いま(6月下旬)は「白い花」がたくさんさいていますが、5月13日の段階ではまだ少なかったです。ミズキが白い花を咲かせていました。この花は枝がテーブル状にひろがるのが印象的です。背景に森があるのもいいですが、この木は街路樹のように生えていたため背景が青空で、まだ空気も涼しかった5月中旬には「ああ夏が近づいている」と思わせるとりあわせでした。
森林科学園の脇に横川という川があり、その支流が流れています。一昔まえの風情があり、なかなかいいものです。水があるというのは人の心をなごませるような気がします。
5月13日
だいたい同じアングルで4月17日にとったものですが、1ヶ月の変化の大きさにおどろきます。
5月13日
だいたい同じアングルで4月17日にとったものですが、1ヶ月の変化の大きさにおどろきます。
モミの林の下にウラシマソウが咲いていました。去年の卒業生がテンナンショウについてとても詳細な研究をしたので、テンナンショウに目がいくようになりました。気味悪がる人が多いけど、私はなんとなく好きな花です。
タツナミソウ 独特のさわやかなブルーです。
キランソウ 同じシソ科。こちらは濃い紫色です。地面にピタリとはりついて生えます。
オオジシバリ これはキク科。地面を這うように生えます。
ヤブデマリ
その林にすむタヌキやテンが資源をどう利用しているか、食べ物の内容の重複が大きいのか小さいのか、それは季節変化があるのかないのか、そういうことを調べようとしています。
これがタヌキのフンで、私にいわせれば情報のカプセルです。
タヌキはため糞をするので、定期的に回収できます。ため糞のある場所には糞から発芽した実生がみられます。
これがタヌキのフンで、私にいわせれば情報のカプセルです。
タヌキはため糞をするので、定期的に回収できます。ため糞のある場所には糞から発芽した実生がみられます。
高尾の林の魅力あるいは価値は、原生的な林にあります。モミやシイの大きな木があり、うっそうとしています。下にはアオキなどが豊富にあります。下の写真でめだつのはジャノヒゲです。
学生といっしょに行きましたが、学生がいちばんよろこんだのはこの花を説明したときでした。葉の上にある花、そうハナイカダです。
森の縁にカンアオイがありました。徳川の家紋はこのカンアオイの葉を三枚デザインしたものです。その葉を支える長い柄があり、その柄の付け根を見ると花が咲いています。白い色でしかも下を向いているので、ほとんど気づきません。その花を下からみるとめしべがあります。この花はアリによって花粉を運んでもらうそうです。
カンアオイの花
花を下からみたところ
カンアオイの花
花を下からみたところ
斜面にヤマルリソウがたくさん咲いていたのですが、果実のなっているものがありました。とても不思議な形をしていました。花が端正なものは果実もそうです。