自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

林縁

2008年05月31日 | 町田里山
里山の尾根を歩いていると、ときどき林の外の明るい空間が見えるときがあります。その先には谷津田があるのです。田んぼは畦もきれいに刈られています。林の中から明るい空間が見えるとき、心に確実に昂まりがあります。少なくとも私はそうです。子供の頃、夢中で昆虫採集をしていたので、こういう場所に特別の思いがあるのかもしれません。林と藪が接したような場所には昆虫が多いのです。でもそれだけではないように思います。何かもっと根源的なもの、ヒトという類人猿の一種がもつ林と草原のインターフェイスに対する心理があるのではないかなどと思います。



林の縁 2008.4.27 町田市小野路
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オオジシバリ

2008年05月30日 | 町田里山
「極楽」にあったオオジシバリです。



オオジシバリ 2008.4.27 町田市小野路
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足もと

2008年05月29日 | 町田里山
アラスカに行って自然が楽しむツアーとか、ヒマラヤの青いケシを見に行くツアーなどというものがあって、けっこう人気があるようです。日本人もお金持ちになったようで、けっこうなことです。「どこかすごく遠いところにいくと、すばらしいものがあるに違いない。遠ければ遠いほど、つまり旅行にそれだけ投資するのだから、すごさもそれに応えるべきだ」というわかりやすい理屈です。
 相変わらず時間をみつけては町田の里山に通っています。車で20分ほどのところです。東京なのにまだ田んぼがあって、畦道を歩くとなつかしさを感じます。畦道は地形にそってカーブしていたりします。その形だけでも実に味わいがありますが、春になっていろいろ花が咲き始めると、その魅力倍増です。4月27日にいったときは、オオジシバリやムラサキサギゴケなどが咲いていました。よくみると田んぼにはタガラシやキツネノボタンなどもあるし、棚田の畦斜面にはニオイタチツボスミレなども咲いています。そこにハチや蝶が訪れ、テントウムシが忙しげに動き回っています。明るい日射しの中に、小鳥の声もにぎやかです。
 人の営みがあり、その営為の結晶のようにこれら野の草花が生え、毎年花をつける。種をまいたり、肥料をやったりするわけではありません。園芸品の華美さはなくとも、飾らない本当の美しさに溢れています。私は思わず心の中でつぶやきます。

「極楽だな、こりゃあ」

 すばらしい自然は豪勢な旅行をしなくてもよい。こんなに身近にあるのだ。
 少し拡大解釈かもしれませんが、私は宇宙旅行がもてはやされるのがわからない。地球の中の、手で触れるところに汲み尽くせない不思議や感動できる自然があるのに、国家事業として巨額を使って宇宙に行くことがそんなに価値のあることなのだろうかと。ただの貧乏性の思うことを、宇宙にまで広げることはないか。






谷津田の畦 2008.4.27 町田市小野路
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カメムシ

2008年05月28日 | 動物 animals
新緑の季節は昆虫の「湧く」季節でもあります。子供の頃に比べると昆虫がいなくなったのか、自分の発見眼が劣ったのかわかりませんが、かつてほど昆虫を見つけなくなりました。それでもふつうの人よりはよく見つけるようです。町田里山を歩いていてカメムシの幼体を見つけました。まだ幼いので色もないというか白っぽく、フワフワの柔らかい感じでした。眼だけが赤くて不思議な感じでした。昆虫に魅力のひとつは(私の見解では)我々とまったく違う世界に生きているらしく、理解不能のような表情をしていることです。こういうヤツは毎日何を考えて昼と夜をすごしているのか、絶対わかるはずがないのが魅力です。



2008.4.27 町田市小野路
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エゴノキ

2008年05月28日 | 植物 plants
白い花が咲く季節になりました。エゴノキは毎年ふんだんに花をつけ、短い間に地面にたくさん落とします。同じことを去年も書いたような気がしますが、思えば同じようなことを思いながら自然を観察することこそ、愉しい時間といえるのかもしれません。この写真はかなり低めのアングルで撮りましたが、メタボおじさんとしてはデジカメはこういう撮影が楽で助かります。カメラと目をくっつけなければ撮れなかったかつてのカメラを使っていたときは、よく地面に匍いつくばったり、転げたりして家族に顰蹙をかっていたものです。



エゴノキの落花 2008.5.28 小平霊園
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黄色いスミレ

2008年05月27日 | モンゴル植物
モンゴルのカラマツ林で黄色いスミレをみつけました。私のみたてではオオバキスミレに近いものです。花が咲いているときに葉がまだ開いていないのはアケボノスミレやスミレサイシンのようでした。まだ植物は乏しかったのですが、咲いていたのはリュウキンカとキンポウゲとこのキスミレと、みな黄色でした。枯葉の上を歩いていてカサカサという乾いた音がしました。



2008.5.18 ウランバートル北郊
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コバンソウ

2008年05月26日 | 植物 plants
ほんとはそうではないのですが、「似たり寄ったり」のイネ科の花の中で、これだけはユニークで憶えやすいです。コバンソウ。花も大きく、形が個性的です。長さは2cmほどもあるでしょうか。しかも幅がある。そして釣り竿のようにまがった柄の先でぶらぶらと揺れています。この柄のカーブも機能美です。近づいてみると花の微細構造もきれいです。緑に濃淡があるし、微毛もはえています。多くのイネ科は雑草として抜かれたり、刈られたりしますが、これは残されていることが多いようです。



コバンソウ 2008.5.24 小平市, 2007.5.5 小平市
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あっというま

2008年05月25日 | 自然 nature
暖かいを通り越して暑さを感じるようになりました。いつも行く近所の雑木林も緑が濃くなりました。写真は4月の9日、19日、そして5月の24日のものです。この1ヶ月半の変化がよくわかります。写真は光の質や湿り気もとらえています。





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イネ科

2008年05月24日 | 植物 plants
この季節になるとイネ科が花を咲かせるようになります。といっても風媒花ですから花も緑色の小さなものが多く、目立ちません。そもそも「花」とさえ思っていない人が多いくらいです。でも私は「イネ科大好き」派です。たいていの花はとても小さいので、虫眼鏡がないとわかりにくいですが、ひとつひとつがとてもきれいです。そのきれいさは可憐とか、豪勢というものではありませんが、機能美と呼ぶにふさわしいものです。そしてそのことをよく見た後では、全体を遠くから見てもそのきれいさが「見える」」ようになります。それに、道端にでも高山にでもあり、観察眼さえあればどこでも楽しめるのも魅力のひとつです。最近見たものを並べてみました。



ナガハグサ、ナギナタガヤ、イヌムギ 2008.5.24 小平市
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モンゴルのリュウキンカ

2008年05月24日 | モンゴル植物
話題があちこちしてすみません。

早春のモンゴルのカラマツ林に少しですが、花がありました。少しくぼんだ地形(といっても日本のような窪地ではなく、ごくゆるい斜面の中の、相対的にへこんだところ)にリュウキンカと近縁と思われる花がありました。花は咲いても葉はまだ開いていませんでした。まわりにはまだ草も伸びていませんでした。



Caltha sp. 2008.5.18 near Ulaanbaatara
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