■ 9月に私の作品が、ドイツで演奏されました ■
~ 11月26日の 「 Chopin が見た平均律・アナリーゼ講座 」 は、Chopin 独特の記号について ~
2012. 11. 23 中村洋子
★11月26日(月)に、KAWAI 横浜みなとみらい で開催いたします
第 8回 「 Chopin が見た Bach 平均律クラヴィーア曲集・アナリーゼ講座 」 の、
勉強をしています。
http://blog.goo.ne.jp/nybach-yoko/d/20121102
★平均律第 1巻 8番 前奏曲 es-Moll 変ホ短調 に、
Chopin の書き込みは、 4ヶ所ありますが、
それは、楽譜のミスを、訂正したもので、
アナリーゼとしての意味は、ありません。
★8番フーガ dis-Moll 嬰ニ短調では、
Chopin は、独特の 4種類の 「 記号 」 を、書き込んでいます。
「 × 」 は、 「 主題の開始 」 を意味しています。
「 キ 」 は、 「 反行主題の開始 」 を示しています。
★他の 二種類は、≪ 菱型正方形の中に 「 十 」 が入っている ≫ ものと、
≪ 横棒に縦線が 3本記されている ≫ 、彼独特の表記です。
この 二つは、主題とは関係なく、
Chopin が、この曲を演奏する際の、
「 道標 」 として、書き込んだもので、
とても、重要な記号です。
★その意味を、詳細に読み解きますと、
Johann Sebastian Bach バッハ ( 1685~1750 ) が追及した、
≪ 調性とは何か ≫ 、
≪ 調性から導かれるcounterpoint ( 対位法 ) の正体 ≫ が、
自ずと、浮かび上がってくるのです。
★≪ 菱形正方形の中に 「 十 」 が入っている記号 ≫ は、
6小節目ソプラノ 1拍目の ais1 と 、10小節目バス 3拍目 dis 、
14小節目バス 4拍目の Ais 音に、付けられています。
Chopin が何故、この音を重要と考えたか、
それを、考察することから、
≪ 調性から導かれるcounterpoint ( 対位法 ) の正体 ≫ が、
分かってきます。
26日の講座で、詳しくご説明いたします。
★その 3ヶ所を、 Bach の自筆譜と照らし合わせますと、
6小節目は、2段目冒頭にレイアウトされ、
10小節目については、小節の途中で段落を変え、
3段目の冒頭に、10小節目3拍目を、配置しています。
そして、4段目は、14小節目3拍目から記譜していますので、
この4拍目 Ais が、段落の初めの、
非常に目立つ位置に、置かれています。
★ Bach の自筆譜を、見ていなかったであろう Chopin が、
Bach の創作意図を、完全に読み切っていた、ということです。
天才の証明でしょう。
★書くのが遅くなりましたが Berlin ベルリンの、
Wolfgang Boettcher ヴォルフガング・ベッチャー先生が、
お弟子さんのコンサートのプログラムを送ってくださいました。
Susanne Meves-Rösseler さんが、
私の 「 無伴奏チェロ組曲 1番 」 を、演奏してくださった音楽会です。
★コンサートのタイトルは、 「 Mit Flöte und Cello um die Welt 」
英語に直訳しますと 「 With Flute and Cello around the World 」 でしょうか。
演奏会場は2ヶ所で、演奏は3回でした。
・ Belle Etage am Lietzensee 1 Setember 2012
・ Orangerie Schloss Glienicke 8/9 September 2012
★プログラムに掲載されています地球儀のイラストを見ますと、
地球の上に、5本の旗が立ち、
Brasilien ブラジル、 New York ニューヨーク、 Sachsen ザクセン、
China チャイナ、 Japan ジャパン と、書かれています。
★ Sachsen ザクセン は、もちろん、 Bach のことですね。
日本代表の旗を掲げていただき、とても嬉しく思いました。
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