メモリアル ) 」記事の続きです。

 「慰安婦を歴史に残す」と頑張った、森川万智子氏への追悼記事です。ペテン師吉田清治の嘘から始まり、植村記者の捏造が加わり、朝日新聞の社長が辞任すると言う、恥ずべき慰安婦問題を、それでも追求したと言うのですから、私の理解を超える人物です。

 慰安婦は、韓国人に限らず、日本人でも薄幸の女性がほとんどです。一人一人を追っていけば、同情せずにおれない過去を背負っています。森川氏は、戦時中の慰安婦の数は、日本人女性の方がもっと多数であったことや、彼女たちがなぜ名乗り出ないのかと、一度でも考えたことがあるのでしょうか。インタビューし記事を書けば、日本のマスコミがもてはやし、反日家たちに喜ばれる・・、そんな環境下での活動ですから、私は何の評価もしていません。

 それどころか、氏の記事は日本人の心を傷つけ、反日の韓国政府を喜ばせたのですから、許せるものではありません。森川氏の行為は、国連人権委員会で、捏造の資料を作成している反日・日本人団体と同じ行動です。記事には「共同通信社 三好典子」と、記名がありますが、この記者も前記福島氏と同様、「共同通信社に巣食う害虫 」の一人と、私は考えます。

 記事を見る気にもなれませんが、それでは息子たちに伝えられませんから、止む無く読みます。

 「森川氏は、福岡県生まれ。」「高校卒業後、当時の郵政省に入省。」「女性差別に直面して、労働運動に。」「20年勤めて、同省を退職。」「福岡市に居を移し、市民運動に身を投じ、」「慰安婦問題に取り組むようになった。」

 これが、氏の略歴です。一体三好記者は、森川氏の経歴のどこに心酔したのでしょうか。( 分からないことは余計な詮索をせず、先に進むのが無難です。)

 「韓国人元慰安婦・文玉珠さん(1996・平成8年死去)の、足跡を辿り続け、」「亡くなる直前の、昨年9月半ばも、」「韓国で取材していた。」

 「旧日本軍に無理やり連れ回されたのに、公式の記録もなく、」「歴史から、抹殺されようとしている。」「だったら、私が書くしかない。」「私たち女性が、慰安婦の彼女らを、歴史に残さなければと、」「その道半ば、急逝した。」

 森川氏だけでなく、この記事を書いた三好記者も、世間の常識に疎いのでしょうか。もはや慰安婦たちは、軍が連れ回したのでなく、軍の後を追いかけていた女衒たちが引き連れていたのだと、誰もが知っています。歴史から消えようとしているのは、朝鮮人の慰安婦だけでなく、日本人の慰安婦も同じです。と言うより、森川氏たちは、最初から日本人女性を無視し、歴史から消し去っています。氏の理由づけは、自分を満足させるための屁理屈としか、私には聞こえません。

 森川氏が半生をかけることになった、文さんとの出会いは、平成4年でした。ビルマでの集会で、文さんが「軍事郵便貯金」をしたと言う証言を聞き、衝撃を受けたと言います。

 「私が長く勤めた、下関局では、」「軍事郵便貯金を扱っていた。」「こんな風につながるなんて、と興奮気味だった。」

 ネットの検索で別途調べましたところ、文さんの証言によると、ビルマの慰安所で将兵の相手をした際の料金は、兵士が1円50銭、下士官が2円、少尉~大尉2円50銭、少佐~大佐3円だったそうです。兵隊の給料は、上等兵が6円40銭、二等兵・一等兵が5円50銭と言いますから、彼女たちは性奴隷でなく、対価を得ていた売春婦だったと、森川氏はなぜそこに目を向けなかったのでしょう。

 それ以来森川氏は、文さんの貯金払い戻し運動を開始し、20回近くも韓国の文さんを訪ね、話を聞くなどして、『文玉珠 ビルマ戦線楯師団の「慰安婦」だった私』と言う一冊にまとめます。なぜそこまでするのかと言う、三好記者の疑問に、「女性文化賞」を得たとき、彼女が答えています。

 「慰安婦だった時のことを、文さんは、」「私は人間じゃなかった、と言っていた。」「その経験に負けなかった文さんに、圧倒された。」「文さんとの出会いが、人生の失敗を重ねていた、」「私を立ち直らせてくれたと、話した。」

 「失敗が、何かはわからない。」「ただ女性への差別に、今よりずっと声をあげにくかった1990 (  平成2 ) 年代、」「理不尽に屈しない姿は、周囲を励ましていたはずだ。」

 これが、三好記者の結びの文章です。明治や大正時代ではあるまいに、平成2年の頃、森川氏の声や姿が、どのように周囲を励ましたと言うのでしょう。それよりも日本を汚染した、氏の反日活動の方がずっと問題だと私は思います。もしかして、三好記者は、共同通信社の中で、女性差別に悩んでいるのでしょうか。それでなければ、森川氏の行動にここまで肩入れし、記事にまでする動機が思い当たりません。

 本日で、共同通信社に巣食う害虫のブログを、終わりますが、後味の悪い記事でした。

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共同通信社に巣食う害虫 - 2 ( 偏向記事を書く記者 )

2020-01-29 13:29:23 | 徒然の記

 共同通信社が、全国の地方紙に配信している不定期記事の中に、「追想 ( メモリアル ) 」があります。社会に貢献した故人を忍び、その足跡を辿ろうと言う企画です。紙面を全部使い、毎回4名の著名人が登場します。今回1月22日の千葉日報には、吉田博美元参議院・自民党幹事長、緒方貞子元国連難民高等弁務官、フリーライターの森真智子、雑誌社社長金日宇( キム・イルウ )の4氏が並びました。

「民族学校の現場から、発信し続けた」「昨年10月7日69才で死去」「 " 南北統一  " を夢見て」

 金日宇氏 の記事の見出しが、これです。長い記事なので、割愛して転記します。

 「氏は、日本人の母と朝鮮籍の父の間に、東京で生まれた在日二世。」「朝鮮高校、朝鮮人大学校を経て、」「朝鮮総連の機関紙 " 朝鮮新報  " に入社。」「系列新聞の記者として、関西で、在日コリアンの動向などを、」「記事にした。」「1985 ( 昭和61 ) 年に、南北赤十字交流の、北朝鮮側代表記者の一人として、」「板門店経由で、ソウル入りした。」

 同社が紹介する金氏の経歴は、どれも私の嫌悪する在日の条件に該当します。

 1.  反日の韓国・北朝鮮政府と、一般国民は違うのではないか。

 2.  在日のすべてでなく、民団や朝鮮総連と関係する一部の在日だけを、嫌悪すべきでないのか。

 朝鮮大学は、別名在日スパイ養成学校と言われ、金一族への忠誠を誓う教育がされていると聞きます。北朝鮮側の記者の一員と言うのであれば、在日と言うより、北朝鮮人そのものでしょう。そのような人物を、なぜ共同通信社は、日本人の中に入れて追悼するのか、疑問が膨らみます。

 「氏は退職後、小さな出版社を立ち上げ、雑誌『朝鮮学校のある風景』を発行、」「民族教育の、さまざまなテーマを伝えた。」「雑誌は56号まで続き、妻の淑子さんは、」「二人でやり遂げた奇跡だったと、語る。」「南北統一を夢見て、懸命に生きた人生の集大成が、」「雑誌づくりだったと、淑子さん。」

 途中を割愛しますが、締めくくりが次の叙述で、最後に「共同通信 福島尚文」と言う記名があります。

 「子ども教育宝仙大学の佐野道夫教授は、」「民族教育を守ることこそが、在日朝鮮人の大事な仕事だと考え、」「南も北も同胞だとの立場だったと、振り返った。」

 「民族教育」の中身は、多くが反日の捏造教育で、日本への憎悪を植えつける内容ですが、福島記者は、説明を省略しています。彼も、もしかすると在日なのかもしれませんが、記事を読む限りでは、金氏がどのような反日活動家だったのか、読者には分からないままです。読む者はただ、立派な在日だったのだろうとと、そう思うだけです。

 ネットの情報を探し、金氏の人生の集大成という、雑誌の記事を見つけましたので、ついでに紹介します。

『朝鮮学校のある風景』編集部 金日宇  2015年1月 5日 

 「日本政府からは、高校無償化の対象から、朝鮮学校だけが排除されている。」「大阪府、大阪市からは、就学援助金が全額カットされた。」「大抵の朝鮮学校は、グラウンドも狭く、」「プールもないところがほとんどで、」「水泳授業は、近隣の公立学校などを使わせてもらったりしている。」

 「運営費、教職員人件費や教材費が、全て税金でまかなわれている公立学校や、」「私学と違い、朝鮮学校は自力自闘だ。」「保護者の教育費負担は、相当高くつく。」「経営が苦しい上に、上記のような日本政府・自治体の心ない迫害で、」「経営がますます苦し く、最近朝鮮学校の教師は、」「給料遅配が当たり前、ほとんどボランティアみたいな境遇だという。」

 「しかし、教師も生徒もそんな苦しさをものともせず、」「民族教育を守ろうと、明るく活気のある学校作りをしている。」「また、基本科目は、日本の学習指導要領を満たすものとなっており、」「語学教育などは、日本政府や自治体が、その先進性に驚く程の高水準だ。」「極右や、政府文科大臣が指摘するような、反日教育などしていない。」「日本によって、朝鮮が植民地支配されたなどの歴史的事実は、」「しっかり教えているが、本当のことだから仕方がない。」

 「朝鮮学校を迫害する維新の会、橋下・松井よ。」「彼ら朝鮮高校の生徒達は、大阪の代表だ、大阪の財産だ。」「一日も早く迫害をやめ、国際人権規約で明確に保障されている、民族教育を認めよ。」

 「公立学校に通えば良いではないか、というのは暴論だ。」「公立学校で朝鮮語を、民族教育を教えているか?!」「朝鮮学校で行われている授業内容を、公立でも実施してはじめて、」「橋下も政府も、" 公立学校に通えば"と、言うことができる。」

 氏の言によれば、私も「極右」の仲間に入れられるのでしょうが、これでは反日をかき立てる、憎しみの雑誌でしかありません。「朝鮮が植民地支配されたなどの歴史的事実は、」「しっかり教えているが、本当のことだから仕方がない。」氏は述べていますが、この歴史的事実こそが捏造であり、反日教育なのですから、間違いなく、氏は私の嫌悪する、過激派の反日活動家の仲間です。そんな人物を賞賛する記事を、全国配信するのですから、共同通信社もおかしな会社です。

 在日の中にも、日本人と共生している人々がいるのと同様に、共同通信社も全体を否定するのは正しくありません。日本人と共生し、日本を大切にしている社員もいますから、福島尚文氏のような記者を、「共同通信社に巣食う害虫  」と特定し、区別しようと思います。

 今回は、ここで終わりますが、次回はもう一人の「共同通信社に巣食う害虫  」を、紹介いたします。

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共同通信社に巣食う害虫 ( 在日問題 )

2020-01-28 21:29:07 | 徒然の記

 ハルバースタム氏の著作への書評は、前回で終わりましたが、アメリカの黒人問題と人種差別が終わったわけではありません。同様に、日本での在日韓国・朝鮮人問題も、依然として残ったままです。

 人種差別を始めたのは朝鮮の大院君ですが、今となれば、日本も負けずにやり返していますから、互いの国民は原因がどっちがどっちか、分からなくなっています。日本も朝鮮も、政府がらみで対立し、自分の都合の良いことしか伝えませんから、事情を知らない国民は、相手を憎み、攻撃するしかできなくなっています。

 これまで読書した結果から言いますと、捏造の話を作り上げ、しかもそれを教科書で教えていますから、私は韓国・北朝鮮の方が、悪質だと思っています。「慰安婦問題」、「徴用工問題」、「旭日旗問題」、「韓国海軍によるレーダー照射問題」と、最近の事件を見ても分かりますが、横車を押しているのは韓国側です。

 一方日本はと言いますと、具体的な言いがかりはしませんが、国民の多くはそんな韓国を軽蔑し、嫌悪しています。何をしても悪口雑言が浴びせられ、憎悪されるだけですから、私もいい加減うんざりしています。アメリカの黒人問題のように、銃を乱射したり、刃物で殺傷したりはしませんが、根強い不信感と苛立ちが、双方に存在しています。

 憲法改正について、国論が二分されているように、おそらく「在日」問題も、私たちの意見は韓国・北朝鮮を蔑視する者と、そうでない人間の二つに分かれているはずです。マスコミの調査によれば、憲法改正については、40対60で改憲反対者の方が多いとなっていますが、在日に関する国民の割合は、20対80で、韓国・北朝鮮嫌悪者の方が多数と言う結果が出ています。

 私も、韓国・北朝鮮嫌悪者の一人ですが、最近少し変化しています。いつだったか、在日の老人の話を動画で知って以来、強い偏見を修正しました。

 「反日で騒ぎを起こしているのは、在日の一部なのです。」「90%の在日は、日本人と同じ学校へ通い、日本人と仲良く暮らしています。」「一部の過激な活動家のために、真面目に暮らしている在日は、迷惑しています。」「むしろ、日本政府に取り締まってもらいたいくらいです。」

 在日韓国・朝鮮人が60万人いると言われますから、その10 %が過激な反日活動家だと言うのなら、騒いでいるのは、せいぜい5、6万人です。この5、6万人が、民団や朝鮮総連と結びつき、本国と一緒に反日活動をしていることになります。

 そこで私は、在日の彼らをひとまとめにするのでなく、最近次のように考えようとしています。

 1.  反日の韓国・北朝鮮政府と、一般国民は違うのではないか。

 2.  在日のすべてでなく、民団や朝鮮総連と関係する一部の在日だけを、嫌悪すべきでないのか。

 3.  日本社会に同化し、仲良く暮らしている在日を、嫌悪したり、差別したりしてはならない。

 学生時代に、仲良くしていたのに、疎遠になった二人の友がいます。本国の政府が突然、反日を主張し始めたためでした。50年以上前の話ですが、嫌悪も差別もなかった朴君と閔君との会話を思い出すと、あんな彼らとなら、元通りになれる気がいたします。ただし彼らが、その気になっているかどうかに、左右されますが・・。

 いずれにしましても、韓国・北朝鮮人の全てを嫌悪し、差別し続けると言うのは、正常なことではありません。 仲良く暮らしている80%の在日の人々のためにも、正しいことではありません。時間がかかるとしても、私は努力するつもりです。

 随分長く語りましたが、表題の「共同通信社に巣食う害虫」とは、まだ結びつきませんので、とうとう「ねこ庭」の主人もボケが始まったかと、誤解する人がいるのかもしれません。これだけの前置きと、準備をしなくては語れないテーマなのだと、どうかご理解をいただきたいと思います。

 本題には、次回から入ります。

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『幻想の超大国』 - 17 ( 戦後の外務省は、害務省なのか ? )

2020-01-27 14:20:16 | 徒然の記
 綿花の摘み取り機の普及により、南部から黒人たちが大移動したため、人種問題が北部へ波及し、全米的なものになったと氏が説明しました。米国の黒人問題の概略を知ったところで、別途在日問題について述べます。
 
 朝鮮との交流は古代からありましたが、日本人の朝鮮蔑視が始まったのは、私が知る限りでは明治維新以後の話です。山辺健太郎氏の箸『日韓併合小史』から、引用します。
 
 「明治元年、政府は新政府が成立したことを朝鮮に告げようと、対馬藩に命じて、国書を釜山の朝鮮の役人に渡した。」「国書の中に皇の字が使われ、対馬藩の副書に勅の字が使われていた。」「当時朝鮮は清国を上国として仰ぎ、皇とは清国の皇帝であり、勅とは皇帝の詔勅であり、朝鮮はこの点を咎め、言葉に誤りがあるとして受付けなかったのである。」
 
 列強がアジアを侵略している時、隣国朝鮮と国交を開き、互いに協力しようと呼びかける国書に彼らは応じませんでした。文章では煩雑になるため、時系列で箇条書きにすると、次のようになります。
 
 1.   明治2年 政府は直接外務省から役人を派遣したが、相手にされなかった。
 
 2.  明治3年、政府は三人の役人を派遣したが、朝鮮は窓口を対馬藩にするとして譲らず、決裂した。
 
 3.   明治7年、政府は対馬藩の宗氏を、外務卿の代理として正式に通知したが、回答なしだった。  
 
 4.  明治8年、政府の役人が、外務卿の書面を持ち、面会を求めたが、役人の服装が、洋服になっていたことと、書面の文字の使い方に苦情を言い、5ヶ月を費やしたが取り合われず引き上げた。
 
 朝鮮の政権を握っていたのは大院君ですが、尊大さにおいては、宗主国中国と同じでした。世界の文化の中心は中国であると言う中華思想は、もともと中国の漢民族のものでしたから、当時の清が漢を征服した異民族なので、朝鮮は自分たちこそが中華思想の後継者だと、密かに自負していました。
 
 ですから大院君は、日本を頭から相手にしていません。列強の侵略から国を守るべしと危機を語っても、世界情勢に疎い大院君には、日本が目障りでしかありません。それどころか大院君は、ひどい布告を出しました。
 
   「 日本夷狄に化す、禽獣と何ぞ別たん。我が国人にして、日本人に交わるものは死刑に処せん。」
 
 日本人は未開の民族で鳥や獣と同じなので、日本人を相手にした者は死刑にすると言う意味ですから、これでは日本政府が憤慨しても無理はありません。西郷隆盛を中心に、征韓論が出てきたのはこの時の話です。朝鮮への怒りと同時に、蔑視の念が政府内で強まりました。
 
 大院君の処置は、差別を遥かに超える非常識な仕打ちです。話しても分からない相手なら、力ずくでも説得すると、日本政府と朝鮮との本格的な対立が始まり、日清戦争、日露戦争へと繋がります。
 
 だから最初に民族差別を始めたのは、朝鮮です。今に始まったことでなく、昔から朝鮮政府は日本に対し、一方的尊大さがあります。慰安婦、徴用工問題なども、昔と同じ「言いがかり」と「捏造」です。慰安婦も徴用工も日本が強制連行し、奴隷のように酷使したから賠償金を払えと、これが彼らの主張です。
 
 慰安婦の話は朝日新聞の「大嘘」が明らかになりましたが、徴用工も同じ「大嘘」です。徴用工とは、戦時中の人手不足を補うため政府が徴用した民間人をですが、朝鮮人だけでなくその数倍の日本人がいます。しかし訴えている韓国人たちは徴用工でなく、職を求めてやってきた応募工です。証明する賃金台帳があるにもかかわらず、彼らは徴用工と言い張ります。
 
 国連の人権委員会で、事情を知らない外国の委員たちが、「在日朝鮮人60万人は、日本が強制連行した者なのに差別している。」と、非難しています。
 
 徴用工を強制連行したという事実だけでなく、在日朝鮮人60万人という彼らの数字も間違っています。政府が公表している数字を元に、説明します。
 
 日本が敗戦となった時、日本にいた韓国・北朝鮮人は徴用工を含め170万人でした。赤十字の仲介で、彼らの帰国事業が開始されましたが、韓国は在日の受け入れを拒否したので、彼らは北朝鮮へ帰国しました。
 
 日本残留を希望した245名を除くと、帰国者の人数は169万人でした。彼らの言う強制連行の韓国・北朝鮮人は、この時点で計算上は0名です。
 
 在日韓国・北朝鮮たちが言う 60万人とは何なのか。調べれば分かりますが、彼らは戦中・戦後のどさくさにまぎれ、職を求めて密航してきた者 ( 不法入国者 ) と、その子孫たちです。
 
 国連の人権委員会に提出された、反日日本人団体の資料は間違った数字をもとに作られています。外務省が、どうして正しい数字で反論しないのかと疑問でなりません。国際社会での議論では、控えめであることが美徳でなく、国益を台無しにする悪徳になりますが、外務省は姿勢を改めません。だから「害務省」と陰口を叩かれますが、そろそろ本気になって欲しいものです。
 
 すっかり書評を離れてしまいましたが、本日でハルバースタム氏とお別れします。沢山のことを省略していますが、私にはこれで十分です。興味のある方は、直接図書館で借りて読まれることを、お勧めします。
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『幻想の超大国』 - 16 ( 南部から北部へと大移動した黒人労働者 )

2020-01-27 08:10:12 | 徒然の記
  奴隷制度が法で禁じられても、黒人差別はなぜ無くならなかったのか。その理由を氏が説明します。
 
 「教育制度も黒人には、貧弱な教育しか受けられないようになっていて、」「黒人たちを、無知なままの状態で置くことで、政治的、法律的な差別を正当化しようとする意図が明らかだった。」「そうすることが南部の、経済的、社会的システムにとって、必要だったからである。」
 
 氏の主張は、アメリカ人として勇気のある意見です。黒人に対する間違った姿勢を、率直に指摘しています。国連人権委員会で日本を批判し委員たちは、日本政府にも、氏のような意見を求めているのだろうと思います。しかしそもそも日本には、アメリカにあるような激しい人種差別が存在していません。
 
 日本の反日左翼活動家たちは、在日韓国・朝鮮人だけでなく、沖縄人やアイヌ人についても、黒人同様の差別があると騒ぎ始め、新しい捏造資料を作成しています。
 
 私たちは、マスコミが伝えないとしても、反日の団体とこれを支援する野党政治家たちについて、知る必要があります。一体日本のどこに、アメリカの黒人問題のような、あるいは南ア連邦のような、過酷な差別があったのか。彼らが世界へ発信する針小棒大な資料が、日本の姿を歪めていることを許してはなりません。
 
 まして沖縄人は、異民族でなく歴とした日本人です。何のために彼らは、わざわざ騒動の種を撒こうとしているのか。反日左翼野党、特に共産党は、なにを考えてこうした活動に力を入れるのか。これはまた、別のところで検証しなくてなりません。
 
 在日韓国・朝鮮人への差別意識が、なぜ日本人の中に芽生えたかについては、黒人問題と同様、在日韓国・朝鮮人問題も、歴史の流れからしか説明できません。だからもう少し、氏の説明を読みます。
 
 「かって、南部の旧態依然たる法律制度のもとでは、黒人は警察力によって抑圧され、思うがままにコントロールされてきた。」「しかし1950 (  昭和25 ) 年代から、1960 (  昭和35 ) 年代にかけて、南部の綿花栽培が大きく変容し、人種問題もまた新たな局面を迎えることとなった。」
 
 「1950年代に起きた最も重要な変化は、綿花摘み取り機械の出現である。綿花の収穫が機械化されたことにより、南部の綿花産業は劇的に変容した。南部の大農園主たちは、何百、何千という黒人労働力を必要としなくなった。」
 
 「連邦政府が法律を改正し、労働者の社会保障の向上と最低賃金の保証を、綿花農場主たちに義務付けたため、彼らは誰も黒人を雇おうと思わなくなった。こうして、黒人労働者たちは、南部では必要とされない存在になった。」
 
 政府の法律改正と綿花の機械化の進展が、突然黒人を南部から締め出してしまいました。こういう事実は日本では教えられませんから、私自身年70余にして初めて知りました。アメリカの悲劇が、ここから新たに始まります。
 
 「アメリカ北部にはリベラルな政治風土があったし、仕事の口も豊富にあり、福祉も充実しているように見えたため、南部の黒人労働者たちは、白人労働者も含め、こぞって北部の州や大都市へと流れていった。」
 
 「かくして、アメリカ史上でも最大級の、人口の大移動が起きた。何百万人という貧しい黒人たち、教育もろくに受けておらず、現代の奴隷とでもいうべき境遇におとしめられていた人々が、家族ぐるみで南部の田舎を離れ、北部の大都市に移り住んだのである。」
 
 「しかし皮肉なことにそうした都市には、もはや彼らを受け入れるだけの余裕がなかった。」
 
 在日の韓国・朝鮮人の人々は、盛んに「差別された」と強調し、日本人の中にも同調する人間がいますが、アメリカにおける「差別」とは、そもそも歴史からして異なっていることを無視しています。「奴隷」という言葉と同様、同じ言葉を使っても、日本とアメリカでは「差別」の中身が違います。横道へ見れるのをやめ、氏の著書へ戻ります。
 
 「こうして、1960 (  昭和35 ) 年代半ばにさしかかる頃には、人種問題は、法律的、政治的な問題であるというより、それは、社会的、経済的な問題となり、人種差別と階級差別とが結びついたものとなった。」
 
 「南部から、北部の大都市に移った黒人たちを待っていたのは、都市の荒廃と、人々の冷淡さだけだったのである。経済的な理由から、彼らは事実上スラムにしか住むことができず、最低の仕事、最低の学校、最悪の環境に耐えていくしかなかった。」
 
 途中ですが、ブログのスペースがなくなりましたので、残りは次回とします。できることなら、次でアメリカの黒人問題と、日本の在日韓国・朝鮮人問題の違いを述べ、書評を終わりたいと考えています。
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『幻想の超大国』 - 15 ( 米国は昔から南北分断国家だった )

2020-01-26 20:23:18 | 徒然の記

 アメリカの特殊性について、昨日からの続きです。

 「独立後の1世紀の間、アメリカでは半分の州が奴隷制を認め、半数が認めていなかった。リンカーンの言葉を借りれば、アメリカは二つに仕切られた家だった。」「やがてアメリカは、南北戦争という悲惨な戦争を経ることで、国内の分裂と奴隷制に終止符を打った。」「しかし南部が再び古い秩序に回帰し、新たな奴隷制度を築き始めるのにそう長い時間はかからなかった。」

 私は学校で、南北戦争後のアメリカからは、奴隷制度がなくなったと教えられましたが、違っていたのです。

 「奴隷制度は法律で禁じられたものの、南部では相変わらず黒人は二級国民とされ、白人と同じ学校へ通うことも、同じ建物に住むことも、同じレストランで食事をすることさえ州法によって禁じられていた。」「黒人たちは奴隷でこそなかったが、公民権も投票権も認めない政治システムによって、白人たちの支配下に置かれていた。」

 これはそっくり、ついこの間までの南アフリカ連邦です。黒人差別のアパルトヘイトの原点は、南部アメリカにあったのです。ここでもまた私は国連人権委員会での、日本の差別問題を糾弾する、外国人委員たちの言葉を思い出します。何年か前のブログで取り上げましたが、再度紹介いたします。 

 1. マーク・ボシュイ ( ベルギー ) 男性

 「反レイシスト協会からの報告によると、植民地時代から日本に住んでいる40万人の朝鮮人には、選挙権もなく、公職にもつけないという。」

「またここに人権教育啓発推進センターからの、興味深いレポートがある。日本に住む外国人4000人対するアンケートだ。」「回答者のうち、40%が居住を断られ、30%が人種差別的発言を受けたという。」

 「また海外からの報告によると、外国籍または外国人に見える人たちには、日本人以外はお断りという、看板がホテルやレストランで、」「よく目にするという。」

 2. ニコラス・マルガン ( スペイン ) 男性

 「罰則のない、日本のヘイトスピーチ法には意味があるのか。被害者は、耐え忍ぶしかないのか。」「韓国人たちが、恐怖なしで暮らせるようにヘイトスピーチをなくすことが、できるのか。」「日本には、どのくらい韓国系の裁判官、校長先生、警察官がいるのか。」

 3. ゲイ・マクドカール ( アメリカ ) 女性

 「韓国人に対するヘイトスピーチを、政府は罰することを行わず、野放しにしている。この根本には、慰安婦問題がある。」

 4. リタ・イザック  ( ハンガリー ) 女性

 「日弁連の招待で、日本を訪れた。」「2015年の法務省の統計で、1152回以上のヘイトデモがあった。」「2013年から2015の間で、特に増えている。日本政府は、もっと踏み込んだ対策をすべきではないか。」

 5. ホセ・フランシスコ ( ガテマラ ) 男性

 「ほとんどの在日韓国人は、日本で生まれ育ち、日本人同様の義務を果たしている。それなのに、役所などの公的な仕事に就けない。」「ある朝鮮人教師が、教頭になれなかったのは、日本の制度がそれを許していないからだ。朝鮮人に対する制度を、改めてもらいたい。」

 6. リ・エントアン   ( 中  国 ) 女性

 「ヘイトデモと、オンラインによるヘイトスビーチは、アジアの国、特に中国と韓国に対してである。」「政治的な党や、差別的グループも結成されている。」

 7. チョン・ジンソン  ( 韓  国 ) 女性

 「強調したいのは、オンラインでのヘイトスピーチだ。偽の情報をもとに、組織された人間が、拡散している。ネトウヨと呼ばれる、人間たちです。」「韓国を含め、世界中に拡散されるから大きな影響がある。」「先月だけでも200以上のヘイトスピーチが、ユーチューブの動画でブロックされた。」「日本政府は、どのように対応をするのか。」

 日本を敵視し、自国政府の支援を受け国連で活動している中国と韓国の委員を除けば、他の委員は日本を知らない外国人です。彼らが知っているのは、おそらくアメリカや南ア連邦での人種差別で、そのレベルでの日本批判です。

 私が衝撃を受けたのは委員たちの放言だけでなく、彼らに資料を提供している団体の名前を知ったからでした。参考のため、過去のブログから再転記します。
 
   1. 日弁連    ( 会長 菊地裕太郎 )
   2. 人種差別撤廃NGOネットワーク ( 共同代表理事 武者小路公秀 )   
   3. 琉球先住民族協会   ( 会長 宮里護佐丸 )
   4. 女たちの戦争と平和資料館 ( 理事長 東海林路得子 )
   5. 民 団
   6. 韓国・民弁
   7.   韓国挺身隊問題対策協議会
 
  韓国内の団体である、6と7を除くと、残りは日本国内の団体でした。これらの反日のNPO団体は、南アやアメリカでの差別と日本での差別が混同されるのを狙い、意識的な資料作りをしています。
 
 日本の反日左翼団体が国連を利用し、日本攻撃をしていることと、彼らを支援しているのが、共産党など反日野党であることを忘れてはなりません。マスコミが報道しないから、多くの国民はこの事実を知りません。
 
 今回も話が横道へそれましたが、大事なことなので報告しました。氏の著書も貴重な内容ですから、次回は再度書評へ戻ります。
 
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『幻想の超大国』 - 14 ( 日米が抱える人種問題 )

2020-01-26 15:13:03 | 徒然の記
 アメリカの黒人問題について、再びハルバースタム氏は歴史から考えようと試みます。
 
 「実際に、アメリカの人種問題の種がまかれたのは、はるか昔の、別の時代のできごとだった。」「その当時は、先進諸国にとって、植民地主義こそ理想的な政策だと考えられていて、アフリカやアジアに、豊かな植民地を持つことが国力の証でもあった。」
 
 「二百年後の今から考えると、滑稽なことであるが、当時の列強は香辛料貿易を支配するため、植民地の争奪に明け暮れていた。」
 
 白人である氏には、白人であったための歴史の言い訳が必要です。「赤信号みんなで渡れば怖くない」という言葉がありますが、氏の根拠はこのたぐいです。周りがみんなやっているから、自分の行為も許されるという理屈です。私はこの思考を笑いませんし、否定もしません。「みんながやっているから正義」「誰もがしているから、正しい」というのは、世間一般の思考方法です。
 
 同じ理屈で私は、反日左翼学者たちの日本糾弾を、許しがたいと考えます。「日本だけが間違った戦争をした」「日本だけが悪かった」と、彼らは日本の歴史を否定し、国民の愛国心を打ち砕きました。当時の日本は、周りが侵略国家だったから、自衛のための戦争をしたのです。氏の説明も、日本の弁明が重なります。
 
 「その頃は、肌の色の異なる人々を支配下に置き、召使・奴隷として働かせることを、誰もが当然のことと考えていた。それどころかそうすることが、神の教えに適った行為であるとさえ思われていたのだ。」
 
 「西洋の基準から見れば、アフリカ人やアジア人は、異教の神を崇拝する下等な民族であり、劣悪な環境で暮らし、近代的な武器も持っていなかった。だからこそ、そうした国々を植民地化し、住民を指導し、( また同時に搾取し ) 、キリスト教をもたらすことが、西洋諸国の義務であるとされた。」
 
 したがってアメリカの黒人問題は不可抗力だったと、そうは言っていません。いません。むしろ氏は、こうした歴史の事実を読者に語っているのです。
 
 「第二次大戦後、世界の植民地では、動乱や戦争を経て、」「こうした植民地時代は、終焉を迎えた。」「ヨーロッパ諸国と、アジア・アフリカとのつながりは、」「ぷっつりと断ち切られたのだ。」「植民地化されていた国々は、突然自由になり、」「独立した国家となった。」「そうした国々の大部分は貧しく、国民の教育水準も低いままで、」「独立するだけの下地が、整っていないことが多かった。」「とはいえ、かっての宗主国の力が一掃され、」「消滅したことは、確かだった。」
 
 と、ここまでは、一般的な西洋史の流れです。次に氏が、アメリカという国の特殊性について説明します。ぼんやりと知っていることを、明確な言葉で語られると、無知が啓蒙されます。私は初めて聞く、アメリカ人の話として、興味深く読みました。
 
 「しかしアメリカでは、全く事情が異なっていた。」「アメリカが持っていた植民地は、実は奴隷制に他ならなかった。」「遠い異国に植民地を求めた、ヨーロッパ諸国と異なり、」「アメリカは自国の中で、植民地主義を実践したのだ。」「南部の綿花栽培地域こそ、アメリカにとっての植民地だった。」「アメリカの植民地主義を支えた奴隷たちが、」「アメリカ国民となったのである。」
 
 こうなりますと、事情は複雑で、理屈で分かっていても、気持がついていかないという事態が生まれます。日本の在日問題も複雑ですが、アメリカの黒人問題はもっと複雑だと分かりました。過激な黒人たちは、昔年の恨みを殺意に変え、ことあらば暴力で意思表示します。さすがに、過激と言われる在日の活動家たちも、日本でそのような行動はしません。
 
 同じ人種差別と言っても、黒人差別問題と、在日韓国・朝鮮日問題は、発生の原因からして違います。黒人問題は、奴隷商人の話から始まり、氏に言わせれば、アメリカ人の原罪です。しかし在日問題は、発生の原因が朝鮮政府にあります。ここの違いは、感情論でなく、歴史の事実として、息子たちには理解してもらいたいと思います。
 
 戦後、日本人の心を足で踏みにじった、反日・左翼の学者たちの仕業ですから、私は後ほど、彼らの間違いを、氏の書評の中で明らかにしようと思います。しかし今は、まだその時でありませんから、次回は横道へ進まず、氏の著書へ戻ります。
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『幻想の超大国』 - 13 ( 黒人問題と在日コリアン問題 )

2020-01-25 19:05:59 | 徒然の記

 「現在アメリカ人が直面している人種問題は、極めて錯綜したものとなっている。例えば、現在の統合参謀本部議長コリン・パウエルは、黒人である。」「アメリカ以外のどの国が、これほど重要な職務を、マイノリティーに属する人間に与えているだろうか。」

 言われれば、その通りです。軍人組織のトップに、黒人を置いているアメリカは、人種差別の国とはとても思えません。しかしそれでもアメリカは、黒人差別の国と言われています。考えてみますと、日本も似たような状況にあります。戦前の軍人のトップに、何人の朝鮮人がいたかを調べてみました。

  《 中 将 》 洪思翊   趙東潤   李秉武   趙性根 

          魚潭   李垠  ( 6人 )

  《 少 将 》 李煕斗   金應善   王瑜植      ( 3人 )

  日本軍にはこれだけの朝鮮人の将軍がいて、朝鮮兵だけでなく、日本兵も統率していました。戦前の日本人の多くが、朝鮮人を蔑視していたことを否定しませんが、軍がそれをしなかったと事実も残しておきたいと思います。

 ここには、アメリカの軍隊と似た状況があります。違っているのは、コリン・パウエル氏のことは、アメリカ人の全てが知っていますが、朝鮮人の将軍の存在について、ほとんどの日本人が知らないというところです。

 日本の敗戦後、将軍たちの多くは日本への協力者として処刑されていますが、こうした事実も、私たちは知らず、ネットの情報でやっと発見するだけです。この問題も、ブログの本題でありませんから、横道へ入らず氏の書評へ戻ります。

 「また、アメリカの一般家庭で、一番人気のあるコメディアンは、やはり黒人のビル・コスビーである。彼はここ10年ほどの間、ゴールデンタイムのテレビ番組で、最も人気があるタレントという地位を守り続けている。」

 「今トークショーの司会者として、一番人気があるのも、オーブラ・ウィンフリーという黒人女性だ。彼女はいかにもアメリカ的な、心優しい黒人のおばさんというイメージを体現する存在であり、その肥満との戦いと親切そうな外見とによって、年に四千万ドルを稼ぎ出している。」

 「さらにこの35年間というもの、アメリカのトップクラスのスポーツ選手は、大部分が黒人である。」「とりわけバスケット界のスターである、マイケル・ジョーダンや、マジック・ジョンソンは圧倒的な人気を誇っており、その商業的価値は白人選手よりも高い。」

 こうして氏は、テレビやスポーツで活躍する黒人の例を挙げていきます。大衆音楽の分野でも、黒人歌手や演奏家たちが多くの人を魅了しています。

 「このような状況にあるアメリカは、一体どういう国家なのだろう。徹底した人種差別主義の国なのか。それとも他のどの国より人種間の相違を率直に認め、スポーツ選手、俳優、ミュージシャン、知識人から、政治家にいたるまで、たとえ人種は違っても、才能ある人々を積極的に受け入れようとする、人種問題に関しては公正な国なのか。」「はたまた、人種問題に対するアメリカ人の姿勢は、ただ混乱と、矛盾に満ちたものでしかないのか。」

 自問自答する氏を見ていますと、私も自分たちのことを考えます。在日朝鮮・韓国人に対し、私たちはこのような思索を真面目にしたことがあったか、という点です。在日韓国・朝鮮人が、芸能界に数多くいることを知っていますが、誰がそうなのか、正確には知りません。というのも彼や彼女たちは、本名を使わず、通名と呼ばれる日本名を名乗っているからです。

 日本名でなくては、受け入れられなかったから出自を隠し、韓国・朝鮮人は常に通名で通しました。日本人を騙しているという人もいますが、それは大きな間違いで、差別をした日本人が多かったという証明だと、私は考えています。

 これも書評と関係のない横道ですが、人種差別のテーマが出てくると、私は自分も含め、日本人の狭量さを恥じずにおれなくなります。

 この点に関する限り、日本はまだアメリカに劣らない韓国・朝鮮人への差別社会です。昨今は、差別の象徴だった通名を逆手に取り、彼らが税金逃れに利用していると聞きますから、単純な話でなくなっています。

 横道をせず書評へ戻りますが、黒人問題が語られる限り、私の頭からは在日韓国・朝鮮人への差別が離れな口なります。散漫な書評になりそうですから、関心のない方は、スルーしてください。

 息子たちは我慢して、あとからついてきてください。

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『幻想の超大国』 - 12 ( アメリカの人種問題 )

2020-01-24 12:43:19 | 徒然の記

 「第二章 アメリカを蝕む病根」、一気に144ページに入ります。ここでは50ページ以上を費やし、黒人問題が語られています。氏の率直さと、事実を隠さない勇気に驚かされ、敬意を評したくなった部分です。

 「人種問題は、アメリカの最も深刻な課題であるのみならず、われわれアメリカ人が背負っている、原罪とでも呼ぶべきものである。」

 「約二百年前奴隷商人たちは、故郷を離れることなど望んでもいない黒人たちを、誘拐同然のやり方で集め、まるで家畜を市場へと出荷するように新大陸へと連れてきた。」

 「現在のアメリカ国民のうち、奴隷として連れてこられた人々の、直系の子孫の占める割合はそう多くはあるまい。しかし二百年後の今、アメリカはその罪深い行いの、ツケを払わされている。」

 「人種問題への対応の失敗は、自由で、解放的で、強大かつ、裕福だったアメリカ社会を、徐々に没落させつつある。」

 一般的なアメリカの知識人が、黒人問題についてどのように考えているのか、初めて教えられた気がします。この問題の深刻さを知った時、韓国と日本国内の反日NPO団体が、国連で「慰安婦問題」を騒ぐ理由が分かりました。

 日弁連から派遣された戸塚悦朗弁護士は、戦場の売春婦だった女性たちを、日本軍が狩り集めた「性奴隷」だと主張しました。奴隷という言葉が、アメリカ人の心に、どのように受け止められるか、氏の説明を読み初めて理解できました。

 平成30年の2月、ジュネーブで開かれた国連の「女性差別撤廃委員会」で、韓国の鄭鉉栢(チョン・ヒョンベク)女性家族部長官が、旧日本軍の慰安婦問題に言及し、「性奴隷」の言葉を使いました。

 息子たちに伝えたいのは、「奴隷」という言葉が多くのアメリカ人にどのように伝わるかを、氏の叙述から学んで欲しいということです。

 戸塚氏たちが国連を利用し、日本の国益を損なう活動をしていることは、本題でありませんから氏の著書に戻ります。

 「大都市は一触即発の状態にあり、そうした都市では、ドラッグが最大の社会問題となり、永続的な、貧困階層が形成されつつある。父親のいない家庭、あるいは、父親が異なる、沢山の子供を抱える家庭が増え、学校教育制度は事実上機能しなくなっている。」「それだけでなく、社会全体が崩壊の危機に瀕している、と言っていい。」

 私が聞いている以上の、悲惨な状況であることが分かりました。

 「他のいかなる問題にも増して、人種問題が、アメリカ社会を分裂させているのである。その分裂は目に見えない形で進行し、今では大多数のアメリカ人が、人種差別主義者だと非難されるのを恐れるあまり、人種問題についてどう感じているかを、公の場では口にしなくなっている。」

 「アメリカ人は口では人種間の平等を唱えながら、大都市のスラムに住む、いかにもゴロツキ然とした身なりの、黒人の若者たちのことは、あからさまに忌避しているのではないか。」

 「あるいはアメリカ人は、ほとんどの黒人問題に目を向けようとせず、奴隷制の時代から現在に至るまで、黒人の労働や教育の水準を、一般のアメリカ人のレベルに引き上げる努力を怠ってきたのではないか。」「こうした疑問への答えは、現在アメリカが抱えているジレンマの複雑さと、人種問題に対する考え方の混乱の中に、潜んでいる。」

 「人種問題はアメリカの最大の弱点、最大の罪であり、他の何にもまして、アメリカ国民が一つになることを妨げている要因である。」

 氏の意見を読みますと、人種差別と、奴隷という問題が、どれだけアメリカ人をナーバスにさせるているかが分かります。国連の人権委員会で各国の委員たちが、慰安婦問題で日本を非難する動画を見たことがあります。先頭に立ち、日本を責めていたのが米国の黒人女性委員でした。

 「日本を批判するより前に、自分たちのアメリカでの差別を批判にすれば良いのに・・」と、その時は思いましたが、今は彼女の気持ちが理解できます。

 生まれた時から差別されてきた経験があるから、彼女は、「性奴隷」の言葉に敏感に反応し、本気で怒っていたのです。

 「国連で、慰安婦のことを性奴隷と言い出したのは私だ。」と、戸塚弁護士は得意になっていると聞きますが、とんでもない馬鹿者です。日本人の心を傷つけるだけでなく、米国人の心も傷つけているのですから、人間のクズともいうべき人物です。氏と氏の所属する日弁連が、どれほど憎むべき反日左翼団体であるかが分かります。

 多くの日本人は、戸塚弁護士のことも、日弁連の国連活動も知りませんが、私は彼らを許しません。ハルバースタム氏の著書を読み、さらに怒りが強くなりました。

 今回はここで一区切りとし、本来の書評は次回といたします。

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