暫く耳を傾けていたが、聞くに耐えなくなり途中でテレビのスイッチを切った。
「自民党は危機感を煽るな。」「戦後積み上げられてきたものを、一内閣で変えられるのか。」「国民の意見をもっと聞くべきでないのか。」「戦争の出来る国にするのか。」「アメリカの戦争に巻き込まれてよいのか。」「憲法改正を先にやるべきだ。」
十年一日のごとき野党の反論だった。彼らは本当に国を思う政治家たちなのだろうか。中国が煽り立てる武力行使の可能性につき、ひと言も言わないのは何故なのか。無法の大国が力でアジアを支配しようとしている現実があればこそ、国民は危機意識を持ち始め、安倍内閣を信任したのではないかと、次々に疑問が生まれてきた。
日々脅かされる日本の主権と国益を、私たちは毎日のようにニュースで見ている。同盟国だったアメリカでさえ中国や韓国に傾き、日本から距離を置きつつある現在だというのに、日本を取り巻く情勢の変化に背を向け、野党の愚か者たちは何の議論をしているというのか。
刃物を持った無頼漢が喚きながら近づいている時に、なにが集団的自衛権の是非なのだ。そんなことを言っているうちに、日本は国土を奪われ、国民の命を奪われる。危機を目前にして、憲法の語句の解釈など呑気にやっているから、現実離れのした「哲学論争」や「神学論争」をやっていると、他国の政治家たちに笑われるのだ。
警察権や個別の自衛権で紛争の解決が可能というのなら、公明党は、北朝鮮から拉致被害者を一人でもいいから取り返してきたらどうなんだ。
国民の意見を反映したからこそ、現在の安倍内閣が成立している。しかも圧倒的多数を獲得しているという事実を、彼らは何と心得ているのか。これこそが民主主義の結果だというのに、国民の支持率が2%にも満たない野党が、なにをほざいているのかとチャンチャラおかしい。
「戦争の出来る国にするのか。」とか、「アメリカの戦争に巻き込まれてよいのか。」など、何時の時代のへ理屈か。しかけられたら戦争を辞さない国、世界の他の国と同じようになるというのが、そんなにも反対なのか。そこまで言うのなら、野党の議員たちは無法と悪の帝国となった中国へ行き、戦争放棄の憲法を持てと提案してきたらどうなのか。
諸国民を信頼し、自衛権の行使も出来ない日本を見習え、これこそが平和の早道だと、説教を垂れてきたらどうなのだ。
意見は一顧だにされず、鼻先で笑われるのが落ちだろうに、こんなお粗末な議論を全国放送で国民に伝えている彼らは、次の選挙で更に議席を失うことだろう。
自分の党への危機感だってないのだから、まして国の危機感など彼らに分かろう筈が無い。