ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

都知事選挙に見る日本の政治 - 18 ( 都知事候補・田母神氏の評価 )

2024-06-12 23:01:45 | 徒然の記

 「田母神節」が出てこなければ、サッチャー首相の話だけでなく、氏の意見が普通だという発見をしました。

 氏の著作『自らの身は顧みず』の最後の言葉も普通なので、紹介します。

  ・自衛官はことに及んで危険を顧みず、わが国の平和と安全を守る使命を完遂していかなければならない。
 
  ・問題は、その使命感の根源である。
 
  ・使命感の根源は、我々の身の回りの人々、顔の見える一人一人の国民を守るという気概である。
 
  ・しかしもう一つ大事なことは、やはり日本という国に対する愛情である。国家防衛の基盤は、愛国心なのである。
 
  ・私たちは、戦争をやるためにいるわけではない。もちろん戦争になれば、国を守るために戦うが、そうならないために毎日訓練に励み、有事に備えているのである。
 
  ・それが、日本を侵略しようとする国に対する抑止力になるのである。
 
 氏の言わんとしていることが、ここに尽くされています。これが戦後の自衛隊 ( 軍隊 ) の新しい姿かと、感慨深いものがあります。なぜなら 天皇という言葉と、個人に優先する国家がストレートに語られていません。
 
 世間を騒々しくする「天皇」と「国家」を軽く語らず、氏が強調しているのは、「顔の見える一人一人の国民を守る」ということであり、主権在民の思想です。生まれ変わった日本の軍隊を言外に示唆している気がします。
 
  ・戦後の教育では日本は侵略国家だと教え、残虐な植民地支配をした国だと教えた。
 
  ・日の丸や君が代を口にすると、右翼だと罵られた。日本は侵略国家でないと言ったため、私は解任された。
 
  ・解任は断腸の思いだが、私に立ち止まっている暇はない。
 
  ・これを機に、自由な立場で日本の現状を訴えていきたい。それが、私を育ててくれた自衛隊への恩返しにもなると思う。
 
 自衛隊への恩義を語る氏と、鍛治俊樹氏の顔が浮かびます。チャンネル桜で田母神氏を批判している氏が、恩知らずな「人間のクズ」に見えてきます。
 
  ・私を突き動かしているのは、このままでは国が滅びるという思いだ。
 
  日本を思う人間には、まっすぐ胸に届く言葉です。「クビになった」、「日本はいい国だ」と余計なことを言わなくても、氏の矜持と憂国の念は伝わります。
 
 シリーズの9回目で紹介した、田母神氏の立候補時の言葉を思い出してみましょう。

  ・災害に強い東京をつくるとともに、東京が国家の自立を追求する中心になって頑張っていくようにする。

  ・東京は財政的な余裕があるので、都民税の減税を実行したい

  ・SNSを活用するなどして、若い世代の支持も取り込みたい

 これから東京を襲うのは首都直下型地震だけでなく、「日本国民を火の中に入れてやる」と脅す中国がいます。皇居のある首都防災は、喫緊の課題となっています。平成26年の都知事選挙に立候補した時、氏は次のように述べていました。
 
  ・災害に対応できる首都を、自衛隊と協力して作る
 
 氏が都知事になったら、皇居の防御だけでなく、都民を守るための地下シェルターを作るはずです。予算が無いから作れないと情けないことを言っているのが、自由民主党の政府です。
 
 地震対策だけでなく、隣国からのミサイル防衛に関し、自衛隊は専門部隊ですから全力で氏に協力するはずです。国難の時の首都に、ピッタリの都知事ではないでしょうか。
 
 ・東京一極集中から多極分散へとのことで、政策に注目です。多極分散という視点は、防災・国防の観点から賛同します」
 
 石丸氏へ期待する上記意見も紹介しましたが、田母神氏の機動力には及ばないでしょう。

 減税も一策でしょうが、余裕がのある財政でも防災、防衛に回せばむしろ不足するのかもしれません。都政の重要事には、信頼できる専門家を活用すれば良いのです。

 平成26年には水島氏が集めた選挙ブレーンのため散々な目に遭っていますが、今回はその轍を踏まず、自分で専門家を集めるはずですから大丈夫でしょう。

 SNSを使って若い世代の支持も取り込むという意見は、頑迷固陋な自分を引込め、人の意見を柔軟に聞くという姿勢ですから歓迎できます。

 立派な公約を語っても土台の思想が明確でない人物は政治家失格と、「ねこ庭」では考えています。有力候補者と言われる4人の中で、政治信条が不明なのは石丸氏だけでした。

 前にも述べましたが、政党を渡り歩いたり、作ったり壊したりする小池氏は、政治信条無しの「風見鶏」です。蓮舫氏は、皇居のある首都の知事にしてはならない反日左翼政治家です。立花氏のN党は、最初から問題外でした。

 不毛の選択の都知事選挙ですが、こうなりますと答えが揃います。

   小池百合子氏 ❌

   蓮舫氏    ❌

   石丸伸二氏  ❌

   田母神俊雄氏 ⭕️

 なんとか結論が出ましたので、今回でシリーズを終わります。長いおつきあいに感謝いたします。

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都知事選挙に見る日本の政治 - 17 ( 英国の自虐史観教育 )

2024-06-12 17:02:55 | 徒然の記

  次回で元へ戻り、田母神氏を評価している部分を紹介します。

 そう言ったもののいざ評価を試みますと、過激な「田母神節」が邪魔をします。都知事選立候補者の中で有力視されている3人と並べて、氏を評価するのがブログの目的でしたから、そろそろ「ねこ庭」の結論を出さないと都知事選挙が始まってしまいます。

 小池氏 ❌

  ・・「目新しい物好きなだけの「風見鳥政治家」」で、太陽光パネル設置による首都東京破壊を目指している

 蓮舫氏 ❌

  ・・「小池都政をリセットする」「裏金問題で汚れた自由民主党とずぶずぶ」と相変わらず批判だけの無策政治家、しかも反日左翼勢力共産党と社民党に支援されている

 石丸氏 ❌

  ・・政治家に不可欠の思想信条がなく、元銀行マンらしい数字的効率化の追求だけで、首都東京の機能分散というより、弱体化を目指している

 ここに田母神氏の評価を加えれば今回のシリーズが終わるのですが、簡単に終われないので苦慮しています。

 氏の著作『自らの身は顧みず』を読んだ時の感想を思い出してみます。

    1. 氏の愛国心は90%同意できる。氏が極右と言われるのなら私も同じだ。

   2.  氏は来栖参謀総長以来二人目の、政治的犠牲者となった自衛隊の高官だった。

   3.  国の安全保障、防衛省の組織に関する意見は正論であり、いずれ見直される時が来る。

   4. 歴史に関する意見も正論だが、「何が何でも日本が正しい」と主張する頑固さに普通の国民は違和感を覚える。

  と、こんな感想です。同じ保守と言いましても、林房雄氏の著作を手にした時の強い感銘や敬意の念は、残念ながら生じませんでした。
 
  「誰にでも分かりやすく、ユーモアを交えて語る。」と氏は言いますが、氏の「ユーモア」は、いわゆる「駄洒落」の類で、知的な風刺や警句の味がありません。
 
 「誰にでも分かりやすく」というのは大事ですが、物ごとを単純化してしまうと、真意が間違って伝わる危惧があります。

  ・私は、日本の国をいい国だといってクビになりました。そんなら、自衛隊のトップには、日本の国は悪い国だという人間がふさわしいのか。

 講演会で氏は聴衆の笑いを誘っていましたが、こうした単純化や極論は、愚かな者を笑わせても、真面目な人間は眉をしかめます。

  ・国防の基本には、愛国心がある。日本はいい国だと自衛隊員が誇れなくて、どうして国が守れるのか。

 氏の意見に反対しませんが、「日本はいい国」という表現の中に氏独特のレトリックがあり、素直に肯定できない夾雑物が含まれます。

 問題になった「田母神論文」も、改めて読み返しますと同じ印象でした。以前と違い、今度はじっくり読みました。氏を真似て遠慮なく言いますと、このレベルの内容なら若い自衛官の論文であり、将官である氏には別の論理展開があったのではないか・・という印象です。

 反日・左翼マスコミと反日の野党が跋扈している日本で、自衛隊のトップがこうした論文を書けば、どういう騒動になるか予測できるはずです。戦後70余年が経過したのに、いつまで隊員たちの誇りを踏みにじるのかと、トップである氏の怒りを理解しますが「論文」の表現には疑問が残ります。

 氏の論文は、政府とマスコミと世論に対する反撃で、反日左翼に言わせれば、「敵対的攻撃」の挑戦状です。氏は承知の上で論文を提出し、実名を公表しました。問題提起のための覚悟だったと、評したい気持ちもあります。

  いずれにしましても氏への正しい評価は、ずっと後になるはずです。安全保障法が成立した後来栖氏が再評価されたように、憲法改正後に、田母神氏が見直される日が来るのかもしれません。

 「憲法改正」後に見直されても、都知事選挙には間に合いません。「ねこ庭」の過去記事を探していると、真面目な氏の意見がありました。息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に紹介します。

  ・自国のことを悪く言う自虐史観に悩んでいたのは、日本だけではない。

  ・大英帝国として世界中に植民地を持ち、英国旗を7つの海にはためかせていたイギリスもそうだったのである
 
  ・1970年代から80年代に入り、イギリス人は誇りを失い働く意欲を失っていた。世に言う英国病である。
 
  ・学校では学級が崩壊し、子供たちの学力も極端に落ち込んだ。当時の学校で行われていたのは、英国を 「侵略者」と断罪する教育だった。
 
  ・左翼団体の作った教科書が使用され、イギリスは人種差別に満ちた侵略国家であり、白人文化は残虐非道の文化であると非難されていた。
 
  ・こんな教科書で教育されていては、子供たちは国家にプライドが持てるはずがないと考えたのは、時の首相のサッチャーだった。
 
  ・サッチャーは、教育の大改革を実行した。
 
  ・改革の柱は自虐的な偏向教育の是正と、教育水準の向上である。
 
  ・歴史のカリキュラムについては自国への誇りや、アイデンティティーの形成が目標とされた。
 
  ・もちろん、教職員組合や労働組合からは猛反発を食らった。教職員組合は、半年に渡ってストライキを実施したが、サッチャーは屈しなかった。
 
  ・サッチャーの実績は、規制緩和など経済面の改革ばかりが注目されたが、その前にこうした国民の意識改革をやり遂げたのである。
 
  ・サッチャーは鉄の女と言われたが、信念の愛国者だった。
 
 スペイン、ボルトガルに始まる欧米列強のアジア・アフリカ侵略が、日本を「東亜百年戦争」に引き込んだのですから、「ねこ庭」では英国を残虐な侵略国家の中心と見ています。
 
 サッチャー首相がこのために苦労していたとは知りませんでしたが、本家本元のイギリスが自虐史観教育で苦しんでいたとするのなら、日本の政治家はサッチャーを見習うべきでしょう。
 
 スペースがなくなりましたので、田母神氏の都知事候補者としての評価を次回にしたいと思います。結論を思案中ですから、ちょうど良いタイミングになりそうです。
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都知事選挙に見る日本の政治 - 16 ( 「三矢研究」と「来栖発言」 )

2024-06-11 21:16:13 | 徒然の記

  「三矢研究」と「来栖 ( くるす  ) 発言」について紹介いたします。

 「三矢研究(みつやけんきゅう)」とは、昭和38年に自衛隊統合幕僚会議が極秘に行っていた、机上参戦演習(シミュレーション)のことを指します。
 
 ネットでは、次のように解説されています。
 
  ・毛利元就の三本の矢の故事にならい、「陸海空三自衛隊の統合」という意味から名づけられた
 
  ・統幕事務局長・田中義男陸将を長とし、統合幕僚会議の佐官級16名、陸海空の幕僚監部から佐官級36名が参加
 
  ・昭和38年2月から6月にかけて、行なわれた・・( 佐藤内閣  )
 
  ・朝鮮半島で武力紛争が発生した場合の、日本への影響を研究し、非常事態に対する日本の防衛のための自衛隊の運用と諸手続きを、陸海空統合の立場から研究することを目的とした
 
 「三矢研究」はマスコミがトップ記事で扱い、国会において大問題となり、防衛問題をタブー視する風潮を助長する契機になったと言われています。平和憲法下の自衛隊という観点から、問題がいつまでも燻り続け、昭和53年週刊ポスト」誌上での、来栖参謀総長の意見が更に火をつけました。
 
  ・現行の自衛隊法には不備があり、他国から奇襲侵略を受けた場合首相の防衛出動命令が出るまで動けない。
 
  ・このため第一線部隊指揮官が、超法規的行動に出ることはありえる
 
 氏はこう述べて、有事法制の早期整備を促しました。発言は即座に政治問題化し、マスコミが連日大騒ぎし、野党だけでなく自由民主党も氏の発言に反対しました。
 
 しかし氏は信念を譲らず、記者会見でも同様の発言を繰り返し、これが文民統制の観点から不適切だということとなり、時の防衛庁長官金丸氏に解任されました。

 自由民主党は氏を解任し世間の騒ぎをおさえましたが、来栖氏の正論を無視できず、その後福田首相が有事立法法制の研究促進と、防衛体制の検討を防衛省に指示し、自衛隊法が改正され、有事法が成立しました。

 今となって考えますと来栖氏は正しいことを言い、信念を曲げなかった憂国の士だったと分かります。田母神氏も来栖参謀総長について、「ねこ庭」と同じ捉え方をしていました。

  ・来栖議長は、法の不備を指摘したに過ぎない。

  ・法治国家だから、自衛隊は法が整備されていないと動けないのであり、国防の任務が果たせない。

  ・ところが金丸長官は世間に誤解を与えたという理由で、来栖議長を解任した。

  ・金丸氏は、支那事変のきっかけとなった盧橋溝事件まで引き合いに出し、一人の軍人、一つの軍隊の行動が大きな問題に発展する危険をはらんでいると、述べていた。

  ・長官は、軍は必ず暴走するとでも考えていたのだろうか。

  氏の怒りを理解しましたが、氏が語ると国民の多くは、「暴走する」と誤解しそうな気がします。尖閣の領海・領空を侵犯する中国の戦闘機や公船について、当時の氏がなんと語っていたか。

  ・そんな飛行機は、打ち落とせばいいんですよ。

  ・領海を犯す船だって撃沈してしまえばいいんです。それが国際法上の常識です。

 ここまでハッキリ意見を述べる将官は、来栖氏解任以来いませんでしたので、政府は驚きマスコミもびっくりし、野党が激しく反撃しました。反撃される分だけ、氏は反撃しました。

     ・軍事の国際標準に従えば、自縄自縛の政策はすべて見直されるべきだと思っている。

   ・集団的自衛権はいうまでもないが、自衛隊を軍と認めない日本国憲法も、書き換えが必要である。

   ・世界には、平和を愛していない国があることを気づかせてくれたのが、北朝鮮による拉致事件である。

   ・今年の春名古屋高裁で、自衛隊のイラク派遣は憲法違反であるとの判決があった。

   ・政府の命令で、自衛隊が命をかけて任務遂行にあたっている時、憲法違反だと言われては隊員たちも立つ瀬がない。

   ・防衛政策では、専守防衛、非核三原則、武器輸出三原則を見直す必要があると思っている。

   ・日本がかって核攻撃を受けたのは、核兵器を持っていなかったからだ。

   ・核のない不安定な社会よりは、核による平和な社会を選ぶと言ったのは、サッチャー首相だ。

 日頃の発言が災いし麻生内閣の時、氏は「田母神論文事件」で血祭りに挙げられます。有名な事件なので詳細は述べませんが、国会の動きだけを伝えたいと思います。
 
  平成20年の11月、氏は国会に参考人として招致され、屈辱的な扱いを受けます。次の民進党政権で防衛大臣になる北沢喜美氏が、委員長として述べた言葉を紹介します。
 
  ・参考人に出席を求めたのは、国民の代表機関である国会の場で、この問題をただす一環として招致したものであり、決して本委員会は、参考人の個人的見解を表明する場ではありません。
 
  ・さらに本日の質問者、答弁者に対して、一言お願いいたします。
 
  ・論文事案は、制服組のトップが自衛隊の最高指揮権を有する、内閣総理大臣の方針に反した意見を公表するという驚愕の事案であり、政府の文民統制が機能していない証であります。
 
  ・文民統制の最後の砦が、国会であります。
 
  ・昭和時代に文民統制が機能しなかった結果、国家が存亡の淵に立った最初の一歩は、政府の方針に従わない軍人の出現と、その軍人を統制できなかった、政府、議会の弱体化でありました。
 
  ・国民の負託を受けた国会が、後世の歴史の検証に耐えうる質疑をお願いする次第であります。
 
 平成29年9月9日の千葉日報でこの反日北沢元防衛大臣が、「憲法改正」について写真入りで意見を述べていました。
 
  ・九条があったからこそ、日本は70年にわたって戦争をしていないし、戦争で誰も死んでいない。
 
  ・具体策があるわけでないが、場合によっては改憲せず、法体系全体のに中で自衛隊を明記する方法もあるのではないか。
 
  ・自衛隊が憲法に明記されれば多くの隊員は喜ぶだろうが、河野克俊統合幕僚長が安倍首相の提案について、一自衛官として有り難いと発言したのはあり得ない話だ。
 
  ・しかも首相官邸は注意せず擁護した。文民統制の根底が覆った。
 
  ・国民はバカじゃない。国民を欺くような形で、憲法改正を議論してはいけない。
 
 北沢氏に防衛大臣がよく務まったものと呆れますが、そうでなく、大臣の愚かさに耐えた自衛官が偉かったのかも知れません。
 
 「国民はバカじゃない。」という言葉を、そっくり氏に返したくなります。何年経ってもバカはバカで、反日は反日であると知らされる千葉日報の記事でした。
 
 もう一度、田母神氏の事件に戻りますと、平成20年の国会招致で委員会が終わった時、氏は記者たちに向かって語りました。
 
  ・自由な議論ができないのなら、日本は北朝鮮と同じだ。
 
 氏は来栖統合参謀総長以来二人目の、政治的犠牲者となった自衛隊の高官だと、やはり「ねこ庭」では考えます。

  しかし評価しているところもありますので、次回はその点を紹介いたします。

 シリーズの12回で述べたまま、テーマを外れて次は17回となりますので、次回で元へ戻り、田母神氏を評価している部分を紹介します。

 それでも本来のテーマである「都知事選挙に見る日本の政治 」から、外れたままだということは忘れていません。もうすぐ戻る予定です。

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都知事選挙に見る日本の政治 - 15 ( 鍛治氏は人間のクズ ? )

2024-06-11 13:32:17 | 徒然の記

 勇馬 ( ゆうま ) 氏の説明によりますと。平成27年の12月に田母神氏を東京地検に告訴したのは、水島総氏と鍛治俊樹氏、つまりこの二人が原告です。

 氏の「分析資料」は知らない事実を沢山教えてくれ、共鳴するところが多々あります。一方で、PRC ( 中国 が水島氏のバックにいた、あるいは自公の既成政党の意を受けたのか? という見方には疑問を覚えました。

 それは水島氏の保守人としてのこれまでを否定する極論なので、受け入れられません。極論は往々にして真面目な議論を歪めるので、「ねこ庭」では警戒しています。

 田母神氏の意見にしても、ユーモアとも言い難い駄洒落は極論になりがちなちなので、普通の話し方ができないのかと常に感じています。氏の著書を読んだり意見を聞いたりした時の、率直な感想が下記です

  ・歴史に関する意見は正論だが、「何でも日本が正しい」と主張する頑固さに、一般の日本人は違和感を覚えるのではなかろうか。

  氏の語り口には特徴があり、「ねこ庭」で「田母神節」と名付けています。簡単に言いますと、「何が何なんでも日本が素晴らしい」とする強引な論法です。
 
 熱心な信奉者は別にして、そうでない人間はやり切れなくなります。勇馬氏は田母神氏の信奉者の一人のようですから、「ねこ庭」は距離を置いて読んでいますが、次の叙述に注目しました。

 ・2015(平成27)年1227日、M、鍛治俊樹らが田母神氏を東京地検に告訴

 水島氏が一人で告訴していたと思っていましたので、もう一人いたと知るのは驚きでした。鍛治氏の略歴を調べ、さらに意外感を覚えました。

〈 鍛治俊樹氏の略歴 〉

  ・昭和32年生まれ、広島県出身 日本の軍事ジャーナリスト

  ・昭和58年埼玉大学卒業後、航空自衛隊に入隊 主に情報通信関係の将校として11年間勤務

  ・平成6年一等空尉で退職後、評論活動に入る

  ・平成7年「日本の安全保障の現在と未来」が、第一回読売論壇新人賞佳作に入選

  ・平成23年「鍛冶俊樹の軍事ジャーナル」が、「メルマ!ガ オブ ザイヤー2011」審査員特別賞を受賞

  ・平成23年「文化防衛と文明の衝突」が、アパグループ主催の懸賞論文で佳作入賞

 軍事ジャーナリストとしての活動と共に、氏が田母神氏と同じ航空自衛隊に所属していたことを知りました。自衛隊の階層を知りませんので、防衛省の広報で下記を確認しました。

   将官・・・幕僚長、将、将補と別れています

   佐官・・・1佐、2佐、3佐と別れています

   尉官・・・1尉、2尉、3尉と別れています

   曹官・・・曹長、1曹、2曹、3曹と別れています

   士官・・・士長、1士、2士と別れています。ここが一般兵の階層で昔の言葉で言いますと、班長、一等兵、二等兵に該当します。

 田母神氏は昭和46年に防衛大学を卒業後自衛隊に入隊し、平成19年に航空自衛隊のトップである航空幕僚長に就任しています。鍛治氏は、田母神氏が幕僚長になる13年前に退職していますから、ほとんど接点がないことになります。

 40年間会社勤めをした自分の経験からしますと、鍛治氏の行動は常識では考えられません。会社で言えば、大会社の係長 ( 主任 ) クラスの人間が社外の他人と一緒になり、世話になった会社の社長を告訴・批判していることになります。

 在職中に会社とトラブルを起こし個人的な恨みがあったとしても、社長を裁判に訴えマスコミで叩くという行為は普通はしません。言論の自由が保障されているとしても、人間には最低限の節度が必要です。まして田母神氏は、政治信条の問題で騒がれているのであり、最初から犯罪者扱いするのは礼節に外れています。

 チャンネル桜の動画で、水島氏と共に田母神氏を批判している鍛治氏を発見し、氏の言動が、伊藤貫氏と同じ「人間のクズ」の行為を想起させました。極論は述べていませんけれど、残念ながら「ねこ庭」では「人間のクズ」の言葉を取り上げる気持になれません。

 「田母神氏は来栖参謀総長以来、二人目の政治的犠牲者となった将官ではないのか。」

  鍛治氏を知った現在の感想です。「都知事選挙」のテーマから飛んでしまいますが、大切な事件なので次回は「来栖発言」と「三矢研究」について紹介したいと思います。 
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都知事選挙に見る日本の政治 - 14 ( 水島氏の背信 ? )

2024-06-10 19:28:16 | 徒然の記

 今回は勇馬氏のブログから、東京地裁が事実認定した「裁判の関係者」を紹介します。

   都知事立候補者:田母神俊雄(被告人)

   選挙対策本部長:  M       ・・実名が隠されているが、水島総

   選挙対策本部事務局長:島本順光(Ⅽ)・・田母神氏の防衛庁の先輩、水島の紹介

   選挙対策本部出納課長:鈴木新A) ・・元自衛隊 水島の紹介

   選 挙 運 動 員 :   D                       ・・ 会長付 田母神氏の自衛隊の元部下

              E,F、G、H、I、J 、K・・田母神氏と親交

 説明がないので分かりませんが、選挙運動員は被疑者でなく単なる参考人なのか実名が伏せられています。

 選挙資金の不正流用の実行犯は、選挙対策本部事務局長の島本順光と選挙対策本部出納課長の鈴木新の二人ですが、二人とも田母神氏が連れてきた人間でなく水島氏が田母神氏に紹介した人物とのことです。

 選挙運動員たちも、水島氏が島本、鈴木と相談して集めてきた可能性がありますが、勇馬氏もそこまでは断定していません。しかし田母神氏が水島氏を信頼し、人選も資金管理も任せていた状況から、水島氏を疑っている様子が人物説明の青字部分で感じ取れます。

  ・出納責任者Aとして登場する鈴木新Aは、選対事務局長島本Cが連れてきた人間となっていますが、実はMが島本と一緒に連れてきたようです。つまりこのMBC3人がグルだった可能性もあります。

 Bという人物が鍵なのに何度読み返しても説明がないので、このまま進みます。

  ・カネの恨みを根に持ったのか、それとも当時最も田母神氏の政界進出を恐れ、都知事選への出馬に警戒感を示したPRC ( 中国 が、バックだったのか。

  ・あるいは自公の既成政党の意を受けたのか、真相は闇の中です。

 氏はこのように言い、中国の意向を推察します。

    ・田母神は、日本の良心的なマスメディアと協働し都知事当選を阻止すべき人間

    ・田母神は、自国の侵略の歴史を認めないことで悪名高い右翼の人物

    ・わが国を敵視する田母神氏は、公然と中国脅威論を喧伝する人物

 選挙対策本部に集まった寄付金は、およそ1億円だったそうです。この中から選挙運動員に報酬の支払いをした経緯について、田母神氏は次のように説明しています。

  ・報酬支払いに至った流れについては、都知事選での落選直後、元選対事務局長の島本順光被告(70)から「お金も残っているし、今後の選挙でも手伝ってもらう必要があるので、頑張ってくれた人にお金を渡しましょう」と提案された。

  ・島本被告が作成した報酬支払いリストの総額は約2千万円で、50万円、100万円くらいは仕方がないと思ったが、2千万円は多額で、今後の選挙のためにも資金を残しておきたいと思った。

  ・だから私は「選対本部長にもう1回話してみて」と、島本被告に伝えた。

  ・選対本部長が支払いをやめさせてくれると思ったからだ。だから了承はしていない。

 今後も政治活動をする考えを持つ氏は、選対本部に資金を残しておきたかったのですが、島本被告は従いませんでした。

  ・島本被告に資金を残したいと伝えると、島本被告は「閣下はカネの心配はしなくていい。次の選挙ではもう一度カネを集めるから」と答えた。

  ・その後ある運動員から、「閣下、お金ありがとうございました」と言葉をかけられ、島本被告が選対本部長に無断で報酬を支払ったことを知った。

 水島氏はこの頃、チャンネル桜の動画を使い、「田母神氏が選挙資金を勝手に流用した」と批判攻撃していました。どちらが事実を喋っているのか、次回はもう少し別の視点から情報を紹介します。

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都知事選挙に見る日本の政治 - 13 ( 田母神氏を訴えた水島氏 )

2024-06-10 16:39:07 | 徒然の記

 しかし評価しているところもありますので、次回はその点を紹介いたします。

 と、前回言いましたが、田母神氏の公職選挙法違反裁判について、2件のネット記事を見つけましたので予定を変更し紹介します。

  〈 1.  平成26年11月17日の産経ネット 〉

  ・田母神被告がどこまで真実を語っているかは本人のみぞ知る。

  ・しかし今回の事件で、法律に対する無知さや、陣営幹部による横領に長期間気付かなかったという危機管理の甘さ、周囲の言いなりになっていたという主体性のなさなどが明らかになった。

  ・一時は保守派のスターともてはやされた田母神被告の実像が浮かび上がったことが、この裁判の最も大きな意義なのかもしれない。

  〈 2.  平成29年5月22日のテレ東 BIZ 〉

  ・2014 ( H26 ) 年の東京都知事選挙の後、運動員に報酬として現金を渡したとして公職選挙法違反の罪に問われている元航空幕僚長・田母神俊雄被告に対し、東京地裁は、懲役1年10ヶ月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。

   ・田母神被告は、2014年2月に実施された東京都知事選挙のあとに、当時の選挙対策本部の幹部に選挙運動の報酬として、現金200万円を渡したなどとして公職選挙法違反の罪に問われていました。

  ・これまでの裁判で田母神被告は、「お金を配ったことはない」などとして、無罪を主張していました。

 この後平成30年に最高裁で有罪が確定し、氏は公民権停止5年となっていましたが、昨年 ( 令和5年 ) 末に公民権停止期間を終え、今回の都知事選挙に出馬しています。

 2件の記事では事件の概要をつかめても水島氏との関係が分かりませんので、更に探していると次のブログを見つけました。

 〈 3.  平成31年2月18日の田母神公選法違反事件・東京高裁判決の分析・批判 〉

 ブログ主は勇馬眞次郎氏です。無断で記事を紹介しないため、使用願いのメールを入れていますが、ブログが中断されたままになっているらしく連絡がつきません。都知事選挙が迫っていますので、止むなく了承なしに必要部分だけを紹介させてもらうことにいたしました。

 前記 1. と 2. の報道は田母神氏に批判的ですが、3. の勇馬氏は水島氏に批判的で「ねこ庭」の考えに近いので紹介したくなりました。

 「東京高裁判決の分析・批判」というタイトル通り、ボリュームのある内容なので全文の紹介は不可能です。最小限の必要部分だけを紹介しますが、例えば次のような意見があります。

  ・本件の本質は、田母神氏に立候補を要請し自ら選挙対策本部長となり寄付金を集めながら、選挙後に田母神氏を告発し事件をでっち上げたのがMであるにも拘わらず、判決では単にMとして登場するだけなのは極めて不可解です。

 Mというのは水島氏のことですが、別の場所で次のように述べています。

  ・田母神氏は2010 ( 平成22 ) 年にMらと共に、政治運動団体「頑張れ日本 ! 全国行動委員会」を結成し、会長に就任しました。

  ・会長に就任して以来、チャンネル桜にも出演し、Mを信用して、知事選でも政治資金の管理から選挙スタッフの募集までの一切を任せていました。

  ・そのMが、寄付金残額を自分の口座に移すことを田母神氏に断られた、というよりも氏が回答を保留したことを契機に、激しい田母神攻撃に転じたこと自体きわめて胡乱と言わざるを得ません。

 勇馬氏の説明は、私が息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に伝えたかった、田母神氏と水島氏の関係を語っています。当時水島氏がチャンネル桜を使い、田母神氏を批判していた内容と重なります。

 水島氏の動画が田母神氏への批判・攻撃だったのに対し、勇馬氏のブログは水島氏批判なので説明のトーンが逆になります。トーンが違っても事実は一つですから、話が多くの点で重なります。

 水島氏の動画を見ていますので、本当はその動画を紹介したかったのですが、チャンネル桜のホームページに残っていませんでした。と言うより、タイトル名はありますが、「この動画は現在見ることができません」と表示され全部ブロック状態です。

 それでやむを得ず、勇馬氏のブログの一部を紹介する次第となっています。「ねこ庭」を訪問される方々は事情をご検察の上、次回も足をお運びください。

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都知事選挙に見る日本の政治 - 12 ( 田母神俊雄氏と水島総氏 )

2024-06-09 16:37:15 | 徒然の記

 田母神氏について語るには、チャンネル桜の水島社長の話を抜きにしてはできません。「ねこ庭」のブログを始めた頃、最初に出会ったのがチャンネル桜の動画でした。

 まだ後期高齢者前でしたが、探しても仕事がなかったため、やむなく年金老人の仲間入りをしました。息子の助けを借りてパソコンをセットし、机に向かう「ねこ庭」の日常となりました。

 当時のブログ名は「ねこ庭の独り言」でなく、「みみずのたわごと」や「気まぐれ手帳」でした。有り余る時間を有効に活用し、暮らしの雑感を綴りながら余生を楽しむという予定でした。

 こんな時に出会ったのがチャンネル桜で、「沖縄の声」「闘論 !  倒論 ! 討論 ! 」「チャンネル桜二千人委員会」などの動画に夢中になりました。

 「ねこ庭」の過去記事を探すと、当時の感激ぶりが残っています。

  ・この番組は私の長年の疑問に光を当て、歴史や政治を考える基礎知識を授けてくれた。この年になって初めて得た知識、と言っても過言でない。

  ・日本のマスコミと教育界、政党や政治家に疑問や反発を覚えながら、どうにもならない現実と諦めてきた愚かさを、チャンネル桜が指摘してくれた。

  ・このマイナーなネットのチャンネル桜が、巨大なマスコミを相手に、ひるむこと無く発信を続けていたという発見をしたからだ。

  ・このささやかな発信がいつから始められたのか知らないが、国民に与えた影響は大きかったに違いない。小さな発信でもめげずに続ける忍耐と勇気を、素晴らしいと言わずにおれない。

 今ならこのようなことを言いませんが、あの頃は素直にそう思っていました。

 「田母神論文事件で」自衛隊を追放され、反日左翼政治家とマスコミから敵視され、自由民主党からも攻撃されている田母神氏を、都知事選挙に担ぎ出したのが水島氏でした。

 平成26 ( 2014 )年の10月に「チャンネル桜」が「朝日新聞を糺す国民会議」を立ち上げた時、私は発会式に出席しました。開会の挨拶をしたのは、まだ存命だった渡部昇一氏でした。

 水島氏が都知事選の候補者として田母神俊雄氏を担いだと知り、千葉県民なのに選挙資金に心ばかりの寄付をしました。

 安倍総理は公明党の推薦する舛添氏を応援し、圧倒的に舛添氏が優勢でしたから、劣悪な条件下で名乗りをあげた田母神氏の勇気を支援せずにおれませんでした。それでも田母神氏は善戦し、下記の通り開票結果は16人の候補者中の4位でした。

  〈 H26年都知事選・選挙結果 〉 16人中4位

   舛添要一氏 ・・ 参議院自由民主党、厚生労働大臣        211万票 

   宇都宮健児氏 ・・ 日本弁護士連合会会長                         98万 

   細川護煕氏  ・・元朝日新聞記者 第79代内閣総理大臣    96万 

   田母神俊雄氏 ・・元自衛隊航空幕僚長              61万

 その後、落選した田母神氏を相手に選挙対策委員長だった水島氏が、裁判を起こしました。あれほど感激した「チャンネル桜」と疎遠になった原因が、ここにあります。「ねこ庭」の過去記事から、当時の怒りを紹介いたします。

  ・日本を大切にしようと、同じ目的で選挙運動をしていながら、水島氏がした田母神氏潰しに幻滅した。

  ・自分の番組を使い、何度も一方的に田母神氏を非難するのは、対抗手段を持たない氏に対し卑怯ではないのか。

  ・容疑者として逮捕され、警察に拘置されている田母神氏を弁護する気はないが、都知事選に担いだ相手をこんな状況に追い込む氏の度量の無さを悲しむ。

  ・選挙資金の何百万円かが不明朗だと、そんな些事をあげつらうなと言いたい。

  ・疑問があるのなら国士同志田母神氏と二人で、決闘する気で議論すればよい。

  ・水島氏は政界に不案内な田母神氏を、執拗に追い詰めている。私はここに氏の人間性の小ささを見る。

 水島氏は恰幅の良い体をしているのに度量が狭く、チャンネル桜で活躍していた我那覇真子さんを見放したように、意に沿わない人物を追放する短所があります。

 極めつきは、自分が立ち上げた新党「くにもり」の代表に担いだ本間奈々氏を、選挙後に放逐したことです。つい最近は、日本を酷評するアメリカ在住の自称国際政治学者伊藤貫氏を激賞し、チャンネル桜の動画で長期間放映しました。

 「ねこ庭」では、伊藤氏を「祭りの薬売り」「日本人のクズ」と呼び、追従する水島氏の単純さ軽蔑しました。保守の名に甘んじ、政治を遊びものにする水島氏にほとほと呆れています。

 今回田母神氏を取り上げるについて、水島氏の話を省けませんので、石丸氏の紹介の方が簡単かと思った次第です。

  ・私が選挙に出ないと、保守系の都民が投票する人がいなくなるのではないかという思いで、立候補を決断しました。

  ・はい、私の年は75才です。年令の詐称はありません。

 学歴詐称と国籍詐称を噂されている小池・蓮舫両氏を皮肉った言葉です。

  ・蓮舫さんは「二番じゃダメなんですか」と言いましたから、当選する気がないようですが、私は一番を目指し、当選を狙っていますよ。

 記者会見で氏は相変わらず、誰も笑わない親父ギャグを言っていましたが、「ねこ庭」ではこういうブラックユーモアは評価しません。しかし評価しているところもありますので、次回はその点を紹介いたします。

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都知事選挙に見る日本の政治 - 11 ( 石丸伸二氏 )

2024-06-09 09:43:34 | 徒然の記

 順番は田母神氏ですが、簡単そうなので石丸氏を先に紹介します。

 〈 石丸伸二氏 〉

 政治家なら国政でも地方政治でも、思想信条が明確でない人物は資格がありません。特に敗戦後の日本は、自分の国を愛せない政治家が半分以上存在するという世界でも稀な国になっています。

 自由主義諸国の中で保守と左翼が激しく対立しているのは、アメリカだけでなくイギリスもフランスもドイツも同じですが、これらの国では保守も左翼も愛国心を持っています。

 日本が特異な国と言われる理由は、左翼政治家に愛国心がなく自分の国への憎しみが塊になっている所です。保守と思われている自由民主党の中にも、反日左翼に傾いた議員がいますから、「皇室護持」と「憲法改正」が戦後78年経過しても実現しません。

 立派な公約を語っても土台の思想が明確でない人物は政治家失格と、「ねこ庭」では考えています。有力候補者と言われる4人の中で、政治信条が不明なのは石丸氏だけです。簡単そうなので紹介を先にすると言ったのは、こういう理由です。

 政党遍歴に注目すると、現都知事小池氏も思想信条の不明な政治家の一人です。

   日本新党 →  新進党 →     自由党 →     保守党  →      保守クラブ →

  →    自由民主党  ( 清和会→無派閥  )  →  自由民主党/都民ファーストの会  →

  →  都民ファーストの会  →     希望の党/都民ファーストの会  →   都民ファーストの会

 保守政治家なのか、反日左翼なのか、政党遍歴を見ると小池氏も不明ですが、何も語らない石丸氏に比較すると、これはこれで明確になっています。

  ・小池氏は保守政治家でなく、目新しい物好きなだけの「風見鳥政治家」

 経歴さえ調べれば都民も国民も、都知事に相応しい人物かどうか判断できます。これまで氏が二期連続で都知事を務められたということは、石原知事以後どれだけ不毛の都知事選挙が続いていたのかという証明になります。

 石丸氏の公約らしいものを、再確認してみましょう。

  ・私が都知事を目指し、実行していきたいのは東京の発展、そして地方の発展、すなわち日本の発展だ。

  ・日本の総人口はこれからの20年間でおよそ1300万人減少し、過疎化の進む地方都市が消滅に向かっている。

  ・46の道府県と密にコミュニケーションをとって、東京の一極集中を解消し、多極分散を実現し、東京を世界で一番住みやすい街にする。

 つまり氏の公約にあるのは、一極集中する首都機能を分散し、消滅しかかっている地方都市へ移すという案です。ここにあるのは思想信条でなく、元銀行マンらしい数字的効率化の追求です。

  従って「ねこ庭」の結論は、「石丸氏もノー」となります。

 石丸氏についてどのような意見があるかをネットで調べましたので、参考のため紹介します。

  ・「ひろゆき」・・こと西村博之氏

   「若い人が首長や議員になる流れを作るべきだと思うので、応援しますー」

  ・堀江貴文氏・・実業家

   「素晴らしい ! 」

  ・藤本勘寿氏・・宮城県大崎市の市議

   「ムダな事業の削減・広報の強化・市の財政再建に取り組まれた姿は、まさに銀行員出身の『経営者』でした。」「一極集中を是正し、都民向け〝だけ〟に留まらない視座の高い施策に期待します」

  ・黒原裕司氏・・東京都中央区の区議

   「東京一極集中から多極分散へとのことで、政策に注目です。多極分散という視点は、防災・国防の観点から賛同します」

  ・荻野稔氏・・東京都大田区の区議

   「東京のリーダーの椅子も軽く見られている。首都のリーダーの座を売名や実績作りに利用しないでほしい」

  ・〇〇〇〇氏・・小金井市の市議

   「東京を変えて日本を変えるとの発言は、都民としては複雑な思い。もっと言えば、踏み台にしてほしくはない」

 
   「散々地元の悪口を全国に発信された揚げ句、根本的には何も解決をしないまま一期で市長の職をほうり出され、踏み台にされた安芸高田市の皆さんには同情する」
 
 簡単と言いましたのに、予定した田母神氏の紹介ができなくなりました。申し訳ありませんが、氏の紹介は次回といたします。
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都知事選挙に見る日本の政治 - 10 ( 小池百合子氏と蓮舫氏 )

2024-06-08 15:53:04 | 徒然の記

 都知事選挙での最有力候補と言われる小池氏には、本来なら自由民主党が真っ先に支援の動きをするところですが、派閥による「政治とカネ」の問題で動けなくなっています。

 〈 小池百合子氏 〉

 国会で野党に叩かれるだけでなく、マスコミがこぞって自由民主党を批判攻撃し、内閣の支持率も下降しています。この状態で同党が小池氏を支援すると、逆に氏が落選するのではないかと言われています。

 小池氏がいまだに正式な出馬表明をせず、所信表明もしないのはこうした背景があるので、奇妙な選挙になった原因は自由民主党にあると言えます。

 6月8日の読売新聞オンラインが、事情をよく説明していると思いますので紹介します。

  ・自民党は、東京都知事選( 6月20日告示、7月7日投開票 )を巡り、立候補の意向を固めている小池百合子知事の全面支援を行う方向で調整に入った。

  ・支援方法として、選挙期間中に政治活動が認められる「確認団体」を設立することも検討する。

  ・6月10日の都連会合で、次の方針を確認する。( 複数の党関係者が明らかにした )

    ・出馬表明している蓮舫参院議員による新都政誕生の阻止を打ち出す

    ・小池氏が出馬する場合の「全面支援」を確認する

    ・自民派閥の「政治とカネ」の問題を受け、小池氏から推薦依頼が来ない可能性があるため

    ・確認団体を通して支援することも視野に入れる

    ・確認団体では、ポスターの作成やビラの配布、自動車での街宣活動などを行うことができる

    ・自民は独自候補の不在から、小池氏との連携を模索してきた

    ・確認団体の一員との立場を取ることで、党派色を出さない支援を想定

    ・公明党や地域政党「都民ファーストの会」との連携も模索したい考えだ

 自由民主党の誰が考えているのか分かりませんが、その場しのぎの姑息な策です。党の存亡期ですから都連会合だけで決められる策でなく、岸田首相の承認も得た上の話だと思います。

 みえすいた愚策で国民を翻弄しているのは、反日野党だけでなく、昔から自由民主党も同じでした。果たして今回も、そんな策に都民が騙されるのかどうか。いかに不毛な選択の選挙だとしても、都民が自由民主党の支援を黙認するのか。

 このあたりで、「ねこ庭」の立場を明確にする必要が出てきました。

  ・姑息な策で都民と国民が騙せると考えている自由民主党を許してはならない。

  ・来年4月から都内の建物に、「太陽光パネル設置」を義務付ける方針を出している小池氏を知事にしてはならない。

 日本各地の自然破壊だけでなく、廃棄後の有害物質の処理方法が不明のままであり、パネル操作のコンピュータソフトにはシステムウィルスが含まれています。

 「太陽光パネル」の90%が中国産ですから、安全保障面からも大きな問題があります。こんなことを考えずして、首都東京を破壊する知事を誕生させてはなりません。

 従って「ねこ庭」の結論は、「小池氏ノー」となります。

 〈 蓮舫氏 〉

 5月27日の東京新聞が蓮舫氏の意見を伝えていましたので、紹介します。

  ・立憲民主党の蓮舫参院議員(56)は27日午後、党本部で記者会見し、東京都知事選に立候補することを正式に表明した。
 
  ・蓮舫氏は会見で「裏金事件、『政治とカネ』の自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットする。その先頭に立つのが私の使命だ」と意欲を語った。
 
  ・トレードマークの白のスーツで、会見場に姿を現した蓮舫氏。
 
  ・詰めかけた100人を超える報道陣を前に、引き締まった表情で出馬に至った経緯を語り始めた。
 
  ・小池百合子都知事(71)について「この8年間、『伏魔殿』と言った都議会自民党や『ブラックボックス』と言った都庁をどう変えたのか」と指摘。
 
  ・最近の選挙で自民党との連携が相次いでいることに対し、「この矛盾、変わり身の早さについていけない」と批判した。
 
  ・自身の姿勢に関し「反自民の政治」「非小池都政」と強調した上で、「古い政治と決別し、本当に必要な政策に予算を振り分ける都政をつくりたいと、都政改革への意欲を語った。
 
 「本当に必要な政策に予算を振り分ける都政」という主張以外は、反日左翼議員らしく小池氏への批判だけで具体策はありません。共産党と福島瑞穂氏の社民党が全面支援していますから、これ以上付け加えることはありません。
 
 「ねこ庭」の結論は単純明快、「蓮舫氏ノー」となります。
 
 次回は残る二人、田母神俊雄氏と石丸伸二氏です。興味のある方は、「ねこ庭」へ足をお運びください。
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都知事選挙に見る日本の政治 - 9 ( 有力候補者4人 )

2024-06-08 08:26:16 | 徒然の記

 本日は、小池百合子氏、蓮舫氏、田母神俊雄氏、石丸伸二氏、4氏の紹介から始めます

 〈 小池百合子氏 〉

 5月29日の日経新聞の記事を紹介します。

  ・東京都議会の定例会が29日に開会した。

  ・小池百合子知事は所信表明演説で、都知事選について3選出馬の有無を明らかにしなかった。

  ・小池知事は議会後に記者団の取材に応じ、「まずは定例議会にしっかり取り組んでいくのが現職としての務めだ」と述べた。

  ・小池知事は所信表明演説で2期8年間の都政を振り返った。

    ・新型コロナウイルス対策、東京五輪・パラリンピックの開催、待機児童の解消などの成果を強調した。

    ・東京の底力を掘り起こし、未来を切り開く役割が今まで以上に求められている、と話した。

    ・公明党は、小池氏が出馬すれば支援すると表明   

 〈 蓮舫氏 〉

 6月6日の東京新聞の記事を紹介します。

  ・立憲民主党の蓮舫参院議員は6日、20日の告示まで参院議員を続け、立候補と同時に議員辞職となる「自動失職」を選ぶことを明らかにした。

  ・通常国会の会期末は23日で、参院議員としての職責を最大限果たす方針。

  ・蓮舫氏は記者団から、共産党の支援を受けることに拒否感を示す国民民主党や連合との連携をどう考えるのかを問われ、
 
    ・無所属で臨むので、オール東京で私を支援してくださる方を1人でも多く募りたい、と述べるにとどめた。
 
  ・共産や社民党は、既に蓮舫氏支持を明言している。

 〈 田母神俊雄氏 〉

 5月31日の NHK NEWS WEB の記事を紹介します。

   ・田母神氏は31日都庁で記者会見し、

      ・保守系の都民が投票する人がいなくなるのではないかという思いで、立候補を決断した。

     ・災害に強い東京をつくるとともに、東京が国家の自立を追求する中心になって頑張っていくようにする。

     ・東京は財政的な余裕があるので、都民税の減税を実行したい

     ・SNSを活用するなどして、若い世代の支持も取り込みたいという意向を示した。

  ・田母神氏は75歳。航空自衛隊トップの元航空幕僚長

  ・在任時「田母神論文」で政府見解と異なる内容を発表したとして更迭された

  ・定年退職後は軍事評論家として活動

  ・東京都知事選挙への立候補は、平成26 ( 2014 ) 年続いて2度目となる

 〈 石丸伸二氏 〉

 5月17日の NHK NEWS WEB の記事を紹介します。

   ・広島県安芸高田市の石丸市長は17日、広島市で記者会見し、7月に行われる東京都知事選挙に無所属で立候補する意向を表明しました。

  ・私が都知事を目指し、実行していきたいのは東京の発展、そして地方の発展、すなわち日本の発展だ。

  ・日本の総人口は次の20年間でおよそ1300万人減少し、多くの自治体が消滅に向かっている。

  ・46の道府県と密にコミュニケーションをとって多極分散を実現し、東京の過密を解消することで東京を世界で一番住みやすい街にできる、と述べました。

  ・都知事選挙では政党の公認、や推薦を受ける考えはないとした上で、考え方を共有できる政党からの支持については、歓迎する考えを示しました。

  ・氏は、広島県安芸高田市出身の41歳。 三菱UFJ銀行・元行員

  ・令和2年の安芸高田市長選挙で初当選し、現在1期目。

  ・氏は市長就任後、政策課題への対応や行政の進め方をめり市議会の最大会派と対立し、記者会見や自身のSNSで積極的に発信して注目を集めた

  ・今月10日、次の市長選挙には立候補しない意向を示し、蓮舫氏のような自動失職でなく、9日付で市長を辞職すると公表している

 公約らしいものを述べているのは田母神氏と石丸氏の二人で、最有力候補と言われる小池・蓮舫の両氏が述べていません。選挙運動は、立候補の届出が受理された時から開始し投票日の前日までの24時間ですが、7月7日が投票日というのに、各氏は選挙活動らしいことを始めていません。

 田母神氏以外は現職の政治家のため動けない事情があるとしても、今回の都知事選挙の異常さが窺われます。

 次回はもう少し各候補の情報を集め、「ねこ庭」の説明も加え比較ができるようにしたいと思います。

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