心からうらやましいと思った。ふたつのことである。
ドイツ政府がごくあたりまえの決定をした。フクシマの事故を教訓に原発依存をやめて脱原発にし、与野党ともそれを確認したという。その、当たり前のことが通る国がうらやましい。そして、日本があれだけの悲惨な経験をしながら、なお再稼働しようとすることは理解できないと言ったという。まことに正論であり、自分がその国の国民であることが恥ずかしく、悲しい。
イギリスがシリア攻撃をやめたと報じられた。その決定自体もうらやましいが、会議のようすをみてうらやましいと思った。キャメロン首相は参戦の必要性を説いていたが、その説得のしかたも論理的に情熱的であった。しかし、それに反論するたぶん40歳前後の議員が異議を唱えると、「フーン」といった賛意が漏れる。それは汚いヤジではなく、論理的に正しいことにうなずくという感じだ。イラク攻撃のとき、情報が不十分で、誤ってさえいた、あれと同じ失敗をしてはいけないという意見が推進派を抑えたという。判断ミスはあるが、失敗を教訓に改めるということである。そして僅差で攻撃をしないことに決まった。キャメロン首相は自分の考えとは違う決定になったが、民主的な手続きによって決まったことだから、それはそれで受け入れ、国として自分たちの意志を発信した。これが伝統ある英国議会のすばらしさというものだろう。
ひるがえって我が国は、東日本大震災によって原発が危険なものであることと、あれほど高くつくエネルギー源はないことを体験しながら、教訓を活かすことなく、あろうことか再稼働をするばかりでなく、原発技術を海外に売り込むという。
シリア攻撃についても「状況を慎重にみきわめる」という無意味なセリフしかいわない―それは要するに何も考えがなく、周囲の顔色を眺めて無難な大勢につくということでいかない―日本のスポークスマンが恥ずかしく、こういう政治家しないないことが悲しい。
ドイツ政府がごくあたりまえの決定をした。フクシマの事故を教訓に原発依存をやめて脱原発にし、与野党ともそれを確認したという。その、当たり前のことが通る国がうらやましい。そして、日本があれだけの悲惨な経験をしながら、なお再稼働しようとすることは理解できないと言ったという。まことに正論であり、自分がその国の国民であることが恥ずかしく、悲しい。
イギリスがシリア攻撃をやめたと報じられた。その決定自体もうらやましいが、会議のようすをみてうらやましいと思った。キャメロン首相は参戦の必要性を説いていたが、その説得のしかたも論理的に情熱的であった。しかし、それに反論するたぶん40歳前後の議員が異議を唱えると、「フーン」といった賛意が漏れる。それは汚いヤジではなく、論理的に正しいことにうなずくという感じだ。イラク攻撃のとき、情報が不十分で、誤ってさえいた、あれと同じ失敗をしてはいけないという意見が推進派を抑えたという。判断ミスはあるが、失敗を教訓に改めるということである。そして僅差で攻撃をしないことに決まった。キャメロン首相は自分の考えとは違う決定になったが、民主的な手続きによって決まったことだから、それはそれで受け入れ、国として自分たちの意志を発信した。これが伝統ある英国議会のすばらしさというものだろう。
ひるがえって我が国は、東日本大震災によって原発が危険なものであることと、あれほど高くつくエネルギー源はないことを体験しながら、教訓を活かすことなく、あろうことか再稼働をするばかりでなく、原発技術を海外に売り込むという。
シリア攻撃についても「状況を慎重にみきわめる」という無意味なセリフしかいわない―それは要するに何も考えがなく、周囲の顔色を眺めて無難な大勢につくということでいかない―日本のスポークスマンが恥ずかしく、こういう政治家しないないことが悲しい。