グアムへの基地移転費用の日本負担を、米国が減らそうとしない。
沖縄基地の機能分担を岩国へ求め、その費用についても日本に要求していると、新聞が報道している。政府がどういう交渉をしているのか、内容を知らされず、要求される負担ばかりについて書かれると、威丈高で押しつけがましいアメリカの姿がいやでも浮かんで来る。
世界一の強国であるアメリカは、武力と経済力を背景に、最近の中国以上に我がまま勝手な国である。気に入らなければ軍事力で、他国の政府や権力者を倒してしまうことも躊躇しない。そういうアメリカの横暴さを知りながら、わが国の新聞報道に私は、拭えない不公正さを感じる。
・アメリカの軍事力に頼りきり、自分の国を守らないから米国の基地があるのだという事実。
・日米安保条約に基づく基地が、日本国内に約130ヶ所あるという事実
・基地の維持には、巨額の費用がかかるという事実。
・自国防衛の軍備にかける資金を戦後の復興に振り向けたから、日本が世界第二と言われる経済大国になったという事実。
・世界唯一の平和憲法と日本人は胸を張っているが、血を流す覚悟で日本のシーレーンを守っているのは、アメリカだという事実
日本にある米軍基地は日本のためにだけある訳でないとしても、アメリカが負担している巨額の費用とリスクについて,マスコミは今少し詳しく報道すべきではないのだろうか。
米国の要求する費用が、百億円、千億円になっても政府が黙っているのは、その方が安くつくという計算もあると、吉田茂氏の著書『日本を決定した百年』を読むと、こうした推測も成り立つ。
もっと簡単に言えば、自分の国は自分で守るからアメリカの基地は不要だと、日本が宣言し実行すれば基地はなくなってしまうはずだ。それを出来なくしているのが「日本国憲法」だ。
「戦争をしてはならない」
「人殺しをしてはならない」
「再び息子たちを戦場に送ってはならない」
こうしたスローガンは素晴らしいが、戦争の火種は今世界の各地にあり、実際に殺し合いをしている。平和を希求する人類のはずなのに、思想や宗教の違いで紛争を起こし、国益というエゴがぶつかり合う。
日本だけが戦争を否定し、軍備を全廃したところで、世界が平和になるわけではない。無防備な国は侵略され、力の強い国に併合されるということが、国際社会では今も行われている。万一に備え自国防衛を怠らず、その上で平和を求めて行くというのが、不変な政策だと私は思う。
戦後の日本では、軍事について痛みを分かち合う心を失った人が多くなり、こうした人間の声の方が大きくて目立つが、嫌だいやだと我がままばかり言って、何が解決するというのだろう。
・米軍基地が要らないというのなら、日本が自分の国を守る軍事力を持たなくてならない。
・軍事力を持つためには、憲法を改正し軍の再建が不可欠となる
本当の議論はここから始めなくてならないのに、反対勢力がいて日本の独立を妨害している。その勢力は、次の3つだ。
1. 自民党内のリベラリスト議員
2. 反自民の左翼政党議員
3. 米国政府内の反日勢力
米軍基地の費用負担問題について考えるのなら、こうした基本から議論しなくては解決にならない。