ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシで記録的大雪

2013-03-16 | ベラルーシ生活
 3月15日はベラルーシは憲法記念日です。しかし祝日ではなく、みんな通常通り働いています・・・が。2013年の3月15日は違いました。
 3月に起こる天気としては50年ぶりという悪天候・・・。
 とにかく風が強いうえに15日朝には降り始めていた雪が16日になってもまだ降っています。
 登下校が危険なので16日の学校の授業は中止になりました。
 除雪作業は全く間に合わず、あちこちでスリップ事故が起きて公共交通は地下鉄以外ほとんどストップ。
 交通事故は1日で160件発生。(死傷者はなし。)
 ミンスクとゴメリの幹線道路も50キロの渋滞。
 ミンスクの空港も離着陸不可能。
 
 こちらのニュースサイトの画像を見てください。
 大げさではなく、ミンスク中がこんな状態でした。(地下鉄はぎゅう詰めだったようですね。)

http://news.tut.by/society/339305.html


 車の運転も視界不良、道路の状態が非常に悪いので、S夫はマイカーでの帰宅を断念。ほとんど徒歩で帰ってきました。
 昼間は何とかバスが動いていたので、私は普通に出勤したのですが、帰るころにはほとんどのバスが動いていなかったため、3キロの道のりを1時間かけて歩いて家に帰りました。
 足元は雪がずぼずぼの状態。それはいいとしても、顔に風と雪が当たって、目が開けられず、ときどき立ち止まりながら帰ったので、こんなに時間がかかってしまいました。
 周りにも歩いて帰っている人がたくさんいました。日本の豪雪地帯に住む人たちの苦労が少しですが身をもって理解できましたよ・・・。

 16日は緊急事態を除き、ミンスクから市外へ車で出ることが禁止されるという事態にまでなっています。
 道路の除雪が追いつかないのでしょう。
 除雪作業のために軍隊に出動命令が出ました。

 家の中は暖房が効いていて暖かです。15日は家にたどりついて、ほっとしましたが、夜になって窓の外を見ては
「まだ降ってる・・・。」
と家族でぼやきあっていました。
 夜中近くになっても道を歩いている人をマンションの窓から見ては「あー、かわいそ。早く家に帰れますように。」と思いました。なぜか歩道を歩いている人がほとんどおらず、車道の真ん中を歩いている人が多かったです。みんな歩いている格好がイソップ童話の「北風と太陽」に出てくる旅人みたいな格好。(もちろん北風に吹かれているときの旅人のほう。)
 たぶん歩道は全部雪にうずもれて、車道のほうがまだましな状態なのでしょう。しかも車もほとんど走っていませんでした。
 
 ちなみにミンスクだけがこうだったのではなく、ベラルーシの半分から北はどこもこんな状態でしたが、東南部のゴメリでは気温が8度で大雪ではなく、大雨が降っていたそうです。一方でベラルーシより南のウクライナ北部地方でも大雪だったらしいし、気候はいったいどうなっているのか、謎です。

 国全体で見ると、車に乗っていて雪で立ち往生してどこにも行けなくなった人からの救助要請も多数あったようで、助け出された人も1000人以上。
 停電になったり、孤立してしまった地域や村なども300箇所以上になるそうです。 

 いやあ、雪に慣れているベラルーシ人ですら、当惑するほどの大雪。ああ、大変だった。明日(17日)は雪は降らないそうです。やれやれ。天気予報が当たってほしい。
 それにしても春になってこの積もった雪が一斉に融け始めると、今度は何が起こるのか・・・と今から危惧する声もちらほら出ています。うわあ。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 画像は3月17日に撮影したものです。日本文化情報センターの近所で撮影。とにかく積もっています。