自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

餅つき3

2011年02月07日 | 植物 plants
その餅つきですが、大量のご飯を臼に入れて杵でこねこねするところから始めていたらとてもできないだろうと思っていました。それほど大量なのです。で、やはりそれはしていませんでした。たぶんかまぼこを作る機械の応用だと思いますが、炊けた餅米を入れるとニョキニョキと練られた半殺し*のペースト状のご飯が出て来ます。それを臼に入れてつくのです。たぶん70歳くらいの地元の人がぺったんぺったんとついておられました。私は所在なく話をしたりしていたのですが、少しは手伝ったほうがいいと思って、
「かえってご迷惑かもしれませんが、手伝ってもらいいですか?」
と思い切って申し出ました。
けっこうがんばって3ラウンドか4ラウンドつきました。





いま比べてみると、私と地元のおじさんでは、やはり腰の入れ方が違います。しかもこの人は前の日も一日ついていたそうです。後日談があって、私はこの3日くらいあとにぎっくり腰にあいなりました。

 それにしても、つきたての餅のおいしいこと。雑煮と、あん餅と、おろし大根と醤油で食べるものの3つがありましたが、実においしかったです。田極さんのお話では、いまは正月について乾いた餅を焼いたり、それをゾ雑煮にしたりするが、もともとは一年に何度もめでたいときなどには餅をついてできたてを食べたのだそうです。

 私は山陰で育ったので、子供のころ、冬休みに母の実家の農家で過ごしましたが、餅つきは夜に茅葺き屋根の土間でしたのを覚えています。暗い土間に湯気がたち、ぺったんぺったんとつかれた餅を祖母が大きな机において、小さくちぎると、それを丸くするのが子供の係でした。外は雪でいつも曇り空でしたから、餅を食べるのは室内でしたから、こうして明るい空のもとで野外でいただくのはずいぶん雰囲気が違うと思ったことです。

* 若い人は知らないかもしれませんが、炊いた米をついて米粒と餅が半々くらいになったものを「半殺し」といいます。
コメント
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