自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

調査を終えて

2010年10月31日 | 研究など research
 そうしたことからこの問題を考えるための研究を計画しました。タヒとアカシカの食べ物をしらべたら、予想通りかなり違うことがわかりました。次に森林と草原の利用を比較するために、面積内の糞の数を調べることにしました。それを広い公園内でおこなったので大仕事になりました。この写真はその調査が終わって記念撮影したときのものです。

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アカシカ

2010年10月30日 | 研究など research
この公園でタヒは順調に増加し、現在では200頭を超えました。「もう安心」というところですが、それはタヒだけを考えたことで、一定の面積内に大型草食獣が増えると植生が影響を受けます。しかもここにはアカシカという大型のシカもいて、当然狩猟禁止ですから、シカのほうも増えます。それで、公園の植生はかなり強い影響を受けていると感じられました。





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タヒ

2010年10月29日 | 植物 plants
ブルガンをあとにして、次におとずれたのはフスタイ国立公園です。ここは1960年代に絶滅したタヒが復帰した場所です。タヒとはモンゴルノウマという野生馬で欧米系ではプルゼワルスキー馬とよばれています。この馬の話をしはじめると長くなるので略しますが、ともかく地球上から失われそうになっていた馬が奇跡的に救われたということに私は感動を覚えます。無心に草を食べている子馬をみると、そのことを強く感じます。
 今年は「馬大好き」な学生が二人参加してくれました。その二人がタヒを見ているところです。

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別れ

2010年10月28日 | モンゴル動物
さてさて、モンゴルに戻りましょう。というか、私の中では流れがあって、横道にそれているのを戻すという気持ちがあるのですが、ブログ訪問者にすればどうでもいいのかもしれず、実際ブラウジングというか、脈絡もなく話題が出て来ても別にいいのですね。そもそも毎日読んでいるわけでもないし。
 でも一応私の中では戻るということで。
 モンゴルの北にあるブルガンというところでチョロン家にお世話になり、楽しい毎日を過ごしましたが、いよいよお別れの日が来ました。前の夜は心温まるお別れ会をしてもらいました。チョロンさんはこういうときにとてもいいスピーチをしてくれます。学生諸君も自分のことばで心にしみる挨拶をしてくれました。モンゴルにいると、なんというか、日本では気恥ずかしくて口にしないような言葉も、すなおな気持ちで言えます。そして、日本では人をすなおにさせない何かが私たちを包み込んでいるのだなということに気づかされます。
 おかしいことに、私たちのお礼のあいさつを、スレンさんがていねいにノートに記録するのです。いかにも学校の先生をしていたという雰囲気です。
 出発の朝、荷造りをし、朝食をいただいてから、握手をして別れます。見送りをたいせつにするという感じがあります。これは中国でもそうです。こういう習慣は大陸アジアだけでないかもしれない。私が若い頃パンダの調査でアメリカ人といっしょに四川省にいたとき、朝の4時くらいに出発だったので、前の夜、アメリカ人の研究者に「あしたは早いのであいさつをする」といってお別れをしたつもりなのに、翌朝、ちゃんと起きて見送ってくれました。もしかしたら日本人が特別にあっさりしているのかもしれません。
 思い思いにお礼を言って「また会いましょう」と握手します。私は来年も来ますが、本当にこれで卒業していく学生は本当のお別れですが、「いつになるかわからないけど、必ずまた来ます」といっていました。

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北大5

2010年10月27日 | 植物 plants
木造の建物の前に赤い実がありました。でもよくある落葉低木ではなく、針葉樹についています。これはイチイの実で、針葉樹の実といえば松ぼっくりというイメージなので不思議な感じです。北海道ではイチイのことをオンコといいますが、たしかアイヌ語のはずです。サルナシのことをコクワ、ハリギリのことをセンなど、北海道には植物の「方言」があります。





話を北大までもどしました。
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デール2

2010年10月26日 | モンゴル生活
10月21日の「デール」にコメントがありました。モンゴルで偶然お会いした田中さんからです。いまもむこうで海外協力隊員として保健関係のお仕事をなさっています。とくにお産のお仕事とうかがいました。私たちがお世話になったチョロンさんのところに立ち寄られ、日本人がいるというので、お別れの夜、私たちが酔っぱらっているときに来てくださいました。とても明るいすてきな方で、すぐに仲良くなりました。あと2年モンゴルで働かれるということで、さぞかしたいへんだろうという我々の心配をよそに、楽しむ余裕がありました。いまごろは厳寒ではないかと思います。お元気でご活躍ください。
 さて、田中さんのコメントに、学生諸君がデールがよく似合うということ、高槻も着たのかということが書いてありました。実は着たのです。このところ初老のメタボでズボンなどがきつくなってきていかんのですが、デールを着てみると全然様になりません。あれはどんと腹が出ていて決まるのですね。
 リクエストにお応えして(別にたのんでないって?すみません)、デールデビューします。



このブログをご覧のかたには、寄り道のさらなる寄り道に入り込むので頭が痛くなるかもしれませんが、あしからずおつきあいください。滅多にコメントをもらえないので、喜んで反応してしまいました。高槻
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北大4

2010年10月25日 | 植物 plants
ポプラやニレの、びっくりするような大樹があってあきれながら歩いていたら、見かけない木がありました。木の幹にプレートがあり、Quercus borealisと書いてありました。論文などで読んだことがあります。red oakというナラです。上野公園にもあります。葉の先がちょんと尖っていて、魅力的な形をしています。下をみると大きなドングリがたくさん落ちていましたが、その大きいこと、クヌギなどのドングリほどの直径があって、長さはミズナラより長い、ずんぐりしたドングリです。帽子(「殻斗」という)が短く、日本のナラ類とはかなり違うようでした。


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北大3

2010年10月24日 | 研究など research
北大キャンパスにはれんが造りの素敵な古い建物も多かったのですが、それらは2階建て、3階建てで、よく似たものが本郷の東大キャンパスにもあります。そうした中で、私がとくに惹かれたのは、平屋の建物でした。これは東大では見たことがありません。平屋の建物がもっている平和な気分というのがあります。ビルが生まれたときは、高い建物ほど高価で立派だと思われていたようですが、今思えば土地をゆったり使う平屋こそ贅沢なものです。この建物も広い芝生の中にあるからこそ、魅力的に見えました。この中に研究室があるとしたら、なんてすてきな職場だろうと思いました。



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北大2

2010年10月23日 | 研究など research
私はつねづね、最近ののっぺらぼうなビルがとても不愉快に感じています。美しくありません。その点、立体感のある古い建物が好きで、ウランバートルには少し残っているので、じっくり眺めています。そういう建物が北大キャンパスにはたくさんありました。中でも横板の木造校舎。建物そものももすばらしいが、周りの緑の中にあることで、いっそう映えていました。私の考えでは建物は進歩していないどころか、退歩しています。


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北大1

2010年10月22日 | 研究など research
すみません、また道草をします。

「東奔西走」といいますが、先週福岡に行き、今週は札幌に行きました。福岡は「ふくおか森づくりネットワーク」というところに呼んでもらってシカの話をしました。札幌は北大の獣医学部の講演会で、ここでもシカの話をしました。北海道は飛行機から降りると、8度ということで、涼しいというより、肌寒いほどでした。
 北大のキャンパスはすばらしい。たまたまノーベル賞受賞ということで垂れ幕などがありましたが、全体としての広さ、配置、建物など見事なものでした。
 正門を入ると緑の帯があり、大きな木がありましたが、よく見るとそのしだを水路が流れていました。「キャンパスの中に川?」全国的にも珍しいと思いますし、建築家のアイデアに脱帽という感じです。そういうことも考えて場所を選んだのでしょうか。


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