アラスカに行って自然が楽しむツアーとか、ヒマラヤの青いケシを見に行くツアーなどというものがあって、けっこう人気があるようです。日本人もお金持ちになったようで、けっこうなことです。「どこかすごく遠いところにいくと、すばらしいものがあるに違いない。遠ければ遠いほど、つまり旅行にそれだけ投資するのだから、すごさもそれに応えるべきだ」というわかりやすい理屈です。
相変わらず時間をみつけては町田の里山に通っています。車で20分ほどのところです。東京なのにまだ田んぼがあって、畦道を歩くとなつかしさを感じます。畦道は地形にそってカーブしていたりします。その形だけでも実に味わいがありますが、春になっていろいろ花が咲き始めると、その魅力倍増です。4月27日にいったときは、オオジシバリやムラサキサギゴケなどが咲いていました。よくみると田んぼにはタガラシやキツネノボタンなどもあるし、棚田の畦斜面にはニオイタチツボスミレなども咲いています。そこにハチや蝶が訪れ、テントウムシが忙しげに動き回っています。明るい日射しの中に、小鳥の声もにぎやかです。
人の営みがあり、その営為の結晶のようにこれら野の草花が生え、毎年花をつける。種をまいたり、肥料をやったりするわけではありません。園芸品の華美さはなくとも、飾らない本当の美しさに溢れています。私は思わず心の中でつぶやきます。
「極楽だな、こりゃあ」
すばらしい自然は豪勢な旅行をしなくてもよい。こんなに身近にあるのだ。
少し拡大解釈かもしれませんが、私は宇宙旅行がもてはやされるのがわからない。地球の中の、手で触れるところに汲み尽くせない不思議や感動できる自然があるのに、国家事業として巨額を使って宇宙に行くことがそんなに価値のあることなのだろうかと。ただの貧乏性の思うことを、宇宙にまで広げることはないか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/3d/d0b3ada011a7ca2666eb711fd1d99295.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/7e/39c0fa0683c788419dad3185b83b7ca8.jpg)
谷津田の畦 2008.4.27 町田市小野路
相変わらず時間をみつけては町田の里山に通っています。車で20分ほどのところです。東京なのにまだ田んぼがあって、畦道を歩くとなつかしさを感じます。畦道は地形にそってカーブしていたりします。その形だけでも実に味わいがありますが、春になっていろいろ花が咲き始めると、その魅力倍増です。4月27日にいったときは、オオジシバリやムラサキサギゴケなどが咲いていました。よくみると田んぼにはタガラシやキツネノボタンなどもあるし、棚田の畦斜面にはニオイタチツボスミレなども咲いています。そこにハチや蝶が訪れ、テントウムシが忙しげに動き回っています。明るい日射しの中に、小鳥の声もにぎやかです。
人の営みがあり、その営為の結晶のようにこれら野の草花が生え、毎年花をつける。種をまいたり、肥料をやったりするわけではありません。園芸品の華美さはなくとも、飾らない本当の美しさに溢れています。私は思わず心の中でつぶやきます。
「極楽だな、こりゃあ」
すばらしい自然は豪勢な旅行をしなくてもよい。こんなに身近にあるのだ。
少し拡大解釈かもしれませんが、私は宇宙旅行がもてはやされるのがわからない。地球の中の、手で触れるところに汲み尽くせない不思議や感動できる自然があるのに、国家事業として巨額を使って宇宙に行くことがそんなに価値のあることなのだろうかと。ただの貧乏性の思うことを、宇宙にまで広げることはないか。
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谷津田の畦 2008.4.27 町田市小野路
新緑の季節は昆虫の「湧く」季節でもあります。子供の頃に比べると昆虫がいなくなったのか、自分の発見眼が劣ったのかわかりませんが、かつてほど昆虫を見つけなくなりました。それでもふつうの人よりはよく見つけるようです。町田里山を歩いていてカメムシの幼体を見つけました。まだ幼いので色もないというか白っぽく、フワフワの柔らかい感じでした。眼だけが赤くて不思議な感じでした。昆虫に魅力のひとつは(私の見解では)我々とまったく違う世界に生きているらしく、理解不能のような表情をしていることです。こういうヤツは毎日何を考えて昼と夜をすごしているのか、絶対わかるはずがないのが魅力です。
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2008.4.27 町田市小野路
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2008.4.27 町田市小野路
この季節になるとイネ科が花を咲かせるようになります。といっても風媒花ですから花も緑色の小さなものが多く、目立ちません。そもそも「花」とさえ思っていない人が多いくらいです。でも私は「イネ科大好き」派です。たいていの花はとても小さいので、虫眼鏡がないとわかりにくいですが、ひとつひとつがとてもきれいです。そのきれいさは可憐とか、豪勢というものではありませんが、機能美と呼ぶにふさわしいものです。そしてそのことをよく見た後では、全体を遠くから見てもそのきれいさが「見える」」ようになります。それに、道端にでも高山にでもあり、観察眼さえあればどこでも楽しめるのも魅力のひとつです。最近見たものを並べてみました。
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ナガハグサ、ナギナタガヤ、イヌムギ 2008.5.24 小平市
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ナガハグサ、ナギナタガヤ、イヌムギ 2008.5.24 小平市