自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

菜の花

2010年04月26日 | 町田里山
「朧月夜」という歌があります。題名は知らなくても「なのはなばたけに入り日うすれ」といえば「ああ、あれか」と知っている人が多いはずです。私はこのうたが妙に好きなのですが、それは、全体に光が溢れる感じがよく出ているからです。菜の花の黄色、山の端の霞、まだ明るい空に浮かぶ白い月、なんだかパステルカラーで、光が乱反射するような感じです。んで、鼻歌で歌うことがありますが、「文部省唱歌」ですから、へそ曲がりの団塊世代としては人前で「好きだ」とは言えないのです。ところが、です。ほかでもないあの小田和正がある作品の中で小学生と一緒にこの歌を歌ったのです。小田といえば、まあ凝り性というか、妥協を許さないというか、したがって凡庸を嫌う、そういう人です。オフコースの頃はきんきんしていました。彼も歳をとったということなのでしょう、音楽にすなおになったのだと思いました。子供と接する小田の姿はとても感じのいいものでした。
 ところで「朧月夜」にしても「故郷」(うさぎおいし)にしても、歌っているのは里山です。私はこういう歌の歌詞を「解読」して近代日本の精神を考え、現代との対比を考え、たくさんの勉強ができました。
 写真は町田の里山で、菜の花畑の後ろの林の下生えがきれいに刈られているのがわかるはずです。里山の自然は人の管理で成り立っています。

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マルバスミレ

2010年04月25日 | 町田里山
マルバスミレはアカネスミレにくらべれば平地にもあり、町中でもみます。でも、白い花や、園なのとおり丸い葉はたっぷりと大きく、立派なかんじがします。タチツボのように株立ちになることなく、せいぜい2,3本の花で咲くのも上品な印象を与えます。

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カナヘビ

2010年04月17日 | 町田里山
昔の田圃にくらべると生き物が少ないのですが、田圃の畦にカナヘビがいました。



追伸
 東京でなんと雪が降りました。シャーベット状ではありました。積もりました。屋根から落ちて音を立てています。真冬でもあまり雪は降らないので驚きました。
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ミヤコ

2010年04月16日 | 町田里山
田圃のわきにピンクの花がありました。よくみるとレンゲです。子供のころ、春の田圃はこの花で埋め尽くされたものです。大きくなってそれはレンゲが根粒細菌をもっていて空中窒素を固定でき、それで田圃に栄養を与えることができるのだときいて、見るためではないのだと納得しました。山陰では年寄りはこの花をミヤコと呼んでいました。昔、京都からもたらされたのではないでしょうか。そういえばキャベツをカンランといいました。もっともこの花を「蓮華」というのも、考えてみればおかしいです。「蓮の花」ではないのだから。
 まとまって咲く花が少しだけしかないと、違う花のように見えます。近づいてよくみると、ちゃんとマメ科の蝶形花をしていますし、先端の紅色かた基部の白へのグラデーションもすばらしく美しいことに気づきました。レンゲは遠くからしか見ていませんでした。

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キツネノボタン

2010年04月15日 | 町田里山
田圃と畦道が接するところにキツネノボタンが咲いていました。Ranunculusという属ですが、これはRanaつまりカエルがいるところにはえる花という意味だということを、学生のときに教わりました。そのことを「両爬」好きの学生に話したらよろこんでいました。

 キツネノボタン 2010.3.23 町田市図師
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タチツボスミレ

2010年04月14日 | 町田里山
春といえばスミレ。まず咲いてくれるのはタチツボスミレです。このスミレの淡い紫色は絶妙で、写真ではぴったりでないことが多いのですが、この写真はわりあい忠実にとらえています。のぞくと、花の中央が白くなり、正面下のはなびら(唇弁)に血管のような筋があり、雌しべはオレンジ色で、全体としてこ昆虫に「どうぞ、奥に蜜がありますよ」とシグナルを出していることがわかります。

 タチツボスミレ 2010.3.23 町田市図師
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ノミノフスマ

2010年04月12日 | 町田里山
ハコベの仲間も早く咲きます。白い小さな花を亜つけ、種類もいろいろあるので、なかなか覚えられませんが、これはノミノフスマ。ふすま」は襖ではなく、寝具のことです。純白で、ルーペでよくみると、実にきれいです。葉をみても、ナデシコ科の端正さをもっています。

 ノミノフスマ 2010. 3.23 町田市図師
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学生

2010年04月11日 | 町田里山
その「かわず」を調べてみたいという学生がいるので、卒論のテーマに選んでもらいました。研究室に入ってくる学生には哺乳類に関心がある者が多いのですが、世の中いろんな個性があるもので、なかには両生類と爬虫類が大好きという人がいます。業界では「りょうは」(両爬)と略します。その学生は両爬のなかでもワニが一番好きなんだそうですが、ワニの調査というのはちょっとむずかしそうなので、カエルにしてもらったというわけです。もうひとり植物に関心をもってくれた学生と二人で春まだ浅い田圃に観察に来たというわけです。

 2010.3.23 町田市図師
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オオイヌノ

2010年04月10日 | 町田里山
雑草や田圃の畦などに生える植物にはふつうよりも早めに花をつけるものがあります。オオイヌノフグリはそのひとつで、いつも思うことですが、「春を告げてくれてありがとう」という感じです。小さくてありふれているので立ち止まる人もいませんが、花の青のすばらしい色、葉の形、小さいこと、群れ咲くことなど、魅力満載だと思います。「フグリ」とされる果実も、そうも見えますがそんな特殊なたとえをせずとも、ハート型といえばいいものをと思います。「チッチとサリー」というまんががありましたが、作者のみつはしちかこさんはこの花を讃えていました。属名(俗名ではない)はVeronicaといって、聖女の名前です。この人はイエスキリストを神様としてではなく、男として愛していたのだという説があります。ま、そんな話題もある雑草ですが、天気に敏感で、曇るとすぐに花を閉じます。朝もねむたげです。

オオイヌノフグリ 2010.3.23 町田市図師
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田圃

2010年04月09日 | 町田里山
麻布大学の近くに里山が残されていることはすでにお話しました。春になったのでまた足を伸ばしました。いつ行っても「これが東京?」と思うようななつかしい「昭和の景色」が残っています。典型的な谷津田で、丘陵地と沖積地のあいだを畦道が続きます。「朧月夜」に「田中の小径をたどる人も」という歌詞がありますが、こういう感じかと思います。でも「かわずの鳴く音」はあまりきかれません。もっとも3月ではいてもオタマジャクシですが。

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