■中村洋子 第 10回 Chopin が見た 「 平均律クラヴィーア曲集 」 アナリーゼ講座■
平均律 第 1巻 第 10番 ホ短調 前奏曲&フーガ
~ 平均律 10番と、Mozart ピアノソナタ KV 310 、そして Chopin ~
★平均律 「 第 10番 ホ短調 前奏曲 」の前半 22小節の初稿が、
「 フリーデマン・バッハのためのクラヴィーア小曲集 」 に、あります。
フリーデマンの楽譜は、右手 1拍目と 3拍目に、
8分音符の和音がポツポツと、奏されるだけです。
平均律では、その右手の和声音を、非和声音により、
縦横無尽に装飾し、溜息の出るような美しい旋律へと、
変化させています。
★バッハは、息子や弟子たちに、実際に、この両者を比較しながら、
「 旋律とはなにか 」 を、手取り教えたのでしょう。
★この 「 旋律とはなにか 」 を、バッハから、深く学んだのは、
Mozart モーツァルトも、例外ではありません。
モーツァルトは、J.S. BACH の息子・クリスチャンからのみならず、
J.S. BACH からも、楽譜を通して、それを吸い取り、
その結実が、「 ピアノソナタ KV 310 イ短調 」 となったのです。
★その 「 モーツァルトのイ短調 」 が、 「 Chopin 」 へと、つながっ
ていくのは、自明の理です。
★Chopin が所持していた平均律の楽譜の 「 前奏曲 10番 」 には、
fingering が二ヶ所あるだけです。
しかし、 「 フーガ10番 」 には、Chopin のみならず、
Mozart モーツァルトをも読み解くカギとなる、重要なfingering が、
書き込まれています。
この解釈を、詳しくご説明いたします。
★10番のフーガは、平均律の中で、唯一 「 二声 」 で、書かれていますが、
この短いフーガは、実は、対位法の極致で、二声として演奏すると、
本領は、発揮されません。
見かけ上の二声が、どのような 「 多声部 」 となっているか、
弾きやすくするにはどうしたらいいか、
分かりやすくお話します。
■2013年 1月 20日 (日) 午後 2時 00分 ~ 4時 30分
会 場 : カワイミュージックスクールみなとみらい
横浜市西区みなとみらい4-7-1 M.M.MID.SQUARE 3F
( みなとみらい駅 『 出口 1番 』 出て目の前の高層ビル3F )
( 要予約 ) Tel.045-261-7323 横浜事務所
Tel.045-227-1051 みなとみらい直通
■講師: 作曲家 中村 洋子
東京芸術大学作曲科卒。作曲を故池内友次郎氏などに師事。日本作曲家協議会・会員。 ピアノ、チ ェロ、室内楽など作品多数。
2003年~ 05年:アリオン音楽財団《東京の夏音楽祭》で新作を発表。
07年:自作品「無伴奏チェロ組曲第 1番」などをチェロの巨匠W.ベッチャー氏が演奏したCD『 W.ベッチャー日本を弾く』を発表。
08年: CD「龍笛&ピアノのためのデュオ」、CD ソプラノとギターの「 星の林に月の船 」を発表。
08 ~ 09年 :「 バッハのインヴェンション・アナリーゼ講座 」全15回を開催。
09年10月:「 無伴奏チェロ組曲第 2番 」が、W.ベッチャー氏により、ドイツ・マンハイムで初演される。
09年:「 無伴奏チェロ組曲第 1番 」が、ベルリンの リース&エアラー社 Ries &Erler Berlin から出版される。
10年:CD『 無伴奏チェロ組曲第3番、2番 』 W.ベッチャー演奏を発表。 「 レーゲンボーゲン・チェロトリオス( 虹のチェロ三重奏曲集)」が、ドイツ・ドルトムントのハウケハック社Musikverlag Hauke Hack社から出版される。
10年1月~12年6月:バッハ・平均律クラヴィーア曲集第 1巻の全曲アナリーゼ講座を、カワイ表参道で開催。
2011年 4月 :「 10 Duette für 2 Violoncelli チェロ二重奏のため の 10の曲集 」が、ベルリンの「 Ries &Erler Berlin 、リース&
エアラー社 」から出版される。 スイス、ドイツ、トルコ、フランス、チリ、イタリアの音楽祭で、自作品が演奏される。
●上記の楽譜とCDは、「 カワイ・表参道 」 http://shop.kawai.co.jp/omotesando/
「 アカデミア・ミュージック 」 https://www.academia-music.com/ で、販売中。
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