自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

オボ

2021年01月06日 | モンゴル生活


モンゴルをドライブすると峠を越えることがよくあります。誰でもそうでしょうが、峠に差し掛かるとその先にどんな景色が待っているのかが楽しみなものです。どうも私はその気持ちが強いみたいで、野山を歩いていても、あの角を曲がったら何か花が咲いているのではないか、あの林に入ったらどうだろうという気持ちが流行って早歩きになって、よくカミさんに「速すぎ」と呼び止められます。
 モンゴルの峠には石積みがあって「オボ」と呼ばれます。よく青い布が飾られています。峠や頂には神が宿るということのようです。よく馬の頭骨が置いてあります。
 敬虔なドライバーは車を右回りに3回回ってから先に進みますし、車を止めて歩いて回ることもあります。私がモンゴルに行き始めた頃はそうするドライバーが多かったような気がしますが、最近は親しい人にお願いしているので、他のドライバーが今でもそうしているのかどうかわかりません。
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落馬

2021年01月05日 | モンゴル生活
私の記憶では若者が馬から振り落とされたように思うのですが、写真を見ると馬も倒れています。何度かやったうちの1枚なのかもしれません。ともかく馬は嫌がって乗り手を落とそうとします。これを繰り返すことで、馬に「もう落とせない。人に乗られたら乗せるしかない」と観念させるのだそうです。この時は人馬とも倒れたのかもしれません。

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じゃじゃ馬ならし

2021年01月04日 | モンゴル生活
 そのう若者が裸馬に乗りました。馬は嫌がって振り落とそうと体を揺すります。どうやらその馬は若い馬で人を乗せることをしたことがないようでした。

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乳搾り

2021年01月03日 | モンゴル生活
2002年から毎年モンゴルに行って調査をしてきたのですが、去年、ついにそれができなくなりました。私の心身にとってモンゴル行きは夏のリフレッシュになっていたみたいで、行けなかったことが何か心にも影響を与えているような気がしています。
 2019年のことをすこし紹介します。モゴッドという村のボロさんのゲルでお世話になりました。そこにウランバートルから若者が手伝いにきていました。



馬入を絞るのは女性の仕事のようで、母親馬に仔馬を近づけると、乳を飲もうとするので、そうすると母馬のミルクが刺激されるようです。そうすると子馬を離して乳搾りを始めます。若者は子馬を捕まえて手伝っています。
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モンゴル22 内陸の乾燥地

2018年09月03日 | モンゴル生活
モンゴルではいたるところに家畜がおり、それぞれに魅力がありますが、私はウマは「すばらしい」と感じますが、ウシは「やあ、相変わらずのんびりだね」と同類の親しみを感じます。要するにぼーっとしている可愛さがあります。


のんびりした雰囲気のウシ


 今年ウランバートルからバイヤンウンジュルに行く道すがら、気になることがありました。ポツポツとウシの死体を見たのです。明らかに例年より多いと感じました。モンゴルでは乾燥しているので、死体が臭くありません。これが日本なら大変なことですが、文字通り骨と皮で、その皮は叩けばカパカパと乾いた音を立てます。内臓や筋肉はハゲワシやキツネなどが食べてしまっています。


ウシの死体

 それとノスリなどの猛禽がたくさんいました。どういうわけだろうと思っていましたが、ネズミが多く、道路の先をチョロチョロと走るのを見かけました。あとでゆっくり観察すると、いたるところにトンネルがあり、その入り口がたくさんありました。ハタネズミの仲間で時々大発生することが知られています。今年はその当たり年のようで、それを食べるために猛禽が集まっていたようです。
 モンゴルでは8月に雪が降ることもあります。「モンゴルには1日のうちに四季がある」という言葉があるそうです。夏は30度にもなりますが、冬はマイナス30度にまで下がります。だから年平均気温は0度です。はじめこれを見たとき意味がわかりませんでした。平均0度というとなんだか一年中凍っているように感じたのです。
 乾燥地の特徴は寒暖の差が激しいだけでなく、年次変動が大きいことで、夏に雨が降らないと牧民は深刻なことになります。もちろん冬の寒さも大変ですが、寒さそのものより、雪が積もると家畜が餌を食べられなくなるので、深刻です。こういう災害をゾドと言いますが、夏の旱魃を「黒いゾド」、冬の雪害を「白いゾド」というそうです。日本でも「今年は異常だ」と言いますが、例えば米の収穫量の年変化の指数は昨年に比べて97%とか102%とか、ほとんどブレがありません。変動があると言っても非常に安定しています。それは海に囲まれ、水という比熱の大きい物質に囲まれているからです。もちろん台風がきてある場所が大被害という年変動はありますが、モンゴルでは台風がない年があるというくらいの変動があるということで、日本ではさすがにそれはありません。

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モンゴルの花 12

2017年09月15日 | モンゴル生活

キク科


ヤナギラン


ユウゼンギクの仲間
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牛乳を運ぶ

2015年08月30日 | モンゴル生活
しぼった乳をバケツに入れてゲルまで運びます。奥の人がここの娘さんのサラさんで、休みなく働いています。手前の人は私がお願いしている運転手さんです。モンゴルでは誰でも手のすいた人は仕事を手伝うのがあたりまえで、それがごく自然におこなわれます。とくにお礼をいうわけでもないし、恩着せがましいところもまったくありません。その感じがとてもすてきです。

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牛乳しぼり

2015年08月29日 | モンゴル生活
ゲルに泊めてもらって調査をします。牧民の生活は忙しいといえば忙しい、のんびりしているといえばのんびりしています。朝はウシの乳搾りをしています。



子牛をお母さんに近づけ、乳の出を刺激してから、子牛を話してしぼります。子牛にはかわいそうですが、そのあとで子牛にも飲ませます。


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少年競馬

2015年08月22日 | モンゴル生活
そのうち詳しく説明しますが、今年は生まれて初めてホンモノの少年競馬をみました。とても感動的でした。

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読書4

2014年10月03日 | モンゴル生活
「読書」が長引いている。このブログに珍しく写真がない。

 山藤が素直でないことの理由や背景もこの本を読んで知った。母親に女手一つで育てられ、敗戦ということもあって兄姉に不幸が続き、家庭は暗闇の中にあった。そうした中で、明るく聡明な女性と結婚し、家庭も徐々に明るくなり、山藤自身も名を知られるようになって、会社に重要なポストを得、安定した生活ができるようになっていた。ところが、そんなときに、また山藤のあまのじゃくとプライドがそれを否定するのである。何の不足もない会社を突然辞めることにする。それは成功とみられていた自分のイラストが「なにか違う」というだけの理由だった。このくだりの自己分析と心のゆらぎの表現はみごとというほかない。
 ともかく山藤は会社を辞め、浪々の生活に入る。だが米子さんは不平ひとついわず、大器の「羽化」を待つ。山藤はその後、山藤流となる、気の効いた文章と、魅力的な文字を入れ、もちろん人を小馬鹿にしたような似顔絵や時評を描くスタイルを確立し、誰もが認める大イラストレータとなる。「週刊朝日を後ろから開かせる男」と評された。



 読み終えたとき、太陽が傾いていた。閉じた本を見ると、本当にあっさりと写真もイラストも幾何学模様もない、ただの白い紙に文字があるだけ。そのことが爽やかな読後感にふさわしいようで、そこまで計算したのかと思った。



同時に私が直感したのは

「これは遺作だな」

ということだった。実際には今後もイラストは描き続けるだろうし、エッセーも書くだろう。だが、山藤はこれを区切りとし、自分の現役は終えるという決意をしたのではないか。だから、これまでの斜に構えた姿勢を、この作品を例外に破り、きどりもないが、不自然な謙虚さもなく、自然体で素直に書いたのではないかと思った。
 これまで幾度となく繰り返した、モンゴルでの車の長旅の中でも、忘れがたいものになった。


長くなりましたモンゴルのみやげ話を、これでおしまいとします。
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