ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

戦後史の大河で、消滅した政党

2024-08-14 13:16:52 | 徒然の記

 自由民主党を中から変えると言って、参議院議員の青山繁晴氏が頑張っています。

 それではダメで、利権で腐敗した自由民主党に代わる第二の保守党を作り、日本を立て直すという人もいます。

 チャンネル桜の水島氏が作った「新党くにもり」、神谷宗幣氏らが作った「参政党」、百田尚樹・有本香氏が立ち上げた「日本保守党」などがそれに当たるのだと思います。

 自由民主党を離党し、名のある政治家が仲間と共に新党を立ち上げても、成功した例が過去にありませんので、政界の素人の作った政党がうまく育つかについて「ねこ庭」は期待していません。

 一時大フィーバーを起こした「参政党」は、創立メンバーの内部対立で空中分解していますし、前評判が高かった割には今ひとつパッとしない「日本保守党」です。「新党くにもり」に至っては、党の代表と役員が辞任し、意気軒昂な水島氏が一人で痩せ我慢している消滅寸前の党です。 

 国政に参加できる政党を創る難しさは、誰もが知っているはずなのに、金儲け主義のマスコミが新党を称賛し国民を煽ると、騒ぎに参加して興奮する人々が出てきます。

 自由民主党に代わる第二の保守政党があれば・・・と、時折考える「ねこ庭」は、新党の失敗を喜んでいるのではありません。戦前の政党は知りませんが、私が知っているだけで、これまで幾つの政党があったのか。

 「今は消滅した政党」の名前を、思いつくままに上げてみました。

  維新の党      希望の党       国民の声      国民の生活が第一    

  サラリーマン新党  民社党        新自由クラブ    新進党

  新生党       新党きずな      新党さきがけ    新党日本

  新党みらい     スポーツ平和党    税金党       太陽党

  太陽の党      たちあがれ日本    日本のこころ    日本ファーストの会  

  日本未来の党    日本を元気にする党  日本自由党     日本新党

  福祉党       保守新党       民主党       民進党

  みんなの党     結いの党

 第二の保守政党を作ろうと、自由民主党を離党した政治家が作った政党と、自由民主党から政権を奪おうと野党の立場から作った政党が混じっていますが、記憶しているだけ挙げても30の党名があります。

 戦後の日本で幾つの党が生まれて消えたのか、本気で調べると60くらいになるのではないかと思います。「一寸先は闇」と言われる政界に生きながら、離党して新党を立ち上げるのですから、議員たちも政治生命を賭けた真剣勝負です。

 今はその面影もない河野洋平氏が、自由民主党の若きプリンスだった頃、離党して作ったのが「新自由クラブ」でした。理想に燃えた議員たちが大挙して参加したという記憶があります。

 その洋平氏が夢破れて自由民主党へ復党し、宮沢内閣の官房長官となり、国民を苦しめる「河野談話」を発表しました。

 同じく自由民主党を離党した平沼赳夫氏が「たちあがれ日本」を作り、これに石原慎太郎氏が参加して「太陽の党」ができました。しかし「日本維新の会」ができると、合流し消滅します。

 記憶が不確かですが、消滅したはずの「太陽の党」を西村慎吾氏と田母神俊雄氏が復活させ、これもまた「次世代の党」へ合流し短命で消えます。

 自由民主党を外から変えようとした有力政治家たちの名前が、幾つも浮かんできます。園田博之、藤井孝男、与謝野馨、中山成彬、中山恭子、片山虎之助、平沼グルーブに所属していた三宅博氏など、一人一人が真剣勝負で新党に関係していました。

 その後園田氏と平沼氏は「次世代の党」を離れて、自由民主党へ復党しますが、これをみて分かるのは、自由民主党を党外から変えることの難しさです。

 もう一つ分かるのは、利権に絡み腐敗したように見えても、やはり自由民主党は「腐っても鯛」です。戦後の日本を支えてきた政権与党としての実力には、侮れないものがあります。

 戦後の新党の実情の一端を知る「ねこ庭」は、「参政党」「新党くにもり」「日本保守党」の関係者の軽さ ( 言動・行為  ) が気にかかります。当事者は真剣なのでしょうが、消滅したとはいえ、過去の新党にかかわった政治家諸氏はさらに真剣だったように思えてなりません。

 困難な新党騒ぎの中で、唯一の成功例があり、それが「政界の壊し屋」の異名で語られる小沢一郎氏でした。氏は自由民主党を外から変えるのでなく、自由民主党から政権を奪い取った人物です。

 「細川内閣」・「村山内閣」と「鳩山・菅・野田内閣」を作り、自由民主党を下野させました。オリンピックに例えるなら、「前人未踏の記録」でしょう。

 「ねこ庭」は氏を嫌悪し、評価していませんが、二度も政権を奪った事実に関しては敬意を表します。過去の成功が忘れられず、現在も立憲民主党の議員ですが、氏の力は既になく「忘れられた老兵」になっています。

 意地悪老人と笑われるのかもしれませんが、新党作りに生命を賭けた過去の政治家たちに比較すれば、「参政党」「新党くにもり」「日本保守党」の関係者たちの苦労など比較にならないと思っています。

 「ねこ庭」の過去記事で取り上げていますから、繰り返して嫌われる愚はしませんが、日本の戦後史という大河の流れで眺めれば、これらの人々は皆日本の国民です。

 聖徳太子の言葉を借りて言いますと、意見が違っても争っていても、「和をもって尊しとなす」です。お互いの存在を認め合うのが、本来の日本人なのでしょう。「恨みは千年経っても消えない」という韓国とは、違う文化の国ですから、「ねこ庭」も聖徳太子の言葉を見習おうと努力しています、

 「今は消滅した政党」について突然話を始めたのには、理由があります。

 自由民主党を中から変えると言って、参議院議員の青山繁晴氏が頑張っています。

 第1行目に書きましたが、以前にも言いました通り「ねこ庭」は青山氏を応援しています。どうせ困難なら、新党を作って外から働きかけるより、中で頑張る方が有効でないかとそんな気がしています。

 つまり中から変えようとする青山氏が正しいのでないかと、それだけのことが言いたくて「今は消滅した政党」の紹介をしました。だがそれだけではありません。

 自由民主党を中から変えられる有力議員として、もう一人「ねこ庭」が考えているのが、西田昌司参議院議員です。同じ参議院議員で、同じような意見を持っているのに二人はなぜ協力し合わないのか。

 青山氏は「ねこ庭」で何度も取り上げていますが、西田氏はほとんど紹介していません。したがって次回からのシリーズは、「西田議員の研究」と決めました。

 息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々が、突然「西田議員の研究」では驚かれる気がしますので、長い前置きを入れました。前口上の冗長さをご容赦の上、次回のご訪問をお願い致します。

コメント (2)
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