自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

茅葺き屋根

2011年09月30日 | その他 others
昭和40年くらいまでは、いたるところにこういう茅葺き農家があったわけです。これは新花巻の新幹線駅の近くにある立派な農家でいまは保存家屋になっていますが、人が暮らしておられるようでした。
屋根の大きさが家を包んでしまいそうです。造形的にも実に美しいです。たしかシェークスピア時代のイギリスの伝統的農家もこれとそっくりで、それはヨシでできていたはずです。これだけの量のススキを確保するのはたいへんなことに違いありません。そのために各地に茅場とよばれるススキ原がありました



花巻の茅葺き農家 2011.7.28
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北上山地

2011年09月29日 | 研究など research
これからしばらく岩手県の話題に移ります。

金華山のあと7月の終わりには岩手県に行きました。私は大学院生として金華山のシカと植物の研究をして学位をとり、しばらくして助手になりました。研究のことだけ考えていればよい、恵まれた時期でした。金華山のあと、岩手県の五葉山というところに野生のシカがいるというので、下見に行きました。まだ20代のときです。それから十数年、ここでシカの研究をし、また社会との関係も考えるきっかけをもらいました。
 北上山地はなだらかで、「たおやか」といった表現にふさわしいです。宮沢賢治の世界そのもので、彼に作品に「なんとか森」という地名が出てきますが、こんもりとした山などを「森」と呼びます。そういう深緑色の森を背景に、明るい緑の田圃が広がり、その境目にスギの能力があり、民家があります。民家はいまでは赤いトタンなどになっていますが、以前は茅葺きだったはずで、その頃はいかに落ち着いて美しい景色があったろうかと想像が広がります。



花巻の東の農村地帯
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生き物の営み2

2011年09月28日 | 金華山
 抜け殻とは違いますが、これはクロシデムシ。「シデ」とは「死出」だそうで、この虫は哺乳類や鳥類の死体を食べるのです。気持ちが悪いといえば悪いですが、こういう分解者がいて死体は土に還っていくのですね。とても大切な役割をしている小動物です。
 涼しくなった今では嘘のようですが、息をするのもつらいような暑い夏の一日でした


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生き物の営み1

2011年09月27日 | 金華山
急に涼しくなりました。このところ、震災のこと、台風のこと、いずれもふだん私が描く自然とは違う、大自然の底知れぬ大きさ、恐ろしさを書きましたが、金華山のことを書いていたのでした。もちろん、小さな生き物たちの営みをみてきました。
 汗をかきながら金華山の山道を歩いていると、たぶんオニヤンマと思われる大きめのトンボの抜け殻を見ました。抜け殻といえばセミの抜け殻も見ました。名前はわかりません。いずれにしても、この1匹が水中や地面でうごめきながら、「さぁこれからは空を飛ぶのだ」と安全な場所を確保し、懸命に羽化の準備をし、おそらく体中の体液がグワーッと動くような大変化が起きて、それを終えて飛び立ったに違いありません。これらの「死骸」はしばらくはこうして「残像」のように残りますが、やがて風で地面に落ち、分解していくわけです。
「自分の抜け殻をみたら、どう思うのだろう?」
なんて、変態しない哺乳類は不思議な感覚を持ちます。






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霊園の雑木林2

2011年09月26日 | 自然 nature
枝がたくさん落ちたばかりでなく、何本かはコナラが倒れていました。見ると中は中空で腐っていましたから、弱かったのでしょうが、外見はまともで、葉もたくさん茂っていました。道ではめだちましたが、このときばかりは林の中でも落枝がめだちました。




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霊園の雑木林

2011年09月25日 | 自然 nature
金華山と牡鹿半島の震災のようすを紹介していると気が重くなります。ふつうの日常が突然奪われるということ、それもあまりにも巨大な破壊に生活の基本を奪われることが、どういことなのか、想像がつきません。
 じつは今回台風がありましたが、金華山にいた仲間の連絡では、文字通り「直撃」で、3.11以上の被害だそうです。自分で見ていないので報告できませんが、土砂崩れがいたるところでおき、せっかくここまで回復したという気持ちになっていた人たちがうつむきかげんだと聞きました。「どうしてこうも過酷なのか」とことばを失います。
 台風がすぎた翌々日だったと思いますが、いつもの散歩道である小平霊園の雑木林にいってみました。いつも撮影するアングルですが、緑が濃くなって夏のようすというだけに見えるかもしれません。しかし、下の写真をみてもらうと、道にたくさんの枝が落ちていることがわかります。相当強い風が吹いたようです。



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鮎川

2011年09月24日 | 金華山
金華山には牡鹿半島の先端にある鮎川という港で船に乗ります。かつて捕鯨で栄えた町です。桟橋の近くにトイレがあるのですが、そこにいって驚きました。この通りアスファルトが地震による土地の圧縮で1m近くもりあがっていたのです。なにしろ半島全体が東に1mほど動いたというのですから、たいへんなものであったとは聞いていましたが、目の当たりにして衝撃を受けました。

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材木

2011年09月23日 | 金華山
震災から4ヶ月ほど経っていたのですが、金華山の桟橋近くに大きな材木があり、こんなところにも「異例」なことがあるのだと思いました。

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倒れたもの

2011年09月22日 | 金華山
山頂の祠と石が崩れていたほか、崖が崩れているなどは見ましたが、歴史的な揺れを考えれば被害といえるようなものはあまり目立ちませんでした。目立ったのは神社の灯籠などです。当時は鳥居や石垣の石など道路を塞ぐほどすごかったようですが、いまは片付けが進んでいます。この青銅の灯籠が倒れるというのはとてつもないことです。
金華山には石巻から海岸線を沿いながら車で移動しましたが、道中の漁村は悲惨でした。ある村落には太平洋戦争のあとに建てられた英霊塔がありましたが、これも倒れていました。


金華山の神社の灯籠


牡鹿半島の英霊塔
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頂上

2011年09月21日 | 植物 plants
すごい台風が来たようです。大事になりませんように。

金華山は1000ヘクタールほどの小さな島ですが、わりあいに急峻で高さは450mほどあります。山頂には神社があり、神社のわきに石を重ねた 碑のようなものがあります。もしかしたら三角点だったかもしれませんが、記憶が不確かです。。
 島の植物は震災の被害をとくに受けたようには見えず、弱いのは人工物だなあという印象でしたが、山の中で見たものとしては、このいしづみが倒れていたことが印象的でした。たいへんな揺れがあったことがわかります。


金華山山頂 
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